岩殿満喫クラブ


みなさん、『Hügelkultur』ってご存じですか?持続可能な環境をデザインする「パーマカルチャー」、その専門家であるセップ・ホルツァー氏(オーストリア)、ジョフ・ロートン氏(オーストラリア)やポール・ウィートン氏(アメリカ)らが、植物の育ちにくい砂漠などでも、灌漑設備や施肥などの手入れ不要な豊かな苗床「Hügelkultur」として広めています。
もともとは、ドイツや東欧で何百年も前から行われてきた、古くから伝わる手法のようで、シュタイナー教育(ヴァルドルフ教育)で知られるシュタイナーが提唱したバイオダイナミック農法の中にも登場します。
Hügelkulturでは苗床を地面から高く盛り上げるのが特徴で、ドイツ語のHügelは「丘」を意味しています。中には枯れ木や枝、枯れ草を敷いその上に土を被せて「Hügel Bed(ヒューゲル栽培床)」としており、ウィートン氏は「埋められた森」と表現しています。自然農法の高まりと共に、世界各国で脚光を浴び、実践されているものです。……
It's a german word and some people can say it all german-ish. I'm an american doofus, so I say "hoogle culture". I had to spend some time with google to find the right spelling. Hugal, hoogal, huegal, hugel .... And I really like saying it out loud: "hugelkultur, hoogle culture, hoogal kulture ...." - it could be a chant or something.
【背景・目的・これまでの活動】
岩殿漫喫クラブは、岩殿丘陵の耕作放棄された谷津田を「岩殿市民田んぼ」として再生、市民に農業体験、里山体験、憩いの場として提供・活用することにより、生きものゆたかな里山環境と景観を回復・維持し、次世代へ継承することを目指して2014年4月に結成された市民ボランティア団体。活動エリアは、岩殿入山谷津・青木ノ入・児沢の耕作放棄地と隣接する雑種地・山林で、田んぼや畑、果樹園、湿地や草地として利用・保全してきた。今年9月には児沢の畑の使用貸借契約が終了するので、10月以降、活動を岩殿入山谷津・入山沼下、青木ノ入地区にしぼって行うことにした。
【今年度の活動目標】
①児沢の田んぼでの殿山共同農場の稲作、岩殿A地区での大東大国際関係学部須田ゼミの畑作は引き続き支援する
②岩殿A・B地区の田んぼ今年は休耕。B地区の田んぼは通年湛水して湿地ビオトープとする。
③田んぼの畦畔を消失し、ヤナギ、ハンノキの侵入により樹林化していた岩殿I地区では耕作放棄前の田んぼの畦畔と水口・水尻を修復し、田んぼ一枚単位に水管理ができる状態に復元する。
④ヤナギやハンノキは伐採し、萌芽更新する。外来植物であるキショウブは刈り取り回数を増やして群落の拡大を抑制、オオブタクサは引き抜く。
⑤学びの道下の岩殿D、E地区、入山谷津の岩殿C、F、G、H地区は当面、草刈りを続けて草地として管理する。鎌、刈払機、草刈機(自走式スパイダーモア・ハンマーナイフモア、乗用フリーナイフモア)を使い分けて刈刃のタイプを活かした草地管理を行い、将来は草地(野原)ビオトープを目指す。
⑥ラインベルト法による植生調査を継続し、今年度はドローンの映像を活用して、入山谷津の微地形と植生の関係を考察する。インスタグラムに写真・動画を投稿する。
⑦トウキョウサンショウウオのアライグマによる捕殺、イノシシによる路肩や土手の掘り返し、シカの樹皮摂食など入山谷津でも被害が拡大している。タヌキ、イタチ、アナグマ、ウサギ、ネコは昼間見たことがあるが夜間の活動は不明。トレイルカメラを設置して野生動物の活動や生態を撮影する。
【今年度の活動概要・スケジュール等】
野生生物の生息場所・ビオトープづくりは地域の自然を復元することであり、拙速に事を運んではならない。時間をかけて現場をモニタリングし、広く知見を集めて実施する。
10月:産業・環境フェスタ参加。
12月:落葉掃き&焼き芋イベント(市民の森保全クラブと共催、2回)。
3月:キノコの駒打ち体験(市民の森保全クラブと共催)。
目次・対象区域




植生、雑木林遷移予測フロー






くぬぎ山地区の課題、自然再生の目標、平地林の荒廃を抑制するための取り組み



※『三富平地林伐採・活用調査報告書』(2014年) 2022年3月5日記事



カモ類のオスで繁殖期を過ぎた後、一時的にメスのような地味な羽色になるものがおり、その状態ををエクリプス、エクリプス羽いいます。マガモはメスとそっくりになりますが、嘴(くちばし)の色が、黄色なのがオス、茶色なのがメスです。



籾摺り機を通すと未熟米や籾がらが重量で27%ほどでて、玄米で岩殿のウルチが115㎏、児沢のモチが121㎏、毛塚一反田のウルチが432㎏になりました。今日は殿山共同農場の高野会長、平賀さん、中川さんが手伝いに来てくれました。ありがとうございます。
岩殿漫喫クラブは、岩殿丘陵の耕作放棄された谷津田を「岩殿市民田んぼ」として再生、市民に農業体験、里山体験、憩いの場として提供・活用することにより、生きものゆたかな里山環境と景観を回復・維持し、次世代へ継承することを目指して2014年4月に結成された市民ボランティア団体です。
活動エリアは、岩殿入山・青木ノ入・児沢・毛塚地区の30筆の耕作放棄地と隣接する雑種地・山林で、面積は2ヘクタールを越え、耕作地(田んぼや畑)や果樹園(ブルーベリー園)として利用し、湿地や草地として保全管理しています。
今年度の岩殿入山谷津の事業は、
① 岩殿G地区、岩殿I地区上段のヤナギ林の伐採をします。② 「岩殿丘陵入山谷津の植物調査」の継続。岩殿F地区でベルトトランセクト法による植生調査実施。日当たりや土壌の湿り具合などの環境条件が植物の分布とどのように対応しているかなど考えます。③ 殿山協同農場のみなさんと稲作を実施します。④ 九十九川の源流域にある岩殿丘陵入山谷津の里山再生は森を守り、田んぼを育む活動です。市民の森保全クラブと連携して活動し、イベントを共催します。
【事業名】岩殿丘陵生きものゆたかな谷津田・景観回復プロジェクト |
【事業の詳細】(実施日程等を含む) ① 「岩殿丘陵入山谷津の植物調査目録」作成のための補足調査を3月18日、4月15日、5月13日、6月7日、7月1日、8月22日、9月20日、10月24日、11月19日、12月23日、2月18日、3月16日に実調査員延べ41名で実施。 ② 岩殿A・B地区の田んぼ5枚で大東大国際関係学部須田ゼミ学生、殿山協同農場の皆さんと稲作実施。 ③ 市民の森保全クラブとの共催イベント(落ち葉掃き&焼き芋、キノコの駒打ち体験)は台風19号被災復興、新型コロナウィルス対策で開催中止となる。 ④ 4月に刈り残していた笹藪を10月刈り取り、岩殿満喫クラブ管理農地と周辺の雑種地~学びの道一帯のアズマネザサの大藪は完全に消滅。 ⑤ 2月~3月、岩殿I地区の下段のヤナギ林伐採。 |
【事業による効果】 ① 2012年の市民の森保全クラブ有志による耕作放棄地再生活動開始。14年谷津の耕作放棄地再生を目指して岩殿満喫クラブを結成。結成以来の課題であった耕作放棄地からアズマネザサ、オギなど高茎雑草の大藪の除去は今年度達成することができた。管理をしている耕作放棄地だけでなく周辺の雑種地~学びの道、入山沼堰堤、市民の森との境界部分の刈払い作業も実施したことにより、入山谷津周辺の里山景観の回復、向上は著しいものがある。 ② 耕作放棄地再生活動と並行して、2016年4月以来取り組んできた植物調査は今年度の補足調査により更に精度を高め、岩殿A地区~I地区、青木ノ入地区の全10地区での地区別調査としてまとめることができた。生きもの豊かな里山景観を回復、保全していくための活動において今後随時参照されるべき2010年代後半の地区別フロラ目録の草稿がひとまず準備できたといえる。 |
【今後の課題】 ① 未だ樹林化が進んでいる岩殿G地区、岩殿I地区上段のヤナギ林伐採。 ② 岩殿F地区を横断する形でラインベルト法による植生調査を実施。日当たりや土壌の湿り具合などの環境条件が植物の分布とどのように対応しているかなど考察する。 |