3月29日、池袋自然クラブの「きこり体験」。児沢でスギを伐った時にいたカミキリムシです。
ヨツボシカミキリかと思っていましが、スギカミキリのオスのようです。
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→「スギカミキリ被害の総合管理」(森林総合研究所、2006年3月)
スギカミキリの生活史
 スギカミキリの成虫は被害木の中で越冬し、春に幹の表面に長径5~9mmの楕円形の脱出孔をあけて外に出ます。成虫の脱出時期は近畿地方では3月中旬から4月下旬までです。脱出時期はサクラ(ソメイヨシノ)の花期に重なるので、サクラ開花予想から大まかに予測できます。
 成虫の体長は10~25mmで体形は扁平です。全体に黒色で、上翅に黄褐色の斑紋がありますが、斑紋のない個体もいます。脱出後の成虫の寿命は30日前後です。交尾した雌成虫は幹の外樹皮(粗皮)のすき聞に1 ~2 個ずつ産卵し、全部で10個から200個以上の卵を産むことができます。
 卵から孵化した幼虫は、最初は内樹皮(甘皮・靭皮)だけを主に横方向に食べ、やがて内樹皮と辺材表面を不規則に食べるようになります。幼虫は木屑を後方に堅く詰めながら食い進んでいきます。幼虫1頭の食害痕の総延長は1mにもおよびます。夏の間に終齢幼虫になり、辺材表面から材内斜下方に穿入して蛹室を作ります。そこで蛹になり、8~9 月には成虫になって、そのまま長い越冬に入ります。近畿地方以西では通常1年で1世代ですが、中部地方以北では最初の冬は幼虫で越冬して次の冬を成虫で越冬する2年1世代のものが混在します。(同書2~3頁より引用。写真略)