ナラ枯れ後の市民の森づくり。どのような森を目指すのか、市民の森の将来像を考え、共有していきましょう。『なごやの森づくりガイドライン(案)』(名古屋市土木局緑地部緑地計画課)は2012年7月に策定されたものです。名古屋市東部丘陵地の樹林タイプを立地条件(尾根部、斜面部、谷底部)、植生タイプ(マツ林、コナラ林、竹林、常緑優先林、水辺林)、利用の方向性(特に人の利用を想定しないタイプ、林内での遊びや散策等、里山的利用に供するタイプ)から8タイプに分け、樹林タイプ別森づくりの指針、作業の手順(フロー、スケジュール)、作業内容、指標生物を示しており、市民の森と入山沼下の岩殿I地区での森づくり活動においてもガイドとしたい内容です。
樹林タイプ1 尾根かん木林:基本的に現状に大きく手を加えず、樹高の高くない常緑樹・落葉樹・針葉樹の混交林をめざす
樹林タイプ2 マツ再生林:マツ林を主体とした樹林内景観を形成し、人々の樹林内の散策及び利用を喚起する。コバノミツバツツジ、ヤマツツジ等の育成を促す。
樹林タイプ3 遷移型コナラ林:基本的に現状にあまり手を加えず、コナラ林としての自然遷移に任せる。
樹林タイプ4 里山型コナラ林:かつての里山林をイメージし、人が利用しやすい疎林状態にする。
樹林タイプ7 常緑優先林:長期的視点で、常緑樹林への遷移を身守り誘導する。
樹林タイプ8 水辺林:水源を確保し、荒らさないよう周辺環境の改善を行い、水辺林の自己更新を促す。