東松山市環境保全型農業推進協議会の農業用廃プラスチック回収日です。1月18日の硬質系プラスチック(育苗箱・畦シート・園芸用廃プラスチック等)に続いて軟質系プラスチック(農業用マルチフィルム・塩化ビニール類・ポリエチレン類等)の回収で、下青鳥の埼玉中央農協中部営農経済センター前に軽トラで運びました。
環境保全型農業とは「農業の持つ物質循環機能を生かし、生産性との調和などに留意しつつ、土づくり等を通じて化学肥料、農薬の使用等による環境負荷の軽減に配慮した持続的な農業」です(環境保全型農業の基本的考え方より)。食料農業農村基本法においても、国全体として適切な農業生産活動を通じて国土環境保全に資するという観点から、環境保全型農業の確立を目指しています。※農プラ適正処理パンフレット(JGHA 日本施設園芸協会)
※農業生産現場での取組(農水省生産局、2019年6月)
※プラスチック使用製品に関わる基本原則(4R) JA全農福島肥料農薬部「技術情報だより」7号、2022年
Reduce Reuse Recycle Renewable
※日本学術会議健康・生活科学委員会・環境学委員会合同環境リスク分科会提言「マイクロプラスチックによる水環境汚染の生態・健康影響研究の必要性とプラスチックのガバナンス」2020年4月7日
海洋プラスチックの海洋生物による摂食と悪影響は 1970 年代以来報告されてきたが、21世紀に入って海洋プラスチック汚染は2つの新たな局面を迎えた。一つは微細なプラスチック(マイクロプラスチック:5 mm 以下のプラスチック)の海洋表層への集積が確認され、海洋生物による摂取も示されたことである。もう一つは、海洋マイクロプラスチックが海洋生態系での有害化学物質の運び屋になることである。
マイクロプラスチックは一次マイクロプラスチックと二次マイクロプラスチックに大別される。前者は5 mm 以下の粒子状に製造されたプラスチックで、レジンペレット、肥料のカプセルや洗顔料、化粧品に含まれるマイクロビーズなどである。二次マイクロプラスチックは環境に放出されたプラスチック製品が紫外線や熱、風波などの物理的な力により破砕、細片化したものや合成繊維の服の洗濯時に発生する繊維などである。(要旨)
海洋環境中で観測されるマイクロプラスチックの起源は様々であるが、一次マイクロプラスチックと二次マイクロプラスチックに大別される。一次マイクロプラスチックは、もともと5 mm 以下の粒子状に製造されたプラスチック粒で、製品の原料になったり、製品に配合されたりするプラスチックである。このカテゴリーにはレジンペレット(円盤状、円柱状、あるいは球状の直径数 mm のプラスチック粒であり、プラスチック製品の中間原料)も含まれる。また、洗顔料、化粧品などに含まれるマイクロビーズ(プラスチック製スクラブ;主にポリエチレン製)もこのカテゴリーに含まれる。使用後のマイクロビーズは家庭排水として下水処理場へ運ばれる。下水処理場での観測から、一次処理と二次処理を経ることにより、99%以上除去されることが報告されている。この場合、沈殿とスカム処理により除去されたと考えられる。しかし、合流式の下水処理区では雨天時には家庭排水は下水処理場へ運ばれず、はけ口やポンプ所から雨水と共に河川や海へ放流される。このように雨天時越流によりマイクロビーズは海へ運ばれると考えられる。しかし、雨天時越流により公共用水域へ放出されるマイクロビーズの量は定量的に把握されてない。さらに、一部の洗濯用合成洗剤に含まれる芳香剤を包むプラスチック製カプセルや、農業の肥料をコーティングしている殻状のプラスチックも雨天時に水域へ供給されるが、その負荷や動態はほとんど明らかになっていない。ネックは、雨天時の汚濁負荷自体の実態把握が遅れていることにある。マイクロビーズが日本の沿岸域でも観測されていることから、海洋への流入量の定量的な把握は必要である。(2頁)