岩殿丘陵の生きもの

朽ち木の中にカブトムシの幼虫 1月5日

ブルーベリーの植穴を掘る準備に放置されていたコナラの朽ち木(ブログ記事「植穴を掘る 1月5日」の写真左に写っている朽ち木)をひっくり返すと、朽ち木の下にカブトムシの幼虫がいました。
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さらに、朽ち木の厚い樹皮を剥いでみると、朽ち木の中にも幼虫が何匹もいました。
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 昆虫写真家の山口進さんは『カブトムシ山に帰る』(汐文社、2013年)で山の中でのカブトムシの育ち方を「はじめは朽木[くちき]の下で育ち、やがて朽木に食い込んで、さなぎになる時は再び土のところまで下がってくる」(127頁)と推理しています。里山では落ち葉堆肥のやわらかい腐葉土の中でみかけることが多いカブトムシの幼虫ですが、やや高い山では、「何度か枯れた木の中や倒れた木の下」(『同書』19頁)でカブト虫の幼虫を発見したそうです。

 里山ができる前、カブトムシは山の奥でほそぼそと生活していました。サイカチなど山で育つわずかな木が出す樹液を食べ、メスは倒木が分解してできる腐植土の中に卵を産みつけます。
 メスは倒木の下にもぐりこんで卵を産み、ふ化した幼虫は倒木の下にたまった腐植土を食べ始めます。
 腐植土はそれほどあつく積もらず、腐植土の下は土です。固い木の根元にまで食いこみながら成長してゆきます。
 ぼくが倒木から発見した幼虫は、この状態だったのでしょう。倒木の固い部分に食いこむ時に、あの鋭く強い口が役立ちます。
 幼虫が成熟すると、土とのさかいめまでふたたびもぐり、さなぎになります。そして夏、山の中では小さなカブトムシが現れてくるのです。
 樹液を出す木が少ない奥山では、体が小さいほうが有利です。食べ物が少ないと、虫の数が増えにくいとも考えられます。
 深い山にいた飛ぶ力が強く体が軽い小型のカブトムシがその能力を発揮して、新天地の里山を発見し、より豊かな生活ができる場所に生活を移していったというのがぼくの推理です。(『カブトムシ山に帰る』125~126頁)

 第12章 カブトムシ、山に帰る
 奥山で暮らしていたカブトムシは、里山と出会い、豊かで楽な生活を手に入れました。そのおかげで体も大きくなり、数を増やすことができました。
 ところがいま里山が消えつつあります。わずかに残る雑木林も荒れ、樹液も腐葉土も少なくなってきたため、カブトムシにとって生活がしにくくなってきました。
 とはいうものの、有機農業を本気で考えている人や、庭の草木のために手をかけて堆肥作りをする人は、まだいます。
 シイタケ作りはあいかわらず盛んなので、古くなったホダ木は積み上げられ、カブトムシに大いに利用されていますが、雑木林は荒れるいっぽうです。
 このように人里に近い場所で、大きなカブトムシが生き続けていける条件はわずかにしか残されていません。
 肝心の樹液が出なくなったことが、里で暮らすカブトムシの生活を大きく変えました。樹液がでる木は目に見えて減っています。樹液が出る割合と、カブトムシの数は同じように減少しているのです。
 用がなくなった広い雑木林は、開発され、小さくなりました。小さくなると乾燥が始まります。
 雑木林が乾燥したり、また逆に湿りすぎると小型のカブトムシが生まれてくることは、九州大学の荒谷邦雄先生の実験で確かめられています。
 こうして悪い環境で育った小型カブトムシが、里山でも出現しているのでしょう。(『同書』129~130頁)
※カブトムシ、クワガタ、コクワガタの小型化
 テレビ番組で放送された情報をご紹介するサイト『TVでた蔵』によれば、2011年8月10日(19:30 - 20:45)にNHK総合で放送された番組『ちょっと変だぞ日本の自然 新型生物誕生SP』(出演者:田代杏子 三宅裕司 木曽さんちゅう(Wコロン) 北原里英(AKB48) 東貴博(Take2) 勝村政信 指原莉乃(AKB48) 熊田曜子 ねづっち(Wコロン) 五箇公一 )の冒頭のコーナー「雑木林で新型昆虫を探せ!小型カブトムシ」が以下の内容であったようです。

雑木林で新型昆虫を探せ
 新型生物研究所の研究員と、それぞれが調べてきた場所を紹介。
 山梨県の八ヶ岳近くの雑木林に新型昆虫を探しに行った。昆虫写真家の山口進さんの案内で昆虫が集まる夜の樹液酒場を探索すると、普通のカブトムシの半分以下の大きさの新型昆虫”小型”カブトムシを発見、この”小型”カブトムシはここ3、4年で増えているという。

小型カブトムシ 出現の秘密
 荒谷邦雄教授によると、カブトムシは幼虫時代の土壌の水分により大きさが変わるため、環境の変化で今後小さな成虫が見られる状況が日本全国に広がるという。

小型カブトムシ 変わる雑木林
 小型カブトムシが増えている雑木林には道路が次々と作られ、土壌を乾燥させる原因となっている。一方、人による手入れがされていない場所の土壌は水分が多すぎ、これもカブトムシが小型化する要因となっている。

スタジオトーク
 スタジオで新型昆虫”小型”カブトムシと普通のカブトムシを比較。カブトムシだけでなく、ノコギリクワガタやコクワガタも小型化しているという。(『TVでた蔵』504774より)

岩殿丘陵入山谷津の植物調査 第19回 11月27日

二宮さん、坂田さん、加倉井さんの3名で植物調査をしました。
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今回の調査の記録はこちら。加倉井さん、調査当日にブログへの記事掲載ありがとうございます。

次回の調査は来年3月に予定しています。次年度も岩殿丘陵入山谷津の植物調査は継続していただけることになりました。

クビワシャチホコ 9月25日

岩殿D地区のカエデについていました。クビワシャチホコ(シャチホコガ科)の幼虫です。危険を感じると頭をそりかえし、背中につけて威嚇します。
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モモスズメ 9月25日

岩殿D地区のウワミズザクラにいたモモスズメ(スズメガ科)の幼虫です。体中に小さなつぶつぶがついてざらざらしています(『学研の図鑑ライブポケット④幼虫』132頁、2016年)。
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ヤマトタマムシ 7月19日

岩殿C地区の休憩所にヤマトタマムシが飛んできました。産卵管を出して朽ち木の割れ目や穴で産卵に適した場所をさがしているようでした。
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※過去の記事:ヤマトタマムシアオマダラタマムシ

玉虫研究所(静岡県藤枝市藤岡)

ルリボシカミキリ 7月5日

ルリボシカミキリが岩殿C地区のオオバギボウシにとまっていました。
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過去の「ルリボシカミキリ」の記事

キジ 3月23日

岩殿地区のごみステーション近くの道をキジが歩いていました。いても不思議ではありませんが、ここでは始めて見ました。
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ナナホシテントウ 3月5日

温かくなって越冬していたナナホシテントウがでてきました。アブラムシを食べる益虫だそうです。
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岩殿丘陵入山谷津の植物調査 第10回 2月7日

二宮さん、坂田さん、加倉井さんの3名で、岩殿A~G地区、青木ノ入の植物調査をし、冬芽の観察をしました。
4月28日に始めた岩殿丘陵入山谷津の植物調査も今回で10回目を迎えました。前回までに同定した植物は361種です。
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次回は3月13日(月曜日)です。

※今回の植物調査の記事はこちら(加倉井さんのブログ『環感クラブ』

タカチホヘビ? 10月27日

市民の森の園路で死んでいました。タカチホヘビでしょうか。
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藤田宏之,石井克彦(川の博物館)「大里郡寄居町におけるタカチホヘビの記録」(川博紀要 12号 2012:13-16)
 タカチホヘビ(Achalinus spinalis)は本州・四国・九州と、そのすぐ近くの沿岸島などに分布し、全長 30 ~ 60cm(千石,1996)の小型のヘビである。土中、倒木、石の下、落ち葉の下などに生息し、おもにミミズを餌とする。鱗は真珠光沢があり、タイル貼り状で重ならないので皮膚は裸出しているのが特徴である。
 埼玉県での本種の記録は少なく、おもに秩父地方での生息が確認されているが、埼玉県レッドデータブック 2008 では絶滅危惧II類に指定されている(埼玉県 ,2008)。……

岩殿丘陵入山谷津の植物調査 第8回 10月24日

二宮さん、坂田さん、中村さん、渡部さんの4名で、岩殿A~F地区、青木ノ入の植物調査をしました。
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※本日の植物調査の記事(準備中)
※10月8日、第7回の植物調査の記事(準備中)
※9月19日、第6回の植物調査の記事はこちら
※8月31日、第5回の植物調査の記事はこちら
※7月25日、第4回の植物調査の記事はこちら
※6月20日、第3回の植物調査の記事はこちら
※5月24日、第2回の植物調査の記事はこちら
※4月28日、初回の植物調査の記事はこちら(いずれも加倉井さんのブログ『環感クラブ』から

クロウリハムシ 10月20日

岩殿B地区のサクラの枝にいましたクロウリハムシ(ハムシ科)です。
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クロウリハムシと食餌草育て方jp

ヤマトシリアゲ 10月5日

岩殿B地区のコンポストの上にいました。ヤマトシリアゲ(シリアゲムシ科)です。交尾の際にオスがメスに餌を与える例が多いそうです。
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ヤマトシリアゲのオス(♂)
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ヤマトシリアゲのメス(♀)
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岩殿丘陵入山谷津の植物調査 第7回 10月5日

二宮さん、坂田さん、渡部さんの3名で、岩殿A~F地区、青木ノ入の植物調査をしました。午前中は傘をさす時間もありましたが、午後は降雨はありませんでした。
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手前はミゾソバ、奥はセイタカアワダチソウの群落(F地区)
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アキノウナギツカミの群落(F地区)
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※9月19日、第6回の植物調査の記事はこちら
※8月31日、第5回の植物調査の記事はこちら
※7月25日、第4回の植物調査の記事はこちら
※6月20日、第3回の植物調査の記事はこちら
※5月24日、第2回の植物調査の記事はこちら
※4月28日、初回の植物調査の記事はこちら(いずれも加倉井さんのブログ『環感クラブ』から


岩殿丘陵入山谷津の植物調査 第6回 9月19日

二宮さん、坂田さん、加倉井さん、渡部さんの4名で、岩殿A~F地区、.青木ノ入の植物調査をしました。小雨の中の調査でしたが、秋雨と人手不足で草刈りができていない地区では多くのの谷津の植物が同定できました。
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昨年、緑肥栽培をした岩殿C地区の沼下にセスバニア(ロストアラータ マメ科)が生えていました。

※今回、第6回の植物調査の記事はこちら
※8月31日、第5回の植物調査の記事はこちら
※7月25日、第4回の植物調査の記事はこちら
※6月20日、第3回の植物調査の記事はこちら
※5月24日、第2回の植物調査の記事はこちら
※4月28日、初回の植物調査の記事はこちら(いずれも加倉井さんのブログ『環感クラブ』から

シロヒトリ 8月31日

岩殿B地区にいたシロヒトリ(ヒトリガ科)です。
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※翅に黒点がまばらに散らばるキハラゴマダラヒトリもいます。

コバノギボウシの花 7月26日

児沢の下の田んぼの畦に咲いているコバノギボウシ。
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  7月24日
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ヒメキマダラセセリ 7月24日

市民の森のヤマユリの花にいました。
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タマムシ 7月24日

タマムシ(ヤマトタマムシ)。岩殿C地区にいました。
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※過去の記事:ヤマトタマムシアオマダラタマムシ

オオオニテングタケ 7月24日

市民の森に生えていた巨大なオオオニテングタケ。
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マメコガネ 7月20日

ワレモコウの葉を食べているマメコガネ。
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D地区のワレモコウは田んぼ側の法面以外にもふえてきました。

ゴマダラカミキリ 7月20日

D地区のヤナギの幹にいました。
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ルリボシカミキリ 7月20日

岩殿B地区の下の田んぼのイネについていました。
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ルリボシカミキリは「関東では2000年ごろから丘陵にも生息地を広げた」(『日本の昆虫1400②』文一総合出版、2013年)そうです。

シマヘビ 5月7日

岩殿B地区の西の雑木林にいました。昨年と同じ個体でしょうか。今年の方が細い感じです。
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チュウサギ 4月18日

児沢の田んぼにチュウサギがいました。
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テッポウムシ 1月26日

児沢探検隊の物置のある篠沢のアカメヤナギを伐って薪用に割った時にでてきたカミキリムシの幼虫です。写真は三本さんにいただきました。
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カミキリムシの幼虫をテッポウムシ(鉄砲虫)と呼んで、焼いて食べるところもあるそうです(テッポウムシを食べよう」(日本科学協会HP))。

来年の植物観察・モニタリング相談 12月22日

今年に続いて来年も、岩殿A・B・C地区、市民の森の植物調査・モニタリングを二宮さん、中村さんにお願いしました。テーマをしぼった観察会・勉強会などもおこなう予定です。
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タコノアシ 10月24日

岩殿の田んぼの側の草刈りをした耕作放棄地に生えてた多年草のタコノアシ(ユキノシタ科→タコノアシ科)。全身が真っ赤に紅葉するとまさに「茹(ゆ)で蛸(だこ)」状態になるそうです。
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ルリボシカミキリ 7月2日

ルリボシカミキリのメスです。日本固有種です。児沢家にいました。
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※「ルリボシカミキリ」記事のリンク
   ルリボシカミキリ(『カミキリ情報館』)
   ルリボシカミキリ(『こんちゅう探偵団』)

※福岡伸一『ルリボシカミキリの青 福岡ハカセができるまで』(文春文庫)
 あこがれたのはルリボシカミキリだった。小さなカミキリムシ。でもめったに採集できない。その青色は、どんな絵の具をもってしても描けないくらいあざやかで深く青い。こんな青は、フェルメールだって出すことができない。その青の上に散る斑点は真っ黒。高名な書家が、筆につややかな漆を含ませて一気に打ったような二列三段の見事な丸い点。大きく張り出した優美な触角にまで青色と黒色の互い違いの模様が並ぶ。私は息を殺してずっとその青を見つづけた。
 調べる。行ってみる。確かめる。また調べる。可能性を考える。実験してみる。失われてしまったものに思いを馳せる。耳をすませる。目を凝らす。風に吹かれる。そのひとつひとつが、君に世界の記述のしかたを教える。

タコノアシ 6月15日

タコノアシ。埼玉県では絶滅の危険が増大している種(絶滅危惧Ⅱ類)です。
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タコノアシ(ウィキペディア)タコノアシ(HP『石川の植物』)

ヨツボシケシキスイ 6月15日

森林インストラクターの二宮さん、朝霞湿性植物保護の会の横尾さんと石坂の森・市民の森で生きもの観察を楽しみました。コナラについていたヨツボシケシキスイ。四つの紋を持った(四ツ星)小さな(芥子)木吸い虫。樹液スポットの常連だそうです。たくさんいました。地面に大量に木クズが落ちていました。ケシキスイがかじったのでしょうか?
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※ヨツボシケシキスイ
   HP『Hondaキャンプ』「生きもの図鑑」ヨツボシケシキスイ

朝霞市湿性植物まぼろしの野草(埼玉土建一般労働組合朝志和支部機関紙68号7頁・2011年1月)



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