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特定外来生物防除

『クビアカツヤカミキリの防除法』(森林総研) 9月3日


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第3章 地域での総合防除への提言では、被害の程度に応じて地域での防除法がまとめられています。
(1)被害が甚大な地域における防除 ~伐採と他種植栽・散布の効率化~
(2)被害が中程度の地域 ~モニタリング強化と化学・物理的防除の徹底~
   被害木が高密度になっておらず、中心の被害地でも被害木と無被害木が混在する地域
(3)侵入間もない被害先端地域 ~オンラインマッピングの応用~
   クビアカツヤカミキリの分布が拡大しつつある地域近辺で、被害がまだ確認されていない箇所
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東松山市内ではこの間、数箇所でクビアカツヤカミキリが新たに見つけられているようです。被害木の伐採はしていないようですが、被害の程度に応じた防除法がとられているのでしょうか。

森林総研関西支所では、2022年6月11日(土)龍谷大学響都ホール校友会館で「外来カミキリムシから花咲く春を護る」というテーマで公開講演会を開催しました。そのときの講演内容をYouTubeで見ることができます。
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 ※加賀谷悦子「クビアカツヤカミキリは日本でなぜ脅威となったのか」(『森林科学』89巻、2020年)
 ※田村繁明・加賀谷悦子「日本におけるクビアカツヤカミキリの分布拡大の経過」(同上)

   

  

 ※春山直人「栃木県におけるクビアカツヤカミキリの発生と対応状況」(『森林科学』89巻)

   

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 ※長竹優空・中嶋愛美・田中雅紀・根岸良行「特定外来生物からサクラを守る〜クビアカツヤカミキリの調査と対策について〜」(『森林科学』89巻、2020年)

※三輪誠・角田裕志・嶋田知英「埼玉県における県民参加による“クビアカツヤカミキリ発見大調査”とそのデータの活用」(『日本緑化工学会誌』47巻4 号、2022年5月)
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 1. はじめに
 2. クビアカツヤカミキリ発見大調査
 3. 埼玉県内におけるクビアカツヤカミキリ被害の状況
 4. クビアカツヤカミキリの分布拡大予測
これまでに示したとおり、埼玉県内では、クビアカツヤカミキリによる被害地域の拡大が続いている。それでは、今後、県内では、クビアカツヤカミキリはどのように生息分布を拡大していくのだろうか。これを予測するために、「クビアカツヤカミキリ発見大調査」で得られた被害に関する分布情報と、コンピューターシミュレーション手法を組み合わせて、生息分布拡大を予測するシミュレーションモデルを開発した。なお、このモデル開発は、東京都立大学大学院都市環境科学研究科の大澤剛士博士との共同研究で行った。
その結果、開発した分布拡大を予測するシミュレーションモデルから、今後、県内のクビアカツヤカミキリは、①河川沿いのサクラ並木に沿って分布拡大する可能性があること、②山林の比率が高い県西部への分布拡大は限定的である一方、県中央部から東部にかけて分布拡大する可能性が高いことがわかった。このことは、クビアカツヤカミキリがサクラ並木を伝って移動し、そこを起点に拡散することで、県中央部から東部にかけて生息域を拡大する可能性があることを示唆している。この研究成果により、クビアカツヤカミキリの侵入や被害発生をより焦点をしぼって効率的に調査できることから、開発されたモデルは、被害の早期発見と防除に役立つと考えられた。(注略 下線引用者)
  ※大澤剛士・角田裕志・嶋田知英「 Establishment of an expansion-predicting model for invasive alien cerambycid beetle Aromia bungii based on a virtual ecology approach 」( Management of Biological Invasions (2022) Volume 13, Issue 1: 24–44 )

 5. まとめ
「クビアカツヤカミキリ発見大調査」の結果より、埼玉県内では、被害地点数の増加は頭打ちになりつつあるものの、年々被害地域が拡大していることが分かった(表―1 および図―2)。また、この調査で得られた被害情報を活用したシミュレーションモデルから、県内におけるクビアカツヤカミキリの分布拡大の傾向を予測することができた。
これらのことは、被害の早期発見と防除に極めて有用な情報である。これらの有用な成果が得られた背景には、これまで示してきたとおり、調査に参加していただいた県民の“力”が大きくかかわっていることは言うまでもない。それに対する感謝の意を込めて、県民が関わって得た情報が実際にどのように活用されているのかがわかるように示すことが大切であると考えられる。このことから、個人情報管理による制約はあるものの、この調査では、できる限り調査地点を地図上に示し、“見える化”することで被害情報を発信することを心掛けている。これにより、調査に関わった県民は、自らのデータが被害防止に活用されていることを知ることとなる。
当センターでは、今後も、「クビアカツヤカミキリ発見大調査」などで得た有用な情報を、ホームページなどを通して随時発信し、被害の早期発見と防除に役立てていきたいと考えている。埼玉のサクラを守るため、クビアカツヤカミキリの被害や成虫の発見情報の提供に、ぜひとも御協力いただきたいと考える次第である。(注略 下線引用者)

サクラの外来害虫“クビアカツヤカミキリ”情報(埼玉県環境科学国際センター)

『クビアカツヤカミキリの防除法』(森林総研) 6月29日

国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所(森林総研)から3年間の共同研究の成果をまとめたクビアカツヤカミキリの防除マニュアル『クビアカツヤカミキリの防除法』(2022年3月)リーフレットが発行されました。「クビアカツヤカミキリは大変にたちが悪い害虫です。知らない間に新たな地域へと分布を拡げて木を食い荒らし、気が付いたときにはどこから手を付けたらいいのかという位に果樹園や街路樹の木が衰弱してしまうことがしばしばです。しかし、被害の初期から丁寧に防除をすると、その土地のモモやサクラを守ることができます。」(1頁)。第3章地域での総合防除への提言(24~26頁)では、早く見つけてしっかり伐るが強調されています。
(3)侵入間もない被害先端地域~オンラインマッピングの活用~
クビアカツヤカミキリの分布が拡大しつつある地域近辺で、被害がまだ確認されていない箇所では、注意深く警戒することにより、被害木が少数のうちに被害の発生を発見し、防除活動を行うことができます。そのような被害先端地域では、被害の初期に積極的な防除を行い、局所的に根絶させることによって、長期的に見ると最も防除コストを小さくすることができます。そのため、この段階では被害木全てを伐倒駆除することを強く推奨します。伐倒以外の防除方法では、 100%の駆除はできません。長い間丁寧に排糞孔の処理を重ねても、本種は産卵数が非常に多いので、低密度のままで保つことはとても難しいです。早期に被害を発見ができた地域では、後顧の憂いを断つよう次の夏までに全被害木を地域から無くしてしまうのが一番です。実際に、海外で外来種対策が進んでいる国では、穿孔性の外来害虫の侵入をひとたび発見すれば被害木を即伐採し、その周辺地域での被害モニタリングを何年も継続して行うことが対策の基本とされています。
被害先端地域での被害の早期発見には、周辺地域での被害状況に基づく侵入警戒が重要です。そのためには、行政区を超えた情報共有が重要となります。情報共有には、リアルタイムオンラインマッピングができるクビアカツヤカミキリアンケートのサイト (27ページ)を活用していただきたいと考えています。自治体等の対策担当者は、被害地図を閲覧可能な団体である「クビアカツヤカミキリ被害リアルタイムオンラインマッピングシステム閲覧管理協議会」にご加入の上、情報共有のプラットフォームとしてご利用いただくことをお勧めしています。この協議会はクビアカツヤカミキリによる被害情報を共有することによって、被害対策の効率化をめざすオンラインのバーチャルな組織です。(26頁)[下線引用者]
終わりに
クビアカツヤカミキリの被害は瞬く間に全国的な問題となってしまいました。被害の深刻な場所では少し街中や園地を見回るだけで、オレンジ色のフラスにまみれた、この先の枯死を防ぐことが難しそうな木を見つけることができます。しかし、難防除の外来種であっても、科学的に効果が高いと認められた防除方法を用いて、計画と検証をしっかりしながら対策を進めることで、被害の進行を食い止めていくことが十分可能になってきました。……
本種の対策は、被害地に直接関係する一部の人だけで進められるものではありません。被害エリアを正確に把握するための探索や幼虫・成虫の駆除活動に、本種の被害の恐ろしさを知る様々な立場の人が継続的に関わっていくことで、はじめて有効な対策が可能になっていきます。……(28頁)[下線引用者]
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7月17日(日曜日、11:00~12:30)、東松山市・環境基本計画市民推進委員会主催2022年度第1回市民環境会議が開催されます。『東松山市の桜が危ない クビアカツヤカミキリの脅威と対策』をテーマに埼玉県環境科学国際センターの三輪誠さんの講演「サクラの外来害虫クビアカツヤカミキリの生態と防除」、東松山市環境政策課から「東松山市のクビアカツヤカミキリ駆除奨励品交付事業」の紹介があります。(7/12市民環境会議案内(2022年6月15日記事

クビアカツヤカミキリの生息確認 8月10日

東松山市大谷の農林公園でクビアカツヤカミキリが見つかったようです。
 「クビアカツヤカミキリ」が市内大岡地区で発見されました!
環境政策課です。クビアカツヤカミキリは、人体に害はありませんが、サクラ、モモ、ウメなどの樹木に卵を産み付け、枯らす恐れのある特定外来生物に指定された昆虫です。幼虫の活動時期(3月〜10月)は、被害の目印であるフラス(木くず・ふんの混合物)が樹幹の下部に排出されます。成虫やフラスを発見した場合は、環境政策課までご連絡ください。成虫は発見次第駆除してください。
東松山市HPの記事「クビアカツヤカミキリについて 更新日:2021年8月11日」でも確認して下さい。
クビアカツヤカミキリについて(東松山市)1クビアカツヤカミキリについて(東松山市)2

埼玉県HPの「クビアカツヤカミキリについて」にある「県内の発生状況」をまとめた表によれば、
東松山市令和3年7月下旬被害樹木なし(成虫1頭確認)
とあるので、東松山市の発表はこの事例なのかと思いましたら、県のHPに掲載されている事例は別件でした。東松山市役所が広報して数日の間に、市民からクビアカツヤカミキリの情報が数件寄せられているとのことです(8月13日記事更新)。

※埼玉県環境科学国際センターHPのサクラの外来害虫“クビアカツヤカミキリ”情報」では、
<6>被害確認の方法
 1)フラスの確認
 ・根元などに大量に散乱・堆積するフラスがあるか否かを確認する(図6)。
 ・フラスは、通常、褐色のカリントウ状で比較的硬いのが特徴である(図4)。

   → フラスがあれば、樹体内に幼虫が侵入し、生存していることを示す。

 2)フラス排出孔の確認
 ・フラスが樹体のどこから排出されているのかを確認する。
 ・樹体からフラスが挽き肉状にとび出している場所がフラス排出孔である(図7)。
  ただし、フラス排出孔が小さく、見つけにくいことがある。

  → フラス排出孔は、農薬を注入するときの注入口や、注入場所決定の目安となる。

 3)成虫脱出孔の確認
 ・樹体に成虫脱出孔があるか否かを確認する(図10)。
 ・成虫脱出孔は、楕円形で、長径が2~3cm程度である。 

  → 成虫脱出孔があれば、過去にその樹体から成虫が羽化したことがあることを示す。

  → 複数の脱出孔がある場合、樹体内部は大きく食害を受けている可能性がある。

 4)樹体枯死の確認
 ・樹体に枯死した箇所があるか否かを確認する(図10) 。

  ⇒上記の4項目について確認し、被害の程度を把握した上で防除の方法を検討する。

 

<7>防除の方法
(1)野外で成虫を見つけたらすぐに捕殺する。

(2)春から秋にかけて、樹木の根元などにフラスが確認された場合、フラス排出孔を見つけ、針金や千枚通しなどでフラスを取り除くとともに、そこから針金を挿入して幼虫を刺殺するか、登録農薬(薬剤名:ロビンフット、アクセルフロアブル、園芸用キンチョールE、マツグリーン液剤2またはバイオセーフ)を注入して駆除する(図11)。なお、農薬を使用する場合は、取り扱い上の注意に従うこと(表2)。処理後には見回りを実施し、フラスの排出がないことを確認する。フラスの排出が確認された場合は、再度、農薬を注入する。

(3)フラス排出孔から大量で大型のフラスが確認された場合、羽化時期が近づいていると考えられるため、(2)と同様に、フラス排出孔から農薬注入などを実施するとともに、成虫の拡散防止のため、羽化期前の5月下旬頃までに、樹木の幹にネット(目合4mm以下の防鳥ネットなど)を、1周から1周半程度巻き付ける(図12)。また、ネットを巻き付ける前に、樹体の幹または幹の分枝部分に、登録農薬のバイオリサ<カミキリ>スリム(昆虫寄生性糸状菌製剤)を巻き付けておくと効果的である。成虫が、同製剤に触れて糸状菌に感染すると、カビが生えて死に至る。なお、農薬を使用する場合は、取り扱い上の注意に従うこと(表2)。ネットを巻き付けた後は、定期的に見回り、羽化した成虫がネット内にいれば捕殺する。また、ネットは、羽化期が終わった9月以降に取り外す。
(4)樹体からフラスの排出が認められた場合、フラス排出孔よりも下の根際部にドリルで穴を開け、そこから登録農薬(薬剤名:アトラック液剤、ウッドスターまたはリバイブ)を適量注入することにより(図13)、幼虫を駆除することができる。この方法では、樹体に注入された農薬成分が蒸散流に乗り、樹体全体に拡散・浸透する仕組みになっている。幼虫は農薬成分が浸透した樹体の一部を摂食することにより駆除される。しかし、幼虫による被害が大きく、すでに樹体の一部に枯死の兆候が現れているような場合は、農薬の拡散・浸透が進まず、効果が低い可能性がある。また、蛹化した個体や成虫には効果が現れないと考えられる。したがって、樹体内からの羽化・脱出時期が近づいていることが予想される被害木の場合は、ネットの巻き付けとの併用を推奨する。なお、農薬を使用する場合は、取り扱い上の注意に従うこと(表2)。
(5)樹体に複数のフラス排出孔や成虫脱出孔が確認され、特に枝などに枯死が確認された場合は、伐倒処理することが望ましい。伐採した材は、幼虫が潜んでいる可能性があるため、必ずチップ化または焼却処分する。また、残った切り株から成虫が脱出しないように、ネットを被せておくなどの処理(図14)が必要である。
とあります。

  クビアカツヤカミキリ注意喚起リーフレット(埼玉県)_1クビアカツヤカミキリ注意喚起リーフレット(埼玉県)_2
サクラの外来病虫‘’クビアカツヤカミキリ‘’被害防止の手引 第5版(埼玉県環境科学国際センター、2020年)
 クビアカツヤカミキリ被害防止の手引(埼玉県)_01クビアカツヤカミキリ被害防止の手引(埼玉県)_02クビアカツヤカミキリ被害防止の手引(埼玉県)_03
 クビアカツヤカミキリ被害防止の手引(埼玉県)_04クビアカツヤカミキリ被害防止の手引(埼玉県)_06クビアカツヤカミキリ被害防止の手引(埼玉県)_07
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埼玉県環境科学国際センターで2018年からクビアカツヤカミキリ県民大調査を実施しています。今年は8月末まで県民や関係機関から広く情報調査を行い、生息域や被害状況の把握と生息分布の拡大パターンの解析を行います。
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アライグマ捕獲 8月5日

岩殿B地区にしかけた罠にアライグマがかかっていました。ペットボトルで水をやって、畑のミニトマトを入れてやりました。
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アライグマ捕獲 10月3日

岩殿B地区でアライグマを捕獲しました。9月24日にアンドーナツを餌にしてをしかけていました。
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※今年のアライグマ対策関連記事

鯖江市環境基本条例・環境市民条令・市民主役条令 9月8日

前記事で、鯖江市の鳥獣害防止への取り組みを鯖江市鳥獣被害防止計画(2008年、11年、13年、14年)から鯖江市環境基本計画改訂版(2017年3月)までたどってみました。
抜萃・鯖江市環境基本計画改訂版(2,017年3月)_ページ_01抜萃・鯖江市環境基本計画改訂版(2,017年3月)_ページ_02

鯖江市環境基本計画では、第3章基本施策 (2) 施策の基本方針 自然環境具体的な取り組みで、
○野生鳥獣保護と有害鳥獣対策の推進 ・野生鳥獣と共生できる森づくり活動の推進
・鳥獣保護区における野生鳥獣の保護および狩猟に関する適正な運用
・有害鳥獣による被害の防止
○動植物の保護と生息環境の保全 ・絶滅のおそれがある希少動植物の保護活動の推進
・ホタル、オシドリ等の環境保全区域における生息環境の保全
・魚類、貝類、水生昆虫等の生息環境の保全 ・鳥類の生息環境の保全
・生物調査の実施 ・定期的な水質調査等の実施による環境監視
・外来生物による影響の排除推進
・地域活動による生息環境再生の推進
をあげています。
環境基本計画の資料篇には、「環境基本条例」(1997年)と「環境市民条例」(2001年)が掲載されていました。

鯖江市環境基本条例 1997年9月29日 鯖江市条例第11号  (資料篇1~4頁)
前文
 豊かな自然に恵まれたわたしたちのふるさと鯖江の環境は、祖先たちが王山古墳の昔から大切に守り育ててきたものである。
 しかしながら、社会経済が急速に発展し、生活の利便性が高まる一方で、限りある資源やエネルギーが大量に消費されたために、地球全体の環境にまで大きな影響を及ぼすようになってきた。
 良好な環境を享受する権利は、もとより市民に等しく与えられているものであるが、将来にわたって恵み豊かな環境を維持し、次の世代に引き継ぐためには、人類もまた自然を構成する一員であることを深く認識し、自然の生態系の保護に配慮しながら、環境の保全に努める必要がある。
 わたしたちは、自らの積極的な行動により、地域の特性を生かした環境への負荷の少ない持続的な発展が可能な都市の形成を目標に豊かな自然に恵まれた環境を保全し、さらにより良い環境づくりをめざして、ここに、この条例を制定する。
第1章  総則(第1条~第6条)
第2章  環境の保全に関する施策の策定に係る基本方針(第7 条・第8条)
第3章  環境の保全に関する基本的施策(第9条~第13条)
第4章  環境の保全を推進するための施策(第14条~第19条)
附則
第1章  総則
  (目的)
第1条  この条例は、環境の保全について、基本理念を定め、ならびに市、事業者および市民の責務を明らかにするとともに、環境の保全に関する施策の基本となる事項を定めることにより、環境の保全に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もつて現在および将来の市民の健康で文化的な生活の確保に寄与することを目的とする。
  (定義)
第2条  この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
 (1) 環境への負荷  人の活動により環境に加えられる影響であって、環境の保全上の支障の原因となるおそれのあるものをいう。
 (2) 地球環境保全  人の活動による地球全体の温暖化またはオゾン層の破壊の進行、海洋の汚染、野生生物の種の減少その他の地球の全体またはその広範な部分の環境に影響を及ぼす事態に係る環境の保全であって、人類の福祉に貢献するとともに市民の健康で文化的な生活に寄与するものをいう。
 (3) 公害  環境の保全上の支障のうち、事業活動その他の人の活動に伴って生ずる相当範囲にわたる大気の汚染、水質の汚濁(水質以外の水の状態または水底の底質が悪化することを含む)、土壌の汚染、騒音、振動、地盤の沈下(鉱物の採掘のための土地の掘削によるものを除く)および悪臭によって、人の健康または生活環境(人の生活に密接な関係のある財産ならびに人の生活に密接な関係のある動植物およびその生育環境を含む。以下同じ)に係る被害が生ずることをいう。
  (基本理念)
第3条  環境の保全は、人類もまた自然を構成する一員であることを深く認識し、豊かで美しい環境を実現し、広く市民がその恵沢を享受するとともに、これを将来の世代に継承していくことを目的として行われなければならない。
 2  環境の保全は、環境への負荷の少ない持続的発展が可能な社会の構築を目的として、すべての者の自主的かつ積極的な環境の保全に係る行動により行われなければならない。
 3  地球環境保全は、地域における環境の保全に関する取組の重要性にかんがみ、すべての事業活動および身近な日常生活において積極的な活動により推進されなければならない。
第2章 環境の保全に関する施策の策定に係る基本方針
  (施策の策定に係る基本方針)
第7条  市は、環境の保全に関する施策の策定および実施に当たっては、第3条 に定める基本理念にのっとり、次に掲げる事項の確保を旨として、総合的かつ計画的に推進するものとする。
(1) 市民の健康が保護され、および生活環境が保全され、ならびに自然環境が適正に保全されるよう、大気、水、土壌その他の環境の自然的構成要素が良好な状態に保持されること。
(2) 森林、農地、水辺地等における多様な自然環境が地域の自然的社会的条件に応じて体系的に保全されるとともに、生態系の多様性の確保、野生生物の種の保存その他の生物の多様性の確保が図られること。
(3) 人と自然の豊かなふれあいが確保されるよう、身近な水や緑の形成、優れた景観等の保全、歴史的文化的資源の活用等による地域の個性を生かした潤いと安らぎのある文化的な環境の形成等が図られること。
(4) 環境への負荷の低減に資するよう、廃棄物の減量、資源およびエネルギーの消費の抑制または循環的な利用等が促進されること。
  (市の施策の策定等に当たっての配慮)
第8条  市は、市の講ずる施策の策定および実施に当たっては、環境の保全について配慮しなければならない。

鯖江市環境市民条例  2001年12月25日  鯖江市条例第25号 (資料篇10~21頁)
第1章  総則(第1条-第6条)
第2章  市民参加の促進
 第1節  環境市民の育成(第7条-第10条)
 第2節  きれいなまちづくりの推進(第10条の2-第10条の4)
第3章  環境教育・学習(第11条-第13条)
第4章  循環型社会の形成(第14条-第18条)
第5章  地球環境の保全(第19条-第21条)
第6章  自然環境の保全
 第1節  緑化の推進等(第22条-第25条)
 第2節  野生生物の生息環境の保全(第26条・第27条)
第7章  生活環境の保全
 第1節  野外焼却時の配慮(第28条)
 第2節  大型ごみの適正処理(第29条)
 第3節  空き地等の適正管理(第30条-第32条)
 第4節  愛がん動物の管理(第33条-第38条)
 第5節  空き缶等の散乱防止(第39条-第43条)
 第6節  拡声機の使用に関する規制(第44条・第45条)
第8章  環境影響評価(第46条-第48条)
第9章  環境保全協定(第49条・第50条)
第10章  雑則(第51条・第52条)
第11章  罰則(第53条)
附則
第1章  総則
(目的)
第1条  この条例は、鯖江市環境基本条例(平成9年鯖江市条例第11号)の基本理念にのっとり、市民が健康で文化的な生活を確保するため、地球環境、自然環境および生活環境の保全に関し必要な事項を定め、市民、民間団体、事業者および市が一体となり、環境への負荷の少ない持続的な発展が可能な社会を形成することを目的とする。
(定義)
第2条  この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
(1) 地球環境  人の活動による地球全体の温暖化またはオゾン層の破壊の進行、海洋の汚染、野生生物の種の減少その他の地球全体またはその広範な部分の環境に影響を及ぼす事態に係る環境をいう。
(2) 自然環境  自然の生態系に占める土地、大気、水および動植物を一体として、総合的にとらえた生物の生存環境をいう。
(3) 生活環境  人の生活にかかわる環境をいい、人の生活に密接な関係のある財産ならびに動植物およびその生息環境を含むものをいう。
 [(4)~(13)略]
第6章  自然環境の保全
第2節  野生生物の生息環境の保全
(野生生物の保護)
第26条  何人も、自然の保護および育成に関する知識を深めるとともに、自然に生息する動物および植物(以下「野生生物」という。)を大切にしなければならない。
(野生生物生息環境の整備)
第27条  市は、野生生物の生息環境を確保するため、野生生物の生息が可能な環境の保全と創出に努めるものとする。
第7章  生活環境の保全
第4節  愛がん動物の管理
(啓発)
第33条  市長は、愛がん動物の適正な飼育管理に関する啓発に努めるものとする。
 (市民の協力)
第34条  市民は、愛がん動物の適正な飼育管理に関する意識の高揚に努めるとともに、良好な生活環境が損なわれないよう相互に協力するものとする。
 (投棄の禁止)
第35条  市民等は、愛がん動物を捨ててはならない。
 2  愛がん動物の飼育者(所有者以外の者が飼育し、および管理する場合はその者を含む。以下単に「飼育者」という。)は、愛がん動物の飼育をやめようとするときは、自らの責任において適切な措置を講じなければならない。
 3  飼育者は、愛がん動物が死亡したときは、みだりに捨てることなく、衛生的に処理しなければならない。
 (飼育者等の遵守義務)
第36条  飼育者は、次に掲げる事項を遵守しなければならない。
 (1)  愛がん動物を愛情を持つて管理し、愛がん動物が住民に危害を与え、または迷惑を及ぼさないよう適切に管理すること。
 (2)  愛がん動物の飼育環境を清潔に保ち、汚物等を衛生的に処理し、感染症等の発生を防止するように努めること。
 (3)  愛がん動物を屋外に連れ出すときは、公共の場所等において排せつされた愛がん動物のふんを衛生的に処理するための用具を携行し、直ちに回収すること。
 (4)  愛がん動物が公共の場所等を汚損し、または乱したときは、直ちに適切な措置を講ずること。
 2  動物に餌を与える者は、その動物の本能、習性および生理を考慮し、当該動物が他人に迷惑を及ぼし、または他人の良好な生活環境を損なうことのないようにしなければならない。
 (指導および勧告)
第37条  市長は、飼育者が前条第1項の規定に違反し、同項各号に掲げる事項を遵守しなかつたと認めるときは、当該飼育者に対し、必要な措置を講ずるよう指導することができる。
 2  市長は、前項の規定による指導を受けた者(前条第1項第3号の規定に違反し、前項の規定による指導を受けた者を除く。)が、当該指導に従わないときは、当該指導に係る措置を講ずるよう勧告することができる。
 (命令)
第38条  市長は、第36条第1項第3号の規定に違反し、前条第1項の規定による指導を受けた者が、正当な理由なく、当該指導に従わないときは、当該指導に係る措置を講ずべきことを命ずることができる。
鯖江市民主役条例 2010年3月26日 鯖江市条例第1号 
鯖江の地には、先人の礎のもと育み築かれた歴史、伝統、文化、産業、そして豊かな自然とすばらしい環境があります。地域社会の在り方や生活のスタイルが多様化する中、これらの貴重な宝を受け継ぎ、更に新たな価値を加えることで、住みたい、住んでよかったと思える鯖江を創造し、子や孫たちに手渡していかなければなりません。わたしたち(市民および市をいう。以下同じ。)は、市民一人ひとりの前向きな小さな声を集め建設的な大きな声とすることにより、思いを一つにし、ふるさとの再生に向けて喜びや痛みを共有、共感できるまちづくりを目指していきます。ここに市民の参加と協働で、未来への夢と希望が広がる鯖江をつくるために、この条例を制定します。

第1条(目的)
この条例は、市民が市政に主体的な参加を果たし、未来に夢と希望の持てる鯖江の実現に向け、市民と市が共に汗を流すという意志と、それを実現するために市の施策の基本となる事項を定めることにより、自分たちのまちは自分たちがつくるという市民主役のまちづくりを進めることを目的とします。

第2条(基本理念)
1 わたしたちは、まちづくりの主役は市民であるという思いを共有し、責任と自覚を持って積極的にまちづくりを進めます。
2 わたしたちは、まちづくりの基本は人づくりであることを踏まえ、それぞれの経験と知識をいかし、共に学び、教え合います。
3 わたしたちは、自らが暮らすまちのまちづくり活動に興味、関心を持ち、交流や情報交換を進めることで、お互いに理解を深め、協力し合います。
4 市は、協働のパートナーとしてまちづくりに参加する市民の気持ちに寄り添い、その意思を尊重するとともに、自主自立を基本とした行政運営を進めます。

第3条(ふるさと学習)
わたしたちは、ふるさとを愛する心を育むとともに、先人から受け継いだ郷土の歴史、伝統、文化、産業、自然、環境等を、自ら進んで学ぶふるさと学習を進めることにより、家庭、地域、学校が連携しながら、子どもも大人も一緒に人づくりに努めます。

第4条(鯖江ブランド創造)
わたしたちは、ふるさと学習で学んだ成果を基に、これらをふるさとの宝として更に磨きをかけることにより、自信と誇りの持てる鯖江ブランドをつくり出し、鯖江らしさを全国に発信するとともに、市民主役のまちづくりにいかすよう努めます。

第5条(ふるさと産業)
わたしたちは、地元で作られた農林商工業の産品を、業種や産業を越えて鯖江ブランド
として磨き上げ、競争力と発信力のあるふるさと産業をつくり出し、活性化するよう努めます。

第6条(地産地消)
わたしたちは、魅力あるふるさとの産品を率先して流通を図り、利活用することで、産業全体の地産地消を進め、ふるさと産業の活性化やまちの活力を産み出す運動に取り組むよう努めます。

第7条(地域づくり)
市民は、市民主役のまちづくりの基盤である地域の個性をいかすとともに、世代、性別等を越えたさまざまな立場の人々が助け合い支え合いながら、継続して活動していくことのできる自主自立の地域づくりに努めます。

第8条(ボランティア、市民活動)
市民は、まちづくりの主役として光り輝きながら、さまざまな地域課題に対応するボランティアや市民活動に積極的に参加するよう努めます。

第9条(情報の集約、発信)
わたしたちは、市民主役のまちづくり施策を効果的に進めるため、ふるさと産業、地域づくり、ボランティア、市民活動等それぞれの分野で情報を集約し、広く発信していくための仕組みづくりや拠点づくりに努めます。

第10条(市民と行政の情報共有)
市は、積極的な情報公開や情報提供の運用を進めるとともに、パブリックコメント、審議会、タウンミーティング、ワークショップ等を通じ、市民との間で情報の共有化、活用を図るよう努めます。

第11条(市民参画)
わたしたちは、市民自らが誇りややりがいを持って、市政や地域経営に直接携わることができるような仕組みづくりを進めることで、まちづくりの計画からその実施、評価までの各段階に応じ、継続した市民参画を実現するよう努めます。

第12条(条例の自己点検、見直し)
わたしたちは、市民の意識や社会の変化に応じて、自主的にこの条例の自己点検や見直しを行うよう努めます。

附則
この条令は、平成22年4月1日から施行する。
市民主役条令には施策案付きの各条解説があります(鯖江市民主役条令(解説・施策案付き))。ぜひご覧ください。
「環境基本条例」(1997年)、「環境市民条令」(2001年)、「市民主役条令」(2010年)にいたる長年にわたる環境に配慮して行動する環境市民育成の取り組みが、地域ぐるみで鳥獣害防止対策が実施できる鯖江市につながっていることを再認識しました。

害獣の生態及び行動特性を踏まえた効果的な被害対策と管理に関わる人材の養成 9月6日

被害総額172億円は氷山の一角
警備サービス企業ALSOKが鳥獣害対策事業に参入
ジビエを活用した外食メニューをJR東日本グループが手がける理由
若手農家が連携し、獣害から地域を守る
獣肉と無農薬野菜をブレンドし、「農家の顔が見える」商品を開発
排除ではなく、出没を減らす -田口教授の提言
イヌを活用した防御策を実施
「コンパウンド・ボウ」の導入
社員を地域活動の担い手に
より高精度なわなの開発


・田口洋美『クマ問題を考える 野生動物生息域拡大期のリテラシー 』(ヤマケイ新書、2017年4月) 
はじめに

第1章 平成のシシ荒れ
 動き出した動物たち/受け身なクマ/自然変容説から環境適応説へ

第2章 生息域拡大期の現実
 1 人喰いグマはいるのか ヒグマとツキノワグマ/肉食するクマ
 2 被害の二重構造
  2-1 春期 個体間の距離/クマの子殺し行動/行動の同調性/春期の人里出没/繁殖期の出来事/目撃情報の表と裏
  2-2 秋期 採食行動の拡散/秋期の人里出没/沈静化する夏
 3 むき出しの都市 河川を移動するクマ/痺れる現場/都市という名のフロンティア/人里に依存するクマ

第3章 近世の相克 「シシ荒れ」森の消長と野生動物
 1 生きるための闘い
 2 旧弘前藩領での出来事
 3 動く森の片隅で シシ垣のある風景/近世における鳥獣害対策/村に雇われた猟師/近世から近代へ/山の消長とイノシシの動き/猪鹿害の再発/里山の奥山化

第4章 狩猟の公共性
 1 接近する被害現場 ─バリア・リーフ構造の崩壊─
 2 猟と農耕 狩猟と駆除、そして個体数調整/狩猟と農耕
 3 狩猟の公共性

第5章 クマと向き合う
 捕獲と威嚇のメッセージ性/規則性と不規則性/ゾーンディフェンスとオフェンシブなアクション/遭遇しないために

おわりに

特集:シカによる影響を低減するための最新知見と課題(日本森林学会『森林科学』79号、2017年2月)
梶光一「イントロ〜ニホンジカ管理の近年の状況」
八代田千鶴「シカの捕獲体制の構築と課題」
飯島勇人「シカの個体数推定法の変遷と課題」
明石信廣「森林におけるエゾシカの影響を把握する」
浅田正彦「シカ対策を支える人材育成の課題〜研究者、行政、住民〜」
長池卓男・飯島勇人「アメリカ合衆国ペンシルバニア州でのオジロジカ管理に学ぶ-複数の主体の協働による順応的シカ管理-」


   研究テーマについて
   イノシシの生態、農作物被害の現状
   その対策について
   鳥獣害対策において、住民への情報伝達及び協力体制はどのようなことが必要か?
   野生鳥獣と人間(地域)が共生(共存)していくためにはどのようなことが必要か?


鯖江市の市民主役で取り組む地域ぐるみの鳥獣害対策 9月5日

福井県鯖江市は市民で取り組む獣害対策の優良事例として農林水産省Webサイトで紹介されています。
市民主役の鳥獣害対策(鯖江市)

鯖江市鳥獣被害防止計画(2008年、11年、13年、14年)

鯖江市民主役条令(2010年3月)
市民主役条例とは? 平成22年4月1日、市民が市政に主体的な参加を果たし、未来に夢と希望の持てる鯖江の実現に向け、市民と市が共に汗を流すという意志と、それを実現するために市の施策の基本となる事項を定めることにより、自分たちのまちは自分たちがつくるという市民主役のまちづくりを進めることを目的として、市民による市民のための「市民主役条例」が施行されました。
 市民主役条例の推進に向け、同年7月7日に設置された「鯖江市民主役条例推進委員会」と市が7項目にわたる協定を締結し、市民主役の具現化に取り組んでいます。
提案型市民主役事業化制度とは? 鯖江市では、市が行っている公共的な事業の中から、市民が「新しい公共」の担い手として自ら行った方が良い事業を「市民主役事業」として創出することで、公共における民間と行政との役割分担を見直し、市民の自治力を高めることを目的として、平成23年度実施事業分から提案型市民主役事業化制度を実施しています。
 市が実施する事務事業の中から、市民活動団体、地域のまちづくり組織、事業者等を対象に、公共的な事業を委託・民営化する提案を募り、市民主役事業の創出を図ることにより、公共サービスの更なる充実とスリムで効率的な市役所を実現することで、市民の市政への主体的な参画の実現と市民主役意識の醸成を図ることを目指しています。
第5次鯖江市総合計画改訂版(2010年3月、2010~2014)(改訂、~2016)
表紙・第5次鯖江市総合計画改訂版表紙・第5次鯖江市総合計画(2010年3月)

丹南地域鳥獣害対策マニュアル イノシシ編(丹南農林総合事務所、2011年2月)
丹南地域鳥獣害対策マニュアル(イノシシ編)2011年2月_ページ_1

丹南地域鳥獣害対策マニュアル(イノシシ編)2011年2月_ページ_2丹南地域鳥獣害対策マニュアル(イノシシ編)2011年2月_ページ_3丹南地域鳥獣害対策マニュアル(イノシシ編)2011年2月_ページ_5

丹南地域鳥獣害対策マニュアル(イノシシ編)2011年2月_ページ_4

丹南地域鳥獣害対策マニュアル(イノシシ編)2011年2月_ページ_6

表紙・改訂・鯖江市都市計画マスタープラン

 鯖江市では、平成9年に策定した都市計画マスタープランに基づき、将来都市像である「人にやさしく活力に満ちた文化の薫る交流都市」の実現に向けたまちづくりに取り組んでまいりました。
  しかし、計画の策定から10余年が経過し、人口減少社会の到来、少子高齢化の進展、地球規模での環境問題、地方分権社会への移行など、地方自治体を取り巻く環境が激動しています。
  このような状況を踏まえ、本市においても新たな都市計画行政の方向性を定めるため、都市計画マスタープランの改定を行いました。  本計画は、第5次鯖江市総合計画にある本市が目指す将来像「自信と誇りの持てる自主自立のまち」の実現に向けた都市計画行政の取り組みを示すものであります。
  鯖江市では、「みんなでつくろう みんなのさばえ」を合言葉に「幸福度の高い交流都市鯖江」を目指しています。市民が幸福度と満足度を高められるよう、鯖江市の魅力ある地域の宝を活かした交流・連携を図り、豊かな自然や歴史、伝統、文化が感じられるまちづくりを目指します。
  これからのまちづくりにおいては、市民、事業者の皆様と行政が手を携えあい、魅力と活力にあふれた市民主役のまちづくりに取り組んでいきたいと考えておりますので、皆様の御理解と御協力をお願い申し上げます。

表紙・人と生きもののふるさとづくりマスタープラン(2012年3月)

さばえの鳥獣被害対策マニュアル(2012年3月初版、15年3月第2版)
さばえの鳥獣害対策マニュアル

・鯖江市鳥獣害のない里づくり推進センター(2014年4月開設)
  中田都「集落総出の柵管理で5年連続被害ゼロ」
   (『季刊 地域』34号、2018年夏号 特集・地域力がものを言う 獣害対策)
       
表紙・第2次人と生きもののふるさとづくりマスタープラン(2017年)

近年、野生鳥獣が引き起こす農作物被害、人身被害、生活被害が全国で多発し、鳥獣被害対策が各地で進められています。本市でも、これまでに市内各地で多くの市民が鳥獣被害対策に取り組んできました。これからも鯖江市民および本市が協働して「鳥獣害のないふるさとづくり」を実現するために、市民・市民団体、事業者、行政、専門家がどんなことに取り組めばよいかを明らかにするため、マスタープランを策定しました。

  -人と生きものが仲よくくらせるまち-
抜萃・鯖江市環境基本計画改訂版(2,017年3月)_ページ_01

さばえのけもの探偵団(Webサイト)


日高市市民参加条令(2009年3月)
日高市では、誰もが住みやすさを実感できるまち「明日へきらめくまち、日高」を目指して、市民一人一人が主役となって参加できる「市民と行政の協働によるまちづくり」を進めるために、市民参加のルールとなる『日高市市民参加条例』が施行されました。
市の基本的な計画の策定等に当たり、広く市民の皆さんからご意見をいただくため、市民参加条例に基づき、市民参加手続を実施しています。
真下英二(NPO法人子ども大学かわごえ学長)「市民の参加と協働を実効あるものにするために」日高市 第1回市民会議講演資料
「市民参加条例(案)作りに参加しよう・協働のまちづくり市民の集い」『みんなの会in日高』Blog、2007年12月9日記事
今日は、日高市の「市民参加と協働づくり市民会議」が主催する市民参加フォーラム「市民参加条例(案)づくりに参加しよう・協働のまちづくり市民の集い」に参加しました。
 前半に「市民参加の必要性について」という、尚美学園大学 准教授 真下英二氏による講演があり、その後「市民参加と協働づくり市民会議」が市民がはじめてつくる条例の議会提出までのプロセスとスケジュールの説明がありました。(中略)
 条例の制定の方法には、市長案として議会に提案して議会に諮る方法、議員定数の十二分の一の議員による議員提案で議会に諮る方法、そして選挙権を有する住民の五十分の一以上の連署による住民請求する方法があります。
 「市民参加と協働づくり市民会議」のみなさんがこれらの方法の中から、条例案を市長に答申して市長案として議会に諮る方法を選択したのはなぜか聞きたかったのですが、壇上の方にはつたわりませんでした。
 はじめて市民がつくる条例と謳っているのに、市民発ではなく「そもそも何故市民参加が必要なのか?」という真下講師の説く必然性もないこの条例は、誰のために必要なのか。大きなクエッションマークが頭の上に浮かびましたが、これまで多大な時間とエネルギーを市民参加と協働のルールづくりに注いでいただいたメンバーのみなさんに敬意を表して質問することは控えました。

 これだけの努力で提案される条例案です。
「市民の集い」にはもっと大勢の市民に関心を持って参加してもらいたかったです。

埼玉県におけるアライグマ対策の総合的な体制づくり 9月1日

アライグマの都市進出に伴い、「アライグマ感染症リスク対策の重用性」(7月29日記事)が指摘されています。農作物被害に加えて、アライグマは市民生活への脅威となってきました。8月30日の『朝日新聞』には、「アライグマの害防げ 昨年度5400匹捕獲 対策学習会も」という記事が掲載されていました。埼玉県におけるアライグマ捕獲数の増加、生息場所の広がり、農作物被害の拡大、アライグマ専用捕獲器の開発などが紹介されています。
農林水産省HPの「鳥獣被害対策コーナー」の鳥獣被害対策の取り組み事例(2017年度事業成果)に『埼玉県におけるアライグマ対策総合的な体制づくり』があり「報告書」と「動画」がリンクされていました。

地域の概要
 アライグマ捕獲数の推移
1アライグマ捕獲頭数の推移

 アライグマの捕獲地点と生息地点
2アライグマの捕獲地点と生息地点

 埼玉県における獣種別農作物被害金額
3埼玉県における獣種別農作物被害金額

 コラム:生息域の拡大

埼玉県の取り組み
 アライグマ防除実施計画の策定(2007年)
 被害予防対策と計画的捕獲の組み合わせ
  無意識な餌やりをやめる
  安心できる場所をつくらない
  加害個体を他人まかせにせず獲る
 効果的な被害防止柵、専用捕獲器の開発・利用
  中型動物の農作物被害防止柵 楽落君
  アライグマの専用捕獲器

捕獲したアライグマの処分
 出口(処理方法)の整備
 情報を収集・分析・共有する体制整備

埼玉県におけるアライグマ対策の体制
埼玉県のアライグマ専用捕獲器の開発

あなたの家も危ない!? 都会を侵略“エイリアン”外来動物
あなたの家も危ない!? 都会を侵略!外来動物
わが家を守れ! “エイリアン”外来動物対策
勢力拡大!“エイリアン”動物 各地で思わぬ事態!?
※イノシシの都市進出については「アーバン・イノシシ物語 ワシらが都会を目指すワケ」があります。
衝撃映像!アーバン・イノシシ暴走 東京へも
アーバン・イノシシ物語 ワシが都会へ出る理由

イノシシ被害防除研修会in鳩山 8月21日

鳩山中央公民館で開かれたNPO法人はとやま環境フォーラム主催『イノシシ被害防除研修会in鳩山』に参加しました。講師は古谷益朗さん。古谷さんの講演は毎年聴講しています(2016年2月14日17年2月9日18年10月22日)が、今回もすばらしいものでした。1時間遅れの参加になってしまい、資料がなくなってしまっていたのも残念でした。後日、当日配布された資料一式を送っていただきました。ありがとうございます。
190821イノシシ防除研修会in鳩山
児沢の畑でイノシシを目撃したのが、2015年5月18日。その後も足あとを見つけたり、「イノシシ注意」の看板が立てられたりしました。最近は岩殿ではシカの出没が話題になっています。今回、イノシシがこちらを向いて首を上下に振っている時は興奮状態で危険なサインと知り、「正しい情報と知識の共有」を再認識しました。

JAいるま野 『いるま野』2018年7月号(当日配布資料から)
  集 農作物の鳥獣被害について考える
 鳥獣被害を知ってほしい
 鳥獣被害はなぜ問題化するのか
 鳥獣被害はヒューマンエラー
 「地域ぐるみ」の取り組みが重要
 現場では 飯能市の取り組み
 現場では 毛呂山町の取り組み
 JAの取り組み
 取材を通じて
      広報いるま野のWEB版(2014年~)はこちらからダウンロードできます。

古谷さんからは鳥獣害対策の進んでいる先進地域として福井県鯖江市が紹介されました。
市民主役で取り組む地域ぐるみの鳥獣害対策 —福井県鯖江市ー
市民主役の鳥獣害対策(鯖江市)

イノシシはこんな生きもの1(芦屋市)

イノシシに出会ったら・人に馴れさせないために

アライグマ感染症リスク対策の重用性 7月29日

今年も「市民のための環境公開講座」が始まりました。損保ジャパン日本興亜環境財団、日本環境教育フォーラム、損害保険ジャパン日本興亜が協働で開催する公開講座です。7月24日には「生物多様性と私たちの生活」をテーマに国立環境研究所生態リスク対策室室長の五箇公一さんが講演しました。五箇さんはメディア出演の多い人です(https://www.nies.go.jp/biology/pr/tv.html)。講演では、生物多様性の現状とリスクについて研究成果をもとに立て板に水の如く語られ、情報量は通常の講演の2倍近くあったと思います。その中で「アライグマ感染症リスク対策の重用性」(人獣共通感染症)について再認識することができました。このテーマに関わる記事はネット上にたくさんありますが、いくつかリンクしておきます。学習にご利用ください。

外来種の意図的・非意図的導入と外来種の影響(五箇公一)
外来種の意図的・非意図的導入(五箇)外来種の影響(五箇)
「飼い猫にマダニ」で感染症が怖い 都市部に持ち込んで来る「犯人」とは(J-CASTニュース 2017/9/ 2 15:00)
 野良猫に噛まれた後にSFTSを発症
 都会で増加中のアライグマにマダニが付着

 ※SFTS:重症熱性血小板減少症候群。
  主にウイルスを保有しているマダニに咬まれることにより感染するダニ媒介感染症。 

マダニ感染症の謎を追う(『NHK NEWS WEB』2017年8月30日放送)
 過去最高ペースの発症者数 致死率は20%
 マダニがペットの猫に
 なぜ山にいたマダニが市街地に?
 ウイルスはどこから?
 治療法は?
 対策は?
 さらなる実態解明を

命を奪うマダニ感染症 ペットも野生動物も危険!?(『NHKクローズアップ現代』2017年8月30日放送)
 命を奪うマダニ感染症 ペットも野生動物も危険!?
 危険なマダニがペットに! 投稿から衝撃の事実
 あなたのペットも危険!? 投稿から“マダニ猫”マップ
 命を奪うマダニ感染症 猫に そして人に
 命を奪うマダニ感染症 山里から都市へ急拡大
 命を奪うマダニ感染症 身を守るには?

動物由来感染症(ズーノーシス)ハンドブック2019(厚生労働省)
 動物由来感染症から身を守ろう!

もう、人間と自然は共生できない 環境学者・五箇公一インタビュー(CINRA.NET)
インタビュー・テキスト 島貫泰介 撮影:古本麻由未 2014/11/12

生物多様性とローカリゼーション(月刊事業構想オンライン 2016年4月号)
   生物多様性の意義と現状 私たち人類の未来を支えるために生物多様性とどう向き合うべきか
    ・大絶滅は生物種の減少と新しい種の進化の場を与えた
    ・健全な生態系と人口爆発後の崩壊した生態系
    ・森林破壊は生物多様性の低下をもたらす
    ・生態系に深刻な影響を与える合成化学物質や生物の乱獲
    ・地域固有性を重視する

生物 ~社会を揺るがすアリとあらゆる問題~ (日本自然保護協会、2017年8月7日)
 出典:日本自然保護協会会報『自然保護』No.542より
 私達の生活にも密接にかかわっている外来種問題。
 暮らしの中で出合う疑問について専門の方に伺いました。
 ▲回答者:五箇公一氏(独立行政法人国立環境研究所 主席研究員)
 ●外来種問題Q&A
  【Q:渡り鳥も外来種ですか?】
  【Q:インフルエンザなどのウィルスも外来種ですか?】
  【Q:野菜を買ったらイモムシがくっついてきたけど、どうしたらいいですか?】
  【Q:どんなところから入ってくるのですか?】
  【Q:外来種が入ってくるとどんな悪影響がありますか?】
  【Q:温暖化で北上してきている昆虫などは外来種ですか?】
  【Q:駆除活動で生きものを殺すことについて、子どもたちにどう伝えたらいいですか?】

池の水を抜いて分かったニッポンの危機(日経ビジネス エコロジーフロント)
 国立環境研究所・五箇公一氏×テレビ東京・伊藤隆行氏 特別対談
 相馬 隆宏 2017年11月17日

生物多様性と私たちの生活(国立環境研究所 五箇公一、2018)
 1 はじめに
生物多様性という言葉がもてはやされて久しくなりますが、生物多様性の意味や重要性に対する理解が十分に多くの人に得られているとは言えません。同時にどれほど生物多様性が危機にさらされているのかも実生活上では実感しづらいところがあります。しかし、生物多様性の衰退は、水・土壌・大気環境の悪化や感染症・有害生物の蔓延というかたちで確実に我々の生活にも影響を及ぼし始めています。本講座では生物多様性の意義と現状、特に外来生物を含む人為的なかく乱要因による生物多様性の危機について、国立環境研究所での研究成果を交えながら、解説するとともに、私たち人類の未来を支えるために生物多様性とどう向き合うべきかを議論したいと思います。
 2 生物多様性とは
 3 生物多様性の創造ー進化と絶滅の歴史ー
 4 生物多様性の崩壊ー現代の大絶滅ー
  4.1 生物種の生息地破壊
  4.2 化学物質による汚染
  4.3 乱 獲
 5 地域固有性を脅かす外来生物
 6 私たちの生活と生物多様性

五箇さんに聞く︕「“外来種”は悪者︖」  -“外来種問題”から学ぶ、⾃然との向き合い⽅-
 <掲載日:2018年6月25日>
 取材協力:国立環境研究所生物・生態系環境研究センター生態リスク評価・対策研究室長五箇公一
 取材、構成、文:前田 和(対話オフィス)
  はじめに
  “外来種”って何のこと?
  “外来種”=すべて悪者?
  大切なのは、“外来種”というくくりではない
  誰がこの環境を作ったのか?
  私たちの暮らしの変化による影響
  これから、私たちが目指すべき方向とは?
  おわりに

外来種はなぜ問題なのか? : 人と動物の関係からみる外来種問題(池田透)
 『科学技術コミュニケーション』第23号(2018)
  1.はじめに
  2.外来種とは
  3.外来種が引き起こす問題
  4.特殊な歴史的背景をもつ外来種、ネコ
  5.外来種対策が進まない理由
  6.アライグマ対策の現状
   6.1 科学的データに基づいた捕獲戦略
   6.2 アライグマ捕獲の実例
  7.野生動物とのほどよい距離感とは

アライグマ防除の基本的な考え方・アライグマ捕獲の手順(編集・発行:関西広域連合、2015年)

第8回関東森林学会大会聴講 10月22日

東松山市民文化センターで開かれた関東森林学会の講演と発表を聴講しました。

古谷益朗さんの『森林から丘陵、平坦地へ拡大する野生動物被害 ~拡大させないために~』講演
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●野生動物はなぜ、拡大する? 食欲を満たす食べ物がある 安心・安全な身を隠せる場所がある
●鳥獣害は原因転嫁、責任転嫁のヒューマンエラー 思い込み! 気づきの遅れ!ひとまかせ!
●なぜ被害が減らないのか? 正しい事実が伝わっていない! 正しい技術が伝わっていない!
●被害対策の考え方
  被害管理 追い払い、環境管理、侵入防止柵、捕獲
  個体数調整・侵入拡大防止 シカ、アライグマなど捕獲
●野生動物を拡大させないためには?
  相手を知る!
  餌となるものを放置しない!
  休息場所・繁殖場所をつくらない!
  特性を利用した有効な柵を設置!
  被害管理のための計画的な捕獲!
●夜行性、昼間は行動しないという思い込み
  イノシシ(昼間行動する動物)、ニホンジカ(昼夜問わずに活動)
  ニホンザル(昼行性)、タヌキ(夜間活動するする動物)
  アナグマ(昼間活動する動物)、ハクビシン(完全な夜行性)
  アライグマ(完全な夜行性ではない)、
●人里は最高の栄養源!…なぜ?
  意図的なエサやり 無意識なエサやり(食っても怒られないエサ!)
●集落へ呼びよせる大きな原因
  廃棄果樹・野菜、廃園となった果樹園、収穫しない柿
  対策をしない田畑、無防備な市民農園
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●野生動物を拡大させないためには?
  相手がいやなことをする(来ても食えなかった! 安心できない!)
  侵入防止柵、追い払い、環境整備
●自分たちの地域は自分たちで守る!
  正しい情報と知識を共有!
  餌場、餌付け、隠れ場所の撤去!
  ひとりひとりの意識改革!

野生動物と戦うための意識改革!(講演配布資料から)
……自然環境下には年や気象条件などにより変動はあるものの野生動物が暮らすだけの食べ物は十分存在する。しかし、山の中で食べ物を探し空腹を満たすのは大変な作業だ。人里にある農作物や果樹はこのような動物にとって魅力的な存在になるのは当然である。ようするに「楽」を選択し、生活環境周辺で快適な生活を手に入れたのだ。……山から人里へ移った生活圏が平坦地や市街地に拡大しつつある。……

野生動物が生活するためには「空腹を満たす」と「安心・安全」が必要である。被害は何処でも発生しているように見えるが、実はこの2つが揃わないと発生しない。つまり、原因は食べ物と隠れ場所の存在、そして人の圧力の著しい低下である。原因がわかれば対策は見えてくる。生活環境周辺から食べ物を無くし、安心して生活できる環境をなくしていくことが対策の第一歩だ。……長い年月をかけて人里での快適な生活を手に入れた野生動物を人の都合で一夜にして山に返すことはできない。時間をかけて築いてきたものは時間をかけて崩していく、遠回りに思える対策でもそれが一番大切である。

生活環境周辺で野生動物食べ物になっているものについて考えてみよう。被害面積や額といった数字で表れてくるのが収穫前の作物である。このほかに、傷ついたり規格外の廃棄作物、収穫後の残渣、廃園となった果樹の放置、家庭菜園、庭の果樹など数字に表れないものが存在するはずだ。実はこの数字に表れない食べ物が野生動物を人の生活環境に依存させ、増加させている大きな要因なのだ。……

次に隠れ場所の問題である。野生動物の発生現場を見ていると安心して隠れていられる場所が多くある。遊休化した農地、林縁部の山林内の草、荒れ放題の竹林などあげればきりがない。そして市街地には空き家など中型の動物が入り込める建物も増加している。作物を狙うための前線基地ができているようなものだ。野生動物は人里に馴れていても警戒心は強く、開かれた場所を好まない。被害に遭わないためには見通しを良くすることや建物に入り込めなくすることなど休息場所をなくすことが大切だ。見通しが良くなれば動物も出にくくなり、人も入って行けるようになるため林縁部の圧力も高くなる。……

個体数が既に増加してしまっている現在の状況では捕獲も進めなければならない。……

野生動物の対策は被害が増加した原因を理解し、関係する人々が同じ方向を向いて進めていかなければならない。「ここはまだ大丈夫!」の時代はすでに終焉である。「どこに出てもおかしくない!」時代に突入した。事実を見据えてそれぞれの立場で考える時期ではないだろうか。
 ブログ掲載記事(古谷益朗氏講演)

3本の発表を聴きました。『要旨集』が配布されています。
森田厚さん『堂平鳥獣保護区を中心としたニホンジカの行動圏について』(要旨集№43)
埼玉県内ではシカの個体数の削減や生息地の縮小を目的として捕獲を強化しているが、増加・拡大に歯止めがかかっていない。シカの移動実態(ルート、範囲、時期等)や利用環境を明らかにするため、埼玉県内のシカ生息地域の中央に位置する堂平山鳥獣保護区内で捕獲したシカ7頭にGPS首輪をつけて1時間に1回即位して移動実態を追跡した。秩父高原牧場では昼間は林内、夜間は採草地。観音山北麓のエリア(東秩父村役場の西方)では逃げやすい場所(尾根など)で休んでいる。

岩本宏二郎さん『都市近郊林における皆伐後9年間の天然更新過程』(要旨集№87)
●調査
  森林総研多摩森林科学館の2調査区で2m×2mの方形区38を設けて5月末から6月に植生調査
  出現種を生活型(高木・小高木・低木・小低木・つる・ササ・多年生草本)にわけて、各型出現種の被度と最大高記録
●検討
  階層ごとの出現頻度の年変化の検討
  樹高2m以上の樹木と高木については2調査区の本数密度を検討
●まとめ
  更新時のアズマネザサの被度の違いが高木・亜高木性樹種の更新に影響することが示唆された。
  広葉樹林育成のためには、更新木がやぶの高さを抜けるまでは刈払いなどの更新補助作業が必要と考えられた。

荻原謙さん『30年生を超えて伐採されたコナラ林の萌芽状況』(要旨集№88)
  埼玉県内の7地区で伐採したコナラ203本とクヌギ78本の萌芽について2年間の調査報告
●高齢化したコナラ林は更新が必要
  放置されると荒廃が進行 ナラ枯れの危険性大
●更新方法の検討
  萌芽更新低コストで成長優れるが高齢木の萌芽力低下
  萌芽更新は可能か? →萌芽調査
●コナラ・クヌギ伐採株の計測
  年輪を数えて年齢記録
  株直径・伐採高
●萌芽枝の計測(1成長期経過後)
  萌芽本数(基部直径4㎜以上すべて)
  萌芽高(群生型は1群生ごとの最大値)
  萌芽直径(最大萌芽高を計測した萌芽枝の基部)
●まとめ
  高齢化したコナラ・クヌギでも萌芽の発生はあるが、萌芽株率は若年性よりかなり低い
    →目標とする林相によっては他の更新方法との併用が必要
  萌芽の発生・成長に何がどの程度かかわっているのか、明確にならなかった
    →より多くのデータ収集・解析が必要

アライグマ捕獲 2月25日

岩殿D地区においてあったワナにアライグマがかかりました。エサをつけたまま2ヵ月以上、放置していたので意外でした。この時期、エサになるものが少ないのでしょう。
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アライグマを捕獲 7月7日

昨日、岩殿A地区に仕掛けた捕獲器で捕まえたアライグマは、今日、市役所に引き取られました。
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アライグマの肢の特徴

捕獲ワナを仕掛ける 7月2日

今日、スイカはきれいに食べられ、キュウリは食べちらかされていました。児沢からアライグマ捕獲用のワナを持ってきて仕掛けました。
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スイカが食べられる 6月29日

岩殿A地区のスイカがまるまる1個、きれいに食べられていました。
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岩殿D地区の草刈り 6月23日

岩殿D地区の上の段の草刈りをしました。アズマネザサが一面に繁っている段です。日本の侵略的外来種ワースト100 指定種.外来生物法で要注意外来生物に指定されているキショウブも刈り取りました。
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『どうする?どうなる!外来生物』 5月18日

小田原市の入生田にある神奈川県立生命の星・地球博物館を見学し、『どうする?どうなる! 外来生物 とりもどそう 私たちの原風景』(A4版128頁、1,000円 発行:2014年7月)を購入しました。
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 『どうする?どうなる!外来生物 とりもどそう私たちの原風景』目次(PDF
口絵 身近な外来生物図鑑

第1章 外来生物総論
 外来生物ってなんだろう?
 外来生物をめぐる法律
 水辺は外来生物だらけ
 奥山にも外来生物がいる
 バラスト水問題
 身近な外来哺乳類
 ここはどこの国?日本の空を舞う外来鳥類
 遠くからやってきた爬虫類と両生類
 身近な外来魚
 身近な外来昆虫
 カタツムリのなかまの導入種
 博物館周辺の身近な外来雑草
 タケノコは外来生物!?
 淡水魚の安易?な放流
 ペット昆虫にご用心

第2章  外来生物が引き起こすさまざまな問題
 沖縄の外来水生動物の現状
 小笠原の外来種問題
 ニホンザルを脅かす外来サルたち
 オオサンショウウオの現状
 淡水魚の遺伝的撹乱
 国内導入による遺伝的撹乱~ホタルの問題~

第3章  外来生物対策の現場から
 外来種の駆除とその副作用
 アライグマ根絶計画~神奈川県の根絶対策~
 富士山麓に定着したカナダガンの対策
 侵略的外来種ウシガエルが水生生物に及ぼす影響と排除の効果
 バス駆除への取り組みとその成果、問題点
 侵略的外来種アメリカザリガニの駆除

第4章  外来生物の新たな知見
 外来鳥類ワカケホンセイインコ
 愛知県で最近定着した外来種-タイワンタケクマバチ、ムネアカハラビロカマキリ、ムシャクロツバメシジミ-
 止まらない侵入 ニューフェイスたち~リュウキュウベニイトトンボの関東への定着~
 国内外来種としてのカブトムシ~よく知られた昆虫が引き起こす問題~
 名も無き渡航者“(ピロピガ)”
 るろうに、アリ
 まだまだ増える?園芸由来の外来植物たち
 木になるナスビ!? -侵略を始めたナスの大王-
 スーパー外来植物!?  ナガミヒナゲシ
 進化しつつあるアノールトカゲ~形態学的にみる外来種~
 ブタクサ・オオブタクサ・ブタクサハムシの侵入から見えてくる植物と天敵の進化プロセス
 カエルツボカビ

第5章 とりもどそう私たちの原風景
 外来生物と学校教育
  学校と外来生物
  教材としての外来生物
  授業の中での外来生物…外来生物教材の有効性
  外来生物教材の問題点
  外来生物教材のこれから
 どこをめざす?私たちの自然
 外来生物の関連情報

■コラム
 河原も外来種でいっぱい
 アメリカザリガニとウシガエルの日本への導入の背景
 東京港海上公園の昆虫たち
 こんなところでも外来種?
 止まらない侵入:セミまで定着

 岩殿満喫クラブは児沢で子どもたちの田んぼ体験活動を支援しています。子どもたちに人気のある生きものは、メダカやアメリカザリガニですが、メダカは昨年春から田んぼの水路、ビオトープ池から姿を消してしまいました。メダカ愛好者が増え、メダカが農産物直売所などでも簡単に買えるようになって、メダカを売って商売にしているのかなと思える人たちが、児沢の水路や池でメダカを一網打尽にしていましたが、いなくなった原因が採集による「持ちだし」によるものなのか、生育環境の変化によるものなのか不明です。

 『どうする?どうなる! 外来生物』の一寸木肇さん執筆「外来生物と学校教育」(122~124頁)では、学校教育で教材となる動植物には、①観察や実験がしやすいこと、②児童が親しみやすいこと、③安全であること、④栽培や飼育がしやすいもの、⑤大量に手に入れやすいこと、⑥できる限り日本全国の学校で利用可能なことがあげられています。かつてのフナやトノサマガエルに変わって、「優れた教材」性があるゆえに、教科書でアメリカザリガニが取り上げられるようになった所以が書かれています。5年生の「動物の誕生」で扱われているメダカが生き残れる環境は少なくなってしまい、メダカに変る適当な教材がなかったために、ヒメダカや他地域のメダカが生きもの教材として利用されるようになってきたこと、最近になってようやく「生物多様性」の視点から「遺伝子の多様性」を守ることの重要性が気づかれて、「国内外来種」(「国内帰化種」、「分布を乱された在来種」)の問題が注目されるようになり、「飼育しているものは絶対に放流しないこと」と注意書きを入れている教科書もあることなども書かれています。

 児沢の田んぼのメダカは近くの小学生の生きもの探しや東京からきたこどもたちの田んぼの学校で「自宅で育てて観察する」ために持ち帰られて来ました。今年も田んぼの学校の季節となり、いなくなってしまったメダカをどうしたものか思案しています。

キショウブを抜く 5月14日

入山沼下の湿地化した耕作放棄地には要注意外来生物のキショウブ(アヤメ科)が繁殖し、黄色の花が目立つ季節になりました。岩殿D地区でも上の段と2段目の湿地化している部分に増えてきていますが、D地区ではキショウブを除去することにしました。スコップを使って根から抜きました。
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※このブログの過去の「キショウブ」に関わる記事

田んぼにアライグマのワナをおく 4月4日

児沢の田んぼ周辺にアライグマが出没しているようなので、水路にシェルターをつけ、ワナをしかけました。
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アライグマ捕獲従事者養成研修会 2月9日

鳩山町今宿コミュニティセンターで開かれたアライグマ捕獲従事者養成研修会(主催:埼玉県生態系保護協会東松山・鳩山・滑川支部 共催:NPO法人はとやま環境フオーラム、埼玉県東松山環境管理事務所)に参加しました。
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古谷益朗さん(埼玉県農業技術研究センター)「アライグマの総合的被害対策について」から
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ワナにつかう餌は水切りネットに入れてくくりつける

天白牧夫さん(NPO法人三浦半島生物多様性保)「生物多様性保全とアライグマについて」から
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生きものフォーラム~外来生物アライグマの実態に迫る~(2016年2月14日記事)(1月9日記事

トウキョウサンショウウオ・シンポジウム(2016年2月20日記事)(1月6日記事

※こども動物自然公園ファンのつどい「トウキョウサンショウウオの産卵のお話し」(2016年3月26日記事)

また、またネコがワナにかかる 9月16日

昨日、仕掛けたワナにまたネコがかかっていました。3度目です。アンドーナツの魅力に勝てないのでしょう。
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慣れてしまったのか、あちこと寄り道しながら帰っていきました。

またネコがワナにかかる 9月10日

昨日、返り際にアンドーナツを仕掛けたアライグマ防除のワナにまた先日のネコがかかりました。ワナを解除したのが午後3時頃で長時間閉じ込められていたせいか、今回は入り口を開けてやっても2時間近くワナから出ていきませんでした。
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ワナにネコがかかる 9月6日

昨日、仕掛けたワナにネコがかかっていました。
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入り口のロックをはずしてやると、一目散に逃げていきました。

アライグマのワナをしかける

坂下の耕作放棄地の草刈りをして、アライグマのワナをしかけました。
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9月の植物調査用に刈り残したところもあります。




アライグマの足あと 8月10日

児沢の上の奥の田んぼの水口にアライグマの足あとが残っていました。上の穴はエサを探してほったものでしょうか。
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罠の餌を換える 6月22日

岩殿D地区においているアライグマ捕獲用のワナの餌を餡ドーナツから焼鳥に換えました。ドーナツは濡れると鉤から落ちやすいので、コンビニで買った醤油だれの焼き鳥にしてみました。
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今日も降っているのか降っていないのか、時間と場所でくるくるかわる天気で、田んぼの水量は変化ありません。

アライグマの罠を移動 6月16日

岩殿A地区の麦畑の側に置いていた罠をD地区に移動し、餌を付け替えました。
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雨が降ると餌がふやけて下に落ちてしまうので、「屋根」をつけては……。

青木ノ入の畑に罠をおく 6月10日

青木ノ入の下の畑に罠を仕掛けました。ズッキーニなどに被害が出ています。
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アライグマ捕獲 6月6日

岩殿A地区の畑においてある罠にアライグマがかかりました。5月23日に続いて2頭目です。
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アライグマがワナにかかる 5月23日

20日(金曜日)にボランティアの学生と植えた苗の水やりに、岩殿A地区の畑に来ていた須田さんにアライグマがワナにかかっているよと教えてもらいました。今日の日ざしと暑さのためか(?)すでに死んでいました。罠は20日にしかけたばかりです。
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アライグマの罠をしかける 5月20日

岩殿A地区の畑の脇にアライグマの罠を仕掛けました。5月1日の記事の藤井沢沼下の田んぼのワナには、ハクビシンが入ったそうです。
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ネットで囲まれた田んぼ 5月1日

青木ノ入のまわりの田んぼは南側の藤井沢沼を水源としています。その途中の田んぼにネットがはってあるのに気がついたので何だろうと見にいきました。
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寒冷紗をかけた苗箱が田んぼにあって、田んぼのまわりがネットで囲まれ、新しいわなが置いてあります。
この田んぼで耕作している方にお話をうかがうと、昨日、苗箱を田んぼにもって来て、今朝、ここに来てみるとアライグマの足あとがあって、苗箱があらされていた。市役所は休みなので、ホームセンターでとりあえずネットとわなを買ってきたという事です。この数年の中に、アライグマだけでなくイノシシやシカもでるようになったそうです。

こども動物自然公園ファンのつどい 3月26日

こども動物自然公園3月のファンの集い「トウキョウサンショウウオの産卵のお話し」に参加しました。
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園内でもアライグマに頭をかじられて死んでいる個体がみつかっているようですが、アライグマのねぐらはどこにあるのでしょう。

生きものフォーラム~外来生物アライグマの実態に迫る~

2月14日、NPO法人いろいろ生きものネット埼玉主催『第2回生きものフォーラム~外来生物アライグマの実態に迫る~』が浦和コミュニティセンター第15会議室で開催されました。
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 1 基調講演:アライグマ・ハクビシンの生息・被害状況と対策(古谷益朗さん)
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 2 パネル展示(休憩時間)
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 児沢探検隊のパネル

 3 活動報告
   ①チームアライグマのこれまでの活動
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   ②小川町のアライグマ駆除の状況
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   ③アライグマによる生態系影響(角田裕志さん)
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 4 フロアディスカッション
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アライグマの在来生物への食害対策

侵略的外来生物とは(環境省)
  
外来生物被害予防三原則外来生物被害予防三原則
   ~侵略的な外来生物(海外起源の外来種)による被害を予防するために
  1.入れない:悪影響を及ぼすかもしれない外来生物をむやみに日本に入れない

  2.捨てない:飼っている外来生物を野外に捨てない

  3.拡げない:野外にすでにいる外来生物は他地域に拡げない

すなわち・・・

  1..生態系等への悪影響を及ぼすかもしれない外来生物はむやみに日本に「入れない」ことがまず重要で、
  2..もし、すでに国内に入っており、飼っている外来生物がいる場合は野外に出さないために絶対に「捨てない」ことが必要で、
  3..野外で外来生物が繁殖してしまっている場合には、少なくともそれ以上「拡げない」ことが大切 というものです。
侵略的外来種対策について-侵略的外来種リスト(仮称)を中心に(環境省自然環境局 野生生物課 外来生物対策室 谷垣佐智子)

外来種対策における最近の動き:特に新しい外来種リストに関して(中井克樹 滋賀県立琵琶湖博物館/滋賀県自然環境保全)

外来種問題のとらえ方と対策(千葉大学園芸学部 小林達明)

アライグマの在来生物への食害対策

3月7日、8日、三本さんが児沢の田んぼの東側の水路でアライグマの食害にあった両生類を見つけ、畦板で水路の一部に蓋をし、箱ワナをしかけました。特定外来生物に指定されているアライグマは雑食性で巾広い食性を示します。その食害は鳩山町の石坂の森でも深刻な問題を引き起こしているそうです。被害の拡大を防ぐために計画的な防除が必要です。
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アライグマ防除の手引き(計画的な防除の進め方) 2011年3月作成(2014年3月改訂)
   環境省 自然環境局 野生生物課 外来生物対策室
目次
はじめに
第1章 アライグマの特徴と日本における生息・被害状況
 1 生物学的特徴
  1) 分類と原産地
  2) 形態的特徴
  3) 生態的特徴と被害の関係
 2 日本におけるアライグマの生息状況
  1) 日本における導入と定着の経緯
  2) 分布の現状と特徴
 3 被害と対策の状況
  1) 被害形態
   ① 農林水産業被害
   ② 生態系被害
   ③ 生活環境被害
   ④ 人獣共通感染症等
  2) 被害状況
  3) 対策の状況
   ① 捕獲
   ② 防護
第2章 アライグマ防除の考え方と進め方
 1 アライグマ防除の目的
 2 アライグマ防除の基本的な考え方
  1) 各主体の役割
  2) 生態系からの完全排除
  3) 初期対応の重要性
  4) 広域的な視点に基づく防除
 3 防除の計画と実施
  1)普及啓発
  2)生息・被害情報の収集
   (2-1)生息・被害情報の収集
   (2-2)生息・被害情報の確認
   (2-3)周辺自治体等との情報共有
  3)防除の計画と実施
   (3-1)計画の策定
   (3-2)法的手続
   (3-3)防除の実施
   (3-4)実施状況の把握と防除への反映(モニタリングとフィードバック)
おわりに
資料編
 資料1 外来生物法に基づく防除に関する制度
 資料2 アライグマ防除の告示
 資料3 参考となる文献等
 資料4 動物の殺処分方法に関する指針
 資料5 人獣共通感染症について
 資料6 動物由来感染症について(狩猟者の皆様へ)
 資料7 参考となる防除パンフレット等に関する情報
近畿地方アライグマ防除の手引き 2008年3月 環境省近畿地方環境事務所

地域からアライグマを排除するための手引き 2008年10月
     環境省北海道地方環境事務所 NPO法人EnVision環境保全事務所
  実際の対策現場において即戦力となる情報や技術の紹介に重点を置いて記載

行政担当者のためのアライグマ防除体制構築の手引き 2012年2月 中国四国地方環境事務所


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