須田さんが学びの道下の斜面、岩殿D地区中・上段に接するエリアの草刈りをしました。




入山沼に向かう市道(現在「学びの道」と呼称)の両側と道下の斜面の草刈りは岩殿満喫クラブの耕作放棄地再生活動と同時に、2014年から始まりました。アズマネザサの大藪を刈払う作業から道下の谷津が見通せる状態になるまでに5年かかっています。須田さんの夕暮れの中での作業の賜物です。
現在は外来草本が繁茂し木本外来種で成長の速いニワウルシ(シンジュ。ニガキ科の落葉高木。入山谷津では初見。大東文化大学とこども動物自然公園の間を通る埼玉県道212号岩殿観音南戸守線のバス停物見山登山口付近に列状に生えていて街路樹化しつつある。生態系被害防止外来種リストでは重点対策外来種)まで生えていて、今後どのように植生が遷移していくのか気になるエリアですが、チガヤ型の草地を目指して刈り取り時期や方法を考えて、試行していけたらと考えています。
※ニワウルシ(シンジュ)が重点対策外来種に選定された理由・対策優先度4.根からの再生ニワウルシは河川や小川などの堤防に生育していることが多い。水分を好むものと思われる。単木状に生育しているときにはそのまま高木となるが、伐採されると近隣の場所に多数のシュートを形成する。毎年刈り取られても残りの期間で高さ数mにまで生長する。石垣の間などからも幹を出しており、場所によっては一面にニワウルシが生育して群落を形成している場所もある。地下には地上部と同じ太さの根が横に広がっており、これから再生してくるものと思われる。1本立ちしている木の根から地上茎がでてくることはないが、一度地上部が伐採されると、多数の茎が出てくる性質は、アカメガシワやヌルデ、タラノキ、ハリエンジュ、メラノキシロンアカシアなどにも見られ、結構多くの樹木が備えている能力である。……
重点対策外来種の選定理由
Ⅳ:生態系被害のうち競合または改変の影響が大きく、かつ分布拡大・拡散の可能性も高い。
対策優先度の要件
①生態系に係る潜在的な影響・被害が特に甚大である。
③絶滅危惧種等の生息・生育に甚大な被害を及ぼす可能性が高い。
数年前、入山谷津の植物調査中に見つけた重点対策外来種のトウネズミモチ(モクセイ科)はその後、伐採しています。
※トウネズミモチが重点対策外来種に選定された理由・対策優先度
重点対策外来種の選定理由
Ⅱ.生物多様性の保全上重要な地域で問題になっている、またはその可能性が高い。
Ⅳ:生態系被害のうち競合または改変の影響が大きく、かつ分布拡大・拡散の可能性も高い。
対策優先度の要件
①生態系に係る潜在的な影響・被害が特に甚大である。
②生物多様性保全上重要な地域に侵入・定着し被害をもたらす可能性が高い。