赤トンボ(アキアカネ)が激減し、その原因がイネの育苗箱に入れるネオニコチノイド系の農薬にあるという記事があります。児沢ではサンショウウオやカエルが産卵し、夏はホタル、秋には赤トンボがとびまわっていますが、児沢の田んぼからアキアカネが育っているのでしょうか。
 寄居町のむさしの里山研究会代表・新井裕さんは、埼玉県でのアキアカネの減少の主因は、耕作放棄水田の増大と6月に田んぼに水を入れるまでの田んぼの乾燥にアキアカネの卵が耐えられず干からびることにある。5月10日頃までに田んぼに水を入れると、アキアカネの卵は干からびることなく孵化できると考えています。
 児沢の田んぼは、季節を問わず田んぼに水を入れることができので、新井さんに協力して児沢の田んぼでアキアカネの孵化と田んぼの湛水時期(5月上旬と6月上旬)との関係を調査します。田植えや湛水の時期、水深など、赤トンボと共存できる稲作をめざします。

アキアカネの減少(ネイチャーガイド『日本のトンボ』文一総合出版、2012年、70頁)
 かつて、秋ともなれば何千、何万とみられたアキアカネは、1990年代の後半から、全国各地で激減している。その原因として最近有力視されているのが、稲作において、イネ苗といっしょに水田に埋め込まれている箱処理材である。
 箱処理材の代表的な農薬である「イミダクロプリド」は1993年、「フィプロニル」は1996年から全国に出荷されているが、これらはアキアカネ幼虫の致死率を上げることが実験によって確認され、特にフィプロニルを使用した場合に、致命的な影響を及ぼすことが報告されている。実際、北陸地方におけるアキアカネやノシメトンボの確認個体数の変化(減少)は、フィプロニルの出荷量と年代的な相関がみられる。
 なお、地域によっては、水田の中干し時期の変化といった複数の要因もまた、減少の原因として考えられている。