2023年09月
29日は中秋の名月(旧暦8月の十五夜)でした。午後6時58分に月は太陽と正反対の位置となり満月となります。6時頃まで青木ノ入でスパイダーモアを使って農道と学びの道の除草をしました。
クヌギハケタマフシ
クヌギハ(葉)ケ(毛)タマ(玉)フシ
クヌギハケタマバチ(タマバチ科)
ワキグロサツマノミダマシ(コガネグモ科)
シロオニタケ(テングタケ科)
ナラタケモドキ(キシメジ科)
比較・ナラタケ(キシメジ科)
※ナラタケモドキ病については「定例活動日 2023年9月24日記事」後半を見てください。
11月19日(日曜日)に岩殿入山谷津で実施する秋の観察会の打ち合わせをしました。
ヤブマメ(マメ科)

カワラスガナ(カヤツリグサ科)
ノアズキ(マメ科)
ヤマジノホトトギス(ユリ科)
比較・ヤマホトトギス(ユリ科)
ヒヨドリバナ(キク科)
チカラシバ(イネ科)
ヤナギバイノコズチ(ヒユ科)
イボクサ(ツユクサ科)
児沢の田んぼで殿山共同農場の皆さんと市民の森保全クラブの木庭さん、新倉さん、細川さん、丸山さんで「峰の雪」(モチ)の稲刈り・稲架掛けをしました。田植えは6月6日でした。
11月19日(日曜日)に実施する岩殿谷津田自然くらぶの秋の観察会、チラシの作成について打ち合わせを実施しました。
申込は以下のフォームからできます。
市民の森保全クラブの第4日曜日の活動日。参加者は芦田さん、新井さん、江原さん、片桐さん、金子さん、木谷さん、木庭さん、鳥取さん、新倉さん、細川さん、丸山さん、鷲巣さん、渡部さん、Hikizineの14名。7月22日に行われた千葉県⽴中央博物館講演会『菌類から生物多様性を考える』配付資料をテキストにしてナラ枯れのメカニズムと対策について、参加者全員で再確認しました。
講演1「ナラ枯れのメカニズムと防除の実態 」(東京⼤学千葉演習林 鎌⽥直⼈ 教授・林⻑)
講演 2「南房総地域で発⽣したナラ枯れ被害」(東京⼤学千葉演習林 楠本 ⼤ 講師・林⻑補佐)
★事前質問(Q1~29)と回答資料
講演 2「南房総地域で発⽣したナラ枯れ被害」(東京⼤学千葉演習林 楠本 ⼤ 講師・林⻑補佐)
★事前質問(Q1~29)と回答資料
1 なぜ、今、ナラ枯れが千葉県でおきているのか?
2 カシノナガキクイムシについて
3 ナラ枯れのしくみ(樹⽊)
4 これから将来どうなっていくのか?
5 予防・枯れた材の処理・対策はあるのか?
6 その他
7 カエンタケとの関連は?
5 予防・枯れた材の処理・対策はあるのか?
6 その他
7 カエンタケとの関連は?
その後、①尾根の道と皆伐・更新エリアの下草刈り、②12日に入山沼堰堤で伐採したクヌギの地際輪切材の運び出し、③薪端材の片付け、④学びの道路上にはみ出している灌木の枝落としを九十九川の橋(仮称:入山橋)まで行いました。
説明 ナラタケモドキはナラタケ属のきのこであり、数種の樹木にナラタケ同様の根腐病を起こす。寄主としてサクラ・モモ・クリなどの広葉樹の他、スギ・コウヨウザンなど針葉樹も知られている。根や地際部から感染し、樹皮下に白い扇状菌糸膜を形成し、寄主を枯死させる。地上部は萎凋症状を示す。培地上では根状菌糸束を盛んに形成するが、感染樹木上ではあまり観察されない。感染部の表面にオレンジ色の根状菌糸束が観察されることもある。子実体は7~8月に感染樹木上や周囲の地上に生ずる。子実体にはつばがない。……※髙橋 由紀子, 升屋 勇人, 山下 聡, 安藤 裕萌, 鳥居 正人, 服部 友香子, 皆川 拓「ナラ枯れ初発地におけるならたけもどき病の空間分布」(第133回日本森林学会大会(2022.03)学術講演集原稿)
2020年8月、つくば市内の公園・緑地において、ナラ枯れと見られる枯死被害が発生した。これまで茨城県でナラ枯れは報告されておらず、本年が初めての被害発生である。一方、被害地付近では、7月にナラタケモドキの子実体が確認されており、枯死の発生にならたけもどき病による衰弱の関与が疑われた。本研究では、ナラ枯れ初発地の被害状況を把握することを目的として、つくば市およびその周辺地域の公園および樹林地において、カシノナガキクイムシおよびその他の生物による被害の発生と枯死の有無を調査した。その結果、枯死木の87.5%でナラタケモドキが感染しており、その半数以上でカシナガの穿孔があったことから、ナラ枯れ初発地ではナラタケモドキの感染によって衰弱した個体がカシナガの穿孔を受けやすい可能性が示唆された。ナラタケモドキが発生していない樹林地では、林内に放置された伐倒木に多数のカシナガが穿孔、繁殖している状態であったことから、カシナガの密度が高まり、被害が発生したと考えられた。いずれの被害地も枯死木の数倍の穿入生存木が残っており、これらが翌年以降の伝染源となり得ることから、今後の被害発生が懸念される。
岩殿F地区には東松山市の公道(市道)である農道が通っています。農道とボッシュ林の間が岩殿1382番地、農道と作業道の間が岩殿1383番地で、農道と岩殿1383番地が1382番地より一段高くなっています。農道のまわりはイノシシが地面を掘り返し、放置すると土手がくずれてきそうなので、イノシシ除けに昨年・今年、ヒガンバナを移植しました。ヒガンバナは3倍体なので種子はできず、球根が増えて栄養繁殖します。イノシシのラッセルは農道付近ではなくなったようなので、来年も移植はしますが、増えすぎないように注意します。
岩殿1383番地は6枚の田んぼに畦で区画され、無名沼ロ号に溜めた雨水を上の田んぼから下の田んぼにかけ流して使っていましたが、今ではかろうじて田んぼの段差がわかる程度に畦が消えてしまっています。今年は猛暑と除草機の故障で草刈のタイミングが遅れ、どこになにがあるのか、足の踏み場がないほどに草を伸び放題にしてしまいました。9月下旬になってやっと岩殿1383番地の草刈りと作業道下の裾刈りを刈払機で始めることができました。刈り草は④と⑥の区画に集めて積み上げます。
15日の市民の森保全クラブのナラ枯れ調査時に、舗装園路下のコナラ枯死木の地際に数十匹のスズメバチがいたという連絡があり、16日早朝、現場で地際の樹洞に穴があり、ハチが出入していることを確認。指定管理者の文化まちづくり公社に知らせたところ、10時半には職員が現地を確認して、近くにいたハチを殺虫剤で駆除。地中に巣が残っているため巣穴を塞ぎ、注意喚起の掲示と下の園路を通行止めにしました。迅速な対応ありがとうございます。



17日に殺虫剤で死んでいたハチを確認したところ、腹端が黒色(ヒメスズメバチ)でなく、暗色斑紋があるので、モンスズメバチ(上野高敏「スズメバチ事典」)であることがわかりました。多くのスズメバチは夕方には活動を止めますが、モンスズメバチだけは辺りが暗くなっても巣の外で活動を続けているので、他のハチのように日没後に巣を駆除して一網打尽は無理だそうです。
舗装園路を西に進んで石坂の森東の尾根道分岐点の手前にあるクヌギは樹液が出ていてオオスズメバチが集まっています。発酵した樹液は大好物のようです。攻撃性が極めて強く、近づくと威嚇してきます。
福島ドクターズTV「ハチ刺され」( YouTubeの郡山ぐるっとチャンネル) 2015.09.20 16:07
8日(金曜日)は台風13号で作業ができなかったので、今日を追加作業日として参加者を募集しましたが、都合がつけられない会員が多く、5名で実施しました。木庭さん、鳥取さん、新倉さん、鷲巣さんとHikizineです。2組に分かれてカシナガトラップの保守点検をし、カシナガを大量に回収をしました。カシナガの幼虫の中には秋までに羽化して脱出するものがあります(部分2化。年に2回羽化すること)。猛暑や少雨など気象条件の影響で、カシナガの幼虫の成長が早まり、羽化して、樹外に脱出して飛翔している新成虫が増えているのかもしれません?
※カシナガの部分2化について
●●『ナラ枯れの被害をどう減らすか -里山林を守るために-』(森林総研関西支所、2,012年2月改訂版)
●●『ナラ枯れの被害をどう減らすか -里山林を守るために-』(森林総研関西支所、2,012年2月改訂版)
幼虫・蛹・新成虫:卵から孵った幼虫は孔道内で生育して短期間で終齢幼虫(5齢)になり、その後垂直方向に幼虫室(個室)を形成する(図12)。幼虫室内で羽化した新成虫は、翌年の6~9月に親成虫が掘った孔道を逆戻りして脱出する。一部の個体は、終齢幼虫で越冬するが、秋までに羽化して分散飛翔を行うか、もしくは成虫越冬する場合もある。そのため部分2化と考えられる。(8頁)●●小林正秀・上田明良「カシノナガキクイムシとその共生菌が関与するブナ科樹木の萎凋枯死-被害発生要因の解明を目指して-」(『日本森林学会誌』87巻5号、2005年)
2.生活史
カシナガは雌雄共同で子育てを行う一夫一妻制の亜社会生活を営んでいる(Kirkendall、1983;野淵、1993a)。
カシナガの孔道の模式図を図-3に示す。雄が最初に寄主を見つけて穿入孔を掘り、その先に長さ数cmの穿入母孔を材の中心に向かって掘り進む(Kobayashietal、2001)。雌の受け入れ準備が整った雄は、穿入孔に雌が飛来すると、穿入孔の外に出て雌を孔道内に導いた後、穿入孔で交尾する(OhyaandKinuura、2001;KobayashiandUeda、2002)。交尾後の雌は、雄よりも先に孔道内に入り、穿入母孔を延長して水平母孔を完成させる(熊本営林局、1941;加辺、1955;Kobayashietal.、2001)。穿入母孔と水平母孔を加えた母孔の総延長は13~15cmに達し、母孔から数本の分岐母孔が掘られる(熊本営林局、1941;加辺、1955)。巣を完成させた雌は、共生菌を孔道壁に植え付けて随所に産卵する(熊本営林局、1941)。卵期間は1週間程度で、艀化幼虫は共生菌を摂食して終齢の5齢に達し、分岐母孔から繊維方向に長さ1cm程度の分岐孔(幼虫室)を掘り、そこで蝋化する(熊本営林局、1941;衣浦、1994a)。ほとんどは幼虫態で越冬するが、一部は秋に羽化してそのまま成虫態で越冬したり、翌春に幼虫室が掘られることもある(松本、1955;衣浦、1994a)。分岐孔内で羽化した新成虫は、孔道を逆戻りして穿入孔から外部に脱出する(熊本営林局、1941)。幼虫が成虫になるまでの間、雌は巣の中にいて菌類を管理し、雄は穿入孔付近にいて外敵や雑菌の侵入を防いだり、腹部を細かく動かして換気を行う(野淵、1992)。しかし、カシナガは長梯子型と呼ばれる複雑で長い孔道を構築するため(加辺、1955)、材内生態は、穿入孔付近における成虫の観察や繁殖木の割材結果から推察されたものがほとんどで、未解明な部分が多い。
材内生態の本格的な研究は、1990年代に始まった。X線断層撮影装置(CTスキャン)を用いて孔道が追跡された結果、水平母孔から4本程度の分岐母孔が枝分かれし、鉛直方向にも分岐して多重構造になることが明らかにされた(曽根ら、1995a;Soneetal、1998a)。また、丸太や人工飼料を用いた飼育が可能となり(小林・上田、2003a;野崎ら、2003;KitajimaandGoto、2004)、交尾直後に産卵が開始され、艀化幼虫は2週問程度で終齢に達することが明らかにされた(小林ら、2002;野崎ら、2003)。この他、雌はプラスを穿入孔まで運搬し、雄がそれを外部に排出すると考えられていたが(野淵、1992)、雄も孔道深くに侵入してプラスを運搬すること(梶村ら、2002)や、カシナガは1年1化と考えられていたが(野淵、1993a)、新成虫の一部が秋に脱出する部分2化であることも明らかにされた(Soneetal、1998a;野崎・小林、未発表)。さらに、幼虫が孔道の掘削と共生菌の培養を行う可能性が示唆されるなど(野崎ら、
2003)、常識を覆す知見も得られている。(437頁)
※小林正秀・上田明良「カシノナガキクイムシとその共生菌が関与するブナ科樹木の萎凋枯死-被害発生要因の解明を目指して-」(『日本森林学会誌』87巻5号、2005年)については、以下の記事でもとりあげています。
台風13号による豪雨と土砂災害が心配でしたが、8日の日積算降水量は64.0㎜(鳩山アメダス)でした。無名沼ロ号は午後1時過ぎには満水になりそうでしたので、U字溝の蓋を外しました。3月21日に市民の森南向き斜面の絞り水を無名沼に集水するために閉じて以来、開口は初めてです。
埼玉県内にだされていた大雨や洪水の警報は午後3時すぎに解除され、台風13号は午後9時に熱帯低気圧となりました。
学びの道が入山沼堰堤で左折する道端にあるクヌギの大木が今夏、ナラ枯れで枯死してしまいました。今日、市の仕事で鈴木造園さんが伐採作業を始め、枝下しをしました。
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