2021年11月
三之助
日本橋浜町で磨きあげた
初代三之助直伝の味を
守り続けている手づくり
とうふです
一丁280円(外税)の豆腐 →93.3円(100グラムあたり)
名称:木綿豆腐
原材料名:大豆(国産)
凝固剤(粗製海水塩化マグネシウム(にがり))
内容量:300グラム
消費期限:21.11.28
保存方法:要冷蔵(10℃以下)
製造者:もぎ豆腐店株式会社
埼玉県本庄市寿3-2-21
お問い合せ先:0120-10…
生ものですのでお早めにお召し上がりください。
プラ フィルム 容器
栄養成分表示(100gあたり)
エネルギー 75kcal
たんぱく質 7.1g
脂質 4.3g
炭水化物 1.9g
食塩相当 0.06g
この表示値は目安です。
※三之助【木綿 300g】[みのすけ]
三之助 【木綿 300g】:伝統の味 初代「三之助」が日本橋浜町で作っていた味を伝承する三之助豆腐の原点。昭和のはじめに創業以来、かたくなに守り続けてきました。その年その時、最良の原材料を使うこだわりと、作り手の技が三之助の味を引き継いでいます。
デンマークは本当に幸せな国なのか?デンマークにおける「幸せ」とは何なのか?そしてデンマークの何がそこまで人を惹きつけるのか?デンマーク国内の2つの地域(首都コペンハーゲン、ロラン島)を訪問し、特集を始めるにあたって編集部が見つけた「デンマークの今をひも解く切り口」となるキーワードを紹介。
1.エネルギー自給率800%の小さな島、ロラン島
2.興味をとことん追求する学校、フォルケホイスコーレ
3.ニュー・ノルディック・キュイジーヌ(新北欧料理)
4.サステナブルな街づくり
5.サステナブルな暮らし
※【デンマーク特集#1】自分の幸せは、地球規模の幸せ。ロラン島で気づかされた、成熟社会の行きつく先。 by 宮木志穂 2019年4月10記事
IDEAS FOR GOOD編集部は、デンマークのロラン島に降り立ち、「ニュー・ノルディック・キュイジーヌ(新北欧料理)」のワークショップに参加した。ニュー・ノルディック・キュイジーヌについては次回の記事で言及するが、ここではロラン島にフォーカスをあてたい。●「食」という切り口から、暮らしを考える
ロラン島とは、人口4万2千人程度で面積は沖縄本島と同じくらいの小さな島である。毎年人口が減少し続けており、日本と同じように少子高齢化という問題を抱える。ここには日本からデンマークに移住したニールセン北村朋子さんが住んでおり、デンマークの教育やデンマークで大事にしている生き方を日本に伝えるアドバイザーやコーディネーター、ジャーナリストとして活動している。今後はデンマーク出身のニコライ・フロストらとともにフォルケホイスコーレを立ち上げる予定だ。
Q:今回の「New Nordic Cuisine」プログラム開催のきっかけは?
Q:なぜ、食をテーマに選んだのか?
●身近なテーマから、民主主義のあり方を考える
Q:企画側として特にこだわった点は?●大切なのは、皆が納得できる「最上の妥協点」を探すこと
例えばプログラム内の料理セッションでは、料理が得意な生徒も、包丁をほとんど持ったことがないという生徒も、シェフでさえもフラットに参加するシステムです。
最低限のレシピだけが与えられ、絶対的な答えや手本がない状態で、進むべき道筋を明らかにしていく。そのために皆で徹底的に対話する。やるべきことが割り出せたら、できる人ができる部分を担当、協力しながら同じ目標を目指す。……これができなければ、その日の食事にありつくことはできませんでした。「料理をつくる」という一連のプロセスを通じて、民主主義をうまくまわす「体験」をしていた、ということですね。
学校ごとに扱う内容は違いますが、このように一つのテーマを通じて「民主主義のあり方」を考えるのは、どこのフォルケホイスコーレでも同じ大きな目標なんです。その意味でも、フォルケホイスコーレは「民主主義の学校」と言われます。
民主主義と自分とのつながりが分からない状態では、それがいかに大切なものかを知るのは難しいことです。子どもたちが自然に「民主主義ってこんなもの」ということを体得してくれたら、それが一番です。「こういうことができるのも社会のシステムがいい方向に働いているからだ」「こういう社会の仕組みなら、もっとこういうことができる」というような「気づきを得られる機会」をつくることが重要だと考えています。だからこそ、民主主義を学ぶことを目的とするのではなく、身近な題材から考えてみる、ということが必要なんですね。
デンマークでは実際に、フォルケホイスコーレで学んだ人が政治家となり、国を変えていったんです。「良い民主主義とは何か」を普段から考える機会と、考えたことをほかの人とじっくり話せる場があり、そこで学んだ人が少しずつ増えていく……そうすれば、実際に世の中を変えられるのだということを表すパワフルな例ですよね。
Q:目指す未来について
Q:ニールセンさんが考えるフォルケホイスコーレの価値とは?●編集後記
フォルケホイスコーレという場所では、誰からも否定されません。先生が生徒へ教えるという一方通行の関係ではなく、皆がフラットな立場で向き合います。日本でもそういう雰囲気のなかで、社会について気軽に話しあえる場がつくれるといいなと思うんですよね。
一人ひとりが大切な存在だから、誰もが自分の意見を持てるのは当たり前のこと。違う人間なのだから意見がぶつかるのも当たり前。大切なのは「じゃあどうやってコンセンサスをとっていこうか?」ということ。皆が納得できる「最上の妥協点」を探すこと、それが一番大切なことなんです。デンマークの人たちは、ルールを「自分の自由を制限するもの」ではなく「発想を膨らませていくためのベースライン」として捉えているように感じます。「~してはいけない」というルールがあったら「じゃあ、それ以外のものならいいんだよね?」「どういう方法ならできるかな?」というふうに考えようとする人が多いんですね。考え方を少しだけ変えてみるだけで、世界は変わるんですよ。
とはいっても、そのような考え方ができるためには「自分は社会を構成するひとりの大切な存在で、暮らしたい社会に変えていく権利があるし、実際に変えていくことができる」という自己効力感が必要です。だからこそ、日本の子どもたちにも「否定されずに自分の意見を気兼ねなく言える経験」をたくさんしてほしいと思います。
教育体制を今すぐに変えるのは難しい。ですが、学校とは違う形で「民主主義をきちんと考え、語れる場」をつくることはできます。そういう場で学び、「今のままだといけないな」と思う人が少しずつ増えていけば―デンマークでそうだったように―「根本から教育を変えていこう」という動きだって生まれていくはずです。
自分という存在の重要さを知ること―それこそが、すべての始まりなのではないか、と感じさせられた。「自分は、この社会を構成する一員なのだ」という感覚や「自分の意見を聞いてもらうことができる」という他者への信頼感がなければ、社会を良くしようなんて思えるはずがない。自分を大切に想い、自らの心身の安全を確保できなければ、同じ時代を生きる人たちにやさしい目を向けることもできないだろう。
「自分の意見は大切、相手の意見も同じように大切」そう気づけたとき、そして「互いにハッピーになるにはどうしたらいい?」という疑問が浮かぶようになったとき──遠いものだったはずの民主主義が、自分ゴトになる。
教育体制を今すぐに変えることは難しいかもしれないが、「否定しない/されない関係づくり」や「制限を活かす発想の仕方」などをヒントにして身の回りに小さな変化を起こすことはできる。
「じゃあ、どうする?」
答えはあなたの中にある。
※【デンマーク特集#3】「気づいたら、分かってた」が理想。ニールセン北村さんに聞く、デンマーク流・民主主義の学び方 by 木原優佳 2019年4月15日記事
異なる意見を持つ人々どうしで、じっくりと対話しながら答えを探す―そんな「民主主義的な問題解決の方法」を学べる場所がデンマークのフォルケホイスコーレだ。フォルケホイスコーレは17歳以上ならだれでも入学できる全寮制の学校で、それぞれの興味を追求するため年齢も国籍も異なる生徒たちが集まっている。授業はディスカッションが中心で、教室でも寮でもとにかく「対話すること」が大切にされている。暮らしのなかで生徒一人ひとりの「社会」観や「民主主義」観を育むスタイルは、言葉の通りまさに「民衆の・高等学校(=フォルケ・ホイスコーレ)」といえるだろう。
2月末、デンマーク・ロラン島にて、「食」を切り口にフォルケホイスコーレ教育を体験するプログラム「New Nordic Cuisine(ニュー・ノルディック・キュイジーヌ)」が開催された。前回の記事「新しい」北欧料理のワークショップから、食がもたらす豊かさを知るでは5日間のプログラム概要について紹介したが、今回の記事では「企画側の意図」や「プログラムに込められた想い」に焦点を当てていく。●「食」という切り口から、暮らしを考える
編集部は、プログラム企画者の1人、2001年からロラン島に移住した日本人・ニールセン北村朋子さんにお話を伺うことができた。彼女はロラン島のサステナブルな地域づくりに感銘を受け、地域の再生エネルギー施策や農業、教育について世界中に発信することを決意。以来、島の知名度向上や島外地域との関係づくりに大きく貢献し続けてきた。同僚からは「ロラン島の歴史は、朋子“前”と朋子“後”に分けて説明できる」との声が上がるほどだ。
彼女がプログラムを通して伝えたかったこととは?そして、デンマーク流の学び方の可能性とは?
Q:今回の「New Nordic Cuisine」プログラム開催のきっかけは?
Q:なぜ、食をテーマに選んだのか?
●身近なテーマから、民主主義のあり方を考える
Q:企画側として特にこだわった点は?
今回のプログラムで、単に料理のレシピを教えたかったのではありません。食というテーマを通して「人と一緒に良い社会をつくる」ということについて考えてもらうのが、大きなテーマでした。●大切なのは、皆が納得できる「最上の妥協点」を探すこと
例えばプログラム内の料理セッションでは、料理が得意な生徒も、包丁をほとんど持ったことがないという生徒も、シェフでさえもフラットに参加するシステムです。
最低限のレシピだけが与えられ、絶対的な答えや手本がない状態で、進むべき道筋を明らかにしていく。そのために皆で徹底的に対話する。やるべきことが割り出せたら、できる人ができる部分を担当、協力しながら同じ目標を目指す。……これができなければ、その日の食事にありつくことはできませんでした。「料理をつくる」という一連のプロセスを通じて、民主主義をうまくまわす「体験」をしていた、ということですね。
学校ごとに扱う内容は違いますが、このように一つのテーマを通じて「民主主義のあり方」を考えるのは、どこのフォルケホイスコーレでも同じ大きな目標なんです。その意味でも、フォルケホイスコーレは「民主主義の学校」と言われます。
民主主義と自分とのつながりが分からない状態では、それがいかに大切なものかを知るのは難しいことです。子どもたちが自然に「民主主義ってこんなもの」ということを体得してくれたら、それが一番です。「こういうことができるのも社会のシステムがいい方向に働いているからだ」「こういう社会の仕組みなら、もっとこういうことができる」というような「気づきを得られる機会」をつくることが重要だと考えています。だからこそ、民主主義を学ぶことを目的とするのではなく、身近な題材から考えてみる、ということが必要なんですね。
デンマークでは実際に、フォルケホイスコーレで学んだ人が政治家となり、国を変えていったんです。「良い民主主義とは何か」を普段から考える機会と、考えたことをほかの人とじっくり話せる場があり、そこで学んだ人が少しずつ増えていく……そうすれば、実際に世の中を変えられるのだということを表すパワフルな例ですよね。
Q:目指す未来について
Q:ニールセンさんが考えるフォルケホイスコーレの価値とは?
フォルケホイスコーレという場所では、誰からも否定されません。先生が生徒へ教えるという一方通行の関係ではなく、皆がフラットな立場で向き合います。日本でもそういう雰囲気のなかで、社会について気軽に話しあえる場がつくれるといいなと思うんですよね。●編集後記
一人ひとりが大切な存在だから、誰もが自分の意見を持てるのは当たり前のこと。違う人間なのだから意見がぶつかるのも当たり前。大切なのは「じゃあどうやってコンセンサスをとっていこうか?」ということ。皆が納得できる「最上の妥協点」を探すこと、それが一番大切なことなんです。デンマークの人たちは、ルールを「自分の自由を制限するもの」ではなく「発想を膨らませていくためのベースライン」として捉えているように感じます。「~してはいけない」というルールがあったら「じゃあ、それ以外のものならいいんだよね?」「どういう方法ならできるかな?」というふうに考えようとする人が多いんですね。考え方を少しだけ変えてみるだけで、世界は変わるんですよ。
とはいっても、そのような考え方ができるためには「自分は社会を構成するひとりの大切な存在で、暮らしたい社会に変えていく権利があるし、実際に変えていくことができる」という自己効力感が必要です。だからこそ、日本の子どもたちにも「否定されずに自分の意見を気兼ねなく言える経験」をたくさんしてほしいと思います。
教育体制を今すぐに変えるのは難しい。ですが、学校とは違う形で「民主主義をきちんと考え、語れる場」をつくることはできます。そういう場で学び、「今のままだといけないな」と思う人が少しずつ増えていけば―デンマークでそうだったように―「根本から教育を変えていこう」という動きだって生まれていくはずです。
自分という存在の重要さを知ること―それこそが、すべての始まりなのではないか、と感じさせられた。「自分は、この社会を構成する一員なのだ」という感覚や「自分の意見を聞いてもらうことができる」という他者への信頼感がなければ、社会を良くしようなんて思えるはずがない。自分を大切に想い、自らの心身の安全を確保できなければ、同じ時代を生きる人たちにやさしい目を向けることもできないだろう。※デンマークが教えてくれる持続可能な都市経営5つの視点
「自分の意見は大切、相手の意見も同じように大切」そう気づけたとき、そして「互いにハッピーになるにはどうしたらいい?」という疑問が浮かぶようになったとき──遠いものだったはずの民主主義が、自分ゴトになる。
教育体制を今すぐに変えることは難しいかもしれないが、「否定しない/されない関係づくり」や「制限を活かす発想の仕方」などをヒントにして身の回りに小さな変化を起こすことはできる。
「じゃあ、どうする?」
答えはあなたの中にある。
https://note.com/output_shukan/n/n1e556f6fcbb4
by shunsuke kaminaka@都市経営 2021年1月15日記事
デンマーク・川崎市の都市経営について、ニールセン北村さんと対談させていただきました。
デンマーク ロラン島在住の北村さんは、ジャーナリスト、国賓クラスの通訳、デンマークの教育機関で食のフォルケホイスコーレの立ち上げといった幅広い分野で活躍中です。
幸福度ランキングで常に上位にある国で有名ですが、(2020年はデンマーク2位、日本は62位)
幸福の一言には表せない、ものすごく洗練された社会システムがありました。そして日本と私たちの、未来へのメッセージも。
今回は、北村さんからのお話、そして中島健祐さんの書籍から、デンマークを都市経営の視点で紹介したいと思います。
はじめに
・デンマークとは
・電力自給率800%のロラン島
・「デザインDNA」と4方よし
1.複合的に課題を解決するパブリックデザイン
①ゴミ処理場から健康、教育、熱供給
②移民の文化が共存する公園
③歩行者専用空間と自動車のあり方
④食からアプローチする地球環境
2.本質や課題解決を学ぶ教育
①デンマークの教育
②レゴブロックに学ぶアプローチ
3.デンマークにおける社会でのアプローチ手法
①PPP(トリプルヘリックス)
②デザイン・ドリブン・イノベーション
③Denmark design center(DDC)
4.都市と地方の関係をデザインする
5.改めて問われる日本の民主主義
1. デンマークの参加型デザイン・共創の現場あれこれ
2. インキュベーション施設 Institut for (X) と、そこで実践されていた民主主義的建築
3. デンマークの教育事情と世界一の学生寮 Tietgen での生活風景
デンマークにおける「共創・参加型デザイン」についての事例を紐解きながら、日本における共創・参加型自治が生まれる場作りについての可能性を議論します。……Withコロナ/Afterコロナ における、デンマークの状況・対応についても触れながら、自分たちの暮らしや仕事のあり方を自分たちごととして納得しながらデザインすることが上手なデンマークから、日本に活用できるヒントを探ります。
フォルケホイスコーレとは?フォルケホイスコーレ(Folkehøjskole)とは、17.5歳以上(*1)であれば誰でも学べる全寮制の学校のこと。デンマークを発祥として北欧に広がっている。現地語では「ホイスコーレ」「ホイスコーレン」と呼ばれることが多い。
デンマークには約70校あり、学校によって特色はあるが、対話を中心とした授業を行うことや、生徒が主体となって学ぶことなどが共通している。入学資格やテストはなく、年齢、国籍、学歴を問わず誰でも入学できる。そして、成績評価がなく、単位も学位も与えられないという独自の制度を持つ。
フォルケホイスコーレの特徴をまとめると、下記の5つである。
入学試験、資格がない
成績の評価はされない
単位や学位は与えられない
校舎の中、あるいは校舎から近い宿舎で共同生活をする
対話、民主主義教育をする授業の合間には、教員と生徒が食事をともにし、立場やバックグラウンドの違いも関係なく対話する。片付けや掃除なども自分たちで分担して行うところが多い。……10代の学生から社会人、高齢者まで、さまざまな世代が生徒となって学び、それぞれが納得するまで自身の知的好奇心を追求するのだ。
フォルケホイスコーレは何のためにある?
「民衆の(フォルケ)高等学校(ホイスコーレ)」という名前の通り、フォルケホイスコーレはもともと、教育格差の激しかった1800年代前半のデンマークで「すべての人に教育を」というコンセプトのもと生まれたものだ。デンマークの教育の父、NFS・グルントヴィが理念を提唱し、同じくデンマークのクリステン・コルが実際には創始した。コルは、デンマークのオルタナティブ教育の創始者でもある。
1844年にデンマークの南部に創設された最初のフォルケホイスコーレでは、冬の11月から3月にかけて授業が行われた。対象者は地方部に住む農民などアカデミックな教育を受けられない人々で、彼らは冬以外の季節は農作業をしていたからだ。はじめは男性の参加者のみだったが、徐々に女性の参加も認められるように。
フォルケホイスコーレは、デンマークの国民意識、そして民主主義教育に大きく寄与したと言われている。それが今、デンマークの「幸福度ランキング」の好成績もあいまって、日本でも注目されているのだ。フォルケホイスコーレは、民主主義を育てる場であると同時に、すべての人が学べる「生涯学習」の体験の場でもある。
大人が仕事をしないで、自分の暮らしや働き方と向き合おうとするとき、「ニート」と呼ばれたり、「ぶらぶらしている」と言われたりする。日本には、積極的に立ち止まったり、能動的に迷うときの選択肢が、少ないのかもしれない。社会のペースから少し外れて、自らの暮らしや将来、幸せについて考える時間を持つという考え方が根付いたら、日本はどんなふうに変わるだろう?
●人生のための学校、デンマークの「フォルケホイスコーレ」って、どんな学校?【前半】2019年5月24日更新記事
●年齢や性別の重圧から開放されて。デンマーク・人生の学校「フォルケホイスコーレ」から持ち帰ったもの。【後半】2019年5月30日記事
エネルギーと社会のあり方が分散型へと変化していくなかで、個別の取り組みを長期的な時間軸の中で体系的に位置付ける思想、哲学、コンセプト、アイデアなどを探るEnergy Democracy Salon。今回は「デンマークに見る現代エネルギーデモクラシーの源流」をテーマに、中島健祐氏(デンマーク大使館)と飯田哲也(環境エネルギー政策研究所)の対話をお届けします。
豊かさを支える社会システムづくり
デンマークのエネルギーデモクラシー
信頼と価値創造
− いろいろキーワードや切り口があると思いますが、長期的な時間軸で考えて、過去・現在・未来という流れで議論を進めていきたいと思います。まずは過去について、歴史的背景からデンマークと日本を見たときに、社会システムや価値創造の面で共通点や相違点はどのようなところにあるのでしょうか。
− 「豊かさ」の話について、北欧は高い税負担のもとで社会を支える分配のシステムがつくられていますが、それはどのように維持しているのでしょうか。
地域の未来と価値創造
− 日本とデンマークの過去から現在の流れを踏まえた上で、「分散型」「共生デザイン」といったようなキーワードがあるかと思いますが、未来について、地域からの視点も交えつつ、これから先の20〜30年はどのような価値を生み出し、現実をつくっていくことが必要でしょうか。
経験とアイデンティティ
− 未来を考えて、新しい価値をつくり出す上で、若い世代がどのような教育を受け、経験を積んでいくことが必要でしょうか。
共創のダイナミズム
1章 格差が少ない社会のデザイン第1章格差の少ない社会のデザインの1 格差を生まない北欧型社会システムの◈デンマーク社会を支えた哲学にフオルケホイスコーレの理念を提唱したニコライ・フレデリク・セヴェリン・グルントヴィ(Nikolaj Frederik Severin Grundtvig、1783年9月8日 - 1872年9月2日)が取りあげられいます。
1 格差を生まない北欧型社会システム
2 税金が高くても満足度の高い社会を実現
3 共生と共創の精神
4 課題解決力を伸ばす教育
5 働きやすい環境
6 格差がないからこそ起きること
2章 サステイナブルな都市のデザイン
1 2050 年に再生可能エネルギー100 %の社会を実現
2 サーキュラーエコノミー(循環型経済)の推進
3 世界有数の自転車都市
4 複合的な価値を生むパブリックデザイン
3章 市民がつくるオープンガバナンス
1 市民が積極的に政治に参加する北欧型民主主義
2 市民生活に溶け込む電子政府
3 高度なサービスを実現するオープンガバメント
4 サムソ島の住民によるガバナンス
4章 クリエイティブ産業のエコシステム
1 デンマーク企業の特徴
2 世界で活躍するクリエイティブなグローバル企業
3 デジタル成長戦略と連携して進展するIT産業
4 スタートアップ企業と支援体制
5 新北欧料理とノマノミクス
5章 デンマークのスマートシティ
1 デンマークのスマートシティの特徴
2 コペンハーゲンのスマートシティ
3 オーフスのスマートシティ
4 オーデンセのスマートシティ
6章 イノベーションを創出するフレームワーク
1 オープンイノベーションが進展する背景
2 トリプルヘリックス(次世代型産官学連携)
3 IPD(知的公共需要)
4 社会課題を解決するイノベーションラボ
5 イノベーションにおけるデザインの戦略的利用
6 社会システムを変えるデザイン
7章 デンマーク×日本でつくる新しい社会システム
1 日本から学んでいたデンマーク
2 デンマークと連携する日本の自治体
3 北欧型システムをローカライズする
4 新たな社会システムの構築
おわりに
グルントヴィの理念は、現在のデンマーク社会に次のような影響を与えている。・国民はすべてが平等な生活を送ることに価値をおく=格差の少ない北欧型社会システム・知識ではなく対話を重視=コンセンサス型社会システム・死の学校から生のための学校=知識から、知恵や問題解決能力を習得する教育(同書27頁)
……平地から山地に生息。人家・神社・寺院等建物の周囲、石垣、崖地、洞穴、太い樹木等で見られる。昼間は壁・塀の隙間、石垣や崖地の割れ目、樹皮下等に潜んでいるが、夜間隠れ場所から出て、天井、障子、壁、塀、縁の下、土台石等で脚を広げて静止し、接近するゴキブリ・カマドウマ・コオロギ・蛾等の昆虫を捕食する。
当センターではカシノナガキクイムシの穿入に伴うナラ枯れ被害を抑えるため、さまざまな防除法を開発してきました。特に、ペットボトルの先端を重ねたトラップを幹に吊すことで、幹周辺でホバリングする成虫を大量捕獲する方法は、メディアでも大きく取り上げられました。
このトラップは、カシノナガキクイムシの生態を徹底的に調べ、視力が弱く、歩行が苦手なことを解明した基礎研究によって開発できました。また、これを改良した既製品「カシナガトラップ」は、京都府内だけでなく、近畿府県でも設置され、貴重木の保護に活躍しています。
カシナガの攻撃を受けた木が枯れるのは、カシナガが樹体内に持ち込む病原菌(ナラ菌)によって、水を通す管が詰まるためです。近年になって被害が拡大したのは、薪炭林の利用が低下し、カシナガが好む太い木が増えたためと考えられています。
ナラ枯れは伝染病であり、枯れ木を放置すると、翌年に成虫が脱出して被害が拡がってしまいます。そのため、枯れ木を切り倒して毒ガスで殺虫する方法や、木にビニールシートを巻いたり塗布剤を塗ったりしてカシナガの攻撃を防ぐ方法が取られます。
しかし、これらの方法だけでは被害を減らすことが難しいため、京都府では「カシナガトラップ」を活用しています。
このトラップはペットボトルの先端をつなげた形をしており、下部にエタノールの入った容器を取り付けています。すると、エタノールに誘われてやってきたカシナガが木に穴を開け、同時にフェロモンを発散してたくさんの仲間を呼び寄せます。こうして集まってきたカシナガを、漏斗状のトラップに誘い込むことで、捕獲するという仕組みです。この方法で、1週間で1万頭以上が捕れることがあります。
カシナガによって一気にたくさんの穴を開けられた木は抵抗できずに枯れてしまいますが、少しの穴なら枯れません。カシナガトラップは、木に飛来したカシナガの大半を捕獲することで、一気にたくさんの穴が開くのを防ぎ、木を守ります。こうして守られた木は、樹体内にタンニンなどが蓄積され、カシナガに対する抵抗力が増し、枯れにくくなります。守りたい森に3年程度継続してトラップを設置すれば、抵抗力が高い木が増え、その木自身がカシナガを駆除するようになります。
深井戸のおいしい水で造られた
ふっくらとやわらかいおとうふです
もめん
小林豆腐店
一丁98円(外税)の豆腐 →24.5円(100グラムあたり)
名称:木綿豆腐
原材料名:丸大豆(カナダまたはアメリカ)
凝固剤
内容量:400グラム
消費期限:21.11.20
保存方法:要冷蔵(10℃以下)
製造者:有限会社 小林食品
栃木県日光市土沢1530-4
℡0120-584-10… コバヤシ トーフ
プラ:トップシール PP PET
容器 PP
栄養成分表示(100gあたり)
エネルギー 80kcal
たんぱく質 7.0g
脂質 4.9g
炭水化物 1.5g
食塩相当 0.0g
推定値
日光豆腐店は、こだわりを尽くしたこだわりの豆腐を生み出すメインブランド「日光豆腐店」とより気軽に日光豆腐店の味を楽しめるセカンドライン「小林豆腐店」の2ブランドから構成されています。
アカメガシワという樹木は、ありふれた樹木であり、誰もあまり注目しない樹木ですが、話題性の高い面白い樹木です。まず第一に、なんといっても、薬の規格基準を規定する厚生労働省の『日本薬局方』に生薬として記載されている薬草であります。厚生労働省 「日本薬局方」 ホームページから、最新版の『第十六改正 日本薬局方』を見ると、1445頁に確かにアカメガシワが載っています。
井沢一男著 『薬草カラー図鑑』 によると、夏に葉または樹皮を採取し、日干しにして、明治以前には 「切らずに治す腫れものの薬」であったらしい。樹皮を煎じてそれを飲んで効くならば、胃の腫れもの、すなわち胃潰瘍にも効くのではないか?ということで専門家が臨床試験を進めたところ、ある程度の効果があることが判明。近年では胃潰瘍の薬として用いられるようになり、樹皮のエキスを原料とする治療薬が発売されているそうであります。たとえば、日本新薬株式会社のイリコロンM配合錠効能書きを見ると、主成分の一つにアカメガシワエキスが含まれ、「排便をうながす作用や下痢を止める作用があります。また、腸管の収縮を抑え、胃液、胃酸の分泌を抑える作用があります。」 とあります。ネットは便利なもので色々と検索すると、胃潰瘍にも効くという情報が確かにヒットします。どうやら、胃腸の弱い人にはアカメガシワの樹皮を日干しして煎じて服用すると良いらしいですね。
(『雑草庵の破れた障子』2013年12月19日記事から)
国産
もめん とうふ
にがり使用
とうふ工房 味華
一丁220円(外税)の豆腐 →57.9円(100グラムあたり)
名称:木綿豆腐
原材料名:大豆(国産)(遺伝子組換えではない)
凝固剤(塩化Mg)、(一部に大豆を含む)
内容量:380グラム
消費期限:21.11.12
保存方法:要冷蔵(1℃~10℃)
製造者:とうふ工房味華
代表者:小林光男
群馬県桐生市新宿3-12-10
℡0277-43-09…
プラ:PP、PET
栄養成分表示(100gあたり)
エネルギー 80kcal
たんぱく質 7.0g
脂質 4.9g
炭水化物 1.5g
食塩相当 0.1g
20年位前から西日本を中心に問題視され始めたナラ枯れもまた同様に、今年は関東でも広域で蔓延し、それが大きな話題になりました。
山全体の広域において、林冠を占める広葉樹高木がパッチ状に急速に枯れてゆく光景は、東日本ではこれまであまり見ることのなかった印象的な現象です。
特定の樹木が目立って枯死衰退する際、現代は、その原因として何らかの病気や虫を特定しようとされます。ナラ枯れやシイノキ枯れについてもまた、カシノナガキクイムシの穿孔による樹液の閉塞やそれに伴う病原菌の蔓延が原因とされます。
本来、環境悪化の「結果」であるはずの樹木大量枯損や広域に及ぶ衰退を、単に虫や病気の発生をその「原因」ととらえてしまうことは、問題の本質をますます遠ざけてしまうことにつながってしまいかねません。
この夏に急速に枯損したマテバシイの幹から黒い樹液が涙のように流れ伝います。これもまた、大量のカシノナガキクイムシの攻撃を受けた個体によくみられる姿です。カシノナガキクイムシの大量攻撃にさらされた個体はほぼ、短期間で枯死していきます。このキクイムシが枯れるべき個体を最終的に枯らしてゆく役目を担っているのは確かでしょう。いずれにしても、枯損した個体の多くに大量のカシノナガキクイムシが発生していることは間違いありません。
パッチ状に枯れていくのは、カシノナガキクイムシが同じ山において攻撃する木とそうでない木を選択しているのか、あるいは攻撃にさらされてもキクイムシに侵されて枯れる木と、枯れない木があり、その違いは何なのか、そこに視点を向ける必要があります。
また、激しい枯損の目立つ山域に隣接しながらも、枯損が少ないか、あるいはまったく枯損のない山域もあります。その違いは何なのでしょうか。
このことについては、現地の土中環境を流域全体の視点から丁寧にみてゆくことで、その傾向が自然界の仕組みとともに把握されます。
今年になって関東広域で急増したナラ枯れシイ枯れは、局所的な土中通気浸透性の劣化の問題を超えて、広域の山全体の土中環境がもはや森林を維持できないほどに荒廃してしまっていることを示唆しています。
その理由は、近年の激しい気候変化に伴う木々のストレスももちろんあるでしょうが、やはりなにが土中の通気浸透環境を荒廃させてしまったか、そこから考えてゆく必要があります。
キクイムシは樹幹内に穿孔して成虫幼虫共に樹木の材を食べる甲虫の総称で、その種類は数百種にも及びます。
キクイムシは一般に衰弱して樹液の流れの悪くなった個体に穿孔し枯れるべき木を枯らして森の更新を促すのが彼らの仕事と言えるのです、
私も造園人生初期の若いころは、キクイムシの穿孔に対して、穿孔穴に薬剤を注入して殺虫するということをやってた時期があります。それは今も一般的に行われている通常の方法です。
殺虫によって、樹木は延命しますが、その樹木の置かれた環境そのものを改善しない限り、キクイムシの穿孔・薬剤注入と、その繰り返しの果てにますます衰退してゆくという悪循環に陥る、それはまるで、副作用の強い薬で延命させる現代医療のようで、その悪循環の果てに環境はますます荒廃していきます。
キクイムシが先行する個体は樹液の流れが悪く樹勢すぐれない理由があり、そこを改善せずに単に虫を殺虫してもそれは樹木の延命に過ぎず、衰弱は収まることなくいずれは枯れてゆく、そうしたことをもまた、身をもって経験してきました。
薬剤による防除が結局は根本的な解決につながらないことを私たちは散々知っているからこそ、木々が健康に生育できる環境を整えることで、森全体として健康な状態を再生することの他に、根本的な解決はないということを伝えたいのです。
健康な木においては、キクイムシは坑道を塞ぐ樹液に阻まれて穿孔できず、あるいは窒息し、樹木はダメージを受けることはほとんどありません。高木や太くなった木が代謝に必要な水分を吸い上げられない状態になったとき、樹液の流れも停滞し、その時がキクイムシの穿孔のチャンスとなり、一斉に枯れてゆくケースがよく見られます。。
だから、特に大量の蒸散が必要な夏の時期に一斉に枯損が進むもので、今年の広葉樹枯れにおいてもやはり、7月以降、夏に大量の枯損が広範囲で見られました。
よく、カシノナガキクイムシは健康な樹体をも侵すこともあると言われます。
それが、薬剤防除の根拠とされてしまうのですが、実際に被害地に分け入り環境状態、表土の状態をきちんと観察すれば、一見遠目には健康な状態に見えても実はその山域全体において健康な状態ではないことがすぐに分かるのです。
落ち葉はゴミではありません!
掃いて捨てるものではなく、土地を育て、生命を育む「宝物」です。
このプロジェクトをきっかけに、土中環境を育む菌糸のネットワークに欠かせない落ち葉の役割、そして葉を落とす木々をあたたかく見守るまなざしを、多くの方と共有できればうれしいです!
原発事故が起きる前は、毎年、晩秋から初冬にかけてヒラタケを採りに森へ入った。平成20(2008)年の師走は、大きくしっかりした個体がびっしり倒木に生えていた。ところが、3分の1に白い粒々ができていた。初めて見る異変だった。年末に開かれたいわきキノコ同好会の総会・懇親会では、この白い粒々の話題でもちきりだった。それが「ヒラタケ白こぶ病」だということを初めて知った。
ヒラタケ栽培農家では前々から被害が発生し、原因が分からずにいた。いわゆる「虫こぶ」の一種だ。
12年前の拙ブログには、「キノコバエに運ばれた線虫がヒラタケ・ウスヒラタケのひだに付着すると、ヒラタケ・ウスヒラタケは自衛のために虫こぶ(白こぶ)をつくり、線虫を食べてしまう」とある。当時、そんな見解の文献があったのだろう。今回、あらためて検索するとまったく違っていた。
森林総合研究所九州支所が管内の実験林内で調査した文献がある。それによると、白こぶ病にかかったヒラタケには、病原センチュウのヒラタケシラコブセンチュウと、媒介昆虫であるナミトモナガキノコバエの幼虫が生息している。ヒラタケ子実体(きのこ)が崩壊すると、病原センチュウはヒラタケから脱出してキノコバエに寄生し、羽化したキノコバエによって、また健全なヒラタケに移り、白こぶ病を発生させる。
別の文献では、1970年代の終わり、まず屋久島・福岡・鳥取で同時期に発生が確認された。その後の聞き取り調査では、1995年までに西日本一帯で、さらに2010年ごろには関東・東北でも確認されるようになった。いわきでも発生が確認されたと思ったら、すぐ北へ被害が拡大したわけだ。
白い粒々がびっしり付いているヒラタケは、気味が悪いから手が出ない。栽培ヒラタケは当然、売り物にならなくなる。目の細かな防虫ネットをかけると効果があるそうだ。「地球温暖化」の問題は真っ先に地域の片隅にあらわれる。「地域温暖化」のゆえんだ。
コブ病(コナラのコブ病 、サクラコブ病、サクラがんしゅ病、テング巣病、ヤマモモコブ病、マツコブ病、スギコブ病、フジコブ病、シラカシ樹幹コブ病等)は樹木の枝や樹幹に発生する病気で細菌と糸状菌が原因になっています(注意・シラカシ樹幹コブ病は原因がまだ分かっていません)。樹木にコブができる病気をコブ病と総称的に呼んでいるようです。コブ状に奇形した部位の樹皮の表面はザラザラしていて、大きいものは握り拳ほどにも肥大します。樹幹から伸びる枝に発生した場合、枝の元の部分(枝が出る部分)はザラザラした状態で盛り上がります。枝にできて大きくなったコブの部分から折れて枝が落下している枝もあります。コブの内部はやがて空洞になって折れやすくなっているようです。樹木にしたらかなり厄介な病気に感染してしまったことになります。原因が糸状菌の場合はブナ科に多く発生するようです。この原因となる菌がマツに移り、マツにも発生するそうです。感染を防ぐ予防(対処)はコブのできた枝や幹を早期に切って捨てることで菌の広がりを防ぎます。菌が残っているとまた発生してしまいます。薬品を散布して病気が発生することを防ぐ方法もあるそうです。……
コブ病にはかかりやすい樹種があります。コナラのコブ病、サクラのコブ病、マツのコブ病、スギのコブ病、ヤマモモのコブ病、フジのコブ病が良く知られていますが、タケ類にも発生するということです。主に幹や枝にできる病気なので、広葉樹にできるコブ病の場合は、葉の落ちた時期に観察すると見つけやすいです。葉の茂っている時期ですと葉に隠れて見つけにくくなってしまいます。病名のコブ病や テング巣病 は総称的に呼ばれています。……
・コナラのコブ病。コナラの木の全体の枝に、木の実がなっているように沢山ついています。コナラにできやすいようです。枝に沢山の小さなコブがついている木もあります。この原因菌は糸状菌になるようですが、コブ病を発生させる原因菌は多いようです。コブ病はナラ類(コナラ、ミズナラ、カシワなど)に多く発生しています。コブ病については詳しくは分かっていないそうです。葉の落ちた時期に見つけると木全体の枝にびっしりとできているものまであります。原因菌はクロナルティウム・クエルカムという糸状菌(カビの1種)です。この菌はマツに感染します。
・マツにできるマツコブ病。マツに発生するコブ病はクロナルティウム・クエルカムという糸状菌(カビの1種)が原因になっているそうです。樹幹に球状の塊ができます。近くにコナラのコブ病菌にかかった樹があるとマツにも感染してしまうそうです。コナラのコブ病も同じクロナルティウム・クエルカムという糸状菌(カビの1種)が原因です。
コナラにできたコブ病です[写真略]。コナラのコブ病。ナラ類にできる病気ですが、クヌギ、アベマキの樹では見ていません。コナラが感染に弱い種類になるのか、コナラに特有に発生する菌種になるのかは分かりません。上、樹の枝にこれでもかという位にできていました。枝全体にコブが発生していて、知らないと枝にコブコブができる樹かと思ってしまうほどです。大きさは大きい塊でゴルフボール程でした。樹には薬品(おそらく予防薬だと思います)の入ったペットボトルがぶら下がっていました。中、1部を拡大しました。このコブは大きいものになります。綺麗な球形ではないのですがゴルフボールよりも大きかったです。下、落下していた枝にできていたものです。細い枝の分かれ目や細い枝の途中など、コブの大きさ、できている部位はまちまちです。
こちら[写真略]もコナラのコブ病ですが、コブのでき方が違って見えるものです(原因菌は同じかも知れません)樹の枝の途中にできているコブです。数は少なく樹の全体を見ても2つの枝にできていて、1つには大きく握りこぶし大になったものと、他の部位の枝には3個のゴルフボール程~ウズラの卵位の大きさのコブができていました。上、このコブの大きさはウズラの卵ほどです。枝の途中にできているようです。下、かなり大きなコブで握りこぶしほどの大きさがあります。
・日本大百科全書「ニッポニカ」の解説によるとネクトリア属の菌が植物のがんしゅを作るようですが、専門的すぎて良く分かりません。またコナラのコブ病とマツコブ病はクロナルティウム・クエルカムという糸状菌(カビの1種)が原因になっているそうです。
樹の幹(樹幹)や太い枝にできる樹のコブは、何らかの原因で傷を受けた樹が、傷を治すために細胞を増殖させてできたものになるようです。できている場所は幹が多いです。傷を受けた場所は、傷が修復されて盛り上がって瘢痕状になっていることが多いのですが、稀に傷が修復された後でも細胞が増え続けることで大きくなっていく事があるようです。この場合はコブが大きくなり続けることになります。これは樹皮等の細胞が増殖をして成長を続けることでコブ状の塊になっっていくもので、人間に例えると細胞が増え続ける癌腫のようなものです。このように細菌やウイルス以外にも樹にコブを作る原因があることになります。これは樹幹にできた細菌やウイルス以外を原因とする植物の奇形の1種と思って良いと思います。……
えいとは、えい形成者から出されるなんらかの刺激に対して、植物が組織分化の途中で反応し、その結果、植物の一部の細胞が異常に増殖したり、肥大したり、無核や巨大核、多核など核に異常が生じたり、あるいは、組織分化の過程が狂ったりすることによって引き起こされる、組織や器官の病理学的に異常な形状のことをいう。異常形状のなかには、肥大したものだけではなく、縮小したものもふくまれる。
このようなえいが植物の特定の組織だけに形成されたものを組織えい、器官全体がえいになったものを器官えいという。茎や葉、根などの一部の組織が肥大したえいは組織えい、芽や花、実など全体がえいになったものは器官えいに相当する。ただし、組織と器官がともにえいとなり、両者が明確に区別できない場合も多い。
えいは、ウイルス、バクテリア、菌類、線虫類、昆虫類、ダニ類などさまざまな生物によって形成される。それらのうち、特に昆虫類によって形成されるものは昆虫えい、ダニ類によるものはダニえいなどと呼ばれている。
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