●河田惠昭[よしあき]さんの『日本水没』(朝日新書、2016年)を読みました。
河田惠昭『日本水没』目次
まえがき第1章 水害や水没の多発・激化は地球温暖化が元凶
鬼怒川水害は、どこでも起こりうるのか?
大雨が降るメカニズム
台風の強大化と増加する雨量
地球温暖化で変化する気象、海象
沿岸域の影響――海面上昇や海岸侵食――
想定外洪水対策が必要な時代に突入
海抜ゼロメートル地帯の浸水、水没
地下街の水没
第2章 世界の大都市の水没危険性
水没する都市の特徴
米国・ニューヨークの水没
チェコ・プラハの水没
タイ・バンコク郊外の水没
イタリア・ベニスの水没
第3章 東京の水没危険性
東京は「世界一水害に弱い」都市?
2015年9月の関東・東北豪雨、東京は氾濫・水没を危うく逃れた?
利根川の洪水氾濫
荒川の洪水氾濫
東京湾の高潮/津波の氾濫
浸水・水没災害の被害想定
第4章 広域・集中・ゲリラ豪雨による水害の違い
広域に激しく降る雨(広域豪雨)と2004年豊岡水害
2004年台風23号による円山川の氾濫災害
特定の地域に激しく降る雨(集中豪雨)
2000年東海豪雨水害
スポット的に降る激しい雨(ゲリラ豪雨)
2008年神戸・都賀川水難事故
第5章 新たな高潮災害と教訓
忘れてはいけない1959年伊勢湾台風高潮災害の悲劇
事故と災害が織り成す米国の歴史
2001年9.11ニューヨークテロ事件
2005年ハリケーン・カトリーナ高潮災害の教訓
2012年ハリケーン・サンディ高潮災害の教訓
第6章 新たな津波災害と教訓
地震の揺れの被害が津波に先行する
津波来襲
被害の特徴
津波による被害
間接被害
高知市などの津波被害
第7章 複合災害となる首都圏直下地震と首都水没
江戸幕府を疲弊させた安政の複合災害
複合災害の発生が憂慮された1955年阪神・淡路大震災
首都直下地震は近いうちに起こるのか
津波は発生するのか?
津波による未曾有の人的被害の再考
複合災害で拡大する社会的・経済的被害
被害は頭蓋骨骨折から脳梗塞へ変化
複合災害の人的被害を左右する広域避難
致命的となる低い避難率
第8章 縮災そして防災省の創設
~2016年熊本地震で確認できたこと~
二極化しつつある自然災害
中規模災害になりえた鬼怒川の氾濫災害
自然災害は社会現象
知識・情報・知恵が被害を小さくしてくれる
災害に楽観主義は禁物
なぜ防災から減災、そして縮災に変わったのか
レジリエンスとは
国難による「日本水没」
防災省を創設して「国難」を迎撃する
2016年熊本地震で確認できたことあとがき