2025年05月
午前中に雨は上がりましたが、9時半から高坂丘陵地区市民活動センターで、1948年5月6日に米軍が撮影した航空写真と市民の森の地図を資料として研修会を実施し、ナラ枯れ後の市民の森づくりについて協議しました。参加者は片桐さん、新倉さん、平井さん、丸山さん、渡部さん、Hikizineの6名です。
※亀山章『雑木林の植生管理~その生態と共生の技術~』(ソフトサイエンス社、1996年2月)
※養父志乃夫『荒廃した里山を蘇らせる 自然生態修復工学入門』(農山漁村文化協会、2002年5月)
※養父志乃夫『ビオトープ再生技術入門 ビオトープ管理士へのいざない』(農山漁村文化協会、2006年3月)
※養父志乃夫『ビオトープづくり実践帳 設計から施工、メンテナンスまでがひと目でわかる』(誠文堂新光社、2010年2月)
昨年12月18・20日に伐採された車堀公園のプラタナス。
3月14日に借用していた薪割り機を返却する際、江原さんがチェンソーで、子どもたちが遊んでいる時に危なくない程度に短めに伐り、条枝を片づけました。
今日は伐採したプラタナスを薪にするため、太い丸太を軽トラに載せられる大きさにチェンソーで切って搬出する作業を江原さんが支援してくれました。ありがとうございます。
草刈りやシンジュ(ニワウルシ)の伐採もしていました。
シロマダラ(ナミヘビ科)がいました。
岩殿A地区の下の休耕田んぼの草刈りをしました。週末の降雨で湛水する前に刈っておきました。
※小山内朝香・亀山章・佐伯いく代「水位と競争種の有無がタコノアシの成長・繁殖に 与える影響:生育地復元の基礎情報として」(日本湿地学会『湿地研究』1巻、2010年)
※米村惣太郎「絶滅危惧植物タコノアシの保全と再生に関する生態学的研究」(清水建設技術研究所『研究報告』90号、2013年1月)
バス停下車、道沿い斜面、フェンスのつる性植物、駐車場の周囲林縁、市民の森の小径、林床、樹の花、生きものたちを観察、この日は見晴らしの丘からJAXA宇宙観測センターにも足を伸ばしました。
エゴノキ(エゴノキ科)
※エゴノキ科の花弁・萼片数(『千葉県の自然誌 別編4千葉県植物誌』2003年)445頁
萼片は(2~)、4、5(~7)。花弁は2~5(~7)で基部は筒状で裂片は敷石状または瓦重ね状。
形態 ……花は五六月、当年枝に頂生又は腋生の総状花序、花冠は漏斗状、下垂乳白色、5深裂、径18~20~25㎜、裂片は狭卵形、外面白色、星毛密生す、ハクウンボクより小形、萼は無毛(ハクウンボクは白色星毛あり)少しく香気あり、枝端に緑白色蓮花状のものを多く見るがこれはエゴノ猫足という虫癭[ちゅうえい、むしこぶ。ゴール(gall)、フシ(付子)]である。(663頁)
コアジサイ(アジサイ科)
センダン(センダン科)
テイカカズラ(キョウチクトウ科)
トウゴクシソバタツナミ(シソ科)
ムクノキ(アサ科)
ヤブタビラコ(キク科)
ヨツバムグラ(アカネ科)
ウワミズザクラ(上)とヤマザクラ(下)の実
サビ病(担子菌類サビキン目の胞子堆)
アオオサムシ(オサムシ科)
キマダラミヤマカミキリ(カミキリムシ科)
クロヒカゲ(ジャノメチョウ科)
タケカレハ(カレハガ科)
ヒメウラナミジャノメ(ジャノメチョウ科)
マミジロハエトリ(ハエトリグモ科)
※光学センサー・レーダで見る比企地域の変貌(地球観測センター展示室展示から)
●1970年代:比企地域では、坂戸市と嵐山町で2本のバイパス道路が開通するなど、交通網の拡張整備が始まりました。新しい住宅地の分譲も開始されています。また、1978年に地球観測センターが設立されました。
(1)地球観測センター(EOC)設立(1978年)
(2)鳩山ニュータウン(鳩山町)(1974年分譲開始)
※国営武蔵丘陵森林公園(1974年開園)
●1980年代:比企地域は、関越自動車道東松山ICより西側が開通して交通の便が良くなりました。経済成長時に建設された住宅地の分譲開始が多くみられました。また、東武東上線若葉駅の開業に伴いフジミ工業団地が建設され、たくさんの工場が建設されました。
(1)入西地区「坂戸ニューシティにっさい」(坂戸市)(1989年分譲開始)
(2)小川みどりが丘(小川町)(1989年分譲開始)
(3)東松山マイタウン(東松山市)(1988年分譲開始)
(4)高坂ニュータウン(東松山市)(1984年分譲開始)/埼玉県こども動物自然公園(1980年開園)
(5)富士見工業団地(川越市・坂戸市・鶴ヶ島市)(1981年)
(6)おがわパークヒル(小川町東部)(1981年分譲開始)
(7)関越自動車道(東松山IC-前橋IC)(1980年開通)
●1990年代:ゴルフ場の建設が目立つ年代です。また、2000年以降は圏央道の鶴ヶ島JCT-川島IC開通と関越道の嵐山小川ICの開通により交通の便が良くなりました。交通の便が新たに良くなった東松山市を囲む比企の3地域に大型スーパーの開店が相次ぎました。
(1)WANBISHI関東TOSSセンター(寄居町)(2007年竣工)
(2)カインズベイシアフードセンター嵐山店(嵐山町)(2006年竣工)
(3)関越自動車道 嵐山小川IC(2004年開始)
(4)若葉駅西口(鶴ヶ島市土地区画整理)(鶴ヶ島市)(2004年供用開始)
(5)東武東上線つきのわ駅(2002年開業)
(6)嵐山花見台工業団地(1995年分譲開始)
(7)吉見長谷工業団地(吉見町)(1990年供用開始)
(8)春日工業団地(深谷市)(1990年供用開始)
●2010年代:1990年代から2000年代に掛けて、郊外に大型ショッピングモールの開店が目立ちました。主要な道路交通網が1990年代と2000年代において整備され、工場や物流施設の建設が多くみられます。(1)カインズスーパーモール川島(川島町)(2017年竣工)
(2)ライフガーデン東松山(東松山市)(2014年竣工)/ピオニウォーク東松山(東松山市)(2010年竣工)
(3)ホンダ埼玉製作所 寄居完成車工場(2012年竣工)
(4)月の輪地区(滑川町)(2011年分譲開始)
(5)ホンダ埼玉製作所 小川エンジン工場(小川町)(2009年稼動開始)
(6)首都圏中央連絡自動車道(鶴ヶ島JCT-川島IC)(2008年開通)、(川島IC-桶川北本IC)(2010年開通)
(7)なめがわ森林モール(滑川町)(2006年竣工)
●2021年(光学センサ)・2018年(レーダ):坂戸西スマートICの開通、圏央道川島ICから東側への延伸で、交通網が発達し、周辺地域に工場や物流施設の建設が多くみられます。
(1)プロロジスパーク東松山(東松山市)(2018年竣工)
(2)西吉見南部工業団地(吉見町)(2014年竣工)
(3)良品計画鳩山センター(鳩山町)(2014年竣工)
(4)東松山葛袋産業団地(東松山市)(2014年竣工)
(5)関越自動車道坂戸西スマートIC(2013年開通)/DPL坂戸(大型マルチテナント型物流施設)(坂戸市)(2020年竣工)
IWADONO Fridays. 参加者は新井さん、江原さん、片桐さん、金子さん、鳥取さん、丸山さん、Hikizineの7名。
岩殿C地区の整備、薪棚改造、草刈りをしました。


コナラ実生木をチェックし、テープをつけました。
岩殿B地区下段に刈り草を入れる收草堆肥枠を設置しました。
今年はカシナガトラップは市民の森では使いません。文化まちづくり公社に返却しました。
※大内正伸『山で暮らす愉しみと基本の技術』(農文協、2009年)、『楽しい山里暮らし実践術』(学研、2013年)、『大地の再生実践マニュアル 空気と水の浸透循環を回復する』(農文協、2023年)
※地球環境資源センター企画、筒井義冨・北澤大祐『図解 手づくり施工の農村環境整備 水路補修から木道、木柵、花壇、休憩所まで』(農文協、2013年)
※高田宏臣『土中環境 忘れられた共生のまなざし、蘇る古の技』(建築資料研究社、2020年)
5月18日(日曜日)開催される岩殿谷津田自然くらぶの自然観察会のお知らせです。
初夏の花咲く丘陵・柳絮舞う谷津田
ー樹の花・野の花・訪花昆虫を学ぶー
林縁・林床のコアジサイ・ウツギ・ヤブデマリ・ガマズミ
斜面に咲くシソバタツナミ・畦地の湿性植物たち
ー樹の花・野の花・訪花昆虫を学ぶー
林縁・林床のコアジサイ・ウツギ・ヤブデマリ・ガマズミ
斜面に咲くシソバタツナミ・畦地の湿性植物たち
日時:5月18日(日) 開会午前9時40分~午後2時30分解散予定
集合:電車の方 9時10分高坂駅西口バス停前集合
車の方 9時30分物見山駐車場(岩殿観音先右手・市民の森入り口)集合
受付:物見山駐車場 持ち物:お弁当・飲み物
コース:市民の森(WC休憩)→ボッシュ林→入山谷津(昼食)→岩殿観音
参加費:500円 (保険・資料代含む) 申込電話番号はチラシをご覧ください
ヤブデマリ(ガマズミ科)
チガヤ(イネ科)
アヤメ(アヤメ科)
IWADONO Sundays. 参加者は新井さん、江原さん、片桐さん、金子さん、木谷さん、小松さん、鳥取さん、平井さん、細川さん、鷲巣さん、渡部さん、Hikizineの12名。
市民の森作業道、奥の岩殿C地区の草刈りをしました。
平井さんが、旧更新エリアのクサギを伐りました。
岩殿C地区の掲示板。枠が壊れて撤去しました。2017年3月に、澤田さんが手持ちの材料を加工して作ってくれたものです。無名沼イ号下の草刈りもし、苗木場のそばにサトイモを植えました。
南向斜面のコナラ枯死木を1本伐採しました。
オカトラノオ(サクラソウ科)
ヘビイチゴ、ヤブヘビイチゴ(バラ科キジムシロ属)混成
※ヘビイチゴに似た仲間(『松江の花図鑑』)
モミジイチゴ(バラ科キイチゴ属)
岩殿H地区の草刈りを岩殿A地区寄りから草刈機で始めました。
クサネム(マメ科)、クサボケ(バラ科)
クサネム:水田雑草。水田、水路際などの湿地に生育する。水田では畦際に多い。種子は湛水条件下では発芽せず、水面に浮上して発芽し、根を伸ばして定着。茎は中空。葉は互生。種子は玄米とほぼ同じ大きさ。しばしば玄米中に混入し、除去が難しい。浅井元朗『植調雑草大鑑』68頁。
※矢野智徳・大内正伸『大地の再生実践マニュアル 空気と水の浸透循環を回復する』(農山漁村文化協会、2023年1月)
※高田宏臣『土中環境 蘇る古の技』(建築資料研究室、2020年6月)
IWADONO Fridays. 参加者は新井さん、江原さん、片桐さん、金子さん、木谷さん、小松さん、鳥取さん、新倉さん、細川さん、丸山さん、Hikizineの11名。学びの道の草刈りをしました。
午後、江原さん、金子さん、木谷さんの3人で、ホダ木置き場近くのコナラ枯死木を伐採しました。
※新治市民の森とは(新治市民の森 愛護会) [新治:にいはる]
昨日雨が降ったので(鳩山アメダス日積算降水量22.5㎜)、満水になっているミニ田んぼの畦の漏水、溢水箇所を調べ、補修しました。
帰宅途上、九十九川の橋の袂でアナグマに遭遇しました。これまでも数回見ています。日中も活動しているのですね。
雨の中実施された埼玉森林インストラクターの皆さんの自然観察会(講師:二宮靖男さん)に参加し、市民の森(物見山駐車場~ボッシュ林四阿)と高坂丘陵地区の松風公園(キンラン、ギンラン)を見学しました。
※岩殿谷津田の希少な自然 魅力を伝える(岩殿谷津田自然くらぶ 二宮靖男)
十年ほど前、縁あって岩殿丘陵・谷津田が定点観測のフィールドの一つに加わった。この谷津田は九十九川沿いを辿って、奥まった源流付近、市民の森とボッシュ林に挟まれた谷津のどん詰まりの地点にある。近くに入山沼があることから入山谷津ともいう。ここはかつての棚田、今はほぼ耕作放棄地となっているエリアで、保全活動をしている岩殿満喫クラブ代表の依頼で、2016年から毎月1回、おおよそ70回の植生調査をしてきた。そして23年、植生調査の成果を基に「自然観察を通して岩殿谷津田の魅力を発信する」ことを活動目標として「岩殿谷津田自然くらぶ」を立ち上げることとなった。24年11月16日、岩鼻運動公園で開かれた東松山市の第1回産業祭では、同じフィールドで活動する「市民の森保全クラブ」、「岩殿満喫クラブ」とも連携、ブースを共有してパネル写真、標本の展示、シュロバッタづくりで市民と交流する機会も得た。首都圏近郊では希少な存在の谷津田。そこには斜面林、林縁のマント群落、そで群落、作業道、畔地、棚田の名残をとどめる休耕田、耕作放棄地で、わずかに残る田畑がある。これらの多様性のある里山の環境は多くの希少な植物、生きものたちが棲息する希少な空間となっている。※これまでの植物調査、植物観察会時に二宮さんが撮影した生き物、谷津景観等の写真は、当ブログのカテゴリー「自然観察会」、「岩殿グループ写真館」、「植物調査」に掲載しています。
四季折々の谷津田の風景、植物、生きものたちとの出会い、フィールドで得た感動、発見は多々あるが、ここでは春夏秋冬の風景を以下、一口メモでお伝えしたい。
◇岩殿谷津田の四季
《春》ヤマザクラ、コナラが描く山笑う色彩のグラデーション。畔地には、レンゲ、タンポポ、スミレソウ。カラス、スズメの交雑カスマグサ。休漁にはニオイタチツボ、畔地にはノジスミレ。《初夏》深緑の5月になるとキンラン、ギンラン。下旬にはマルバヤナギの柳絮が谷津に小雪のように舞い、尾根のアカマツ林からは晴れ間に聞こえるハルゼミの「ギーギー」、「ムゼームゼー」の合唱。田んぼからはシュレーゲルアオガエルが、巻き舌ふうに「キリリッ、キリリッ」と鳴く。《晩秋》斜面露頭に小さなキッコウハグマの希少な開放花がひっそりと咲く。葉は亀甲、花冠には各々3個の小花、先は5つに深く裂ける。カラスウリ、スズメウリ、ノササゲ、サルトリイバラ、ツルウメモドキ、陽光に輝くトパーズ色のヘクソカズラだって美しい。林縁は色とりどりの抱石の如し。カラフルなつる植物の世界。《冬》「冬山惨淡として眠るがごとし」冬の訪れを告げるふわふわと飛ぶ雪虫。名はケヤキフシアブラムシ。落ち葉の上を雌のフェロモンに誘われ、ひらひら舞うのはクロスジフユエダシャク。田面には湿性植物のロゼット。冬越しの生きものたちはとても健気。
昨日の雨でミニ田んぼは満水になっていました。
水を抜いて、田んぼを均し、畦の越水・漏水箇所を補修し、再度水を入れました。
※田んぼの中にブラックバスが10匹ほど入っていました。入山沼から土水路を通ってきたのでしょう。2015年6月の田植え時にもありましたが気がついたのは10年ぶりです。
オオクチバス、コクチバス、ブルーギル、チャネルキャットフィッシュの移植については、特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(外来生物法、2005年)において禁止されています。
外来生物被害予防3原則入れない:悪影響を及ぼすかもしれない外来生物をむやみに日本に入れない捨てない:飼っている外来生物を野外に捨てない拡げない:野外にすんでいる外来生物を他地域に拡げない
(『河川における外来魚対策の事例集』(国土交通省河川環境課、2013年12月)から)
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