市民の森保全クラブの2020年最後の活動日です。参加者は、新井さん、片桐さん、金子さん、木庭さん、澤田さん、鳥取さん、細川さん、渡部さん、Hikizineの9名と、薪の端材を持ってきてくれた田島さんでした。今年は文化まちづくり公社の皆さんと6月12日10月2日16日の3回、チッパー作業をしました。チップは6月12日はメッシュの落葉袋に、10月2日はメッシュの落葉袋に詰めて落ち葉堆肥箱に、16日は落葉袋に詰めました。今日は尾根道のアカマツ林付近においてあったチップの袋を、キャリアカートと一輪車に載せて四阿近くの落葉堆肥箱に空けました。
DSC_0021DSC_0028

作業を早めに切り上げて、ピザ釜で焼いた焼きリンゴ等をいただきました。
DSC_0006DSC_0037

新井さんが田島さんと軽トラで薪の端材を届けてくれました。ありがとうございます。
DSC_0039

8時30分頃から数分、岩殿F地区に靄[もや]が発生しました。
DSC_0001DSC_0004

------------------------------------------------------------

ゴキブリ?
落葉堆肥箱にいれたチップの中にゴキブリ?がいました。屋外、森林のゴキブリは落ち葉や枯れ枝などを分解する重要な役割を持っています。
DSC_0017DSC_0007

------------------------------------------------------------
サツマゴキブリ(国立環境研究所『侵入生物データベース』)
  自然分布:インド、大陸中国、マカオ、台湾、インドネシア(ジャワ島)
       日本国内(九州南部,四国 足摺岬,琉球列島)
  国内移入分布:静岡県、千葉県、和歌山県、伊豆諸島(三宅島,八丈島,青ヶ島)、小笠原
  侵入経路:ソテツなどの植物の運搬に随伴したと考えられている
  (『ミツモア Media』2021年2月14日更新記事)
  (『ゴキラボ』2020年10月27日更新記事)

森の住人 オオゴキブリ
  (『自然のたより』671号、武蔵野生涯学習振興事業団野外活動センター、2018年7月20日)
 ゴキブリと言えば、台所を駆けまわる虫という印象が強いのではないでしょうか。しかしゴキブリの中には、人里から離れた野山に生息している種類もいます。今回紹介するオオゴキブリは、照葉樹林内にある朽ち木の中で生活をしている体長40mmもある大型のゴキブリです。
 このオオゴキブリは、本州・四国・九州に広く分布し、三重県内では、熊野灘沿岸・志摩半島・伊勢平野の照葉樹林内で見つけることが出来ます。
 ゴキブリの語源は、ふたのついたお椀である御器(ごき)に頭をつっ込んで残飯にかぶりつくさまをみて「ゴキカブリ」と呼ばれたことに由来するとされています。日本産のゴキブリの仲間は52種が知られていますが、その内 衛生害虫とされるゴキブリは、わずか6種にすぎません。ゴキブリの仲間のほとんどは、里山などの野外で活動をしているのです。なお、今から約3億年前の古生代石炭紀の地層からみつかる、昆虫化石のほとんどはゴキブリ類とされています。現在みられる多くの昆虫は、当時の森林の中で生活をしていたゴキブリ類から大きな進化をとげたものと考えられていますが、ゴキブリは、今も古い形体を保ったままなのです。このため、生きた化石とも言われています。
 さて、オオゴキブリは、朽ち木内にトンネルを掘って生活しているため、平たく固く頑丈なつくりの体形で、その触角も10mmほどと短くなっています。朽ち木を割ってオオゴキブリをさがすと、翅を持った成虫や小型で翅を持っていない幼生が同時に複数見つかることがあります。それは、朽ち木内で親と子など家族が一緒に生活をしているからなのです。また、シロアリと同様に、植物繊維であるセルロースの消化を助ける微生物の繊毛虫を体内の消化管に宿しているオオゴキブリは、朽ち木を食べ、うまく消化して栄養を吸収しています。このため自然界の分解者としての役割を果たしているのです。
 ふだん目にすることがほとんどないオオゴキブリですが、野山に出かけた時に、朽ち木の中を観察してみてはいかかでしょうか。おとなしい昆虫ですので、妙に愛着を感じさせてくれる生きものです。(I)