都幾川左岸、国道407号にかかる新東松山橋の下流にある東松山堆肥ヤード(下押垂527付近)で堤防除草をリサイクルした「荒川緑肥」の配布を受けました。国交省荒川上流河川事務所の事業です。
C地区の駐車スペースの落ち葉を掃きました。
市民の森保全クラブ Think Holistically, Conduct Eco-friendly Actions Locally
有機物を発酵させると、さまざまな整理活性物質(生体の生理活動に何らかの作用をする物質)ができます。発酵に関わる微生物の種類によっては、ビタミンやホルモンなどの増殖や植物の生長を促す物質や、土壌病原菌などを抑制する抗菌物質(抗生物質)をつくります。これらの機能性物質は、微生物が関わってはじめてつくられるもので、化学肥料を用いた栽培では得られません。その3 ボカシ肥だけ施しておけばよい?
マツ 分解速度:かなり遅い(1~2年)
油脂を多く含み葉の組織も堅いので、単独で堆肥にするには時間がかかる。和歌山県美浜町では、松葉に石灰窒素入の籾殻を加えて堆肥化し、キュウリやトマト、イチゴに使用して「松」を関したブランド名で特産化を図っている。ほかにも生ごみや窒素分を多く含む副資材を使用して発酵を促すようにすると、早く堆肥になりやすい。松葉をマルチに使用すると雑草抑制効果があるとされる。また、畑の水はけと通気の改善のために溝を掘るさいは、排水溝に松葉を入れておくと、何年も効果を保つことができる。
ススキ 炭素、ケイ素が多く分解は遅いが、茎の長さとかたさを生かし、わらマルチのような使い方が向く。空気をよく含むので、保温効果大。ちなみに、生息域が近いセイタカアワダチソウは炭素率120で、肥料効果は乏しい。※詰めて埋めるだけ 土のう袋でつくる落ち葉堆肥(『やさい畑』2018秋号、30~32頁)
・肥料の違いが食味や食感に影響する・アミノ酸の多い有機質肥料では、セルロースがしっかりつくられ、かたくかんじられる・有機質肥料にはさまざまな成分が含まれている・生の小カブで化学肥料のほうがおいしいと感じられたのは、雑味やアクとなる物質がすくなかったからかもしれない・ホウレンソウは生ではあまり差がなかったが、ゆでると断然、有機質肥料の方がおいしくなった・ゆでてアクが抜けると、糖やアミノ酸が際だって、有機質肥料のほうがおいしいと感じられた
「肥え土」は、「草木類資源化施設」に搬入されたせん定枝を粉砕、植繊化し、発酵・熟成させたものです。
《このようなものに利用できます》
●途上改良材に!
※土と混ぜて使用する場合は、全体量の2割程度以内に使用してください。
●堆肥として!
※ただし、水分のみで発酵していますので、窒素肥料などを添加し、たい肥として野積みをした後に使用してください。
●雑草抑制などのマルチングに!
土壌改良材の名称「肥え土」は、広く市民の方々に親しまれ、使用していただけるようにと選定されました。
旧・日本専売公社は,茂木町九石地区にて落葉を主原料とした腐葉土の製造工場も運営していた。原材料である落葉を収集する担い手は,葉たばこを生産・加工する農家であった。旧・日本専売公社は,農家が里山にて収集した落葉を有料にて買い上げしていた。
旧・日本専売公社は,2000 年に腐葉土の製造工場も閉鎖した。それに伴い,腐葉土の製造工場は旧・日本専売公社から茂木町役場へ譲渡された。それを受けて,茂木町役場は落葉以外の有機物も原材料とするたい肥の製造を可能にするため,増設工事を開始し 2003 年に完了した。なお,この増設工事は,1999 年施行された「家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律」にそくして,茂木町での酪農家の家畜排せつ物を処理する目的も存在した。
たい肥を製造する「茂木町有機物リサイクルセンター美土里館」(以下,「美土里館」)は,2003 年 4 月より製造を開始し,2014年現在も茂木町役場の施設として稼動している。なお,茂木町は「美土里館」での取り組みにより,2004 年度農村振興局長賞(バイオマス利活用優良表彰)を受賞した。
4.まとめ
本研究は,少子高齢化が進行している中山間地域での地域資源である有機物リサイクルの利活用において,行政が主導し行政区の住民が担い手となって持続しているたい肥製造,特に落葉買取・収集システムを明らかにした。
旧・日本専売公社の腐葉土製造工場が所在地行政へ譲渡されたことにともない,行政は町内の多様な地域資源を活用するたい肥製造工場へと増設した。良質な地域資源から製造するたい肥は高品質となり,製造分は完売する小売状況が持続している。そのため,たい肥製造工場は製造設備を最大限に稼動させて,小売へのたい肥供給を支えている。
高品質なたい肥製造の発酵促進剤として,地域資源である里山の落葉は必要不可欠となる。そのため,たい肥製造工場は行政区内にて落葉収集者を募集登録した後,管理している。落葉収集者の登録条件は,一冬に乾燥した落葉 375kg 以上をたい肥製造工場に納入することである。たい肥製造工場は,落葉収集者が収集した落葉を買い上げ,落葉収集者の指定口座へ 1 年に一度落葉収集代金を振り込んでいる。すなわち,地域資源を有償化することにより,高品質なたい肥の製造は可能となり,里山も保存される。
落葉収集地区と落葉収集者は,年々減少傾向にある。これは,落葉収集者が加齢による体調不良や体力減少を理由に落葉収集を休止するためである。この対策として現在主流となっている各戸が保有する里山での落葉収集システムから,既に稼動している各戸が保有する里山以外での落葉収集システムへの移行が急がれる。
今後の課題は,たい肥の購入者が生産する農作物の実態調査とその農作物生産の持続システムを明らかにすることにある。