岩殿満喫クラブ 岩殿 Day by Day

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ハンマーナイフモアで草刈り 5月21日

岩殿F地区の市民の森側で除草中、ハンマーナイフモアの左サイドクラッチワイヤーが切れたので19日に続いて修理に出し、修理が終わったスパイダーモアを引取って帰りました。
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作業道下の裾刈り 5月20日

スパイダーモアが修理中なので、作業道下の裾刈りとF地区中央の農道(仮称:谷津の道)の草刈りを刈払機でしました。
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入山谷津では今年も風が吹くと柳絮(りゅうじょ、白い綿毛のついたヤナギのたね)が舞っています。
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F地区のマルバヤナギ(アカメヤナギ)の雌株(めかぶ)。

  東欄の梨花 蘇軾
  梨花淡白柳深青  梨花淡白にして柳深青
  柳絮飛時花滿城  柳絮飛ぶ時 花城に滿つ
  惆悵東欄一株雪  惆悵[ちゅうちょう]す東欄一株の雪
  人生看得幾清明  人生看得るは幾清明

カラスビシャク(サトイモ科)を見つけました。
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事故車が学びの道を塞いでいて、帰宅が遅れました。
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ここでは、先月も脱輪した車がありました。注意してください。

岩殿E地区の草刈り 5月19日

前回3月26日と同様にハンマーナイフモアで除草しました。
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下段はワレモコウを除けて刈りました。

6時半頃、シカ出現。
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※スパイダーモアのエンジンが掛からないので農機具屋さんに修理に出しました。(21日修理が終わり、引き取りました。)

学生実習始まる 5月19日

岩殿A地区の畑で須田ゼミの実習が始まりました。
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法面の草刈り 5月18日

岩殿D地区、I地区と学びの道の間の法面の草刈りをしました。
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エゴノキの花が満開でした。
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学びの道でも
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E地区上段と学びの道の間の草刈りは須田さん。ありがとうございます。
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ナラ枯れ文献⑫カシノナガキクイムシとその共生菌が関与するブナ科樹木の萎凋枯死 5月17日

『日本森林学会誌』87巻5号(日本森林学会、2005年)掲載の小林正秀・上田明良「カシノナガキクイムシとその共生菌が関与するブナ科樹木の萎凋枯死-被害発生要因の解明を目指して-(下線引用者)
抄録
カシノナガキクイムシの穿入を受けたブナ科樹木が枯死する被害が各地で拡大している。本被害に関する知見を整理し、被害発生要因について論じた。枯死木から優占的に分離されるRaffacleaquercivoraが病原菌であり、カシノナガキクイムシが病原菌のベクターである。カシノナガキクイムシの穿入を受けた樹木が枯死するのは、マスアタックによって樹体内に大量に持ち込まれた病原菌が、カシノナガキクイムシの孔道構築に伴って辺材部に蔓延し、通水機能を失った変色域が拡大するためである。未交尾雄が発散する集合フェロモンによって生じるマスアタックは、カシノナガキクイムシの個体数密度が高い場合に生じやすい。カシノナガキクイムシは、繁殖容積が大きく含水率が低下しにくい大径木や繁殖を阻害する樹液流出量が少ない倒木を好み、このような好適な寄主の存在が個体数密度を上昇させている。被害実態調査の結果、大径木が多い場所で、風倒木や伐倒木の発生後に最初の被害が発生した事例が多数確認されている。これらのことから、薪炭林の放置によって大径木が広範囲で増加しており、このような状況下で風倒木や伐倒木を繁殖源として個体数密度が急上昇したカシノナガキクイムシが生立木に穿入することで被害が発生していることが示唆された
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  Ⅰ.はじめに
  II.被害の概要
   1.病徴
   2.被害樹種
   3.被害地の地形
  Ⅲ.カシノナガキクイムシ
   1.成虫の形態
   2.生活史
   3.繁殖能力
   4.野外生態
   5.マスアタックの発生機構
   6.寄主選択
  Ⅳ.カシナガキクイムシの共生菌
   1.病原菌の探索
   2.Raffaelea quercivora の性質
   3.Raffaelea quercivora の病原性の証明
   4.カシノナガキクイムシがベクターであることの証明
   5.樹木が萎凋枯死に至るメカニズム
   6.Raffaelea quercivora と他の共生菌の役割
  V.カシノナガキクイムシの繁殖成否と樹木の生死
   1.カシノナガキクイムシの繁殖阻害要因
   2.樹木の生死を分ける要因
   3.樹木の生死とカシノナガキクイムシ繁殖成功率
  Ⅵ.被害発生要因
   1.カシノナガキクイムシは一次性昆虫か二次性昆虫か?
   2.被害の発生・拡大・終息のメカニズム
   3.被害発生要因の検討
    1) ならたけ病
    2) 雪の影響
    3) 温暖化の影響
    4) 倒木の発生
    5) 樹木の大径化
    6) R.quercivora またはカシノナガキクイムシの侵入
  Ⅶ.おわりに
R.quercivoraやカシナガが侵入種であるとしても、R.quercivoraの樹体内への蔓延を助長するカシナガの個体数密度の上昇が枯死被害の前提条件になっている。カシナガの個体数密度は、薪炭林の放置によって好適な寄主となりうる大径木が広範囲で増加していることと、このような状況下で発生した倒木が繁殖源になることで急上昇する。そして、個体数密度が上昇したカシナガが生立木に穿入することで発生した最初の枯死被害は、大径林が広範囲に拡がっていることや温暖化の影響によって次々に拡大すると考えられる。
燃料革命以前に行われていた薪炭林施業の伐採サイクルは15~20年程度とされている(広木、2002)。カシナガは細い樹木では繁殖できないことから(小林・上田、2002b)、薪炭林施業が継続されていれば、現在のような激害には至らなかったはずである。本被害の多くは燃料革命以降に放置された広葉樹二次林で発生しており、本被害の発生と拡大に、燃料革命によってもたらされた樹木の大径化と温暖化が関与している疑いが濃厚である。大径木が次々に枯死するという異常事態が燃料革命と無関係でないことは、持続可能な循環型社会への移行が急務であることを示唆している。
このような事態に対して行政のなすべきこと
村上幸一郎・小林正秀「ナラ枯れ防除の理論と実際-京都市東山での事例から-(日本森林学会大会発表データベース 2007年 118 巻 B32)
このような被害に対して行政がなすべきことを列挙すると、①被害実態の把握、②情報の公開、③行政と研究とをつなぐ場の設定と役割分担の明確化、④防除方針の決定、⑤予算獲得と事業実施となる。東山国有林での対策では、①として防災ヘリの活用や現地踏査を実施した。②としてチラシ配布やメディアの活用などの積極的な情報公開を行い、地域住民による被害の早期発見が可能になった。③については、対策会議の開催やメーリングリストを活用した。また、行政者が当事者意識を持つことが重要であり、被害木が発見されるたびに研究者を呼び出すのではなく、行政者による現地調査も実施した。④として東山国有林が被害先端地であったため、重点的な防除対策を行うこととした。⑤は世論の後押し、研究者の助言、行政者や事業実施者の努力によって実現にこぎつけた。

ナラ枯れ文献⑪ナラ類集団枯損の発生経過とカシノナガキクイムシの捕獲 5月16日

『森林応用研究』9巻1号(応用森林学会、2000年3月)掲載の小林正秀・萩田実「ナラ類集団枯損の発生経過とカシノナガキクイムシの捕獲(下線引用者)
抄録
京都府北部の5林分で、コナラとミズナラの枯損状況を調査したところ、コナラよりミズナラの枯損率が高く、枯損率は最初の被害が発生して3年目頃に最大となった。エタノールを用いた誘引トラップでカシノナガキクイムシを捕獲したところ、捕獲数も被害発生3年目頃に最大となった。しかし、本種はエタノールにはほとんど定位しないことが、α-ピネンや誘引剤なしのトラップ及び障壁トラップとの比較で判明した。ナラ樹に粘着トラップを巻き付けて捕獲したところ、飛翔は6月上旬〜10月下旬にみられ、飛翔時間は午前5時〜11時で、飛翔高度は0.5〜2.0mに多いことがわかった。さらに、前年に穿孔を受けたナラ樹に羽化トラップを被覆して調査したところ、羽化時期は6月上旬〜10月上旬であること、枯死木からの羽化は多いが、健全木からは少ないことがわかった。また、枯死木1m^3当りの羽化数は約3万頭で、1穿孔当りでは約20頭であった。割材調査では、枯死木1m^3当りの羽化数は約5万頭で、1穿孔当りでは約13頭であった。また、すべてのトラップ調査においで性比は雄に偏っていた。
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III 結果と考察
 1.枯損状況調査
 2.誘引トラップと障壁トラップによる捕獲調査
エタノール、α一ピネン及び誘引剤なしを比較した舞鶴での結果を表一5に示す。カシナガは、雌雄ともにエタノールによる捕獲数が、α一ピネンや誘引剤なしとほぼ同数で、ここでもエタノールに積極的に誘引されることはないという結果となった。また、サクキクイムシは、誘引剤なしで最も多く、井上(1996)が報告したように、エタノールに忌避的な反応を示した。これらの結果から、上田ら(1998)の報告のように、キクイムシ科の養菌キクイムシの多くはエタノールに誘引されるが、ナガキクイムシ科は積極的には誘引されないことが判明した。
 3、粘着トラップによる捕獲調査
調査を行った6月ユ9日の調査地における日の出は午前4時44分であったことから、飛翔は、日の出直後の5時頃から始まり、午前中に終了することがわかった。これは、衣浦(1994)、吉田ら(1994)の報告と一致した。しかし、筆者は、飛翔の集中する時間帯が日によって大きく異なることをこの調査を通じて経験している。飛翔には気温と明るさが複雑に関与している可能性があり、今後詳しい解析が必要である。
 4.羽化トラップと割材による調査
 5.各トラップによる捕獲時期及び性比
粘着トラップの捕獲結果は穿孔時期を、羽化トラップの捕獲結果は羽化時期を反映していると考えられる。羽化トラップの捕獲結果から、羽化は、6月上句に始まり、7月が最盛期で、10月上旬に終了すると考えられる。また、粘着トラップの捕獲結果から、穿孔は6月上旬に始まり、10月下旬まで続くと考えられる。羽化時期の報告は多く(松本1955、谷口ら1990、佐藤ら1993、衣浦1994、牧野ら1995、浦野ら1995、井上ら1998、Sone et al.1998)、羽化開始時期は5月下句〜6月上句、最盛期は7〜8月、終了時期は10〜11月としている。
今回の結果もこれらと一致した。一方、穿孔時期については、谷口ら(1990)、衣浦ら(1994)が、羽化時期より数週間遅れるとしているが、森ら(1995)は穿孔の最盛期が、羽化の最盛期より2週間早かったとしている。
被害林では、羽化当初は少数のナラ樹のみが集中的に穿孔される傾向がある、そのために、羽化当初に穿孔の確認できた被害木のみに粘着トラップを設置した1998年宮津の調査では、穿孔の最盛期が6月上〜6月下旬で、羽化の最盛期(6月下句〜7月下旬)よりも早くなった。
そこで、1999年舞鶴の調杏では、羽化当初に穿孔されていないナラ樹にも粘着トラップを設置した結果、穿孔の最盛期と羽化の最盛期は一致した。つまり、林分全体の穿孔時期は、羽化開始直後から始まり、羽化が終了してからもしばらく続き、10月下旬に終了すると考えられる。

今同の調杳では、誘引トラップによって無被害地でも少数のカシナガが捕獲できた。また、カシナガ捕獲率と枯損率の変化が一致したことから、カシナガの増加に伴って枯損量が増加することも明らかになった。さらに、羽化トラップによって、健全木からの羽化も確認できた。これらのことから、カシナガは無被害地でも健全木の枯死部を利用して低密度で生息しており、何らかの原因で生息数が増加し、集団枯損が発生していると推察される。個体数増加には繁殖場所である枯死部の増加が関係していると考えられ、これには薪炭林施業の中止によるナラ樹の老齢化(松本1955、井上1998)、人為的な伐採(布川1993)、風倒木の発生(牧野ら1995)等が考えられる。老齢化については、今回の舞鶴と宮津の被害地においてミズナラ大径木の枯損が被害発生に先行していることを確認している。また、大江と舞鶴では被害発生前に大規模な伐採が行われている。さらに、今回の調査地ではないが、風倒したミズナラから被害が始まった例を綾部市で確認している(小林未発表)。これらのように、被害発生前に何らかの個体数増加の原因があり、これを究明することが、被害の拡大防止にとって重要であると考えられる。

防鳥ネットを張る 5月15日

ブルーベリー園の防鳥ネット。今年はハイブッシュ系だけでなくラビットアイ系にも張りました。
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ナラ枯れ文献⑩ナラ枯れはどのような場所で最初に発生しやすいのか? 5月14日

『森林応用研究』25巻1号(応用森林学会、2016年2月)に掲載されている吉井 優・ 小林正秀「ナラ枯れはどのような場所で最初に発生しやすいのか?。(下線引用者)
抄録
カシノナガキクイムシが媒介して発生するナラ枯れが、1980 年代以降に拡大している。本被害が抑えられないのは、被害の発見が遅れ、被害の初期段階で対策が実施されないことが要因になっている。本被害は、最初の被害地から同心円状に拡大するが、被害地から離れた場所で突如として発生することも多い。 このような飛び火的に発生した被害は発見が遅れ、そこを起点に被害が拡大する。被害の拡大を食い止めるためには、被害地から遠く離れた場所で発生する被害が、どのような場所で発生しやすいのかを知る必要がある。そこで、京都府南部で発生したナラ枯れによる枯死木のうち、前年に発生した枯死木から6km 以上離れた場所で発生した枯死木が、どのような場所で発生しやすいのかを解析した。その結果、標高250m 未満の南西~西斜面で最初の被害が発生しやすい傾向が認められた。また、京都府南部では、外来ブナ科樹木が、周囲の樹木に比べていち早く枯れる場合が多かった。これらのことから、飛び火的な被害は、何らかの原因によって衰弱した樹木にカシナガが穿入することで発生していることが示唆された。
おわりに
本研究では、既存の被害地から遠い場所の被害を早期に発見し、被害本数が少ないうちに対処することの重要性を訴えた。また、既存の被害地から遠い場所は面積が広大であるため、衰弱木が発生しやすい場所を重点的に監視することが効率的であることを指摘した。さらに、衰弱木だけでなく、伐倒木や巻き枯し木、伐根も被害の起点になるため、これらを放置しないことも重要である。森林家必携の第 44 版には、ナラ枯れの防除法として、①老衰木・傷害木・風倒木を速やかに伐採利用すること、②伐採木は伐倒直後に林外に搬出すること、③餌木誘殺を実施することの 3 項目が挙げられている(新島、1949)。また、伐根が繁殖源になるため、できるだけ地際から伐採する必要性も指摘されている(林業試験場昆虫研究室、1953)。燃料革命以降、ブナ科樹木の利用は減ったが、衰弱木、風倒木および伐採木を放置せずに利用することが、ナラ枯れの拡大を抑えるために重要であることは、今も変わりがない。
神戸市は、被害を早期に発見することの重要性を認識し、監視体制を強化した結果、2010 年秋、既存の被害地から30km 以上も離れた六甲山で被害を発見し、徹底した対策を実施した。また、2011 年には、筆者らも協力して、神戸市内で、ナラ枯れが発生しやすい場所(外来ブナ科樹木やブナ科大径木が生育している場所)を抽出した。こうした取り組みによって、神戸市は、ナラ枯れの拡大を 5 年以上も阻止している。ナラ枯れは伝染病であるため、既存の被害地の近くで新たな被害が発生しやすいのは当然であり、そうした被害の発見は容易である。しかし、実際に重要なのは、発見が困難な飛び火的な被害を、早期に発見することである。ナラ枯れが発生した市町村は多いが、被害の拡大を阻止した市町村は少ない。この原因は、被害の発見が遅れること、また、被害が早期に発見されても、直ぐに有効な対策が実施されないためである。ナラ枯れの拡大を食い止めるためには、神戸市のように、被害が発生していない段階で監視体制を強化し、被害を早期に発見して、被害本数が少ないうちに対処することが重要である。

吉井優・小林正秀・竹内道也・ 田中和博「ナラ枯れの発生に与える地形と気象の影響(日本森林学会大会発表データベース、2013年 124 巻 C07)
抄録
ブナ科樹木萎凋病による被害の拡大を抑えるためには、被害を早期に発見して被害量が少ないうちに対応することが重要である。その際、前年の被害地から離れた場所で発生する飛び火的な被害(被害発生初期木)がどのような場所で発生しやすいかが予測できれば、被害の早期発見が容易となる。そこで、2005~2012年に京都市市街地周辺で実施されたヘリコプター調査によって把握された枯死木の位置データを基に、被害発生初期木が発生しやすい地形条件をConjoint分析で把握した。その結果、50~250mの低標高で、西~南西斜面の急傾斜地で発生しやすいことがわかった。また、公園や社叢林のような小面積での対応では、どのような樹木が被害を受けやすいかが予測できれば効率的である。そこで、2011~2012年に総合防除を実施した船岡山において、どのような場所のどのような樹木が被害を受けやすいかを同様の方法で把握した結果、明るい場所に位置する大径木が被害を受けやすいことが確認できた。この他、その年の気象条件によって被害量が増減することが指摘されており、気象条件が被害にどのように影響しているかについても検討した結果を報告する。

ナラ枯れ文献⑨カシナガが飛翔しやすい日 5月13日

『森林応用研究』29巻1号(応用森林学会、2020年2月)に掲載されている小林正秀さんの「カシノナガキクイムシの飛翔に及ぼす気象の影響。(下線引用者)
抄録
 三重県の鈴鹿青少年の森でカシナガトラップを設置し、6~10月の間、毎日、カシノナガキクイムシを捕獲した。捕獲数と気象条件との関係を解析した結果、降水量が多い日にも捕獲されたことから、本虫は、木から脱出後は速やかに寄主木に飛来すると考えられた。また、気温が低い日だけでなく、気温が高い日にも飛翔しにくいことが判明した。さらに、日照時間が長く降水量が少なくなる7月下旬~8月下旬に捕獲数が減少したこと、また、前日の降水量が多い日に捕獲数が急増する場合が多かったことから、本虫は高温で乾燥しやすい盛夏期には飛翔しにくく、梅雨時期(6月)や秋雨時期(9月)の湿度が高い時期に飛翔しやすいと考えられた。その他、無風や強風の日よりも微風の日に飛翔しやすい傾向も認められた。雌の菌嚢の円孔数によって太平洋型と日本海型とを区別した結果、本調査地には両タイプが混在していることが確認された。9月の捕獲虫を対象に太平洋型と日本海型とに別け、太平洋型の占める割合と気象条件との関係を解析した結果、両タイプ間で、飛翔しやすい気象条件に大差がないことが示唆された。これらのことから、温暖化によって雨期の気温が上昇したことで、雨期にカシノナガキクイムシの活動が活発になったことが、ブナ科樹木萎凋病が拡大した要因の一つであると考えられた。
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おわりに
 本研究の結果、カシナガは荒天の日にも飛翔しており、曇天または小雨で、たまに日差しがあるような湿度の高い日に飛翔しやすいことが判明した。また、低温の日だけでなく、高温の日にも飛翔しにくいことが判明した。さらに、微風に乗って移動していることも示唆された。カシナガのような養菌性キクイムシにとって、共生菌が寄生木中繁茂することは重要である。また、カシナガの寄生木は、衰弱木や枯死直後の木であるが、その量は少ないことから、遠くまで移動する必要がある(小林2010)。カシナガが高温・乾燥する盛夏期を避け、梅雨や秋雨の湿度が高い時期に風に乗って飛翔するのは、この時期の気象条件が共生菌の繁茂のとっても、長距離飛翔による体力の消耗を避けるためにも有利なためと考えられる。……
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※京都府林業試験所資料(京都府林業試験場)

2015A2015B2015C

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