10月31日の記事「どうする?プラごみ問題(前編)」の続きです。

 

 [目次]
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01:34 バイオマスプラスチックと生分解性プラスチックについて
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 ・プラスチックは石油が原料
 ・バイオマスプラスチックは生物資源が原料
 ・生物によって分解される性質が生分解性
 ・バイオプラスチックにはバイオマスプラスチックと生分解性プラスチックがある
 ・バイオマスプラスチックは紛らわしいのでバイオ起源プラスチックと呼ぶことを提唱
 ・バイオマスプラスチック(バイオ起源プラスチック)のすべてが生分解性というわけではない
 ・バイオ起源プラは温暖化対策に意味がある
 ・生分解性プラはごみの分解性を促進する

02:52 指定ごみ袋の全国の導入状況
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 ・全国の市町村の64%でゴミ出しは有料化
 ・指定ごみ袋制の市町村は全国の6割
 ・指定ごみ袋制でも有料化でない場合もある
 ・指定ごみ袋制でない自治体
   2023
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   ごみ袋には市販ごみ袋よりレジ袋の法が多く使われている
   レジ袋は捨てるのに便利に使われてしまう
 ・レジ袋はごみ袋の子袋・孫袋に使われる
 ・ごみ袋に必要な分だけ自分で買おう

08:11 海洋プラごみで多い漁網への対策
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 ・漁具(漁網等)への対応はたしかに重要
 ・漁具プラスチックによる海洋汚染問題が発生する原因
   ①不適正処理(意図的)
   ②台風などで流出(非意図的)
   ③入網ごみ(むしろ被害者)
    環境省「漁業系廃棄物処理ガイドライン」
    水産庁「漁業系廃棄物計画的処理処理推進指針」
 ・経済的インセンティブに問題

12:10 プラスチックは紙よりもコストが安いのか
 ・プラスチックは費用・機能面(軽くて丈夫)でのメリットがある
 ・プラスチック施用量は半世紀で20倍以上
 ・外部費用=海洋ゴミや温暖化対策への費用
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 ・日本はプラスチックや複合資材等の費用の区別がされていない

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15:03 ①プラスチックの代わりに紙を使うのは?
 ・コーディング材の使用量が多いとプラと同様の問題
 ・接着剤、蛍光増白剤の使用量や森林の持続可能性にも注意
 ・紙は再生可能な資源という意味でのメリット
 ・海に流出しても分解性の面ではプラよりもよい
 ・ライフサイクルでの温室効果ガス排出は紙はプラの半分
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 ・小売店向け「3R見える化ツール
   こういう行動をとればよいというオプションが示されている

18:09 ②スーパーなどの無料のポリエチレンの袋は有料化しなくてよい?
 ・課金の仕方が難しい
 ・消費者が実行できる代替行動がない

19:30 ③チラシやDMなど家庭に入り込んでくるプラ製の袋はどうする?
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 ・雨天時の新聞の袋やポスティングのチラシやDM等
 ・提供者と消費者が議論する場が必要

21:39 ④ペットボトルを使わずに済む方法は?
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 ・マイボトル、給水スポットを広げる
 ・水Do!ネットワーク
 ・日本のペットボトルは無色透明でリサイクルしやすい

25:11 ⑤量り売りはどうか?
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 ・量り売りの良し悪しの判断はなかなか難しい
 ・かえってごみが増える可能性も
 ・全体でいかにごみを減らせるか
 ・全体のリデュースが大切
 ・容器包装、内容物、品質保持

27:11 プラスチックをどう減らすか
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 ・消費者と生産者がどう一緒に減らせるか
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 ・メーカーからの取り組みと消費者からの訴えかけ

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※「知ってほしい、リサイクルとごみのこと
   (国立環境研究所社会対話・協働推進オフィス、2017年11月30日)
  
  焼却主義からリサイクルへ
  世界各国のリサイクル事情
  リサイクル率とは?
   リサイクル率=リサイクルされたモノの量/もともとあった廃棄物などの総量
    ①缶、びん、ペットボトルなどの主要な資源ごみ(家庭系)だけの場合
    ②その他の家庭系資源ごみ(例:生ごみ)を含む場合[①+生ごみなど]
    ③家庭ごみ全体の場合[②+その他の家庭ごみ(可燃ごみなど)]
    ④家庭ごみだけでなく事業系ごみを含む場合[③+事業系ごみ]
  サーマルリサイクルについて
  日本のリサイクル率を上げるには?
  ごみ問題とこれから

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※「リサイクルの現場が様変わり 「家電やプラスチックごみについて考えよう」
   (国立環境研究所社会対話・協働推進オフィス、2018年7月26日)
  
  引っ越し業者のエアコン横流し
  本来は、分解・選別し、リサイクル
   20180726-002
  雑品スクラップの山積みで大規模火災
 非正規業者が(日本側で)仕分けをせずにまとめた状態のものを、雑品スクラップと呼んでいます
 雑品スクラップという言葉は2014年ごろに環境省が使い始めた用語で、鉄、プラスチックや家電などが仕分けされないまま集められているもので、「金属スクラップ」「ミックスメタル」などと呼ばれることもあります。
 雑品スクラップには、次の3つの問題があります。
①有害物質管理が不備で輸出先で環境汚染
鉛など有害物質を含んでいるため、輸出先(中国など)の業者が解体などをするときに有害物質が環境を汚染する。
②本来、日本国内で回収すべき資源が流出
正規ルートであれば日本国内で活用できる資源が海外に流れてしまう。
③大規模火災
集めたスクラップは(日本国内の港周辺などで)山積みの状態で置きっぱなしにされ、時に大規模な火災が発生する。消火に長時間かかり、原因不明なことが多いという問題も。
  雑品スクラップ、扱いに新たな基準設ける
 雑品スクラップは一見、ごみに見えるのですが、廃棄物処理法の対象として規制するのも難しい存在でした。廃棄物処理法は、廃棄物の処分の仕方を決めた法律ですが、同法で定めた廃棄物は無価物(値段のつかないもの、不要品)が対象です。
 一方で、雑品スクラップは、「海外の業者が買い取る」ために有価物(つまり値段のついたもの)であり、廃棄物ではない、というわけです。
 その結果、上記のような問題が発生しても、廃棄物処理法では、業者に対する雑品スクラップの管理についての指導はできませんでした。
 そこで、廃棄物処理法が改正され「有害使用済機器」の項目を新設。2018年4月から、家電リサイクル法と小型家電リサイクル法で定められた計32品目を「有害使用済機器」に指定しました。
 これらの品目については、都道府県への届出義務や保管方法などについての基準を設け、保管している業者を指導できるようにしたのです。
 この措置によって、非正規業者は、雑品スクラップについて、これまでは山積みのままでよかったのに、保管方法を整えるためのコストが必要になります。その結果、利益が減り、非正規業者の廃業が相次ぐ可能性があります。
 先のサカイ引越センターの例でいえば、横流し先の業者がいなくなるかもしれないということです。
 雑品スクラップの量は、中国向けだけで年間約100万トン以上とされていますが、この量が今後どう処理されるか、注目されます。
  「資源ごみ輸入大国」中国が方針転換
 そして、リサイクルの現場の様変わりをもたらしている、もう一つの原因が、中国の資源ごみ輸入規制です。中国政府が2017年7月に規制方針を明らかにし、今年1月から実施されています。
 今年から輸入禁止になったのは、4種類24品目。4種類は、生活現場から出る廃プラスチック、古紙(未選別のもの)、繊維系廃棄物、鉄鋼用添加剤などです。
 中国はこれまで「資源ごみ輸入大国」と言われてきました。中国国内の業者が、世界各国から資源ごみを輸入し、リサイクルして、製品を製造してきたのです。
 輸入業者が扱う資源ごみには、先に説明した雑品スクラップのほか、ペットボトルなどの廃プラスチックなど様々なものがありますが、例えば、廃プラスチックの場合、破砕し加工して、布団などにつめる中綿や繊維製品などとして出荷する、という具合です。
 国連資料などによると、世界各国が輸出している廃プラスチックの約7割を中国(香港経由含む)が輸入しているといわれます。
 しかし、海外からの輸入される資源ごみ(中国では『洋ごみ』と呼ばれています)には、異物や汚れたものが混ざっている場合や鉛などの有害物質が含まれている場合があり、リサイクルの際に環境汚染につながる問題が再三指摘されてきました。
 日本の雑品スクラップについての説明で指摘したのと同様の問題です。
  健康被害懸念し、「洋ごみ禁止」
 リサイクルに伴う環境汚染により、地域住民の健康被害も懸念されるようになり、中国政府が「洋ごみ禁止」に大幅に強化するようになったのです。
 今年の禁止措置で、日本で影響が目立つのは、ペットボトルなどの廃プラスチックです。中国(香港を含む)への輸出は年間約130万トン(2016年)をいかに処理するかが課題となります。
 そして雑品スクラップも、今年の禁止措置に伴う影響を受けています。
 非正規ルートでの廃棄物の処分は、日本国内(廃棄物処理法の改正)と中国(受け入れ禁止措置)双方の措置のために、極めて困難になりつつあります。
 非正規業者は「無料で引き取ります」などとスピーカーで宣伝しながら住宅街を車で巡回したり、郵便受けにチラシを入れたり、またインターネットでPRしたりもしています。
 環境省が6月7日に発表した2017年度の家電リサイクル法の実績によると、正規ルートでの処分量が増加しています。同省は「中国の受け入れ禁止で、正規ルートでの処分に移ってきた」と分析しています。
  日本国内でのリサイクル施設充実を
   (国立環境研究所社会対話・協働推進オフィス、2018年9月3日)
    
  ポイント1 キャップははずすのに、リングははずさなくていいのですか?
  ポイント2 リングが処理されるのなら、キャップもはずさなくていいのでは?
  ポイント3 駅やお店でキャップをはずさないこともありますが、なぜですか?

   (国立環境研究所社会対話・協働推進オフィス、2019年9月11日)
  
  はじめに
  【話題提供】
   ①プラごみの海洋汚染とは?-近年急増し生態系に影響
   ②どのようにリサイクルしているのか?-地元つくば市を見学
   ③分別・リサイクルしているのになぜ散乱するのか?
  【ディスカッション】
   ・プラスチックをリデュース(削減)するために、私たちに何ができる?
   ・消費者として何ができるか?
   ・社会の仕組みをどう変えればいいの?
     ①プラスチックごみの海洋汚染とは?
     ②どのようにリサイクルしているのか?
     ③分別・リサイクルしているのになぜ散乱するのか?
    参加者とディスカッション……