ユウガギク(キク科)
ヒメジソ(シソ科)
タコノアシ(タコノアシ科)
カントウヨメナ(キク科)
アオツヅラフジ(ツヅラフジ科)
オニドコロ(ヤマノイモ科)
※所沢と野老(所沢市立所沢図書館HP「所沢の市章 所沢と野老」)
所沢とトコロを結び付けるものはなんでしょうか。それは、地名にあります。
「ところさわ」という地名は、文明19(1487)年、室町時代に書かれた『廻国雑記』や、文化12(1815)年に書かれた 『武蔵野話』に見られるように、古くは野老沢と書きました。
地名の由来は、在原業平(ありわらのなりひら)がこの地に寄った時、付近一帯が沢で、トコロが多く自生していたので「ここはトコロの沢か」 と言ったのを伝え聞いて村名としたという説と、アイヌ語が語源であるという説があります。
アイヌ語で沼地・低湿地を意味する「ト・オロ」という言葉と「沢」同じ地形を表す言葉が重なって「ところさわ」と呼ばれていたところに「野老」の字が 当てられたという説です。「ところ」や「とろ」またはこれに近い発音を持つ地名が、「ト・オロ」にあたる地形で数多く見られます。 こちらの説では、在原業平の話は出所が明らかでなく、後世地名の由来を説明するために作られた話としています。
いずれにしても、トコロが自生していたのでしょう。『廻国雑記』には「野老沢といへる所へ遊覧」に行き、
「野遊のさかなに 山のいもそへて ほりもとめたる 野老沢かな」と詠んだとされています。(K)