耕作放棄地
1.はじめに
2.参加方法
3.注意点
4.調査の概要
5.調査の方法
5.1.調査する神社を探す
5.2.実際に神社に訪れる
5.3.アライグマの爪痕を探す
5.4.発見した爪痕をスマートフォンで撮影する
5.5.見つけた痕跡を報告する
6.アライグマ痕跡マップを使ってみる
7.アンケートに回答する
糸魚川市では令和元年度に市内を対象としたアライグマの生息調査を行いました。
・アライグマは本来日本には生息しておらず、海外から持ち込まれたものが野生化した外来種であり、希少な在来動物を捕食する害獣です。
・アライグマは見た目のかわいさとは違い凶暴で気性が荒く攻撃的で噛みついたり、引っかいたりするため見かけても決して近づかないでください。
《調査の概要》
■調査を行った地点(寺社仏閣)72地点
1 痕跡が確認された地点 62地点
生息レベル4 29地点
生息レベル3 28地点
生息レベル2 5地点
2 痕跡が確認されなかった地点 10地点
生息レベル1 4地点
コンクリート等で建設され、動物の爪痕が残らない「調査不可」地点 6地点
■調査期間 令和元(2019)年9月14日~16日、10月6日~7日(合計5日間)
※生息レベル評価基準
生息レベル4 指の間隔が2.5cm/5本線の爪痕が存在
生息レベル3 指の間隔が2.5cm/4本線の爪痕が80cm以上の高さに存在
生息レベル2 指の間隔が2.5cm以下の4本線の爪痕が存在
生息レベル1 痕跡が確認できない
1.事業目的
(1)調査の目的
(2)アライグマの生態
( 3 )主な被害内容
( 4 )市内の状況
2.調査手法
(1)調査期間
(2)調査地
(3)調査方法
3.調査結果
(1)本調査の結果概要
(2)各調査地点における結果
4.考察
(1)神社仏閣の差について
(2)アライグマの行動圏について
(3)総合考察
5. 今後の展望
( 1 ) ハザードマップの作成
( 2 ) 調査・捕獲における協力者について
( 3 ) 防除実施計画の策定
( 4 ) 生息確認のための誘因餌設置について
6.参考資料
6. 参考資料
「アライグマ防除の手引き(計画的な防除の進め方)」環境省 自然環境局 野生生物科 外来生物対策室
「アライグマ対策の課題」池田透
「糸魚川市の貴重な生きものたち」糸魚川市
「大分市アライグマ防除実施計画」大分市
「カメラトラップによる自動撮影データのアライグマ(Procyon lotor)の密度指標としての有効性に関する検討」岩下明生、小川博、安藤元一
「カメラトラップによる野生生物調査入門 調査設計と統計解析」 飯島勇人、中島啓裕、安藤正規
「近畿地方アライグマ防除の手引き」環境省近畿地方環境事務所
「島根県におけるアライグマの生息実態(Ⅱ) 」小宮将大、菅野秦弘、澤田誠吾、金森弘樹
「地域からアライグマを排除するための手引き」環境省北海道地方事務局・NPO 法人 EnVision 環境保全事務所
「北海道における移入アライグマ問題の経過と課題」池田透
「中林研究林におけるアライグマ生息状況調査」浪花彰彦
「野幌森林公園地域におけるアライグマの行動圏」池田透・遠藤将史・村野紀雄
「野生鳥獣被害防止マニュアル」農林水産省 農村振興局
「GPS テレメトリー法による中川研究林内に生息するアライグマの越冬地調査」浪花彰彦

耕作放棄地からの越水については、2015年4月13日の記事「耕作放棄地からの越流水問題」があり、児沢から田んぼに至る水の流れを示しています。越水には畦板やスレート瓦を並べて対処して来ましたが、6年経った今も解決していません。今後、秋霖や台風で耕作放棄地に水がどう流れるのか、状況を確かめながら対策を練っていくつもりです。


最近捨てられたものではありませんが、家庭ゴミの類いが今だに「発掘」されます。カラスの落とし物の可能性もありますが。

3年前、2015年4月までここはアズマネザサの大藪でした(→2017年9月2日の記事)。

この斜面は30か月前、2015年3月頃には、3mを超す笹に覆われていました。

2015年4月1日

2015年4月2日

※2015年4月1日のブログの記事
井手久登・亀山章編著『緑地生態学』(朝倉書店、1993年)4.生態学的植生管理 4.2草地の植生管理(前中久行)から
セイタカアワダチソウの刈取り時期の検討
セイタカアワダチソウでは地下部への蓄積は8月以降にはじまる。それ以前では光合成生産の50~60%が葉へ振り向けられる(前中久行・平田伸一:景観管理を目的としたセイタカアワダチソウ群落の刈取り時期の検討、昭和57年度日本造園学会春季大会研究発表要旨、1982)。地下部への再蓄積が始まる以前に、光合成器官を取り除かれた場合には、地下部に残された貯蔵養分を用いて再び光合成器官を再生させる。このために刈取り後のセイタカアワダチソウの地下部重は図4.11のように減少する。地上部の成長に振り向けた地下部の貯蔵物質が回収される以前に刈取りが行われると貯蔵物質の収支は負となる。6月から9月まで時期を変えて刈り取った場合の成長シーズンの終わりにおける地下部の残存量は、地下部への蓄積が開始される8月に刈り取ったときに最も小さくなった。(153~154頁)

また刈り取る時期によってその後の成長や開花・結実の状況も異なった。すなわち6月刈や7月刈では、無刈と同じ時期に開花し、花序、草丈ともに小型化したために、鑑賞に適している。8月刈りでは開花期が約1か月遅れて花序はさらに小型化する(図4.12、4.13)。9月刈ではわずかに再生したのみで、開花しなかった。(154頁)

これらの結果からセイタカアワダチソウの消滅を目的とする場合には、6月に1度刈り取り、その後の地上部の再生によって地下部の蓄積養分を消費させ、さらに地下部への養分の蓄積がはじまる9月ごろに再び刈り取るのが効果的である。またある程度成長を抑制し、開花させるためには、6月または7月ごろ刈り取るのがよい。この場合に枯れ草を取り除く目的で、11月中旬以降に再び刈り取ることが望ましい。(154~155頁)

岩殿F地区の耕作放棄地のセイタカアワダチソウ群落(2016年10月1日撮影)

セイタカアワダチソウの群落があるのは岩殿D地区、F地区の中の湿気っていない場所です。
※『河川における外来植物対策の手引き』(国土交通省河川環境課、2013年12月)
Ⅲ 対策を優先すべき主な外来植物10種の生態的特徴と対策手法
ハリエンジュ(別名ニセアカシア)、アレチウリ
オオカワヂシャ、オオキンケイギク、オオハンゴンソウ
ナルトサワギク、セイタカアワダチソウ、シナダレスズメガヤ
ホテイアオイ、ボタンウキクサ
耕すとは自然植生を撹乱すること
ほとんどの田んぼや畑などの耕地は、自然の植生が成立していた場所を改変して整備された。
植生の移り変わりを遷移と呼び、溶岩流など新しく形成された裸地を始点とする場合を一次遷移というのに対し、耕作や火事、洪水などによって撹乱された場所で起こる遷移を二次遷移と呼んでいる。
しかし、植生に対する耕作の影響は自然由来の撹乱要因と比べても大きいとされ、人為の加わっていない耕作以前の植生は、気候の変動や地形変化など長期スケールの影響も受けながら、もっと自然条件に適応した植生が存在してきたと考えられている。また、耕作行為は耕起や除草によって、強制的に植生を二次遷移初期に後戻しさせている作業の連続とみなすことができる。
耕作放棄とは、それまでの人為的な圧力が消失・軽減することを意味するため、耕作放棄時を始点とする新たな植生の遷移が見られることになる。耕作にともなう管理をまったくやめてしまった耕作放棄地では植生遷移が進行し、やがて潜在自然植生(ある土地からいっさいの人為的作用を停止したときに、その時点でその土地が支えうるもっとも発達した植生)へと移行していくと考えられている。(72頁)
放棄後の植生には地下水位が大きく影響する
一般には、耕作放棄地の遷移の方向性は土壌の乾湿に大きく影響を受け、地下水位が低く土壌が乾燥しやすい畑地跡などの場合には、一年生雑草からススキやセイタカアワダチソウなどの多年生草本、そして潅木林を経て、周辺地域に見られるような木本群落へと進む。
湿田跡のように湧水が絶えず流れ込み、地下水位が高い場合には、一年生中心の水田雑草群落が1~2年見られた後、ヨシ・ガマなどの湿原性の多年生草本群落がしばらく続き、やがてハンノキやヤナギなどの湿地林に移行していく。
また、西日本では、竹林の管理もままならなくなっているため、耕作を放棄すると竹林に飲み込まれてしまう事例も増えてきている。
耕作放棄後の年数と植生との関係は、周辺からの種子の供給や立地条件などにより異なるが、多年生草本群落の成立以降は穏やかに変化していく。また、耕作放棄地では作物との競合や除草など耕作に伴う淘汰圧がないため、周辺からの種子供給と埋土種子の存在の有無も植生の移り変わりを決定する主な要因となる。(73~74頁)
木本の進入を抑えるかどうかで再生のコストが大きく変わる
植生遷移が進行し、コナラやハンノキなどの木本が優先するようになった耕作放棄地では、畦畔の形状が崩れるなど再び耕地として再生することが難しい。(74~75頁)
木本の進入を抑制して効率よく雑草植生を維持するためには、少なくとも年1回程度の刈払い管理と5~10年内に一度の耕耘管理の必要性を読みとることができる。(77頁)放棄水田を「生きものの宝庫」にするための管理
耕作放棄地では耕作時の履歴も反映しながら遷移が進んでいくが、木本の侵入を抑えるような最低限の管理を行っていけば、絶滅危惧種を含む多様な植生が見られる可能性がある。多様な植生にはさまざまな生きものが集う「生きものの宝庫」として機能するため、新しい地域資源の供給源として耕作放棄地を位置付けることもできるだろう。(79頁)


※活動報告シート


日本自然学習実践センターは生態系保全等を目的として設置された約2.6haのビオトープです。大池いこいの森ビジターセンターから徒歩10分、ほくほく線大池いこいの森駅から徒歩1分のところにあります。2002年度に開設されました。ビオトープ施工については、養父志乃夫『ビオトープ再生技術入門』(農文協、2006年)第1部自然再生工法の基礎知識第Ⅱ章自然再生工事の進め方、第Ⅲ章小構造の施工と育成・維持管理に詳しく書かれています。








玄僧田んぼにはほくほく線大池いこいの森駅から車で10分位で行けます。ホタルの名所、上越市頸城区玄僧の山あいの沢の田んぼ(谷戸田)の源頭部にある10aほどの田んぼです。養父志乃夫『田んぼビオトープ入門』(農文協、2005年)第2部実践から学ぶ田んぼビオトープづくり第5章市民主体に伝統的な稲作でつくった田んぼビオトープ -NPO法人「日本自然学習センター里やま学校」の実践-に詳しく書かれています。
第5章市民主体に伝統的な稲作でつくった田んぼビオトープ田んぼはこのあたりかなと見当をつけて道路端の田んぼで作業をしている高齢者に確かめると、運のいいことにその人が玄僧田んぼの持ち主で、いろいろとお話しが聴けましたした。このあたりはイノシシが出没するようになったのでワナや電気柵を設置しましたが効果がなく、2年前から沢の奥にある玄僧田んぼの作付けは止めてしまったとの事でした。放って置けば再度耕作放棄地になってしまいます。対策が急がれますが、それを担う市民がいるのでしょうか。
1荒廃した谷戸田を復元
(1)里やまに囲まれた立地環境
(2)田んぼビオトープづくりの契機
(3)復元作業前の生きもの調査
(4)荒廃した田んぼを修復復元
2伝統農法による稲作りの実際
(1)栽培計画
(2)品種はその地域の中生か晩生
(3)手植え苗の水苗代育苗
①水苗代の作り方(畦、温水路、温水田等の補修 用具の準備と苗代の設計 耕起 溝掘りと苗床つくり 苗床の代かき 施肥 苗床の整形 苗床の再整形 苗床固め 水苗代の水位調整 種まき前の湛水)
②種モミの塩水選・浸種・芽だし 塩水選 浸種 芽出し めだし種モミの保管
③種まきと苗代管理 種まき 鳥害防止ネットとヒエ抜き 田植え前の苗
(4)本田の準備
温水路、温水田等の補修 (草刈り 水路の泥上げ 取水口の補修) 耕起(荒起し) 畦塗り(畦切り 漏水穴の埋め込み 畦塗り) 施肥の施用と荒起し(堆肥・元肥の施用) 代かき(荒代かき 本代かき) スジ付け
(5)田植え
苗取り(苗取り 苗を束ねる 苗の運搬) 田植え(1株2~3本ずつ分ける 浅植え)
(6)除草
手取り・除草機による除草(段取り 1回目の除草 2回目の手取り除草 3回目の草取り) そのほかの除草法(深水除草 米ぬか除草 ウキクサ除草)
(7)見回り・水管理・追肥
見回り 水管理 追肥
(8)畦草刈りと防除
畦草刈り 病虫害の防除 イノシシの防御
(9)イネの生育と生きもの観察
田植え後1カ月 田植え後2カ月 田植え後3カ月 田植え後4カ月
(10)収穫
稲刈り・乾燥(稲刈り前の落水 刈り方 刈る高さ 刈り稲の結束 1束ずつ運ぶ 再度湛水 はざ架け乾燥) 脱穀・モミすり(脱穀 モミすり
(11)冬季管理
3頸城の田んぼビオトープに集まった生きものたち
【以下略】












桑の木は3月2日(水曜日)に伐採する計画をたてました。風がなければ、焚き火もする予定です。
※2月18日の写真と比べて下さい。



刈ったものを集めて仮置きし、そのまま放置していたのでその上を草が覆った状態になっていて気になっていたのですが、冬枯れで乾いていてパチパチと音をたてて燃えました。
草刈り機接触、男性死亡 高速回転の刃、注意呼びかけ
(『朝日新聞デジタル』 2015年12月26日10時51分
高速で回転する草刈り機の刃がそばにいた人に当たり、当たった人が死亡する事故が今月、栃木県内で起きた。一昨年には幼児が亡くなる事故もあった。国民生活センターは一般の人も草刈り機を使うようになり、不注意が事故につながるケースが多いとして注意を促している。※刈払機(草刈機)の使い方に注意-指の切断や目に障害を負う事故も-(動画)(国民生活センター 2013年7月22日)
栃木県警によると、同県大田原市の神社の土手で今月13日、男性が【電動】草刈り機を使っていた時に、そばで作業していた別の男性(62)の胸付近に刃が接触した。男性は大量に出血し、まもなく死亡した。現場は急斜面で足場も悪かった。県警は何かの拍子で過って刃が当たったとみている。
栃木県内では5月にも、草刈り機の刃がそばの人に当たって死亡した事故があった。一昨年には九州地方で、男性が自宅の庭先で草刈り機を使用中に3歳の娘が近づいてきたのに気づかず、娘の首に刃が当たって亡くなる事故も起きた。
国民生活センターによると、草刈り機はホームセンターや通販でも買える。一昨年おこなった製品テストでは、回転する刃が樹木や地面に当たると、思わぬ方向に大きく跳ね返る「キックバック」という現象が起きることが確認された。この時、使用者や近くの人に当たるおそれがある。刃が当たった空き缶は10メートル以上、8センチ程度の石は5メートル前後飛ぶことも分かった。
草刈り機が出す音で人が近づいてきたことに気づかないこともある。センターは「周囲に人がいないかしっかり確認し、人がおおむね15メートル以内に入ってきたらエンジンを切ってほしい。周囲の人も近づかないようにしてほしい」と呼びかけている。(毛利光輝、岩佐友)
※刈払機(草刈機)の使い方に注意 -指の切断や目に障害を負う事故も-(国民生活センター報道発表資料 2013年7月4日)
※刈払機による事故(『くらしの危険』315、国民生活センター、2013年9月)
※草刈りヒヤリハット 事故事例 リンク集(草刈機でGO!)
……金属片が眼球の中で錆びて炎症、感染症を起こして角膜を傷める。少しの違和感、傷みなので翌日までほっといたら悪化して手遅れ。ということがありうる。草刈作業中の飛散物は土壌細菌等付着してて非常に有害。草刈作業中の飛散物、刈り刃の目立て作業でも同様の事故が起きるので、目の保護装備は必ず装着するべき。……刈払機を使いながら、経験を積みながら危険性を学んだのでは遅い! 危険性を学んだ上で経験を積むべし!
草刈機使用で失明の危険 飛散防護カバーを付けていても事故が発生しており、飛散防護カバーは、飛散物による事故防止対策として十分とはいえない。草刈作業では、目の保護装備は必ず装着するべき。……笹を刈り払い、その後集草しようとかがんだら刈り逃した笹が顔面に突き立った。メガネをかけてるので目への直撃は避けられたが危ない事故だった。中途半端に刈った笹はとても危険。……
山の境界を刈っていて、倒木の枝を払ったら枝が刈刃に食い込み、枝が顔面に向けて飛んできた。フェイスガード(防災面)が飛んでしまうほどの衝撃だったがしてて助かった。……草刈り中、パシッという音とともに視界が曇ったが、汚れかと思ったらメガネのレンズが割れていた。まだフェイスガードを使う前の事故。……
蜂に刺される。予測、予防不能!黒っぽい色を攻撃するというが、実際刺された場所は黒くはなく、手だったり帽子の上からだったり。威嚇の段階で気づけば逃げられるが、蜂が居そうな場所は予測できない。……








※山口県岩国市長野・棚田の地図
※やまぐちの棚田(山口県農村整備課HP)
※棚田保全活動の手引(山口県農村整備課HP)