市民の森保全クラブ、岩殿満喫クラブの活動エリア(市民の森・入山谷津)は九十九川[つくもがわ]の源流域にあります。入山沼や無名沼イ号から流れ出した水が九十九川、越辺川、入間川、荒川となって東京湾にいたります。
太田猛彦さんの『水と土をはぐくむ森』(文研出版、1996年)を読みました。松井光瑤[みつま]さん編『森からみる地球の未来』シリーズ(全6巻)の第4巻です。
太田猛彦『水と土をはぐくむ森』目次
森の土の仕組み
縁の下の力もち?
森の土の表面の住民たち
森の土の4つの層
森の土の豊かな生態系をつくる
森の植物連鎖は、森の土があってこそ
底辺がせまいピラミッドは、背も低くなる
栄養豊かな森の土は
有機物とねん土や砂とのミックス
いちばん豊かな土をもつ森は温帯林
豊かな農地は森のめぐみ
人のくらしのために森は減っていく
降った雨のゆくえは土の表面しだい
森は天然のかさ
土の表面の穴がつぶされると、水たまりになる
地表流が、豊かな土を流してしまう
地表流の威力
道路わきの土を流し出さないために
地表流を防ぐのは、落ち葉と草
森と川の切っても切れない関係
土にしみこんだ水は地下水になる
おいしい水は森がつくる
わたしたちのくらしにうるおいをあたえてくれる森
北海道襟裳岬の植林
300haの植林で水あげ高は17倍
洪水と緑のダム
川の水の増加は時間差こうげき
おそろしい洪水
洪水が起こる仕組み
森は川の水が増えるのをおくらせる
森の土は少しずつ水を流し出す
日本は川の水の量が一定していない
森とダムがそろってこそ、水をむだなく使える
森も水を使う
森が受け止めた雨がそのまま蒸発する「遮断蒸発」
土の中の水を吸い上げて蒸発させる「蒸散」
森がないと気温を上がる
都会の中の森は「クールアイランド」
森は水を使う
水をあまり使わない森をつくるには
自然災害に立ち向かう森
日本は世界中で最も大地の動きがはげしいところ
日本は台風の通り道
山くずれは2通り
森は土がくずれるのを防ぐ
山くずれを防ぐ工事
災害を防ぐ力が期待されている「保安林」
水は世界をめぐり、森は気候を安定させる
命の水はほんのわずか
地球上の水は循環する
森がない大陸は、おく地に雨が降らない
森は「海」
森の土を大切にしよう
※森林多面的機能の公益的評価
季刊『森林総研』№30(2015年9月)特集・森林と水循環