岩殿満喫クラブ 岩殿 Day by Day

市民の森保全クラブ Think Holistically, Conduct Eco-friendly Actions Locally

2018年09月

岩田好宏『植物誌入門 多様性と生態』第2章 9月30日

今日は、児沢の下の田んぼで田んぼの学校・教室の稲刈りを実施する予定でしたが、台風による降雨が予報されていたので、28日までに中止の連絡をいけぶくろ自然クラブとTOTOの皆さんにしました。

岩田好宏さんの『植物誌入門 多様性と生態』(緑風出版、2010年9月)「第2章 植物の光をめぐる争い」を読みました。岩殿D地区の下の段と上の段、岩殿F地区の上の段はセイタカアワダチソウの群落があります。この部分は土壌が常時湿気っていることはないので作付けが可能とみていますが、当面、セイタカアワダチソウの群落の拡大を抑止するために適切な時期に草刈りをしながら、モニタリングをしていくるつもりです。

 『植物誌入門 多様性と生態』第2章植物の光をめぐる争い目次
1、植物の基本構造 植物群落の生産構造
   門司・佐伯研究との出会い
   植物の基本構造 生産構造
   なぜ生産構造図というか
2、相対照度から生産構図を描く試み
   相対照度と積算葉量
   パイプモデル説
3、生産構造図から物質経済を読み取る
   数学モデル
   積み上げ方式
4、生活の基礎としての物質経済
   草原・森林の葉面積密度
   植物の経済生活を具体的にみる
5、植物の光をめぐる争い
   なかま争い
 セイタカアワダチソウは、地中に横に伸びている茎があり、そこから枝のように地上茎を垂直に伸ばして生育します。地上の茎はたがいの間隔を広くとっていませんから、密集した群落をつくります。また2mをこえる茎を伸ばしても、花期をむかえるまでは枝分かれしません。この地上の葉のついた茎は一本の個体のようにみえますが、地中の横走り茎でたがいにつながっていますので、個体ということはできません。当然のことながら最初の生育の時には前年に合成されて地中茎に蓄えられた栄養物資が利用されます。ですから地中の茎とそこから出ている地上部全体が一つの個体です。地上に出ているものは、その個体の部分ということになります。地上に出ているものは一つの個体ではありませんが、個体のような形態をして、後で紹介しますように、たがいに争いをしますので、便宜上、「地上個」というように呼ぶことにします。(68頁)
   なかま争いはあった
   争いに勝つのも生活がきびしい
   争いの過程を調べる
   茎の太さの意味
   なかま争いの結果と優劣を決める要因
 セイタカアワダチソウのなかま争いは、生きものにとってもっともきびしい、生きるか死ぬかという結果を生みだしました。調査結果の範囲でいいますと、第1回の調査日であった5月1日の時は、争いはさほどひどくありませんでしたが、つぎの1ヶ月も経たない5月27日までの間では発生していたと予想できます。この間に、あとから芽を出して生まれてきたものが多くあって、数のうえで読み取ることができませんでしたが、その一方で、すでに枯れ死んだものがいたと思われます。その後さらに1ヶ月経ったところでは、明らかに地上個数が減少し、それからさらに1ヶ月近い間に、減少はさらにはげしくなりました。7月9日から8月4日の間に半数以上のものが消えていました。
 もう一つ、生き残っているもののなかには、背丈がさほど低くないのにやせ細っているものが、多数みられました。それはさらに争いが続けば、まちがいなく枯れ死ぬという危機のなかにあるものたちです。
 こうした優劣の差別がどこから生まれたのかという理由も、つぎのようなこととわかりました。
 (a)冬越ししたあとの地上個の大きさのちがい
 (b)冬越ししたものと地中茎からのちに生育を始めたものとのちがい
 (c)以上の二つのことが原因しながら、光をめぐる争いに勝ったものと敗れたものとのちがい
 (d)地中茎から出た地上茎の太さのちがい (78~79頁)
おわりに
   環境が異なれば物質経済も変わる

生育地特性で草本を分類して、それぞれのグループがどこに生育しているかをマッピングし、それに応じて目標植生と管理のレベルを変える

南向斜面の草刈り終る 9月23日

市民の森保全クラブ、第4日曜日の活動日です。参加者は芦田さん、片桐さん、金子さん、細川さん、渡部さん、Hikizineの6名でした。南向斜面の草刈りを9月14日に続いて実施し、エリア西境界の苗木のまわりまでできたので、6月からの林床作業を終了することにしました。
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岩殿入山谷津の植物調査 第26回 9月17日

二宮さん、坂田さん、加倉井さん、渡部さんで実施しました。
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岩殿D地区下段のセイタカアワダチソウの群落
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※今回の調査の記録はこちら。加倉井さんありがとうございます。

岩殿H地区の草刈り 9月14日

昨日に続いて、岩殿H地区の草刈りをしました。手前は軽トラの駐車場やイベント会場に使い、今年度中に、奥の岩殿G地区に軽トラを入れるための通路を整備する計画です。
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市民の森の作業道下の雑木林の林間に谷津田が見えます。
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田んぼの水を落とす 9月14日

水番のしきい板をはずして児沢の下の田んぼの水を落とし始めました。稲刈りは30日の予定です。
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田んぼの廻りの草刈りを澤田さんがしてくれました。お疲れさまでした。
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無名沼ロ号の草刈り 9月13日

岩殿F地区の無名沼ロ号の草刈りをしました。今年はC地区の田んぼにイネの作付けをしていません。無名沼イ号からの水は田んぼに入れずにボッシュ林側の沢に流れるようにしているので、市民の森側(北側)の水路をまわりこんだ水が無名沼ロ号にたまることはなくなりました。落葉を集めてターザンロープを沼の上の木の枝に架けて遊ぶイベントを3月4日にしました(いけぶくろ自然クラブの里山きこり体験3月24日の市内小学生・幼児のイベントは中止)が、来年も落葉プールを作れば実施できそうです。
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畦と物置まわりの除草 9月12日

岩殿A地区の物置のまわりの除草をしました。隣の田んぼでは稲刈りに向けて田んぼの水を落としはじめました。
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倒伏防止の支柱立て 9月6日

青木ノ入のダイズは土寄せもせずに放置していたので倒伏しています。作業がしずらいので、支柱を立てて紐をはって起こし始めました。1月前にしておけばよかったのですが、……。
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強風の影響(市民の森) 9月5日

市民の森では強い風が吹くとテーダマツ、アカマツ、コナラ、ヤマザクラなど高木の樹冠がユサユサと揺れてぶつかりあいます。市民の森保全クラブの活動エリアと雪見峠部分の園路を点検し、散らばっている落枝など片づけられるものは片づけました。風に揺すられて落ちたコナラやクヌギのドングリを選らんで10月のイベント用に拾いました。
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作業道には直径10㎝位の枯木が倒れていました。奥の谷間のテーダーマツは根倒れしているものがあるかもしれません。

強風の影響(岩殿) 9月5日

青木ノ入のカボチャ畑の行灯は吹きとばされているのではないかと心配していましたが無事。
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(昨日の様子)
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岩殿B地区の物置の近くのクヌギの萌芽は幹から剥がれおちていました。岩殿C地区の休憩所のクヌギの萌芽は無事です。
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田んぼのキヌヒカリは(一部倒れていますが)無事です。
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隣合っていてもイネが倒れている田んぼとそうでないのがあります。風の当たり方の微妙な違いでしょうか。
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強風の影響(児沢) 9月5日

今日の降雨量は鳩山アメダス24時~4時10㎜。鳩山町役場観測所12時~4時11㎜。白山中学校1時~4時9㎜。松山第2小学校1時~4時9㎜でした。昨夕から強い風が吹き始めましたが、鳩山アメダスの昨日の最大風速12.0m/s(17:40)、今日は4.7m/s(01:20)です。この程度かと思って熊谷気象台のデータを見ると、昨日(4日)の最大風速は12.4m/s、今日は6.0m/sですが、最大瞬間風速は昨日24.2m/s、今日は10.9m/sでした。
風の平均風速(m/s)による影響として、やや強い(10~15m/s)傘がさせない、強い(15~20m/s)転倒する人も出る・屋根瓦がはがれる場合も、非常に強い(20~30m/s)何かにつかまっていないと立っていられない・飛来物での負傷の恐れ、看板が落下、猛烈(30m/s~)屋外での行動は極めて危険・走行中のトラックが横転が示されています(『朝日新聞』9月4日夕刊)。

児沢の田んぼ
上の田んぼのマンゲツモチは倒れほぼなし。下の田んぼのキヌヒカリは倒れている場所あり。
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児沢には西側の杉林から倒木1本、沢沿いの桑の木は枝が片づけられていました。
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児沢の畑
ゴマは全部刈り取られ、一部は児沢家の軒下と物置に、大半は自宅に持ち帰られているので問題なし。支柱を立てた作物も無事でした。
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畑の排水溝掘り 9月4日

台風21号の近畿上陸、日本海北上にともなう4日の降雨量。鳩山アメダス9時~15時25㎜、18時~19時1㎜。鳩山町役場観測所9時~15時27㎜、22時~23時1㎜。白山中学校6時~7時2㎜、9時~13時9㎜。東平の松山第2小学校観測所では6時~7時1㎜、9時~13時5㎜。

お昼頃、青木ノ入のダイズ畑の周りの排水溝を掘り直しました。上の畑の水は西側から下の畑、下の畑の排水溝を時計回りに迂回して道路沿いのコンクリート排水溝、道路に沿って北上し、九十九川に流れます。
東側(道路側)から撮影
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西側(市民の森側)から撮影
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高柳芳恵『わたしの研究11 どんぐりの穴のひみつ』 9月3日

高柳芳恵『わたしの研究11 どんぐりの穴のひみつ』(絵:つだかつみ 偕成社、2006年)を読みました。

高柳芳恵『わたしの研究11 どんぐりの穴のひみつ』目次
1 「どんぐり虫」との出会い
2 どんぐりの穴あけのひみつ、みつけた!
3 穴の数≠幼虫の数
※どんぐりもちのつくり方
4 どんぐりの穴の犯人をさがそう
5 魔法の部屋に守られて―シギゾウムシの幼虫は長生き
6 二種類のどんぐりの穴―シギゾウムシの産卵
7 小さなお母さんの大きな仕事―ハイイロチョッキリの産卵
8 そんなに食べて大丈夫?―ハイイロチョッキリは大食漢
9 とびだす蛹―ガのなかま
10 穴あけは他人にまかせて―寄生バチ
11 親子同居のマイホーム―キクイムシ
12 穴あけはできないけれど―虫こぶ
13 「どんぐりの穴」は、みんなちがう
14 「どんぐりの穴」からの贈りもの
あとがき
※高柳芳恵『わたしの研究11 どんぐりの穴のひみつ』紹介ページ
   →どんぐりの穴のひみつ|3年生|小学生のための読書案内|家庭学習研究社
   →しらべてみよう! | 国立国会図書館キッズページ

まちマルシェ出店 9月2日

箭弓町の松山フォトサービス内にあるまちカフェで開催されたまちマルシェ(10~14時)に出店し、児沢産の無農薬のコムギの全粒粉、農文協の『現代農業』バックナンバーなどを販売しました。
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「日曜日は街中で楽しもう」がコンセプトのまちマルシェは、毎月第1日曜日に開催されます。

ブルーベリー園の草刈り 9月1日

今日は、5時~9時頃に雨が降り、夜になってまた雨が降り始めました。今日もブルーベリー園の草刈りを三本さ、関口さんでしました。雨が降るたびにぐーんと成長しています。
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昨夕は豪雨 9月1日

昨夕は豪雨でした。鳩山アメダス・鳩山町役場16㎜、白山中学校29㎜、松山第2小学校35㎜の雨量でした。

青木ノ入のカボチャ
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岩殿C地区のダイズ
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児沢のゴマ
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アナグマが溺死 9月1日

児沢家の古井戸にニホンアナグマ(食肉目イタチ科アナグマ属)のメスが落ちて死んでいました。
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四肢には5本の指を持ち、親指はほかの4本の指から離れていす。前足の爪はとても長い。雄は2年、雌は1年ほどで性成熟し、寿命は10~15年程度。

三本さんが引き揚げて土葬しました。写真は三本さん撮影です。岩殿では市民の森との境に巣穴らしいものがあり、昼間、見かけたこともあります。

『ニュートン』2018年10月号のNature View に「ニホンアナグマ -巣穴で暮らす、家族思いのアナグマ」(写真・文:福田幸広)が掲載されています。「ニホンアナグマは、本州、四国、瀬戸内海の小豆島、九州に広く分布している。頭胴長は雄が63~70センチメートル、雌が56~61センチメートル。基本的には夜行性だが、季節によっては日中も活動する。一般的には雑食性で、ミミズを好む。ニホンアナグマの生態は未知の部分が多く、目撃例はタヌキと混同されていることが多い」(84頁)。「成獣のニホンアナグマは、雄は単独で、メスは子どもといっしょに冬眠する。冬眠の時期は地域によってことなるが、およそ12月~2月だ。ニホンアナグマは、クマのように冬眠が終わるまで巣穴から出てこない、といったことはなく、ときどき巣穴から出てきてグルーミング(毛の手入れ)をしたり、巣穴の整備をしたりして巣の中へ戻る」(87頁)。「ニホンアナグマは巣穴の中で1~4頭の赤ちゃんを産む。赤ちゃんの誕生時の体重はおよそ70グラム。生後約50日をすぎ、赤ちゃんが自力でヨチヨチ歩けるようになると、母親が赤ちゃんを巣の外に出す。……母親が赤ちゃんを巣の外へつれだすときに「ビルビルビルー」という鳴き声をだした。交尾の時期に雄が発していた、あの鳴き声だ。母親はこの鳴き声をたくみに使って赤ちゃんを誘導し、さまざまなことを教えていく」(90頁)。「ニホンアナグマの母親は、子育て中に何度か引っ越しをする。赤ちゃんの糞尿で巣の内部がよごれて虫がわくため、衛生状態を保つ目的があると考えられている。また、危険を感じたときにも引っ越しをする」(91頁)。

※福田幸広写真集『アナグマはクマではありません』(東京書店、2017年)


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