岩殿D地区
天気に恵まれ、二宮さん、小野さんで実施しました。
今日も岩殿C地区の掲示板でクモやミノムシの観察をしました。
ジョロウグモ(♀・♂)(岩殿D地区で撮影)
※クモの一生 短命派のジョロウグモはあわただしい1年を送る
石川県教育センター『石川の自然第24集生物編(11)』(2000年3月)
(『金沢・新おもてなし考』2007年10月31日記事)
※シゼコン(自然科学観察コンクール)入賞作品(2013年、14年)
岐阜県関市立武芸小学校
※オオミノガの終齢幼虫(2018年1月24日児沢ブルーベリー園記事)
岩殿D地区の下段の草刈りをしました。昨日は10㎝から15㎝の高刈りをしましたが、今日は5㎝程度にしてみました。
昨日の高刈り(下段一列のみ)
下段下部のクワ
※白田明『クワ病害診断の手引き』(桑診断技術研究会、2007年)
ウスキクロテンヒメシャク(シャクガ科)?
※ウスキクロテンヒメシャク(『みんなで作る日本産蛾類図鑑』HP)
岩殿E地区に続いてD地区の草刈りを中段から再開しました。ここも田んぼとして使われるなくなって久しく、田んぼと水路を画する畦が消滅したことにより雨降りが続くと一面に水が滞り、東側から湿地化が進行しています。近年、ヤナギやキショウブが目だってきたのはその証です。
キジの「ケーン、ケーン」という鳴き声が谷津に響いています。番[つがい]でいるようです。
人になれているのか、5m位の距離になっても逃げません。岩殿D地区の草刈りをしました。上・中・下段とも開花まじかのセイタカアワダチソウの群落部分を刈り、東側の入山沼に向かう道路下は刈っていません。地上部を刈り取り、その後の地上部の再生に地下部の蓄積養分を消費させ、地下部の貯蔵物質の収支をマイナスにし再度刈り取って、セイタカアワダチソウの繁茂を抑えて小型化させるには、9月上旬に刈り取りを済ませるべきだったのですが……(2018年10月27日記事「セイタカアワダチソウの繁茂抑制」)。アズマネザサにからんでいる(アズキの祖先種)ヤブツルアズキの小さな実を集めて、お汁粉も頭に浮かびましたが、11月までは待てません。
上段
中段
下段
入山沼に向かう道路の両側の草刈りをしました。
ここの草刈りを始めたのは2012年? ブログの2014年5月12日記事の写真と比べてみて下さい。
入山沼下の耕作放棄地の湿地にはえているキショウブ。きれいな鮮黄色の花を咲かせるアヤメ科の植物です。
明治時代に観賞用として導入されたヨーロッパ原産の帰化植物ですが、日本の侵略的外来種ワースト100に指定され、外来生物法(特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律、2005年6月1日施行)では要注意外来生物に指定されています。外来生物法が制定されるまで植生護岸の重要な構成種として「ビオトープ創出」等のため活用されてきました。
入山沼下のキショウブがいつ持ち込まれたのか不明ですが、岩殿I地区の下段(B地区よりの区画)、D地区の上・中段の区画に分布が広がりつつあります。
岩殿満喫クラブでは入山沼下では修景のためにキショウブを利用することはしません。キショウブの地上部を刈り取り、9~11月の種子の散布を抑制し、入山沼下のキショウブ群落がこれ以上拡大しないように管理していく方針です。
昨日、手で引き抜けるものを100本ほど根付で引き抜き、土のう袋に隔離しましたが、今日は地上部を刈払機で刈りとりました。
キショウブの分布拡大は根茎断片の拡散と種子散布に依っているので、引き抜きだけでは根茎の断片が残ってしまいますが、地上部の刈り取り回数を増やすなどして群落の拡大を抑制することができればと期待しています。
※このブログの過去のキショウブにかかわる記事もまとめてご覧ください。
岩殿I地区、D地区、B地区のキショウブがこれ以上増えないように緑葉と分蘖(ぶんげつ)を刈払機で刈りとりました。刈払いによって根茎断片が拡散して新たな群落の形成とならないように注意して管理します。入山沼下では修景のためにキショウブを利用することはしません。
※キショウブを抜きとる(2018年10月6日の記事)
岩殿D地区の上の段にもセイタカアワダチソウの群落があります。8月18日に刈払機でかりました。
ここは、D地区の下の段と比べると草丈はさらに低く、花序をつけているものはほぼありません。
※セイタカアワダチソウの刈り取り管理
山口裕文編著『雑草の自然史 ~たくましさの生態学~』(北海道退学図書刊行会、1997年) 第Ⅰ部雑草フロラの成立 第4章人間の影響下に成立する生物的自然、草本植生のダイナミックス(前中久行・大窪久美子)
セイタカアワダチソウの分布拡大成功仮説“無駄の効用”
セイタカアワダチソウは、河川敷き、法面などに広範囲に分布する北アメリカ原産の帰化植物である。晩春から冬にかけてセイタカアワダチソウの地上部各器官および地下部現存量が、調査されている。また、同時に、時間をかえて刈りとった場合の地下茎への蓄積の影響も調査されている(図3、4【略】)。
セイタカアワダチソウの葉量は7月にはほぼ最大値に達するが、その後も草丈が伸長し新葉の展開が継続する。しかし、下位の葉は落葉していくので、葉量はほぼ一定に保たれる。光合成生産の葉、地上茎、地下茎への配分をみると(表2【略】)ほとんどが地上部の成長へのみふりむけられている。花穂が出現し、新葉の展開がとまる秋の初めまで、一方で葉を展開しつづけ、これに相当する下位葉を落としつづける。地下部重の増加はこの時期にようやく始まる。地下部への蓄積も光合成器官の増加もない期間が夏を通じて継続する。これはセイタカアワダチソウにとって無意味な期間のように思われる。原産地である北アメリカと日本とでは、セイタカアワダチソウの生長に影響を及ぼす温度と日長の組合せが異なるために、春の生育開始から花穂出現が行われる条件に達するまでの期間、すなわち栄養生殖の期間の長さが異なることが、このような期間が存在する要因となっているのかもしれない。原産地とは異なる地域へ伝播した帰化植物が遭遇する状況としては起こりうることである。セイタカアワダチソウが日本において分布域を拡大できた条件として種子生産力や散布力、ロゼットでの冬越し、アレロパシーなどさまざまな要因がいわれている。しかし前述した、長くつづく栄養成長期の存在も関係するかもしれない。すなわち、葉量が最大限に達した後も、セイタカアワダチソウの草丈の増加がつづくために、日本原産の植物よりも上層をおおうことになり、結果的に日本原産植物よりも、光合成で有利な空間を占めることになる。一方、日本の温度や日長条件に適応して発達してきた日本原産の植物は、“無駄”に葉を展開しつづけるというような特性は獲得していないので、競合に敗れることになる。
地下部への再蓄積が始まる以前に、光合成器官を取り除かれた場合には、地下部に残された貯蔵養分を使って再び光合成器官の再生を繰りかえす。このために刈りとり後のセイタカアワダチソウの地下部重は図4【略】のように減少する。地上部の生長にふりむけた地下部の貯蔵物質が回収される以前に、再び刈りとりが行われると貯蔵物質の収支が負となることになる。6月から9月までに時期をかえて刈りとった場合の生長シーズンのおわりにおける地下部の現存量は、地下部への蓄積が開始される8月に刈りとったときにもっとも小さくなった。
もし、草地の刈りとり管理として、セイタカアワダチソウの繁茂を抑制しようとすれば、6月に1度刈りとり、その後の地上部の再生によって地下部の蓄積養分を消費させ、さらに地下部への養分の蓄積が始まる9月ごろ再度刈りとるのが効果的であると考えられる。
なお、刈りとりを行なった場合の開花状況は、以下のようであった。無刈りとりの場合、9月に草丈190㎝に達し、伸長を停止した。開花の最盛期は10月中旬であった。6月刈りの場合、開花時期はほぼ同じであったが、開花期の草丈は約90㎝であった。7月刈りは11月上旬に開花し、草丈が約60㎝であった。8月刈りでは開花期が約1ヵ月遅れ、花序はさらに小型化した。9月刈りではわずかに再生したんのみで花序はつけなかった。(52~55頁)
岩殿D地区の下の段のセイタカアワダチソウを刈り取りました。前回7月23日から2ヵ月ぶりです。10月18日に刈った岩殿F地区上段のものよりは、小型で開化が遅れていました。

※井手久登・亀山章編『緑地生態学』(朝倉書店、1993年)4.2 草地の植生管理(前中久行)
(4)草地の植生管理の手法 b.刈取り
刈取りの時期や間隔の効果は植物季節と関連する。たとえば一年生の好ましくない植物については、種子が成熟する以前に刈り取ることで防除できる。
多年生の草本植物は一般に次のような生活サイクルをもつ。すなわち、前の生育期間に地下部に蓄えた貯蔵物質を用いて春に急激に葉や茎を増大させて初期生育を行う。この期間においては地下部の重量は減少する。その後、展開した葉によって光合成を行い、光合成産物を地上部器官の拡大に振り向ける。地上部の拡大に必要な量以上の光合成が行われた場合は、これを地下部に回収蓄積して次の成長期間に備える。これよりも短い間隔で刈取りを繰り返せば、その植物は持続されず、より短期間に貯蔵物質を回収できる植物種と置き換わることになる。
セイタカアワダチソウでは地下部の蓄積は8月以降にはじまる。それ以前では光合成生産の50~60%が葉へ振り向けられる(前中・平田、1982)。地下部の再蓄積が始まる以前に、光合成器官を取り除かれた場合には、地下部に残された貯蔵養分を用いて光合成器官を再生させる。このために刈取り後のセイタカアワダチソウの地下部重は図4.11【略】のように減少する。地上部の成長に振り向けた地下部の貯蔵物質が回収される以前に刈取りが行われると貯蔵物質の収支は負となる。6月から9月まで時期を変えて刈り取った場合の成長シーズンの終わりにおける地下部の現存量は、地下部への蓄積が開始される8月に刈り取ったときに最も小さくなった。
また刈り取る時期によってその後の成長や開花・結実の状況も異なった。すなわち6月刈や7月刈では、無刈と同じ時期に開花し、花序、草丈ともに小型化したために、鑑賞にも適している。8月刈では開花期が約1か月遅れて花序はさらに小型化する(図4.12、4.13)【略】。9月刈ではわずかに再生したのみで、開花しなかった。これらの結果からセイタカアワダチソウの消滅を目的とする場合には、6月に1度刈り取り、その後地上部の再生によって地下部の蓄積養分を消費させ、さらに地下部への養分の蓄積がはじまる9月ごろに再び刈り取るのが効果的である。またある程度成長を抑制し、開花させるためには、6月または7月ごろ刈り取るのがよい。この場合に枯れ草を取除く目的で、11月中旬以後に再び刈り取ることが望ましい。(153~155頁)
入山沼下の岩殿I地区の湿地化している耕作放棄地にはキショウブが群生しています。定着にいたった経過は不明ですが、この数年、おそらく花粉の拡散や根茎の断片の漂着により下の岩殿B地区やD地区、水路沿いにキショウブは広がってきています。今日は細川さんがキショウブの花茎を切り取りました。今後、花茎の切除や地上部を刈り取ることにより、秋の種子散布を防ぎ、翌年の稔実朔果数を減少させて、群落の拡大と逸出を防止します。
岩殿I地区のキショウブ群落


岩殿D地区の上の区画


児沢ブルーベリー園周辺


草刈り機で地上部を刈り取りました。
※中嶋佳貴・沖陽子「管理指針に必要なキショウブの繁殖特性の解明」(『日本緑化工学会誌』43巻2号、2017年)
岩殿I地区のキショウブ群落


岩殿D地区の上の区画


児沢ブルーベリー園周辺


草刈り機で地上部を刈り取りました。
※中嶋佳貴・沖陽子「管理指針に必要なキショウブの繁殖特性の解明」(『日本緑化工学会誌』43巻2号、2017年)
3限の日本農業論の実習は小雨がぱらついて中止となりましたが5限の4年生のゼミの時間は雨が上がりました。畑の草取り、D地区と道路との間の法面のアズマネザサを須田先生が刈り取り、学生は運びだす作業をしました。




カマドで火をおこし、ネギや青木ノ入のニンニク、一昨年の6月に駒打ちしたホダ木から出ていたシイタケを入れたラーメンを作って食べました。




カマドで火をおこし、ネギや青木ノ入のニンニク、一昨年の6月に駒打ちしたホダ木から出ていたシイタケを入れたラーメンを作って食べました。
岩殿D地区の草刈りをしている時にみつけました。アヤモクメキリガ(ヤガ科)の幼虫です。


写真の葉についていたのではありません。
※アヤモクメキリガ(『昆虫エクスプローラ』HP、『みんなで作る日本産蛾類図鑑』HP)


写真の葉についていたのではありません。
※アヤモクメキリガ(『昆虫エクスプローラ』HP、『みんなで作る日本産蛾類図鑑』HP)
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