青木ノ入の畑
29日は中秋の名月(旧暦8月の十五夜)でした。午後6時58分に月は太陽と正反対の位置となり満月となります。6時頃まで青木ノ入でスパイダーモアを使って農道と学びの道の除草をしました。
青木ノ入の果樹園でユウゲショウを抜いています。今日はネジバナ(ラン科)が咲いているのを2株見つけました。ネジバナは日当りの良い場所に見られる多年草で、栽培は容易」であるそうです(根本正之ほか編『在来野草による緑化ハンドブック 身近な自然の植生修復』171頁)。武蔵丘陵森林公園ではよく見られるそうですが、青木ノ入でもユウゲショウ、ニワゼキショウ(外来種)のように増えないものでしょうか。
青木ノ入の果樹園の道路際とボッシュ林に向かう農道を除草しました。前回は4月10日です。
※外来野草のユウゲショウが近年、九十九川を越えて入山沼に向かう学びの道沿いにも増えてきて、この数日は開花したものがあれば抜き取ってきましたが、今日はスパイダーモアで刈り取りました。
夕方、須田さんが青木ノ入りの畑にブドウ苗を移植しました。ナイアガラ(Niagara)です。
ナイアガラは1872年にアメリカで育成されたブドウで日本へは1893年頃に導入されたそうです。日本では中国を経由して欧州ブドウが伝播し、 甲州 などごく少数の品種が生まれましたが、降雨の多い気候のために明治以前はほとんど栽培されませんでした。明治になり多くの品種が海外から導入されましたが、欧州ブドウは栽培が難しく、広く栽培されたのは、 デラウェア、キャンベルアーリー 、ナイアガラ などの米国ブドウでした。
ナイアガラ or ナイヤガラ 3枚目の写真のラベルには「ナイヤガラ」とあります。JA長野県サイトの2008年10月21日の記事「
青木ノ入りのボッシュ林に上がる道と耕作放棄地、学びの道沿いの草刈りを、スパイダーモアで刈り高を換えながらしました。
前回は8月25日でした。
車堀公園にスパイダーモアを戻し、ハンマーナイフモアで市野川右岸の道路沿いの草刈りをしました、
青木ノ入の果樹園と奥の耕作放棄地(青木ノ入1344、43㎡)の除草をスパイダーモアでしました。
ヒメコウゾやブルーベリーがある区画は刈払機でします。
5月20日、6月1日の記事にありますが、帰化植物のユウゲショウ、ニワゼキショウなどが学びの道や管理地に蔓延するのは抑えていきたいと考えています。入山谷津の植物調査では2019年にはユウゲショウは青木ノ入にしかありませんでしたが、今年は岩殿A地区でも花を咲かせており、学びの道沿いに分布を拡げています。
日本では1200種以上の帰化植物が生育しています。帰化植物とは、①本来自生していない地域に、②人の活動に伴って持ち込まれ、③その地で自生するようになった植物です。異なる地域からやってきて、その地に天敵が存在しないという強運に恵まれ、その地の土質や気候に耐え抜き、その地の競合する在来種に負けずに生き抜くことができた強い植物です。在来種の生育地を奪ってしまったり、近縁の在来種と交雑して不稔(受粉してもタネができなくなる)や雑種が誕生したり、様々な生物に未知の影響を及ぼし、その地の生物相を大きく変えてしまう可能性があります。
在来種のネジバナ(ラン科、多年草)がありました。
同じ国の中であっても、別の地域から持ち込まれた植物のことを「国内外来種」と言い、地域の生態系に大きな影響を及ぼす可能性があります。生育環境の違いにより、同じ種でも異なる遺伝的特性を獲得しており、別の個体群と交雑すると、その地固有の遺伝子が失われてしまうので、地域個体群を守ることも多様性の保全には大切です。生物多様性、豊かな生態系を守ることの大切さをもう一度考えてみましょう。
青木ノ入の学びの道と東側の果樹園の除草をスパイダーモアでしました。
外来種のユウゲショウ(アカバナ科)とニワゼキショウ(アヤメ科)。ニワゼキショウは3本のすじのある花被片(花びら)と、5本すじの花被片(がく片)が、それぞれが3枚ずつ交互にあり、合わせて6枚。道端のシバの中や果樹園にも生えていてきれいですが、これ以上増えないように抑制し、在来野草による緑化が優先です。
芝生の中に生えているのは抜くのがやっかいです。
スパイダーモアの返却ついでに、車堀公園をチョッピリ除草しました。
雨あがりは、やはり引き抜きやすいです。
青木ノ入の果樹園の草刈りを除草機、刈払機でしました。
学びの道の東側のブルーベリー園は暗くなったので途中で中止しました。岩殿でも農家が稲刈りをごみ始めました。ゴミステーション側から6時過ぎまで、ライトをつけて、お疲れ様です。
※ナミアゲハ幼虫(温州ミカンについていました)
左:終齢幼虫 右:幼齢幼虫
※モンクロシャチホコ幼虫とチャミノガ(みのむし)
プラムについていました。ミノムシはチャミノガです。
モンクロシャチホコは8月から9月頃に樹上から地面に降り、落ち葉や浅い土中に潜り、さなぎになって越冬し、6月から7月にかけて成虫になります。サクラによくついていて駆除したくなりますがモンクロシャチホコには毒はありません。果樹園では食害性害虫ですが。
右の写真に写っているミノムシはチャミノガ(千葉県生物多様性センター「生命のにぎわい通信」10号、2009年12月)。
畑の草取りが終わって、青木ノ入の道の西側の果樹園の草刈りを須田さんがしました。前回は7月13日でした。夏場は本当によく伸びます。
青木ノ入の畑の道端の草刈りをしました。5月中は散策者も多く、ユウゲショウの花を楽しんでいるようでしたので草刈りは延期していましたが、ツボミオオバコが目だってきたので刈りました。東から西に向かっている学びの道が北に向きを変えているカーブです。現在は半分程度がシバ主体になっていますが、草刈りを頻繁に行えば全体がシバになるでしょう。将来的にはここの道端はノシバによる芝地になればと思っています。
ユウゲショウはアメリカ原産の帰化植物。多年生草本であり、観賞用に栽培されていたものが野化したものと思われる。路傍やあぜ道などに点々と生育が見られる。夏から秋にかけ、直径1.5~1.0cmの花をつける。めしべの先は4つに分かれ、十字状になっている。花が美しいので除草されず、また刈り残され、次第に増えつつあるように思う。……
ツボミオオバコは北アメリカ原産の帰化植物である。比較的新しく帰化した植物であり、広く分布したのはここ20年ほどではないかと思う。路傍などにも生育するが、特に新しい公園でよくめだつ。オオバコよりも、乾燥した立地にも生育できる。一年生の草本であり、春から夏にかけて花穂を形成する。和名は、花が開かず、いつまでもつぼみのままのように見えるとの意味である。……一年生草本であるので、まずは子孫を確保する戦略をとっている。……
※鞠子典子・西成典子・鞠子茂「踏みつけ攪乱と被陰ストレスの異なる土地利用タイプにおける在来オオバコと外来オオバコの個体群分布」(『法政大学多摩研究報告』29巻、2014年)
調査対象は在来オオバコ(オオバコ)、外来オオバコ(ヘラオオバコとツボミオオバコ)
調査対象は在来オオバコ(オオバコ)、外来オオバコ(ヘラオオバコとツボミオオバコ)
オオバコ属植物の個体群分布と生育環境
……被陰ストレス耐性のないツボミオオバコは、晩春から初夏にかけて栄養生長・伸長生長を盛んに行い始めた共存種がツボミオオバコを被陰する頃には、その年の生育期間をほぼ終えていた(データ未発表)。ツボミオオバコは遺伝的制約により草丈が低くても、生育開始時期が早く、短期間で開花・結実に到達する生態学的特性を獲得することができる。こうしてツボミオオバコは、他の植物と生育時期をずらした生活史を過ごすことにより、他種による被陰という環境ストレスを回避し、繁殖成功を収めているものと考えられる。……(15頁)
まとめ
在来オオバコと外来オオバコの個体群密度を様々な土地利用タイプで調査し、被陰ストレスと踏みつけ攪乱という2つの環境要因から個体群分布の種間差について解析を行った。その結果、在来オオバコと外来オオバコは同所的に分布する土地利用タイプもあるが、在来オオバコのみ分布する土地利用タイプもあることが明らかとなった。この結果は、たとえ類似したニッチに生育する近縁種の間であっても、種子の環境適応戦略や散布様式などの生態学的特性に僅かでも差異があれば、在来植物と外来植物は住み分ける可能性のあることを示している。今後は、外来植物による在来植物の競争的排除が一方的に進行しない条件を科学的に解明し、雑草リスク評価に反映させていくことも必要ではないかと思われる。……(15頁)
オオバコは日本各地からアジアに分布する多年生草本であり、路傍雑草の代表格である。オオバコは「大葉子」であり、漢名では「車前」という。車のとおるような場所にも生育することに着眼したもので、なるほどと思う。路傍雑草と入っても、やや湿った場所を好み、瀬戸内海気候の岡山では、あぜ道や少し山に入らないとお目にかかれない。果実には粘着性があり、靴などに付着して散布される。……
ヘラオオバコはヨーロッパ原産の帰化植物で、江戸時代には渡来したという。多年生の草本で地下に太い根茎がある。葉は細長く、長さ20cmほどになる。春から夏にかけて高さ30cmほどの花茎をだし、下部から上部へと次々に開花する。生育地は路傍や牧草地、堤防などであり、刈り取りには強いものの、踏みつけには弱い。……
青木ノ入の果樹に名札がつきました。写真は学びの道の東側の果樹園のモモ(白鳳)です。ほかに、オリーブ(マンザニロ)、オリーブ(ルッカ)、大実ザクロ、リンゴ(紅玉)、クリ(筑波)、ブドウ(デラウェア)、柿(次郎)、プラム(太陽)、アンズ(ハーコット)、サクランボ(暖性)の11種とブルーベリーを夕方移植して13本あります。学びの道の西側は桃(白加賀)、ナシ(豊水)、イチジク、アンズ(信州大実)、アーモンド、ビワ(茂木)の6本です。
※青木ノ入の果樹①(2019年12月28日記事)
※青木ノ入の果樹②(2019年12月29日記事)
※青木ノ入の果樹③(2019年12月30日記事)
※青木ノ入の苗木追加(2020年2月1日記事)
※西側上の梅(南高・白加賀)(2020年3月3日記事)
※果樹追加(2020年11月28日記事)
すでに枯れてしまったものや、元気のないものもありますが、植えたからにはしっかり育てていきたいです。
午前中、青木ノ入の西の果樹園と奥の耕作放棄地の草刈りをしました。
午後は別用があり、午後7時過ぎに再訪すると、須田さんが午後、果樹にプレートを付けていました。散策者が何の樹だろうと咲いている花の写真をとったり眺めたりしている光景をよくみるので、重宝することでしょう。写真は明日、掲載します。今晩はイタチが出没していました。センサーカメラを設置してモニタリングしたら面白そうですね。
夕方、3月11日から7回シリーズで開催されていた『生物多様性国家戦略を考えるフォーラム』(国際自然保護連合日本委員会)の最終回をオンラインで聴講しました。700名以上の参加者があったようです。
第6回のNPO法人地球守代表理事高田宏臣さん(AMAZON農学部門ベストセラー『土中環境 忘れられた共生のまなざし、蘇る古の技』建築資料研究社、2020年6月)のお話しは面白かったです。YouTubeには動画が何本もUPされています。
青木ノ入の道沿いと奥の耕作放棄地の草刈りをナイロンコードでしました。奥の耕作放棄地は昨年12月にはチガヤとセイタカアワダチソウの藪になっていましたが、今年は草刈り回数を増やして低く刈っているので植生が変化しています。
岩殿では午後4時頃から雨が降り始めました。週末にかけて雨が続きそうなので、細断された路上の草は放置しておいてもきれいに流されてしまうでしょうが、雨の中、いつものように片づけておきました。
昨日、しばらく足を踏み入れていなかった青木ノ入の畑と岩殿A地区の畑がメヒシバの大海になっているのに気がついて、今日は青木ノ入の除草をしました。
雑草の中からニラ、パクチー、ゴーヤなどが顔を出しました。
イチジクは枝元に小さな秋果がついていました。
8月の猛暑で元気がなくなり消えてしまいそうな果樹もあります。
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