岡田斗司夫さんの『ぼくたちの洗脳社会』(朝日文庫お42-1)『「世界征服」は可能か?』(ちくまプリマー新書061)、『カリスマ論』(ベスト新書491)、『フロン』(海拓社)を読みました。

『ぼくたちの洗脳社会』は1995年に単行本が発行され、98年に朝日文庫に収録されました。岡田さんのデビュー作です。

朝日文庫版『ぼくたちの洗脳社会』目次
◆本書の読み方◆

第1章★パラダイム・シフトの時代
百年前の未来/ 西暦二〇〇一年のオフィス/技術の進歩は社会常識を変える/「科学は死んだ」/トフラーの予言/堺屋の反論/経済的視点の限界/パラダイム・シフト/若者の価値観を見る/オカルト/コンピューターネットの中のオカルティスト/隠れたベストセラー「トンデモ本」/我々の内なるオカルト/最も大事なもの「今の自分の気持ち」/もう「豊かになることによる幸福」が信じられない/正しい未来/科学主義者/再び「科学は死んだ」/価値観変化の中心/何が科学を殺したのか?/マスメディアの親殺し/理系離れの「エコロジー問題」/社会自身の「理系離れ」/では経済は死んでないのか?/経済が輝いていた時代/「洗脳社会」

第2章★マルチメディア中世
消えた古代都市/パラダイム・シフトの時代/人間のやさしい情知/農業以前の精神文明/農業革命と社会変化/封建社会の価値観/引き返せない楔/古代科学帝国の限界/「モノ不足・時間余り」の中世/高度抽象文明/産業革命前夜の風景/「科学」はキリスト教から生まれた/中世社会の崩壊/民主主義・経済主義を生む「科学」/近代のパラダイム/近代人の生き甲斐/「国民教育」の正体/近代人の苦悩/マルチメディア中世/人類の「悩み相談所」/新しいパラダイム/「モノ不足・情報余り」の時代/唯一無二の自分
/求められる「生涯教育産業」

第3章★洗脳社会とは何か
油まみれの海鳥/「洗脳」とは何か?/マスメディアの洗脳/「高度情報社会」の正体/ポスト軍事力としての洗脳/メディアの本質/「報道主義」というイデオロギー/兵器としての映画/「自由洗脳競争社会」/経済から洗脳へのバトンタッチ/独占されていた「洗脳装置」/市民に開放された「洗脳」/【実例1】パソコン通信の世界/【実例2】コミックマーケット/洗脳社会の勝者/「洗脳力」のある企業/架空企業「SDL」/未来企業を左右する「イメージキャピタル」/イメージキャピタルに恵まれたSONY、Apple/イメージキャピタルの投資と回収/洗脳社会での消費行動/望まれる企業像/洗脳社会での政治/有名人であるデメリット/「政治の意味」の減少/「国家権力」の変容/分断される日本/洗脳国境

第4章★価値観を選択する社会
洗脳社会のキーワード/人を「中身で判断する」とは/価値観で判断される個人/価値観共有グループ/ネチケット/二次文化集団/価値観並立の訓練/非就職型社会/TPOで使い分ける価値観/分割される個人/洗脳社会での「自分」/狂っている「パパラギ」/「近代的自我」という呪縛からの解放/「自分の気持ち」至上主義/求められる「洗脳商品」/洗脳消費者たち/「結婚」の解体/「家族」の解体/自由の代償

第5章★新世界への勇気
今、起きつつある「変化」/失楽園/新世界への勇気

あとがき

特別企画★解説3連発
小林よしのり/太田光(爆笑問題)/角田暢夫