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あれこれ

鹿島茂『エマニュエル・トッドで読み解く世界史の深層』 11月13日

鹿島茂さんの『エマニュエル・トッドで読み解く世界史の深層』(ベスト新書543、2017年)を読みました。
トッドの4つの家族類型(世界地図)img-191113151427-0003

鹿島茂『エマニュエル・トッドで読み解く世界史の深層』
序章 人類史のルール
 エマニュエル・トッドとは何者か
 トッド理論のあらましを知る ~4つの家族類型といでおろぎー~
 トッド理論で世界の謎が解ける ~人類史のルール~

第1章 トッドに未来予測を可能にする家族システムという概念
 ①絶対核家族 「イングランド・アメリカ型」
  トランプ政権誕生は民主主義の理にかなっている
  トランプ当選をもたらした「絶対核家族」
  金銭解決に傾きやすい親子関係
  『リア王』と『ハムレット』は財産をめぐる相続劇
  過剰なグローバリゼイションによる疲弊
  イギリスのEU離脱を促した隠された理由
 ②直系家族 「ドイツ・日本型」
  EUの覇者ドイツ
  イエの支配者としての父親の権威
  東日本大震災でモラルの高さが賞賛された日本
 ③平等主義核家族 「フランス・スペイン型」
  土地よりも家具が大事
  フランス人がおしゃれになった理由
 ④外婚性共同体核家族 「中国・ロシア型」
  大帝国が誕生する条件 ~権威ある父親と平等な兄弟~
  大帝国が崩壊する兆し ~ソ連崩壊と乳児死亡率が語る~
  家族類型とイデオロギーの相関関係

第2章 国家の行く末を決める「識字率」
 トッドの家族理論はこうしてつくられた
 古い様式はいつでも辺境に保存される
 「土地の所有」が家族のかたちを変える
 人の運命はあらかじめ決められているのか?
 歴史を動かす最大の要素「識字率」

第3章 世界史の謎
 ①秦の始皇帝が焚書坑儒を行ったのはなぜ?
 ②ヴァイキングがブリテン島とフランスを襲撃したのはなぜ?
 ③十字軍エルサレム奪還が行われたのはなぜ?
 ④英仏百年戦争が起きたのはなぜ?
 ⑤ルイ14世が中央集権国家を築くことができたのはなぜ?
 ⑥フランス革命が起きたのはなぜ?
 ⑦イギリスで産業革命が起きたのはなぜ?
 ⑧ヒットラーが誕生したのはなぜ?
 ⑨世界初の共産主義国ソ連が誕生したのはなぜ?
 ⑩イギリスが失速し、ドイツがナンバー1になったのはなぜ?
 ⑪第二次世界大戦後、ドイツと日本が復興できたのはなぜ?

第4章 日本史の謎
 ①平安時代に藤原一族が権勢を誇れたのはなぜ?
 ②織田信長が延暦寺を焼打ちしたのはなぜ?
 ③「いざ鎌倉」の精神はどこから?
 ④徳川幕府が250年間も安定したのはなぜ?
 ⑤幕末の動乱が西南の地方から始まったのはなぜ?
 ⑥ヒーロー坂本龍馬が誕生したのはなぜ?
 ⑦海援隊や新選組が誕生したのはなぜ?
 ⑧明治政府が天皇を頂点に置いたのはなぜ?
 ⑨二・二六事件が起こったのはなぜ?
 ⑩太平洋戦争を始めたのは誰か?
 ⑪どんな占領軍でもしなかったのに、マッカーサーだけが行ったのは?

第5章 21世紀 世界と日本の深層
 ①2033年、中国が崩壊する日
 ②ロシアの安定はプーチンが独裁者だから?
 ③EUにとっての移民問題とは?
 ④EUは二つに分けるべきなのか?
 ⑤アメリカ平等主義は見せかけか?
 ⑥アメリカの黒人差別は終わらないのか?
 ⑦アフリカが近代化するためのカギは?
 ⑧最も近代化が遅れるのはイスラム圏?
 ⑨フランスでイスラム系テロが頻発するのはなぜ?
 ⑩日本の核武装の可能性は?
 ⑪日本会議はなぜ誕生したのか?
 ⑫直系家族・日本の人口減少社会に未来はあるのか?

第6章 こらからの時代を生き抜く方法
 現代日本の新たな葛藤
 下流スパイラルはなぜ起こるのか?
 「学歴はもはや収入に結びつかない」に騙されるな!
 日本の唯一の問題は少子化である
 教育費は無料に、そして教育権を親から奪え!
 シングルマザー救済運動のすすめ
 2100年以後の世界 ~幼年期の終焉vs資源の枯渇~

あとがき
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 かつてはモルガン学説のように人類は昔は大家族だったものが時代が経つにつれて核家族に変わってきたと考えられていた。しかし近年ケンブリッジ大学のグループによる調査で、英国では12世紀までさかのぼっても核家族しか見られないことが判明し、人類の家族は最初から核家族だったと主張されるようになった。ところがトッドの調査によりドイツやロシアには昔は複合家族・大家族が存在していたことが分かり、トッドはケンブリッジ大のグループと袂を分かつことになる。
 このようにトッドの学問は家族形態に関するものなのであるが、そのスタートにあったのは別の疑問だった。つまり人類の人口の変遷である。人類は長らく多産多死型社会だったけれど、やがて少産少死型社会へと移行する。ふつうに考えれば、栄養が悪くて医学も未発達だった時代には多産多死型社会になるしかなく、栄養が良くなり医学も発達すれば少産少死型社会に移行するという図式が思い浮かぶ。ところが、実際は少死になってもしばらくは多産のままに社会は続くのだという。その時に人口の大幅な増加が起こるのであり、今でもアフリカはそのような状態にある。
 ではいつ(なぜ)少子化が始まるのか。トッドによれば、子供の数を左右しているのは女性の識字率である。女性の識字率が50%を超えると少子化が始まる。また、男性の識字率が50%を超えると革命や大変革など大きな社会的変動が起こるという。
 さらに、女性識字率を決めるのは、家族システムだという。
 そこで家族システムの話となる。従来は家族というと核家族か大家族かという区別しか考えられていなかったが、トッドはそこに遺産相続システムという要素を導入した。つまり兄弟の平等・不平等ということである。これによって家族は4つのタイプに分類される。
 1.絶対核家族(イングランド・アメリカ型)
 結婚した男子は親と同居せずに独立。相続は1人だけで、兄弟平等ではない。子は早く独立するから親子関係は権威主義的ではない。教育には不熱心(子供の早期独立を促すから)だが、女性の識字率は比較的高い(兄弟の不平等は姉弟・兄妹にとっては平等を生みやすい)。
 2.平等主義核家族(フランス・スペイン型)
 1と同じく子供は早くに独立するが、相続は兄弟間で平等である。親子関係は権威主義的ではない。教育には不熱心で、兄弟が平等である分、女性(姉妹)の地位は低い。
 3.直系家族(ドイツ・日本型)
 結婚した子供の一人(多くは長男)が親と同居するのが原則。親子関係は権威主義的。教育熱心で女性の識字率も高い。
 4.外婚制共同体家族(ロシア・中国型)
 男子は長男・次男を問わず結婚後も親と同居。したがってかなりの大家族となる。父親の権威は大きいが、財産は平等分与なので、父の死後息子たちは独立して家を構える。マルクス・レーニン主義による共産主義国家を生んだのはこの家族型である。教育には不熱心。女性の地位は低く、識字率も低い。
 以上の、例えば4を見れば分かるように、家族の形態は共産主義革命の成否ともつながっており、それだけ大きな、単なる家族類型にとどまらない影響力を持つ、というのがトッドと著者の主張である。また、「そんなこと言っても先進国は今は核家族が主流でしょ」という異議に対しては、こうした家族パターンは、組織を作るときにも影響を及ぼすとされる。つまり社会のあり方そのものを規定しているということである。(後略)
※村山晴彦さんの「エマニュエル・トッド氏の予言(その2)」(京都総合経済研究所『経済TOPICS』2017年1月号から)
 エマニュエル・トッド氏は、世界の家族構成は、大きくは四つの類型に分かれるとしている。親子関係が「権威主義的」か「非権威主義的」か、つまり「子どもが結婚後にも同居する」か「結婚後は別居する」か、ということと、(子である)兄弟関係が遺産相続において「平等」か「不平等」かである。「この二つの変数をX軸Y軸に配すると、一見似たものどうしに見える家族の違いが、すっきりと四つに分類される」という。
 親子関係が「権威主義的」で、(子である)兄弟関係が遺産相続において「平等」なのがロシア、中国、フィンランドなどの外婚制共同体家族である。男子は長男、次男の区別なく、結婚後も両親と同居する。このためかなりの大家族になる。父親の権威は強く、兄弟たちは結婚後もその権威に従う。ただし、父親の死後は、財産は完全に兄弟同士で平等に分割され、兄弟はそれぞれ独立した家を構える。トッド氏は、こうした父親の強い権威と兄弟間の平等がロシア・中国型の共産主義(スターリン型共産主義、一党独裁型資本主義)を生んだと考える。このような家族形態では、男の兄弟は平等でも、女性はそこから排除されるため地位は低く、多くの場合、女性の識字率は低い。教育への関心も低いという。なぜ(子である)兄弟が平等かというと、彼らはもともと遊牧民であったためだという。遊牧民は家畜を伴って草原を移動し、短期間の定着を繰り返すため、父親がリーダーとなり、兄弟が平等で協力することが合理的であった。戦争の際には大人数のため有利であった。遊牧民は土地を持たず、家畜や移動用のテント、家財、武具などが財産のため、分割は容易である。そうであるなら、このような家族形態の中国やロシアが民主主義的な国になる可能性は低いことになる。
 同じように親子関係が「権威主義的」でも、(子である)兄弟関係が遺産相続において「不平等」なのが日本、韓国、北朝鮮や、ドイツ、オーストリア、スイス、ベルギーなどの直系家族である。親の権威は永続的で、親子関係は権威主義的、兄弟は不平等で、財産はその中の一人(多くは長男)に相続される。次男以下と女子は相続に与れないか、財産分与を受けて家を出る。長男の嫁は、未婚の兄弟姉妹に対して権威を持つことが求められるため、結婚年齢が高く、長男とあまり年の差がない女性が選ばれる。なぜ、(子である)兄弟が不平等になるかというと、農耕とそのための土地所有が関係していた。ドイツの例で言うと、ドイツの中南部の地方は山間で、平地が少なく、農地が限られていた。そこで農業を始め二代、三代と続くと農地の分割相続が難しくなる。このため、1000 年頃には一子相続という方法がはじまったという。
 直系家族は教育熱心で、代々施される知育、教育は主として長男の嫁をキーパーソンとして、家庭内に蓄積されてきた。鹿島教授の言葉を借りれば「ドイツが、二度の世界大戦で敗者となり、また、再統一という試練があったにもかかわらず、さして間を置かずにヨーロッパの覇者となりえたのは、直系家族が大切にしてきた教育熱心さ、知識への信頼」にあったという。
 親子関係が「非権威主義的」な形態でも、(子である)兄弟関係が遺産相続において「平等」か「不平等」か、で2つに分かれる。前者が平等主義核家族、後者が絶対核家族である。
 平等主義核家族においては、子どもは早くから独立傾向を示し、結婚後に親と同居することはまずない。親の権威は永続的でないため、識字率は低く、教育への関心も低い。遺産は兄弟間で完全に平等に分けられる。フランスのパリ盆地一体、スペイン中部、ポルトガル南西部、イタリア南部、中南米などがこの家族形態で、ルイ 16 世王政に反対したフランス革命は、平等主義核家族のパリ盆地の民衆が起こした。「人間は生まれながらにして自由かつ法の前で平等である」との人権宣言はこのような家族形態がフランスにあったから実現した。フランスのパリ盆地は肥沃で平坦な地域だが、広大な耕地は領主貴族や大ブルジョワが保有し、農民は小作料を払って土地を借りていた。このため財産としての土地を子に受け継がせることができなかった。そこで農具、工具、家畜、食器、家具、衣服などが遺産として平等に分割された。これらの動産を平等に分割するためのオークションも古くからあったという。フランス人がおしゃれなのも、衣服や靴、帽子などが換金性の高い商品であったことと無縁でないというから面白い。
 親子関係が「非権威主義的」で、(子である)兄弟関係が「不平等」なのが絶対核家族で、イングランド、アメリカ、オランダ、デンマーク、オーストラリアなどがこの形態だという。結婚した男子は親とは同居せず、別の核家族をつくる。このため、親の権威は永続的でない。親の財産は兄弟の中の誰かに相続されるが、遺産などで明確にされないときには相続をめぐってしばしば争いが起きる。不平等が前提のため、競争意識が強く、それが資本主義、自由主義を生み出すエネルギーになった。子供の早期独立が推奨されるため、教育には熱心でなく、識字率も低い。イギリスが生んだ偉大な劇作家・シェイクスピアの「リア王」「ハムレット」「リチャード三世」などが財産相続をめぐる親子、兄弟間の争いをテーマにしているのも絶対核家族ゆえだという。イギリスで産業革命が起き、最初の資本主義国家になったのも、農地を持たない国民が簡単に農村を離れて工場労働者として賃金を得ることに抵抗感がなかったためだという。
 なお、この点は全ての家族形態に言えることであるが、たとえば地方に行けば直系家族が中心かもしれないが、東京に住む核家族の家庭では日本古来の直系家族の原理は働いてはいないのではないかというと、そうではないという。なぜなら、政府、官僚組織、政党、会社、學校、宗教団体、町内会、部活といったあらゆる集団が古くからある価値を保っているからだという。家では核家族でも、一歩外に出れば日本やドイツなどの場合には直系家族を前提にした仕組みや考え方に、ロシアや中国などでは外婚制共同体家族が前提の仕組みや考え方になっているという。
 このような分類を基準にすると、世界で起きている最近の出来事の多くも説明できるという。
 たとえば、アメリカでアングロサクソン系の白人労働者が中南米からの移民と対立し、トランプ大統領が当選したのも説明が可能だという。絶対核家族は教育に対して熱心でなく、低学歴、低収入になる傾向が強い。メキシコなどからアメリカにきた移民の多くはヒスパニックと呼ばれる人たちで、スペイン、ポルトガルの流れをくむ平等主義核家族である。彼らもまた教育に熱心でなく、低学歴、低収入になる傾向が強い。このため、労働市場で両者が完全に衝突してしまった。鹿島教授の言葉を借りれば「絶対核家族に内在する教育不熱心という要因がプア・ホワイトの社会的上昇を妨げ、更なる貧困の連鎖を生んでいるということがトランプ当選の真の理由」だという。
 イギリスのEU離脱も似たような話である。イギリスの白人労働者階級も教育に熱心でなく、移民との競合が起きてしまった。加えてEUは、経済的にも政治的にもドイツに握られている。ドイツは直系家族のためEU議会の運営も直系家族型にならざるを得ない。それは自由を大事にしてきた絶対核家族のイギリスには我慢がならないのだという。
 日本がかつてアメリカとの戦争に突き進んだのも、最近話題となっている「忖度」(そんたく)も直系家族と関係があるという。直系家族は父親に権威があることになっているが、実際には主体的な判断はほとんど行わず、皆が権威者である父親の意をくんで(忖度して)、それぞれがその意を実現する方向に向かって一斉に行動する。日本が太平洋戦争に突き進んだのも、大企業でさまざまな問題が相次いでいるのも、「最終的な意思決定者の不在」「意思決定機関の不能」にあり、「直系家族的組織の欠陥」であるという。
 エマニュエル・トッド氏が説く4つの家族形態にはそれぞれにメリットとデメリットがある。大切なことは、それぞれのメリットとデメリットを正しく理解したうえで、当面するさまざまな課題を考え、解決する際の「考えるツール」として上手く利用していくことではないだろうか。鹿島教授の著書「エマニュエル・トッドで読み解く世界史の深層」は、膨大なトッド氏の研究成果をわかりやすくまとめた好著である。
鹿島茂さんの個人事務所である鹿島茂事務所(株式会社ノエマ)は2017年7月5日、書評アーカイブWEBサイト「ALL REVIEWS(オールレビューズ)(https://allreviews.jp/)」をオープン。

スッポンタケの幼菌 11月6日

岩殿F地区の草刈りをしている時、白いタマゴ形のスッポンタケの幼菌が目につきました。熟すると中から柄が出てきます。
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土屋信行『首都水没』 10月31日

土屋信行さんの『首都水没』(文春新書、2014年)を読みました。

土屋信行『首都水没』目次
まえがき 世界一危ない首都東京

第1章 山の手にも洪水は起こる
 武蔵野台地とゲリラ豪雨洪水
 神戸市利賀川水難事故
 豊島下水道水難事故
 ゲリラ豪雨に弱い武蔵野台地
 ゲリラ豪雨を降らせる「かなとこ雲」
 ゲリラ豪雨を捕まえよう!
 狩野川台風が教える首都東京の水害!

第2章 東京は世界一危ない場所にある
 東京は世界一の災害危険都市
 都市開発が招いた歪み
 災害・防災アセスメントが必要
 東京の発展が災害を増大させる
 江戸・東京で繰り返す大災害
 必ず来る首都東京の大水害

第3章 地球温暖化で首都は壊滅する!
 気候変動の恐ろしい未来
 頻発する大規模水害
 東京の大規模水害予測
 地下鉄洪水の被害予測
 地下トンネルが広げる洪水
 歩道にある変圧トランス
 海面上昇で首都水没
 東京を壊滅させる高潮の恐怖
 人命と都市機能を奪う東京リアス式地形
 海面水温上昇が生む超大型台風
 日本近海でも成長する台風
 日本を必ず襲う台風と洪水
 日本周辺で大型化した平成17年台風14号
 温暖化対策が遅い日本(国際的な温暖化に対する無策の日本)

第4章 利根川の東遷事業が東京を危険都市にした
 いちばん洪水の集まるところに築いた江戸
 利根川の東遷事業
 荒川の西遷事業
 増大した洪水の危険性
 なぜ危険なところに江戸を造ったか?
 防災組織だった村祭り

第5章 雨が降らなくても洪水になる「地震洪水」
 ゼロメートル地帯の出現!
 地下水の汲み上げで地盤沈下
 非常にもろいカミソリ堤防
 崩れない堤防は富士山型
 水が浸み出してくる!
 江戸時代の排水路「下水堀」
 地盤沈下を止めろ!
 無かった浦和水脈
 365日危険な地震洪水
 地震があったら地下鉄から逃げろ?
 スーパー堤防は「命山」
 オランダにある日本型堤防
 地下水は汲み放題の宝の山

第6章 なぜ東京は世界一危ないのか?
 日本は火山と地震の国
 滝のような急流河川
 天井川が洪水になると危険
 自然がつくった洪積層と人がつくる沖積層
 気象を決める日本の地形
 北緯36度から38度で最大の雪量
 雨を降らせる4気団
 日本を特徴づける四季
 雨がつくった日本文化

第7章 東京の三大水害に学ぶ
     明治43年の「東京大水害」
     大正6年の「大海嘯」[かいしょう]
     昭和22年の「カスリーン台風」
 明治43年の「東京大水害」
 「荒川放水路」開削と都心を守るお囲い堤防
 「荒川放水路」の開削工事
 土木工事を発展させた青山士
 洪水と共に暮らす知恵
 荒川放水路開削に「11歳の殉職者」
 洪水の脅威と恵み
 洪水を制御していた「中条堤」
 大切な流域全体の治水
 国民の命を棄てた事業仕分け
 東京にある遊水地と論所提
 大正6年の「大海嘯(大津波)」
 東京府南葛飾郡の葛西尋常高等小学校の体験記録
 「東京日日新聞」「大阪朝日新聞」「報知新聞」
 東京府知事井上友一の救助活動
 葛西村「仲割」の記録
 「棺箱! 送って頂きたい!」
 消えた「行徳の火」
 「新川梨」
 三匹の獅子舞
 昭和22年の「カスリーン台風」
 栗橋「堤防決壊」
 東京を守る「桜堤」決壊
 洪水でも切らなかった「新川提」
 洪水は流域で守るもの
 暗闇の避難訓練
 洪水の「江戸川」を渡って避難

第8章 洪水は流域一帯で起こっている!
 ばらばらだった避難勧告と避難指示
 洪水は自治体の範囲を超えて起こるもの
 誰も避難しない避難勧告、避難指示
 XRAINを活用した事前避難
 避難の判断がばらばらでいいのか?
 洪水対策は流域で取り組むべきもの
 アメリカの危機管理体制
 日本に必要な統合防災機関

第9章 強靭な日本を創るために
 予測できていた東日本大震災
 「女川原発」はなぜ無事だったのか?
 被害のなかった「神社仏閣」
 水害対策と地震対策は別
 洪水対策は国家の安全保障!
 東日本大震災に学び、強靭な日本を

あとがき 美しい日本、安全な首都へ(災害を文化にする)

参考文献


河田惠昭『日本水没』 10月29日

●河田惠昭[よしあき]さんの『日本水没』(朝日新書、2016年)を読みました。

河田惠昭『日本水没』目次
まえがき

第1章 水害や水没の多発・激化は地球温暖化が元凶
 鬼怒川水害は、どこでも起こりうるのか?
 大雨が降るメカニズム
 台風の強大化と増加する雨量
 地球温暖化で変化する気象、海象
 沿岸域の影響――海面上昇や海岸侵食――
 想定外洪水対策が必要な時代に突入
 海抜ゼロメートル地帯の浸水、水没
 地下街の水没

第2章 世界の大都市の水没危険性
 水没する都市の特徴
 米国・ニューヨークの水没
 チェコ・プラハの水没
 タイ・バンコク郊外の水没
 イタリア・ベニスの水没

第3章 東京の水没危険性
 東京は「世界一水害に弱い」都市?
 2015年9月の関東・東北豪雨、東京は氾濫・水没を危うく逃れた?
 利根川の洪水氾濫
 荒川の洪水氾濫
 東京湾の高潮/津波の氾濫
 浸水・水没災害の被害想定

第4章 広域・集中・ゲリラ豪雨による水害の違い
 広域に激しく降る雨(広域豪雨)と2004年豊岡水害
 2004年台風23号による円山川の氾濫災害
 特定の地域に激しく降る雨(集中豪雨)
 2000年東海豪雨水害
 スポット的に降る激しい雨(ゲリラ豪雨)
 2008年神戸・都賀川水難事故

第5章 新たな高潮災害と教訓
 忘れてはいけない1959年伊勢湾台風高潮災害の悲劇
 事故と災害が織り成す米国の歴史
 2001年9.11ニューヨークテロ事件
 2005年ハリケーン・カトリーナ高潮災害の教訓
 2012年ハリケーン・サンディ高潮災害の教訓

第6章 新たな津波災害と教訓
 地震の揺れの被害が津波に先行する
 津波来襲
 被害の特徴
 津波による被害
 間接被害
 高知市などの津波被害

第7章 複合災害となる首都圏直下地震と首都水没
 江戸幕府を疲弊させた安政の複合災害
 複合災害の発生が憂慮された1955年阪神・淡路大震災
 首都直下地震は近いうちに起こるのか
 津波は発生するのか?
 津波による未曾有の人的被害の再考
 複合災害で拡大する社会的・経済的被害
 被害は頭蓋骨骨折から脳梗塞へ変化
 複合災害の人的被害を左右する広域避難
 致命的となる低い避難率

第8章 縮災そして防災省の創設
    ~2016年熊本地震で確認できたこと~
 二極化しつつある自然災害
 中規模災害になりえた鬼怒川の氾濫災害
 自然災害は社会現象
 知識・情報・知恵が被害を小さくしてくれる
 災害に楽観主義は禁物
 なぜ防災から減災、そして縮災に変わったのか
 レジリエンスとは
 国難による「日本水没」
 防災省を創設して「国難」を迎撃する
 2016年熊本地震で確認できたこと

あとがき

山岡寛人『土のふしぎな力を育てよう』 10月25日

地球環境子ども探検隊6『土のふしぎな力を育てよう』(フレーベル館、1998年)を読みました。

山岡寛人『土のふしぎな力を育てよう』目次
はじめに 人は土のふしぎな力を知っていた
  人と土との長いつきあい
  土の性質とふしぎな力

1 土ってなんだろう
 やってみよう 土は何からできている?
  土は小さな粒の集まり
   土をふるってみよう
   土を水に溶いてみよう
 行ってみよう 崖へ行って地層を観察しよう
  あなを掘ってみよう
  崖を見に行こう
 観察 あなを掘って観察してみよう
 やってみよう 黒土はミミズが作った
  腐葉土って何だろう
  ミミズの生活
  黒土はミミズが作った
   腐葉土を燃やしてみよう
   ミミズの糞を探そう
   ミミズを解剖してみよう
 コラム 落ち葉で堆肥を作ろう
 やってみよう 黒土は燃える?
  黒土の下に赤土がある
  赤土から黒土へ
   黒土は燃えるだろうか?
 観察 土壌動物を採集しよう
  手順と観察
  発展
   ツルグレン装置の作り方
 調べてみよう 黒土を作るもうひとつの主役
  「パイ」のような落ち葉
  落ち葉とカビやキノコ
  倒木や切り株も黒土になる
   キノコが生えた倒木や切り株を調べてみよう
   バクテリアのはたらきを調べよう
 やってみよう 赤土はどうやってできたか
  火山の爆発と火山灰
  火山灰が赤土になる
  火山灰と溶岩は兄弟
   赤土から鉱物の結晶を取り出そう
 行ってみよう 山では岩から土ができる
  山ができるまで
  山は岩でできている
  山に土ができる
   花こう岩を粉々にしてみよう

2 土のもつ力を調べてみよう
 やってみよう 水はけのよい土、水はけの悪い土
  粒と粒のすき間と水はけ
  土の水もち
   いろいろな土の水はけを調べよう
    実験のための装置を作ろう
   土の毛管力と水もちのよさを調べてみよう
     実験1:土の毛管力を確かめる
     実験2:土の水もちのよさを調べる
   ねった土を乾かしてみよう
 やってみよう 肥えた土ってどんな土?
  植物と肥料
  肥料として重要な原子
   いろいろな土でハツカダイコンを育ててみよう
 調べてみよう 植物は電気を帯びた原子を吸収する
  根は原子をイオンの形で吸収する 陽イオン、陰イオン
  粘土の粒も電気を帯びている
  作物は酸性の土に弱い
   結晶粘土鉱物が電気を帯びていることを確かめよう
   土の酸性度を調べよう

3 土がくらしを支えている
 行ってみよう 畑の土にさわってみよう
  畑はどこにある?
   畑を見学に行こう
 コラム 明治時代の1年間の農作業
 考えてみよう 畑を耕すのはなぜ?
  ふかふかした土
  団粒構造とは
  団粒構造を育てる
 コラム はだしでイモ掘りに挑戦しよう
 作ってみよう 有機肥料をみなおそう
  化学肥料を大量に使う現代の農業
  どんな問題があるのか?
  昔は肥料をどうしていたのだろうか?
  堆肥や厩肥の効果
  江戸の都市と農村のリサイクル
   有機肥料でダイコンを育ててみよう
 コラム 郷土史で人間の糞尿の売買を調べてみよう
 考えてみよう 作物の作り方と土との関係は?
  野菜の単作・連作が増えている
  単作・連作で野菜の病気が増える
  かつておこなわれていた輪作
 コラム ヨーロッパで発達した輪作
 コラム 焼畑農業と輪作
 行ってみよう 畑で土壌侵食がおきている
  肥えた土が失われる
  日本でも土壌侵食が大きな問題に
  土壌侵食と防風林
   収穫が終わったあとの畑を観察しよう
   雨あがりの小川や畑を観察しよう
 行ってみよう 単作・連作がおこなわれる水田
  水田はどこにあるのか?
  水田はいつも水をはっているの?
  水田の土の特徴
   水田の褐色の土を青色の土(グライ)に変えてみよう
 コラム 水田の水はどこから引くのか?
  低地の水田の場合
  大きな川の近くの水田
  棚田の場合
  谷津田の場合

おわりに
 すすむ砂漠化
  砂漠とは、どんなところ?
  砂漠が広がっている
  世界の砂漠化に日本も関係している
  都市も「砂漠化」している
  畑や水田を見なおそう


山岡寛人『森や原っぱで環境を考えよう』 10月23日

地球環境子ども探検隊2『森や原っぱで環境を考えよう』(フレーベル館、1997年)を読みました。

山岡寛人『森や原っぱで環境を考えよう』目次
はじめに 日本は森林の国
  木と草
  日本の気候と森林の関係
  地図 地球上の森林の分布
  地図 日本の植生の分布

1 原っぱへ出かけてみよう
  身近な原っぱ
  人工的な植物の世界
 調べてみよう 草原はどこにあるの
  ごくわずかな自然の草原
  木が育たないきびしい環境
  砂丘に草原ができる
  水辺にも草原ができる
  自然の草原はもろい自然
  山の草地は人間が管理
 やってみよう 原っぱで寝ころがってみよう
  原っぱで寝転がってみよう
   1 見あげると何が見える?
   2 どんなにおい
   3 小動物を探してみよう
   4 服に何がついた?
 コラム 原っぱの草で遊んでみよう
  1 草相撲で遊ぼう
  2 茎で何か作ってみよう
  3 「ひっつき虫」で遊ぼう
  4 音を楽しもう
  5 風車を作ってみよう
  6 そりで遊ぼう
 行ってみよう タンポポを探してみよう
  タンポポはどんな花?
  タンポポの茎はどこにある?
  いろいろな草の茎 生育形
   1 まっすぐで長い茎 直立形
   2 なんども枝分かれする茎 分枝形
   3 地面すれすれの短い茎 ロゼット形
   4 葉のもとで包まれた茎 叢生形
   5 地面をはいまわる茎 ほふく形
   6 つるになる茎 つる形
  植物にも競争がある つる形>直立形>分枝形、叢生形>ロゼット形
  タンポポの生える場所
  タンポポが生えている環境
  帰化植物が生活する土地
 コラム 草の体 根、茎、葉
     帰化植物と在来植物
 作ってみよう タンポポ地図を作ってみよう
  セイヨウタンポポと日本タンポポ
  タンポポ地図を作ってみよう
 コラム タンポポの開花前線
 調べてみよう 原っぱの植物の世界は移り変わる
  原っぱの草の種子
  種子の数をかんがえてみよう
  種子は芽をだすの?
  空き地で種子を探そう
  移り変わる原っぱの草の世界 一年草、越年草、多年草
 考えてみよう 原っぱから環境を考える
  明るい緑の自然が大好き
  森を出たサル
  草の緑を維持するには

2 身近な森や林を探検しよう
  人が森は林を切り開いた
  森や林が残ったところ
  鎮守の森
 調べてみよう 鎮守の森を訪ねてみよう
  鎮守の森のつくり
   鎮守の森の気温を調べてみよう
    気温の測定
    まとめ
    温度計の工夫
   鎮守の森の明るさを調べてみよう
    明るさの測定
    まとめ
 やってみよう 鎮守の森は動物の隠れ家
  小動物を探してみよう
   お堂の縁の下の小さなすり鉢
   庭木の根元の袋
   お堂に張られた大きなクモの巣
  アニマル・トレッキングに挑戦しよう!
   かじられたドングリの殻
   ずばっと切られたジャノヒゲ
   甲虫の羽のかたまり
    この抜け殻はどんなセミになるの?
 行ってみよう 雑木林の四季を見てみよう
  春先の雑木林
  夏の雑木林と樹液
  秋の雑木林
   糖蜜で昆虫を採集しよう
    糖蜜の作り方
    昆虫の採集
   落ち葉の布団に座り、まわりの音を聞いてみよう
  冬の雑木林と落ち葉の布団
   1 落ち葉がつながっている
   2 落ち葉のスポンジ
   3 土壌動物の世界
 コラム ドングリでミニ雑木林を育ててみよう
 行ってみよう 雑木林の木は自然に生えたの?
  きれいに並んだ木
  再生可能なエネルギー資源
  雑木林の維持
  
3 森のはたらきを知ろう
  植林された山の林
  スギ・ヒノキ林の手入れ
   枝打ち
   つる切り
   間伐
  放置されるスギ・ヒノキ林
  豊かな自然が残るブナ林
  減少するブナ林
  大型野生動物と人間とのトラブル
 観察 手入れされたスギ林を観察しよう
  1 植林された証拠を探そう
  2 枝打ちのあとを探そう
  3 つる切りのあとを探そう
  4 間伐のあとを探そう
 調べてみよう 森林は生きたダム
  雨の日の森
  森はダムになる
   枝葉がとらえる雨の量を調べよう
   幹を流れる雨水の量を調べよう
   腐植が含んでいる水の量を調べてみよう

おわりに 森のネットワークをつくろう
 森のさまざまなはたらき
 森の価値をみなおそう
 自然の権利
 分断された森林
 森のネットワークを作ろう

太田猛彦『水と土をはぐくむ森』 10月22日

市民の森保全クラブ、岩殿満喫クラブの活動エリア(市民の森・入山谷津)は九十九川[つくもがわ]の源流域にあります。入山沼無名沼イ号から流れ出した水が九十九川、越辺川、入間川、荒川となって東京湾にいたります。
太田猛彦さんの『水と土をはぐくむ森』(文研出版、1996年)を読みました。松井光瑤[みつま]さん編『森からみる地球の未来』シリーズ(全6巻)の第4巻です。
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太田猛彦『水と土をはぐくむ森』目次
森の土の仕組み
 縁の下の力もち?
 森の土の表面の住民たち
 森の土の4つの層
森の土の豊かな生態系をつくる
 森の植物連鎖は、森の土があってこそ
 底辺がせまいピラミッドは、背も低くなる
 栄養豊かな森の土は
 有機物とねん土や砂とのミックス
 いちばん豊かな土をもつ森は温帯林
 豊かな農地は森のめぐみ
 人のくらしのために森は減っていく
降った雨のゆくえは土の表面しだい
 森は天然のかさ
 土の表面の穴がつぶされると、水たまりになる
 地表流が、豊かな土を流してしまう
 地表流の威力
 道路わきの土を流し出さないために
 地表流を防ぐのは、落ち葉と草
森と川の切っても切れない関係
 土にしみこんだ水は地下水になる
 おいしい水は森がつくる
 わたしたちのくらしにうるおいをあたえてくれる森
 北海道襟裳岬の植林
 300haの植林で水あげ高は17倍
洪水と緑のダム
 川の水の増加は時間差こうげき
 おそろしい洪水
 洪水が起こる仕組み
 森は川の水が増えるのをおくらせる
 森の土は少しずつ水を流し出す
 日本は川の水の量が一定していない
 森とダムがそろってこそ、水をむだなく使える
森も水を使う
 森が受け止めた雨がそのまま蒸発する「遮断蒸発」
 土の中の水を吸い上げて蒸発させる「蒸散」
 森がないと気温を上がる
 都会の中の森は「クールアイランド」
 森は水を使う
 水をあまり使わない森をつくるには
自然災害に立ち向かう森
 日本は世界中で最も大地の動きがはげしいところ
 日本は台風の通り道
 山くずれは2通り
 森は土がくずれるのを防ぐ
 山くずれを防ぐ工事
 災害を防ぐ力が期待されている「保安林」
水は世界をめぐり、森は気候を安定させる
 命の水はほんのわずか
 地球上の水は循環する
 森がない大陸は、おく地に雨が降らない
 森は「海」
 森の土を大切にしよう

森林多面的機能の公益的評価
   季刊『森林総研』№30(2015年9月)特集・森林と水循環 
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辻信一『弱虫でいいんだよ』 10月19日

辻信一『弱虫でいいんだよ』(ちくまプリマー新書2015年)を読みました。負けるが勝ち!?「進化」「進歩」「競争」を超えた新しい道を探る/“弱さ”と“愛”の人類学(帯から)


辻信一『弱虫でいいんだよ』目次
はじめに
第1章 「弱さ」とは何か?
  生きものにとっての「強さ」とは
   弱肉強食?
   ナマケモノとの出会い
  「弱肉強食」を超えて
   ナマケモノの低エネ生活
   ライオンとシマウマはどっちが強い?
   生き残ったものが強い!?
   自然から学ぶ
  オンリーワンの場所
   ナマケモノになろう
   棲み分けて共存
   世界に一つだけの花
第2章 動物たちに学ぶ
  ナマケモノから学ぶこと
   肝心なことは目にみえない
   「ナマケモノになる」ということ
   ナマケモノの弱さに寄り添う
   ナマケモノのメッセージ
  この世界はだれのもの?
   ナマケモノとシャーマンが来てくれた
   人間だけが人間とは限らない
  人間の方が「上」なのか?
   「動物人間」たちとのつき合い方
   ビーバーになる
   人はかつて樹だった
第3章 野生との和解に向けて
  「人間が上」が当たりまえか
   注文の多い料理店
   きさまらのしたことはもっともだ
   何がほしくておれを殺すんだ
   非対称性の住人
  自然界へと通じる道
   あらゆるものの共有地
   二元論を超えて
   山猫からの葉書を受けとるには
第4章 「弱さ」が輝き始めるとき
  自然は人間に何を求めているのか?
   野生へと通じる小道
   文明vs自然という二元論
   世界は耳を澄ましている
   牛は神さま
   ニワトリへの暴力と人間同士の暴力
  「民主主義」を定義し直す
   自然と女性
   「ほんとに魚はかわいそう」
   「みんなちがって、みんないい」
   アース・デモクラシー(地球民主主義)
  「進化」を定義し直す
   ゴリラのイシュマエル
   そして最後に人間が登場した
   扇形の生命史
  生物に優劣はつけられない
   どれも甲乙つけがたい
   物と心の二元論
   生きものの知性
   みんな巧に生きている
  勝ち負けなし!
   ゴリラにとって弱さとは?
   勝ち負けのない社会への進化
   分かち合いと弱さ
   人間がサル化している!?
第5章 弱虫でいいんだよ
  人は愛なしには生きられない
   生物としての人間
   「遅さ」という「弱さ」からの出発
   弱さを引き受ける
   生きることは愛すること
  ちょうどいい小ささ・ちょうどいい遅さ
   「進歩」という思考方法
   進歩の罠
   スモール・イズ・ビューティフル
   スロー・イズ・ビューティフル
  競争を超えて
   競争原理
   ブータンからの問いかけ
   競争という“常識”を疑う
   競争の“土俵”を降りる
   祈りの装置
  「フェア」な世界へ!
   「フェア」が人間をつなぐ
   「フェア」の可能性
   声なき声に耳を澄ます
   「弱さ」のジャングル
おわりに

利根川の棚下狭窄部・侵食崖 8月31日

24日、関越道を赤城ICでおりて、群馬県道255号下久屋渋川線[しもくやしぶかわせん]を北上し、綾戸橋[あやどばし]で利根川右岸にわたり、国道17号で沼田に行きました。途中、鳥山隧道[すいどう、トンネル]、不動隧道を抜けると、前方に断崖が見え、先に進むと道路端に「日本の滝百選 棚下不動の滝(雄滝)」の看板がありました。
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滝を見ようと車を駐車場に止め、不動堂まで登っていきました。途中の道ばたから見下ろした利根川の狭窄部[きょうさくぶ]の景色です。撮影場所は利根川から40m位の高さです。
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上流側には上越線の鉄橋があり、対岸には国道17号が走り、遠くに子持山の稜線が見えています。
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利根川の右岸[写真左]は渋川市上白井の日出島[ひするま]集落、左岸[写真右]は渋川市赤城町の棚下集落です。

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幕岩とも呼ばれる絶壁の侵食崖の高さは棚下集落から120~130m位はあるのではないでしょうか。利根川が削ったものです。

不動堂まで上りましたが、滝下への遊歩道は今年、19年6月に赤城山周辺で降った大雨の影響で崩落し、立入禁止になっていました。遊歩道は、11年の東日本大震災による大規模な岩盤崩落で通れなくなっていた石段に替えて整備され、今年19年3月に開通したばかりでした。残念です。
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12年6月(←『群馬B級スポット』)、14年5月と18年4月(←『滝と渓谷』)の不動の滝の画像です。

棚下集落には、十二さまと呼ばれる「大山祇神社」[おおやまつみ]、その隣には1998年に廃校となった赤城村立棚下小学校がありました。
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棚下の利根川侵食崖(国土地理院GSI Mapsから)
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西の子持山と東の赤城山の火砕流がぶつかった場所が利根川狭窄部
赤木町棚下(国土地理院)3

群馬県道255号群馬県道255号下久屋渋川線についてはヨッキれんさんの『山さ行がねが』(略称:やまいが)の道路レポート〈5〉の頁道路レポ-96群馬県道255号下久屋渋川線(全4回)が素晴らしい。ありがとうございます。ねが

埼玉県東松山市の地質 8月27日

原田吉樹・荒井豊『埼玉県東松山市の地質』(東松山市発行、19年7月改訂版)、化石と自然の体験館で購入しました(A5版、84頁、800円)。
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地質
1.埼玉県東松山市の地質
 1.1概要
 1.2東松山市の地質図
 1.3東松山市大字神戸鞍掛山の地質図
2.東松山市の基盤岩類
 2.1吉見変成岩類
 2.2柏崎の頁岩
 2.3基盤岩類から供給された神戸層の礫
3.東松山市の新生代 新第三紀の地層と化石
 3.1新生代新第三紀の地層(海成層)の対比
 3.2 1回目の海の時代(約1600~1500万年前)
  3.2.1荒川層
  3.2.2市ノ川層
  3.2.3野田層
  3.2.4福田層
 3.3隆起して陸化した時代(約1500万年前)
 3.4 2回目の海の時代(約1500~1100万年前)
  3.4.1神戸層
  3.4.2根岸層
  3.4.3将軍沢層
  3.4.4葛袋の岩石、鉱物
  3.4.5葛袋の化石
 3.5陸の時代(約1000~300万年前)
 3.6東松山市の新第三紀までの深度
4.東松山市の新第三紀末~第四紀の地層と化石
 4.1河川の時代(約300~100万年前)
 4.2やや冷涼な次代(約73~13万年前)
 4.3台地形成の次代(約13~1万年前)

湧泉
5.東松山市の湧泉
 5.1新第三系と段丘礫層の境界から湧出するパターン
 5.2中位段丘の段丘崖から湧出するパターン
 5.3武蔵野段丘の段丘崖から湧出するパターン
 5.4武蔵野面の窪みや谷から湧出するパターン
 5.5立川段丘の段丘崖から湧出するパターン

地層・岩石の利用
6.東松山市の地層や岩石の利用

参考文献
協力者・協力団体
執筆者略歴

埼玉県立自然の博物館展示解説書 8月23日

長瀞町にある埼玉県立自然の博物館の展示解説書2冊です。

埼玉の自然誌~埼玉の自然を知る・学ぶ~(埼玉県立自然の博物館発行、2019年3月)
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ごあいさつ
もくじ
埼玉県の自然を一望してみよう

第1章 博物館と秩父の自然
 1 日本地質学発祥の地と博物館
 2 長瀞の自然
 3 ジオパーク秩父
 4 埼玉県立自然の博物館

第2章 地質
 日本列島の中の埼玉
 埼玉県の歴史
 1 大洋の時代 石灰岩・チャート・緑色岩の形成
   古生代石炭紀~中生代三畳紀(3億年~2億100万年前)
  大洋の時代の岩石と化石
  武甲山の地質と石灰岩採掘
   コラム:放散虫革命
 2 大陸の時代 付加体の形成
    中世ジュラ紀~新生代古第三紀(2億100万年から2500万年前)
  秩父帯・四万十帯
  三波川帯
   コラム:国会議事堂に使用されている埼玉県石材
  領家帯と跡倉ナップ
  山中層群
 3 古秩父湾の時代 日本列島の原型形成
    新生代新第三紀(約2500万年~約1000万年前)
  秩父盆地の地層と化石
  古秩父湾堆積層及び海棲哺乳類化石群
  丘陵の地層と化石
 4 列島の時代 現地形の形成
    新生代新第三紀中新世(約1000万年前)~第四紀(現在)
  秩父トーナル岩と秩父鉱山
  ゾウが来た道
  ヒトの時代へ
   コラム:平野の地形
    日本一広い関東平野
    気候変動と河岸段丘
    関東造盆地運動 沈降する埼玉北部
    秩父盆地の川成段丘
   コラム:埼玉県産の鉱物

第3章 生物
 埼玉県の生物相
 気候と植生帯
 埼玉県のシンボル
 1 低地
  冬鳥のたたずむ池や沼
   コラム:河川敷の生きもの
   コラム:外来生物
 2 台地・丘陵
  冬枯れの雑木林
   コラム:人の暮らしと生きもの
  緑の濃い夏のアカマツ林
 3 山地
  彩られる秋のブナ林と渓流
   コラム:ニホンジカの増加による影響
   コラム:水滴散布
  石灰岩に刻まれた自然の造形
 4 亜高山
  シャクナゲ咲く初夏の原生林
   コラム:林床をかざる 美しいコケの世界
  様々な生きものの暮らす原生林
   コラム:針葉樹林の更新
   コラム:森をささえる 菌類の役割
  岩場に生きる
   コラム:不思議な生きもの 地衣類

参考文献
施設案内
利用案内

知って!埼玉 ~化石でたどる2000万年~(埼玉県立自然の博物館発行、2019年7月)
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ごあいさつ
プロローグ 埼玉県のトリセツ
 日本そして埼玉県の誕生
 埼玉県の基本データ
 日本の、そして埼玉の生物はどこからやってきたのか
 化石からたどる生物相の成り立ち

第1章 古秩父湾の時代 ~秩父の海の誕生から消滅~
 秩父の海の盛衰と化石
 比企丘陵の化石 ~他地域に見られる古秩父湾の時代の化石~
 荒川河床の化石 ~寄居・深谷~
 荒川から大発見 73本の巨大ザメの歯
 古秩父湾の時代の海の王者 史上最大の魚類メガロドンとは
 埼玉にサイがいた!? ~埼玉の海の時代の終焉~
 サイがいた森 楊井層の植物化石

第2章 ゾウの時代 ~大陸との接続と分断
 大陸からの分析 ~仏子層の化石と古環境~
 日本を代表するアケボノゾウ化石産地
 大陸との接続

第3章 巨獣の時代 ~古東京湾の時代~
 関東平野を広く覆う海 ~古東京湾の時代~
 ナウマンゾウが連れてきた!? 日本の生物たち

第4章 人類がやってきた ~変わりゆく生物相~
 奥東京湾の時代 ~人類の時代のはじまり~
 本州最古の縄文人前身骨格 妙音寺洞窟埋葬人骨
 現代型生物相の形成と崩壊
 消えゆく生物と露頭

資料篇展示資料一覧

研究ノート
 埼玉県産パレオパラドキシアから分かること
 菅沼標本からわかること
 日本のサイ化石 カワモトサイの重用性
 小型化したゾウの謎に挑む
 根小屋産出哺乳類化石群
 ツキノワグマはいつからツキノワグマか?

イノシシ被害防除研修会in鳩山 8月21日

鳩山中央公民館で開かれたNPO法人はとやま環境フォーラム主催『イノシシ被害防除研修会in鳩山』に参加しました。講師は古谷益朗さん。古谷さんの講演は毎年聴講しています(2016年2月14日17年2月9日18年10月22日)が、今回もすばらしいものでした。1時間遅れの参加になってしまい、資料がなくなってしまっていたのも残念でした。後日、当日配布された資料一式を送っていただきました。ありがとうございます。
190821イノシシ防除研修会in鳩山
児沢の畑でイノシシを目撃したのが、2015年5月18日。その後も足あとを見つけたり、「イノシシ注意」の看板が立てられたりしました。最近は岩殿ではシカの出没が話題になっています。今回、イノシシがこちらを向いて首を上下に振っている時は興奮状態で危険なサインと知り、「正しい情報と知識の共有」を再認識しました。

JAいるま野 『いるま野』2018年7月号(当日配布資料から)
  集 農作物の鳥獣被害について考える
 鳥獣被害を知ってほしい
 鳥獣被害はなぜ問題化するのか
 鳥獣被害はヒューマンエラー
 「地域ぐるみ」の取り組みが重要
 現場では 飯能市の取り組み
 現場では 毛呂山町の取り組み
 JAの取り組み
 取材を通じて
      広報いるま野のWEB版(2014年~)はこちらからダウンロードできます。

古谷さんからは鳥獣害対策の進んでいる先進地域として福井県鯖江市が紹介されました。
市民主役で取り組む地域ぐるみの鳥獣害対策 —福井県鯖江市ー
市民主役の鳥獣害対策(鯖江市)

イノシシはこんな生きもの1(芦屋市)

イノシシに出会ったら・人に馴れさせないために

広報『たてしな』6月号 7月30日

4月23日の記事でとりあげた長野県立科町出身の教育者、五無斎・保科百助(1868~1911)は、6月8日に生まれ、7日に亡くなっています。立科町の広報『たてしな』6月号に岩上起美男さんの「6月、五無斎先生を憶う[おもう]~ 本名? そして、現代書道の父・比田井天来先生との交わり?  ~」が12・13頁に掲載されていました。
広報立科2019年6月号12ページ広報立科2019年6月号13ページ

保科百助の「百助」は「ひゃくすけ」なのか「ももすけ」か。協和村(現・佐久市望月)で生まれた比田井天来との交わりの有無について本当のことを知りたいと願っている岩上さんは、保科百助という人物を大きく4点から評価しています。

①体験型教育の実践者であり、差別の愚[ぐ]なることを力説し、差別撤廃[てっぱい]のために尽力[じんりょく]した謹厳実直[きんげんじっちょく]な教育者。
②もったいぶった権力[けんりょく]や権威[けんい]に対する反骨心旺盛[はんこつしんおうせい]な人。
③自己本位で、悟[さと]らんとして悟りきれない煩悩[ぼんのう]の世界に住んだ鬼才[きさい]。
④奇行[きこう]と毒舌[どくぜつ]の人という半面、シャイで、心優しいユーモリスト。

保科百助という人物についてさらに図書を紐解いて学んでみたくなりました。

広報立科2019年6月号13ページ-001
両親の位牌を見ては思ふかな 線香立つるかゝをほしなと





今日のキツネノロウソク

今日もいなほてらすに出荷するブルーベリーの朝摘みをしている時見つけて撮影しました。
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キツネノロウソク 7月4日

2日にブルーベリー園の株元の草取りをしている時にみつけたキノコ。
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ポットに入れて持ち帰り、調べてみたら、キツネノロウソク(スッポンタケ科)でした。
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こども動物公園散策路・クロスカントリーコース 6月25日

梅雨の晴れ間、東松山農産物直売所いなほてらすにブルーベリーを出荷したあと、こども動物自然公園に5月31日開園した、散策路・クロスカントリーコースで散策路を歩きました。散策路からは児沢田んぼがチョッピリ見えていました(昨年7月14日の下見会記事)。
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ブルーベリーの出荷
 6月25日
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 6月24日
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稲田のヤマナシ 6月17日

群馬県吾妻郡東吾妻町大戸754-1の稲荷神社にあります。樹高17m、目通り周囲3.5m、根回り5.8mで推定樹齢300年ほどといわれています(東吾妻町教育委員会『東吾妻町の文化財』2008年)。ヤマナシは中国から入ってきて栽培されていたものが野性化したものとも言われており、現在、幸水や豊水などの栽培品種の多くは、この日本山梨が先祖とされています。
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近くにいなだ食堂があり、「すいとん、ひえめし」の看板がありました。『日本丹頂ツールブログ編Ⅱ』に記事(2014年3月3日)がありますが、昨年、店を閉めたそうです。残念!
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バス停や吾妻川には「いなだ橋」がありますが、「稲田」姓の方は住んでいないそうです。
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さらに草津街道を進むと信州街道大戸関所跡があります。1850年(嘉永3年)、関所破りの罪で国定忠治が処刑された場所です。
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第5回義高ウォーク(5/4) 4月24日

狭山市入間河原で、1184年に12歳で討たれた源義高(源義仲の嫡男、清水冠者)を偲んで、入間川から嵐山町大蔵まで27kmを歴史ガイドの解説付きで歩きます。5月4日、西武新宿線狭山市駅西口市民広場に8:00集合、8:20出発。参加費1000円。参加申込み:義高ウォーク実行委員会(04-2953-5704)。
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第5回義高ウォークを開催(狭山市観光協会)

保科五無斎碑 4月23日

4月16日、カタクリの花を見に立ち寄った長野県北佐久郡立科町山部の津金寺[つがねじ]に建てられていた明治時代の教育者・鉱物学者、保科百助(ほしなひゃくすけ)(1868ー1911)の顕彰碑です。石碑の人物・保科百助については、「百助少年」(立科町HP 2016年3月30日)。
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「五無斎」については、鉱物採集に出かけた先でわらじが切れてしまい、そばの茶店で買おうとしたところ手持ちが僅かに足りず、店の主人が値をまけてくれないことから「お足なし 草鞋なしには 歩けなし おまけなしとは お情けもなし」と狂歌を詠んだことから、あるいは『海国兵談』の著者林子平(1738ー1793)は「親も無し妻無し子無し板木無し金も無けれど死にたくも無し」から六無斎と号しましたが、それにならったともいわれています。
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石碑に刻まれている「我死なば 佐久の山部へ 送るべし 焼いてなりとも 生でなりとも」、「ゆっくりと 娑婆に暮らして さておいて わしは一足 ちょっとお先へ」が気になってどういう人物だったのか調べました。泊まるところがなくて友だちのところに出したという「○○ ○○○○○○○○○○に○」は「こまるこまる とまるにこまる」と読むそうですが、寄行・奇言の類はさておき「立科教育の精神的原点」として世のため人のために自分の一生をささげた保科百助をたたえる立科町教育相談員・岩上起美男さんの文章が立科町のHPに多数掲載されています。「信州教育」という言葉がありますが、長野県が教育県と言われる所以を感じました。
 ●広報たてしな2013年7月「「立科教育」への期待」20頁21頁
 ●広報たてしな2013年8月「五無斎・保科百助先生の「無垢なる教育的情熱」と「立科教育」」10頁11頁
 ●広報たてしな 2013年9月「五無斎・保科百助先生の凄さと魅力」12頁13頁
 ●広報たてしな 2015年6月「五無斎・保科百助先生を偲ぶ~奇行奇言の背後に横たわる実像~」12頁13頁
 ●広報たてしな 2016年6月「怖い人、五無斎先生を偲ぶ」16頁17頁 
 ●広報たてしな2017年5月「北佐久郡川西が輩出した俊傑二人~教育一途の人・五無斎と現代書道の父・天来~」12頁13頁
 ●広報たてしな2017年6月「北佐久郡川西が輩出した俊傑二人~教育一途の人・五無斎と現代書道の父・天来~」16頁17頁
 ●広報たてしな2017年7月「北佐久郡川西が輩出した俊傑二人~教育一途の人・五無斎と現代書道の父・天来~」18頁19頁
 ●広報たてしな2017年8月「北佐久郡川西が輩出した俊傑二人~教育一途の人・五無斎と現代書道の父・天来~」16頁17頁
 ●広報たてしな2018年6月「五無斎先生を想う~悟らんとして悟りきれない煩悩の世界に生きた鬼才~」12頁13頁

布引観音 4月16日

「牛に引かれて善光寺参り」で知られる布引山釈尊寺(長野県小諸市)に行きました。
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石切山脈(稲田石) 4月11日

茨城県笠間市に稲田という地名があって国道50号線を通る度に気になっていたのですが、『旅の手帖』4月号の記事「水戸・笠間、知らないなんてもったいない! 春めき、いばらき。」を見て訪れました。稲田石は日本で一番白い花崗岩(御影石)で、東西約20㎞、南北約10kmの通称石切山脈と呼ばれる広大な地域に埋蔵・採掘(1899~)されていますが、「石切山脈」の見学スポットは採石場(2004~2014)跡地で、現在は湧き水を湛える湖に30m超の巨大な岩壁がそそりたっていました。
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石切山脈を見学する前にJR水戸線稲田駅隣接の「石の百年館」(石の百年館パンフレットPDF版)見学をお勧めします(見学無料)。
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稲田石(笠間市役所笠間チャンネルの動画3分35秒)

甲州蚕影桜・慈雲寺のイトザクラ 4月9日

山梨県峡東(きょうとう)地域(山梨市・笛吹市・甲州市)のモモとサクラを満喫しました。

八代ふるさと公園の甲州蚕影桜(こうしゅうこかげざくら)(笛吹市八代町岡)
南アルプスや甲州盆地を一望できる眺めの素晴らしい公園です。
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盃塚古墳(さかづきづかこふん)の隣にある2本のソメイヨシノ。

慈雲寺(じうんじ)のイトザクラ(甲州市塩山中萩原)
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樋口一葉の両親が寺子屋に通っていたことから、境内に「樋口一葉女史文学碑」(1922年)がある。

帰路、大菩薩ラインの甲州市柳沢峠(標高1472m)からの富士山
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日本農業遺産 果実の里 山梨県峡東地域(山梨市・笛吹市・甲州市)
 山梨県峡東地域の果樹農業システムが日本農業遺産に認定(2017年3月、全国8地域初認定)
峡東地域の果樹農業システムの特徴
 峡東地域はわが国におけるブドウ栽培発祥の地とも云われており、地形や気候を巧みに利用しながら、長い年月をかけて高品質な果実を生産するための高度な栽培技術を作り上げてきました。
 例えば甲州式と呼ばれる江戸時代に考案されたブドウの棚式栽培や、手間ひまをかけた、きめこまかい栽培管理は世界的にも独特の技術であり、生産された果実は国内はもちろん海外でも高く評価されています。
 また、800年あるいは1300年前から栽培されてきたブドウの「甲州」をはじめ、本地域で栽培している果樹の品種・系統はモモやスモモ、オウトウ、カキなど[この5品目だけでも]300種以上にのぼるなど、他に類をみない多様性を有しています。
 こうした歴史ある果樹農業は、400年の歴史をもつ枯露柿(ころがき)生産やワイン醸造、農業の観光利用などと組み合わされ、現在でも地域の暮らしを支える産業として重要な役割を果たしています。

盆地に適応した山梨の複合的果樹システムとは
 扇状地の傾斜地を中心に多くの品目・品種を栽培し、品質の高い果実の生産をするとともに、果実加工や農業の観光利用などを組合わせ、地域の暮らしを支える産業の維持と生態系との共存を図ってきた持続的かつ独創的な農業システムです。

 多様な果樹栽培
  地形、気候に適応した栽培技術
  多様な遺伝資源、品種開発
  四季折々の美しい景観
 生物多様性
  里山と平地をつなぐ緑のネットワーク
  動植物の生息環境の提供
  雑草を利用した草生栽培
 果実加工と果樹農業の観光利用
  地域独自の加工技術
  多面的な生計保障による農家経営の安定
  地域経済への貢献と雇用の創出

世界農業遺産への認定をめざして 峡東地域の扇状地に適応した果樹農業システム概要
 峡東地域の農地の多くは扇状地にあり、不整形で狭く、傾斜や起伏、土壌などの立地条件は様々です。
 農家は、扇状地という立地条件や多雨・湿潤な自然条件に適応できる作物としてブドウ、モモなどの落葉果樹の栽培を行ってきました。
 適地・適作により、扇状地の条件に適応し効率的に利用する独特の土地利用を行うことで、世界トップレベルまで果実の高品質化・高付加価値化を進めることにより、収益性の高い農業経営を実現しています。
 長い歴史の中で、峡東地域の農家の知恵と工夫、努力により、小規模な家族経営農家の暮らしを安定的に支えることが可能な、優れた果樹農業システムが築き上げられています。
将来にわたり守り継承しなければならない峡東地域の果樹農業システム
 「果樹の農業生物多様性
  多品目、多品種・系統の果樹栽培
  地域に自生する草種を利用した草生栽培
 「扇状地に適応した独特なランドスケープ
  複雑な立地条件に適応した巧みな土地利用
 「伝統的な知識システム
  甲州式ブドウ棚
  きめ細かな管理による世界最高水準の高付加価値化
  果実加工や観光利用
世界的に重要な課題、現代的な課題への貢献
 「持続可能な開発目標(SDGs)との関連
  1 貧困をなくそう
  2 飢餓をゼロに
  5 ジェンダー平等を実現しよう
  7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  8 働きがいも 経済成長も
  10 人や国の不平等をなくそう
  12 つくる責任 つかう責任
  13 気候変動に具体的な対策を
  15 陸の豊かさを守ろう
      (峡東地域世界農業遺産推進協議会パンフレット)

孝子桜 4月5日

栃木県宇都宮市古賀志町の城山西小学校のシダレザクラ・孝子桜です。付近の民家には多数の枝垂桜がありました。
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城山西小学校の校庭(正門・西門)、柴田家の桜

城山西小学校(Facebook)


ミツマタの花 4月1日

梅田飯店の近くにある長泉寺で和紙の原料、三椏(みつまた)の花を見ました。
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さらに桐生川沿いに三椏の群生地がありました。スギの伐採跡地です。
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桐生和紙の工房もありました。楮紙(ちょし)を漉いているようです。
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根本山(ねもとさん、1199m)を源流とする桐生川上流域は森林浴をはじめ、楽しみの多い場所です。
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老越路峠(おいのこえじとうげ)を越えて田沼町(現在・佐野市)に出て、栃木県から帰宅しました。

梅田飯店・梅田林業地 3月31日

桐生市の梅田地区にある梅田飯店で帯ラーメンを食べました。ひもかわうどんのラーメン版です。
店内の壁には懐かしい広告が貼ってありました。
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ニッポンビールはサッポロビールの前身だったのですね。

桐生市梅田地区は桐生川林業地として群馬県内屈指のスギ・ヒノキ優良材の生産地だそうです。
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温室栽培のカボチャ 1月31日

道の駅ごかにある農産物直売所わだい万菜で温室栽培のカボチャを販売していました。
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1個1,700円が最高値です。

虹の松原の落葉・落枝の利用② 1月28日

虹の松原の落葉・落枝の利用について、峰達郎唐津市長は2018年4月13日の第18回国連本部経済社会理事会でので次のようにのべています。(市長スピーチ内部資料「虹の松原保全の取り組みについて」。2000年に採択されたミレニアム開発目標並びに2015年に制定された持続可能な開発目標(SDGs)の目標15「緑の豊かさを守ろう」に関する報告の一部です。)
次に資源の活用についてです。1年間に1000tもの松葉や枯れ枝が落ちてきているという調査結果があります。ボランティアの参加者数が急増し、集められる松葉や枯れ枝も増加し、処分費用が高額となり、松原の中に放置され、景観の低下や松くい虫(害虫)の温床となる問題がでてきました。そこで、これらを資源として活用するための検討を行ってきました。
  • 松葉に関しては、たばこ農家が苗床としたり、油粕と混ぜて堆肥として活用されています。
  • 枯れ枝に関しては、活用方法がなく、多額の費用をかけて処分をしていました。そこで、2011年からは木質ペレットに、2014年からは、企業と連携してフルボ酸を抽出しシャンプーに、2016年からは、里山で困っている竹に松葉を詰めて薪にして薪ストーブの燃料として活用、さらに、農業用の炭もつくりました。この時に焼き芋をつくって参加者にふるまうと、大変喜んでいただきました。この様に、色々と試してきましたが、「生産効率の問題」や「消費先の課題」もあり実用化には至っていません。
タバコ農家による虹の松原の落葉堆肥利用については、「虹の松原の落葉・落枝の利用①」(1月25日記事)で紹介しています。

フルボ酸シャンプー
国土防災技術株式会社日本フルボ酸総合研究所で、集めた松葉を商品として再利用する試みとして「虹の松原フルボ酸プロジェクト」(虹松プロジェクト)を立ち上げ、松葉堆肥から植物にミネラルを補給する役目を担っているフルボ酸という物質を抽出し、シャンプーとトリートメントが商品開発しています。虹の松原REPROTE(リプロテ)というブランドです。

松葉炭を水質浄化剤や土壌改良材に
松葉を炭化して松炭を作り利用することについては、田中明さんの研究があります。
●真鍋将一・田中明「松葉の高効利用による屋上緑化に関する研究」(佐賀大学海浜台地生物環境研究センター『Coastal Bioenvironment』4巻、2005年)
要約:虹の松原の衰退につながる松葉の堆積の対策として、松葉を屋上緑化の土壌代替材として利用することを試みた。保水性・軽量性を比較するために、「松葉」「松葉炭」「粉砕松葉」「粉砕松葉炭」「木炭」「マサ土」の6種類を用意した。保水性は芝生が無濯i既で、枯れない期間と可能蒸発最・蒸発散量の関係を調べることにより検証した。その結果、松葉、マサ土、松葉炭、粉砕松葉炭、水炭、粉砕松葉の順に枯れ、松葉以外はマサ土より保水性が高いことがわかった。 HYDRUS-2Dによるシミュレーションを行った結果も、完全には一致しなかったものの実験通りの順番に蒸発散比が減少し始めた。軽量性についてはマサ土以外で、飽和密度が約 1(g/cm3)と屋上緑化に利用できる数値であった。保水性・軽量性を考えると粉時松葉、粉砕松葉炭については屋上緑化の土壌代替材として利用できることがわかった。
●田中明・西村智恵「松葉炭による水質浄化機能」(佐賀大学海浜台地生物環境研究センター『Coastal Bioenvironment』6巻、2005年 )
要約:堆積松葉の有効利用法の一つとしての松葉炭の水質浄化能力を明らかにするため、備長炭および砂を比較対象として検討、考祭した。その結果、松葉炭のCOD[化学的酸素要求量]に対する浄化能力は備長炭と比べて低く、砂と同程度であり、さらに、微生物を付着させることで高い硝酸イオン除去能力を示すことが確認された。

●宮村美保・原口智和・加藤 治・田中明「松葉およびホテイアオイの炭化物を用いたクリーク水の浄化」(『佐賀大学農学部彙報』第93号、2008)
摘要:近年、佐賀平野ではクリークの水質環境の悪化が顕著になっている。また、佐賀県内では松原の堆積松葉や水路に繁茂するホテイアオイの処理が問題となっている。本研究では、これらの課題を同時に解決する方法として、これらの植物を炭化物にし、それをクリーク水の浄化に利用することについて検討した。実験の結果、松葉炭、ホテイアオイ炭ともに、溶解性成分の溶出を施した場合、リン成分に対して高い浄化能力を示すことが明らかとなった。

●田中明「廃材材料の使用」(中田勇喜・岡田穣編著『海岸林との共生 海岸林に親しみ、海岸林に学び、海岸林を守ろう!』山形大学出版会、2011年)86~87頁。
現在、虹の松原のほとんどの堆積マツ葉は葉タバコ農家によって、温床や堆肥として利用されています。しかし、その葉タバコの生産量も減少傾向にあり、今後は他の用途についても検討することが急務となっています。
そこで、堆積マツ葉の有効利用の一つとして、マツ葉を炭化させた「松葉炭」の水質浄化剤や土壌改良材としての可能性について検討されています。
マツ葉炭の作り方 研究材料としての松葉炭を使用する場合は、炭化温度、炭化時間を一定にする必要がありますが、そうでない場合は簡単にたき火を利用して作ることができます。同じ方法で松かさも炭化でき、唐津市の東唐津小学校では環境教育の一環として、炭化した松かさで消臭剤も兼ねた置物を製作しており、生徒達に好評です。
佐賀大学の研究では一定の温度にした電気炉の中に、マツ葉を詰めた鉄製の缶(直径7.5㎝、高さ15㎝)に30分間入れて炭化させました。この時、炭化に伴って発生するガスを逃がすために缶に直径3~5㎜程度の穴をあけておくことが大切です。発生するガスによって蓋がはずれないように針金などでしばっておきます。

虹の松原の落葉・落枝の利用① 1月25日

佐賀県唐津市の虹の松原は三保の松原(静岡市清水区)、気比の松原(福井県敦賀市)とともに、日本三大松原の一つに数えられています。長さが4.5km、幅が500m前後、226haもの広大な面積を持つ松林で、松の本数は約100万本にも及びます。電気やガスの普及以前には家庭用の燃料などとし て利用するために頻繁に松葉かきが行われていましたが、その必要がなくなるとともに松葉は放置されるようになり、2005年頃には厚さ30~40㎝の腐植層を形成して松 の生育に悪影響を与えるようになりました。松葉や枯れ枝の年間落下量は1㏊当たり5トン、全体で1000トンという概算もあります。
現在、松ぼっくり・枯れ枝拾い・松葉かき・除草などの作業をおこなうことにより、白砂青松の環境を取り戻そうという松原再生活動が広がり、集められる松葉や枯れ枝も増加しています。そこでこれらをゴミとして片づけるのではなく資源として活用できないかということで、様々な利用方法が試めされ、実施されるようになりました。
虹松原クリーン大作戦(佐賀県・唐津市)松葉かきチラシ(福井県・気比松原)

松葉の利用
「さまざまな落ち葉を堆肥に利用していますが、マツなどの針葉樹の葉はできるだけ混入しないように」している植物園もあり、「松葉は C/N 比50~60と炭素成分が多く、堆肥になるのが遅い上に、松葉で作った堆肥は酸性であるため注意して用いなければならないので、一般的な堆肥として使うのには不向きである」といわれていますが、唐津市では、たばこ農家が苗床としたり、油粕と混ぜて堆肥として活用しています。唐津市は全国葉たばこ販売代金上位7位、佐賀県の葉たばこ栽培農家数、栽培面積の9割強の実績(2014年)がある葉たばこ栽培の盛んなところで、葉たばこ農家が堆肥として使う松葉の調達先の大半は虹の松原からです。

※小林恒夫「東松浦半島(上場台地)における葉タバコ栽培用堆厩肥原料の構成と流通」(佐賀大学海浜台地生物環境研究センター(現在は佐賀大学農学部附属アグリ創生教育研究センター)『Coastal bioenvironment』7、2006年)
虹の松原は国有林であるから、西九州たばこ耕作組合玄海支所は森林管理署との間で毎年、松原250ha中180haにおいて一定分量の松葉の採集契約を結んでおり、その中でゾーニングによって同耕作組合所属の各地区での利用が行われている。各地区にゾーニング配分された区域での松葉採集方法は地区ごとに異なっており、呼子町、唐津市、肥前町の各地区では所属する葉タバコ栽培農家全員、あるいはその中の一定メンバーによる共間作業による採集が行われている。また、個人での採集作業も少なくない。ともに年末、年始の休みを削つての忙しい作業である。
堆肥原料使用たばこ農家数地区別堆肥原料使用状況

松葉の調達先松葉採集作業様式
表1~3にある市町村(呼子町・唐津市・鎮西町・玄海町・肥前町)は、玄海町を除いて1市3町で合併し、2005年1月から唐津市となりました。

※「農業との連携による松原保全-堆積松葉の利用-」(『虹の松原七不思議の会』)
タバコ農家による松葉の利用
 25年ほど前から、虹の松原では全面積230haのうち180haの松葉が 唐津市周辺のタバコ農家によって収集され利用されている。
 その方法は以下のとおりである。
 まず12月頃に松葉を収集しやすくするために除草しておく。次に1月頃に松葉を採取する(写真)。採取後1年間は苗床(子床)として使用し(写真2略)、その後1年かけて堆肥化して土壌改良材として利用している。
タバコ農家の松葉採取
 時々 ボランテイア活動で松葉かきをしてたまった松葉を収集に行くこともあるが、多忙な時は行けないこともある。
 苗床は20~25℃程度にする必要があるので、電熱線を利用することもあるが、松葉で苗床を作ると、昼間の太陽からの輻射熱を吸収、蓄熱して、夜間の温度の低下を防ぐ作用によって、適温に保つことができる。
 次年度は、苗床から松葉を出し、それに油かすや草、カヤ、アシ、麦わら、常緑樹の落ち葉などを混ぜて、発酵させて堆肥を作る(このとき40℃近くになることもある)。
 ゴルフ場の松葉には芝も混じっているので、発酵がすすむが、これだけでは良い堆肥はできないので、油かすや牛糞を加えると3ヶ月早く、良い堆肥ができる。

注1.松葉1トンにつき油粕を20kg入れて、水を加える。ビニールシートをかけて15回ほど切り返すと良い堆肥が早くできる。
注2.松葉を利用するようになる以前は、カヤ、わら、ヨシなどを刈り取って、使用していたが、採取場所も少なくなったために、今は安定的に採取できる松葉を利用している。
注3.松葉に何も加えずに3年間自然条件下に置いたものは肥土(ラン栽培に適している)として利用している。
注4.地表面に樹木、草、こけなどがあると、松葉かきが困難であるので、松葉だけが砂地に堆積していれば、容易に採取できる。また 一カ所に収集してあれば、非常に助かるとのことであった。
注5.松葉のC/N比は50~60あり、炭素成分が多く、堆肥になるのが遅い、また松葉でつくった堆肥は酸性であるので、注意すること。

コンポスターで松葉処理 1月24日

静岡市清水区の三保の松原の松葉を利用してコンポスターで堆肥をつくる取り組みです。静岡市産学交流センターB-nest(ビネスト)産学連携事業2013年度の『地域課題に係る産学共同研究委託事業』です。

三保の松原の松葉を有効利用した環境保全への取り組み
NPO法人三保の松原羽衣村×静岡大学農学部森田明雄教授の産学協同研究
松葉の利用法の 1 つとして、堆肥化させて肥料として利用する方法が各地で行われていますが、この研究は三保の松原の松葉を原料にして市販の回転式コンポスターで松葉堆肥をつくる実証研究です。(以下は研究成果よりテキスト部分を掲載。写真・表・グラフなどは省略しているので、詳細はダウンロードして確かめて下さい。)

目的

三保の松原は、富士山が世界文化遺産として登録された中に含まれた景勝地です。その景観をなす約5万本の松の保全には、将来にわたっても大きな課題となっています。落ちた枯れ松葉の清掃も松の生育には必要な作業でありボランティアなどの協力により実施しておりますが、落ち葉の収集にも大変な労力を費やしているのが現状です。収集された松葉を処理し地域で活用できれば、収集作業の労力軽減にも役立ち、地域の環境にも貢献できるものと考え、松葉の再利用の一つとして堆肥化させて肥料として利用する方法も報告されているので、三保の松原で実証することにしました。


成果

松葉堆肥の作成方法

市販の回転型コンポスターを用いて、乾燥松葉3~7kgに対して1kgの堆肥化促進剤を加え、2ヶ月間撹拌しながら生ごみ類(乾燥松葉の1~10倍程度)を入れて、その後1ヶ月間熟成させることで、AとBの二種類の堆肥を作製しました。(A:羽衣ホテル生ごみ、B:一般家庭生ごみ) なお、堆肥化時の注意点として、

  1. コンポスターを屋外に設置するため、気温が低下する冬季は、発酵速度が低下するため、熟成期間をより長くする必要がある。
  2. 堆肥化終了時前の降雨により水分量が多くなった場合には、使用前に適度に乾燥させる。
  3. 使用前に、pH(6~8)とEC値(5mS/cm以下)をチェックする。 (EC値とは、堆肥に含まれるイオンの量)
miho_photo1堆肥の化学性(乾燥松葉・松葉堆肥AとB堆肥の品質推奨基準)



松葉堆肥の使用方法

コマツナを用いて幼植物試験を行ったところ、今回作製した松葉堆肥AとBは、容積割合で40%も施用してもコマツナの発芽率、生育並びに葉色が抑制されることなく、むしろ育成と葉色が対照よりも優れる傾向が認められ、良質な堆肥であることが確かめられました。今回作製した松葉堆肥AとBを容積割合で20%土壌に混入した場合、それぞれ農地10a当たりの投入量は現物重で約1.2tと約0.9tとなりました。豚糞堆肥の施用上限値は、畑作物や野菜で10a当たり2~2.5tです。また、堆肥に使用する生ごみの種類により科学的な性質が異なることや、作製する時期により腐熟度が異なる点を考えると、松葉堆肥の投入量は、現物1~2t程度とするのが妥当であると思われます。なお、実際に農地に投入する場合には、松葉の大部分がその形状を保っているので、少量ずつ使用し、農作業に支障を与えないかを含めて、適正な使用量を決めるのが望ましいです。

『三保の松原の松葉を有効利用した環境保全への取り組み』概要報告書

福岡市・NPO・市民による松葉の堆肥づくり事業 1月22日

福岡市の『暮らしと松林をつなげる「松葉の堆肥づくり」事業』は福岡市農林水産局森林・林政課とNPO 法人循環生活研究所が協働し、松葉の堆肥づくりを通じて地域住民が松林に対する興味・関心を高め、積極的に松林保全活動を行うことのできる仕組みをつくる事を目的とした事業です。2014年度に事業採択され、15年度から3ヵ年実施されました。
事業目標として
①地域普及活動
・ワークショップ開催等による住民の関心向上
・マニュアル本の制作
②学校教育活動
・小中学校の教育プログラム導入による若い世代の関心向上
③堆肥化活動
・松葉堆肥づくりとできた堆肥の地域での活用(花壇・農地)
・堆肥の有効性の実証実験
をあげています。
 NPO と市の役割分担は、
福岡市
・情報提供
・広報および普及活動
・関係機関との連絡調整 等
NPO
・松葉の堆肥化、作成指導
・イベントの開催、活動 PR
・他団体との情報交換、連携 等
事業内容、成果等は、松葉の堆肥づくり事業実行委員会の各年度の事業の進捗状況資料でたしかめられます。→『暮らしと松林をつなげる「松葉の堆肥づくり」事業について』(2017年度2016年度2015年度
奈多と三苫(みとま)の松林再生作戦(福岡市)松葉を燃料にごはんを炊こう松葉堆肥のつくり方教室とタマネギ植え

2018年5月には松葉堆肥の作り方や堆肥を使った農作物 の育て方などをまとめた『松葉の堆肥づくりマニュアル』が作成されました。
松葉の堆肥づくりマニュアル(プレスリリース)松葉の堆肥づくりマニュアル表紙

松葉堆肥成分表

※NPO法人循環生活研究所理事長たいら由以子さんの「暮らしと松林をつなげる松葉堆肥のすすめ」が『グリーン・エージ』523号(日本緑化センター2017年7月)に掲載されています。
松葉堆肥で松林と野菜と私たちを健康に(循環生活研究所)

和歌山県美浜町の松野菜 1月21日

和歌山県日高郡美浜町には面積79ha、延長4.6km、最大林帯幅500mと近畿最大規模の「煙樹ヶ浜海岸林」[えんじゅがはまかいがんりん]があり、背後に広がる御坊平野を潮害や風害から守ってきました。松の枯葉はかつて、かまどや風呂の焚きつけに使用されていましたが、電化製品などの普及により使用されなくなり、地面に積もって松の生育を妨げるゴミとなっていました。そこで、「何かに使えないだろうか?」、「松葉を堆肥にしたら…」ということで、2006年、松の枯葉を堆肥にして野菜を栽培する取組みをはじめました。翌年には松葉堆肥が完成。野菜の発芽実験に合格後、キュウリの栽培を行い、試行錯誤を重ねた結果、松葉堆肥で育った初の「松野菜」となる「松キュウリ」が完成しました。2008年には「松トマト」、11年には「松イチゴ」の栽培、販売も始まり、「松」ブランドの農産物が広がりました。
2009年には「森林バイオマス利用」という付加価値を持った地域農産物のブランド化、認知度の向上を目指して「煙樹ヶ浜松葉堆肥ブランド研究会」が設立されました。研究会では「松野菜」の成分分析や残留農薬検査を行って品質保持に貢献するとともに、松葉堆肥の原料となる松葉の確保(海岸林の広葉樹を伐採して松葉掃きができる松原をつくる)、松葉かきに使う備品の整備、作業効率化、PR活動など幅広い活動を行っています。
煙樹ヶ浜の松キュウリ
「松野菜」の栽培に使用する松葉は、毎年2月の第2日曜日の「松の日」前後に周辺住民や地元小学生が中心となって松葉かきをして集められます。その後、6月に1回目の切り返し、翌年1月に2回目の切り返しをして、籾殻、石灰窒素を混ぜて発酵をすすめ、6月頃、1年半かけた松葉堆肥が完成します。

松キュウリ・松トマト・松いちご(日本観光振興協会『観るナビ』)
煙樹ヶ浜松葉堆肥ブランド研究会
煙樹ヶ浜の松葉堆肥で育ったブランド作物。 黒潮からの風と太陽をいっぱいに育った煙樹ヶ浜の松葉。 この松葉(落ち葉)を集めて堆肥化し、キュウリやトマト、いちごの栽培に利用し「松」ブランドとして出荷している。 松葉かきによる松林の保全と地域の農作物のブランド化による地域農業の活性化を目指している。

 ●松林の保全から始まった「松野菜」プロジェクト
 ●「松葉堆肥」ができるまで
 ●「松野菜」ブランドを県外へも積極的にPR
 ●今後の展望は、販路拡大とプロジェクトの安定化

 (近畿財務局和歌山財務事務所地域トピックス 地方活性化に向けた取り組み事例46 2012.06.28)
 1.はじめに
 2.地域活性化に向けた取り組み
 3.さらなる発展に向けて
こうした取組は、これまで不用物として放置されていた松葉が循環型資源として活用されるだけでなく、松葉かきによる松林の環境保全や周辺の防災対策のほか、松葉かき作業を通じた住民交流や農家の活性化等、多面的な効果がもたらされています。
しかし、年々農作物の生産拡大を図ってきている一方で、この取組を安定的なものとするには、さらに販路を広げることが必要不可欠となってきます。このため、近時、美浜町では、ブランド価値向上による販売促進を目指し、「まつりん&ぼっくりん」という愛称の煙樹ヶ浜松林イメージキャラクターを作成し、農作物のパッケージへのシール貼付や、大阪、名古屋等の県外イベントに着ぐるみで参加するなど、積極的な広報活動が行われているところです。 こうした PR 効果が表れ、今後、一層の活性化に繋がることが期待されます。

松葉の使い道 1月20日

市民の森のアカマツ林保全・再生活動をになう市民ボランティアの輪をどのようにして広げていくのか、あれこれと学んでいます。
海岸林再生プロジェクト』のサイトの「活動ブログ」に「将来のマツの可能性」(A) 、「 〃 part2」(B)があって、松葉の利活用の事例についてまとめてありました。
 マツ材とは別の使われ方
「一部地域ではバイオマス発電に利用されている。たばこ農家の苗床や、川の浄化に少量使われている。燃料としては早く燃え尽きてしまい、堆肥としても使いづらく、事業規模では成立していない」と聞きました。
調べてみると、、思っていた以上に事例だけはたくさんありました!!
昔は主に燃料として活用されていたそうですが、現在は燃料としてだけではなく、松野菜・松酒・松葉茶・サイダーといった食料・飲料品からシャンプー・薬といった日用品にまで本当に幅広く活用されているのです。他にも松脂(マツヤニ)の成分から、粘着剤、香料、滑り止め、紙の添加物にまで使用されています。
ちなみに、松野菜は和歌山県美浜町で作られているもので、マツの枯れ葉と籾殻が発酵されてできた、松堆肥から栽培されたトマト、キュウリ、イチゴなどのことを指しています。このように、一部地域ではマツは堆肥としても活用されているのですね。一方、松葉茶やサイダーは、マツを香料として使用されています。
驚いたことに、海外でもいろいろな国で使われているのです。例えば、韓国の松餅(ソンピョン)と言われる、マツの香りのついた蒸し餅は、お盆の時期に食べる風習のあるお菓子だそうです。他にも、フランスではマツヤニ入りのキャンディーが販売されています。フランスでは昔から、マツヤニには肺の浄化作用がある事が知られているそうです。(A)
 落ち葉を燃料・肥料としてつかう
マツの落ち葉の有効活用方法の主な使い道として、燃料・肥料が挙げられます。実は、マツの落ち葉は昔から人々の生活の暮らしに身近なものなのですよ~。ガスや灯油が普及する1940年代~1950年代の半ば頃までは、薪や炭が庶民の暮らしを支えていました。特に松の落ち葉は火がつきやすく、かまどや風呂の焚きつけに重宝されていました。固めて縄で縛った松葉を売り歩く商売もあった程だそうです。現在では、家庭からかまどが消えつつありますが、夏の京都の風物詩、五山の送り火には松の薪と松葉が使われているそうです。他にも、陶磁器を焼き上げる登り窯としても使われています。マツは、他の木材と比較しても単位重量当りの燃焼熱量が高いんですね~。
他にも、マツの落ち葉が燃料・肥料として有効活用されている事例があります。例えば以前の記事でもご紹介した、松野菜です。松野菜は和歌山県美浜町で作られているもので、マツの枯れ葉と籾殻が発酵されてできた、松堆肥から栽培され、松トマト、松キュウリと呼ばれています。煙樹ヶ浜松葉堆肥ブランド研究会事務局は、「松葉は環境にも優しいバイオマス資源であり、その堆肥を撒いた土壌は通気性、保水性に優れ、植物の根に良好な環境を作り出す」と述べています。他にも、ガーデニングなどでよく使用されている、クロマツペレットが挙げられます。クロマツペレットは熱量が高く、灰分1パーセント以下の燃料用として非常に優れた特徴があるそうです。(B)
松葉堆肥で育てた和歌山県日高郡美浜町の『松野菜』については別稿で紹介します。
※「松葉酒」(ブログ『


はじめての鉋
』から)

※「松葉サイダーを作った」(安田陽介さんのブログ『大文字山を食べる』から)
※「松餅(ソンピョン)」(『cookpad』から)

スターライトイルミネーション2018 12月29日

武蔵丘陵森林公園のスターライトイルミネーション2018をみました。
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中央口ゲートから、針葉樹園、カエデ園、植物園へ。
芝生広場では光の湖と海賊船。10分おきにドラゴンが登場。

いせさきイルミネーションin華蔵寺 12月19日

群馬県伊勢崎市華蔵寺公園で開催されている「いせさきイルミネーションin華蔵寺」を見にいきました。
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華蔵寺公園では大観覧車で高さ65mから夜景を楽しみました。

岩殿自治会のゴミ拾いに参加 10月28日

11月2日~4日に開催される第41回スリーデーマーチに向けて実施された岩殿自治会のゴミ拾いに参加し、岩殿会館-入山沼間の道路のゴミを拾いをしました。
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アナグマが溺死 9月1日

児沢家の古井戸にニホンアナグマ(食肉目イタチ科アナグマ属)のメスが落ちて死んでいました。
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四肢には5本の指を持ち、親指はほかの4本の指から離れていす。前足の爪はとても長い。雄は2年、雌は1年ほどで性成熟し、寿命は10~15年程度。

三本さんが引き揚げて土葬しました。写真は三本さん撮影です。岩殿では市民の森との境に巣穴らしいものがあり、昼間、見かけたこともあります。

『ニュートン』2018年10月号のNature View に「ニホンアナグマ -巣穴で暮らす、家族思いのアナグマ」(写真・文:福田幸広)が掲載されています。「ニホンアナグマは、本州、四国、瀬戸内海の小豆島、九州に広く分布している。頭胴長は雄が63~70センチメートル、雌が56~61センチメートル。基本的には夜行性だが、季節によっては日中も活動する。一般的には雑食性で、ミミズを好む。ニホンアナグマの生態は未知の部分が多く、目撃例はタヌキと混同されていることが多い」(84頁)。「成獣のニホンアナグマは、雄は単独で、メスは子どもといっしょに冬眠する。冬眠の時期は地域によってことなるが、およそ12月~2月だ。ニホンアナグマは、クマのように冬眠が終わるまで巣穴から出てこない、といったことはなく、ときどき巣穴から出てきてグルーミング(毛の手入れ)をしたり、巣穴の整備をしたりして巣の中へ戻る」(87頁)。「ニホンアナグマは巣穴の中で1~4頭の赤ちゃんを産む。赤ちゃんの誕生時の体重はおよそ70グラム。生後約50日をすぎ、赤ちゃんが自力でヨチヨチ歩けるようになると、母親が赤ちゃんを巣の外に出す。……母親が赤ちゃんを巣の外へつれだすときに「ビルビルビルー」という鳴き声をだした。交尾の時期に雄が発していた、あの鳴き声だ。母親はこの鳴き声をたくみに使って赤ちゃんを誘導し、さまざまなことを教えていく」(90頁)。「ニホンアナグマの母親は、子育て中に何度か引っ越しをする。赤ちゃんの糞尿で巣の内部がよごれて虫がわくため、衛生状態を保つ目的があると考えられている。また、危険を感じたときにも引っ越しをする」(91頁)。

※福田幸広写真集『アナグマはクマではありません』(東京書店、2017年)


玉淀ダム 7月29日

六堰頭首工からさらに上流の寄居町にある玉淀ダムです。一昨年の8月30日以来、久し振りです。玉淀ダムの様子は埼玉中央漁協寄居支部のHPの現在の河川状況(荒川玉淀)」で見られます(2015年9月9日2016年8月30日2017年10月23日はゲート全開、今日)。ダム全開放は2015年の前は2007年9月7日だそうです。15・16・17年と3年連続なのは異常なのでしょうか。
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今回はゲートの上を歩いて対岸に渡ってみました。ダムには流れてきたゴミがたまっていました。
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大里用水六堰頭首工 7月29日

午後2時頃の荒川の大里用水六堰頭首工(ろくぜきとうしゅこう)です。一昨年(2016)8月30日の台風10号による大増水ほどではありません。
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大里用水六堰頭首工とは
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道沿いの草刈り 7月26日

三本さんに手伝ってもらって、青木ノ入から入山沼に向かう道路の樹林地側を20mほど草刈りしました。22日に刈り残した部分です。

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作業前(入山沼側から)
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すまんじゅうづくり教室に参加 7月19日

三本さんと高坂市民活動センターで開催された高坂の郷土料理「酢まんじゅう」づくり教室に参加しました。講師は田島いとさんと10名のボランティアスタッフの皆さんのてきぱきとしたご指導で、19名の受講者はお昼にはできたての7個宛の酢まんじゅうを菓子箱につめ、家伝の「酢」の元種をいただくことができました。
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※秩父地方の「酢まんじゅう」づくり(黒沢和義さんの『山里の記憶』同時代社刊)

※ふくろや(埼玉県秩父郡長瀞町本野上646)の「酢まんじゅう」

※万十屋(群馬県前橋市西片貝町4-16-10)の「片原まんじゅう」

クズの葉を食べるノウサギ 6月24日

岩殿C地区の畑の上の南向き斜面でノウサギが立ち上がってクズの葉をとって食べていました。
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今日も休憩所のテーブルにルリボシカミキリがいました。
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ニイニイゼミ 6月18日

高坂駅西口のヤマモモにいたニイニイゼミ(セミ科)。
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ニイニイゼミ『Hondaキャンプ』「生きもの図鑑」

オオヒラタシデムシ 5月28日

田んぼに下りていく林内で群がっていたオオヒラタシデムシ(シデムシ科)。何にたかっているのか近よると、落ち葉の中に隠れました。あとには何も残っていませんでした。
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※「オオヒラタシデムシ」(『昆虫エクスプローラ』昆虫図鑑)
※「オオヒラタシデムシ
     (東京大学大学院新領域創成科学研究科『関東を中心とした地表徘徊性甲虫』)
※「シデムシ」(ソニー教育財団科学の泉-子ども夢教室2009年度レポート)

ヒオドシチョウ 5月25日

岩殿A地区に軽トラで下りていく林内の道に落ちていました。ヒオドシチョウ(タテハチョウ科)です。
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ギンツバメ 5月22日

ツバメガ科のギンツバメです。昼行性のガで幼虫の食草は毒性のある旧ガガイモ科(現キョウチクトウ科)だそうです。
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※ギンツバメについて
 

※「キョウチクトウ科」(『三河の植物観察』)

※「コカモメヅル」(『新ひむか昆虫記』)
以前から気に掛けていた蔓草だが、意外と見つからなかった。ギンツバメの食草でもあるので、きっとどこかに生えているはずだと思っていた。……

植物調査シートを見たら岩殿F地区にコバノカモメヅル(キョウチクトウ科)がありました。

en_むすびフリーマーケット 5月13日

農産物直売所いなほてらすで開催されたリサイクルフリーマーケットを見学し、出店の仕方など主催者の4Rアクション実行委員会竹島さんから伺いました。次回は7月8日(日)だそうです。雑誌や古本など販売しようかと思っています。
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イベント準備 3月20日

明日は一日雨模様。24日の「春の里山を楽しもう -田んぼで遊んで、生きもの観察-」に向けて、持ち帰り用の腐葉土をカートに入れて、雨に濡れないように資材置場に運びました。
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ハシブトガラスを放す 3月20日

アライグマ捕獲用の罠に入ったハシブトガラスを放しました。しばらく近くの樹の枝にとまっていました。
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緑のボランティア活動助成セミナー2018 2月17日 

本日の「ボランティア活動助成セミナー2018」は、NPO法人森づくりフォーラムが共催です。
話題提供として「森林ボランティアの進化と変化 -森林づくり活動実態調査・分析結果と今後-」(筑波大学大学院 ・富井久義さん)、「森林ボランティアの未来」(NPO法人よこはま里山研究所・松村正治さん)がありました。
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「森林づくり活動実態調査は1997年から3年ごとに継続され、森林整備活動を行っている団体・活動規模の推移と時々の活動団体の有する課題と必要な支援は何なのかを明らかにしてきました。
2015年調査は林野庁補助事業として森づくりフォーラムが全国3005団体に調査票を送り、1232団体から有効回答がありました。この調査の結果と分析については、『森から人へ、人から森へ ~森づくりの活動の今とこれから~』(「森づくり政策」市民研究会、2015年3月)、『森づくり活動の一歩先をめざして』(NPO法人森づくりフォーラム、2017年2月)で確認して下さい。

団体タイプ別の会員年齢構成比(%)
70代が多い「大都市型」、「都市近郊型」(退職者が中心となって団体運営)、50代が多い「農山村型」、「漁業者団体」(地域活動の一環?)、若い人が多い事業体(企業のCSR活動など)
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60代、70代中心メンバーで、50代は「若い人」、40代はまれでは、この先10年たつとどうなっているのでしょうか?
【活動団体の類型については、任意団体とNPOは便宜的に所在地が大都市にある団体を「大都市型」(125団体、10%)、大都市以外の市にある団体を「都市近郊型」(621団体、50%)、町村にある団体を「農山村型」(2013団体、16%)とし,活動目的に「魚付き林の整備・漁場の保全」を挙げる団体を「漁業者団体」(54団体、4%)、その他の事業体(企業など)を「事業体」(129団体、10%)、財団法人、社団法人などを「その他」(100団体、8%)にしています。】

テーマ別セッショントーク「躍動する団体に共通するポテンシャルとは!?」を3つのテーマに分かれて実施しました。3テーマは①次世代に継ぐ森林づくりのための「企業と地域の連携」(ファシリテーター&話題提供:森の健康診断出前隊・丹羽健司さん)、②次世代に継ぐ森林づくりのための「後継者育成と持続的な取り組み」(ファシリテーター:認定NPO法人JUON(樹恩)鹿住貴之さん、話題提供:NPO法人いわきの森に親しむ会・松崎和敬さん)、③次世代に継ぐ森林づくりのための「新規参加者を獲得するためのポイント」(ファシリテーター:NPO法人よこはま里山研究所・松村正治さん、話題提供:多摩の森・大自然塾 鳩ノ巣協議会・小島圭二さん)です。
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森林ボランティア団体等が共通して抱える4つの課題をクリアするためのポイントやヒント
   (『森林・里山と人がつながる社会をめざして 次世代につなぐプロジェクトの運営と組織づくり』20~23頁)
①新規会員・参加者の確保
・参加してもらうための入り口を広げる
  “参加しやすさ”の訴求
・参加者自身のやりたいことが実現できる場にする
  主体的に関わってもらうように促していく
・参加者の声を聴き、ニーズに対応する
  できるだけ直接的な対話を通じて聞き出す
・やりっぱなしにしない。どうだったか、改善することは何かを皆で議論する
  活動に関わった者全員でふりかえり、次に反映あるいは改善することを明確にする
・参加者と楽しかったことを共有する
  参加者を含めて皆で共有する
・実際に参加した人の声で広報する
  実際に参加した人の声に乗せて広報していく(口コミ)
・有償スタッフとして参加してもらう

②継続的な活動
・地域のニーズに対応する
  地域住民や行政等のニーズがあるのであれば、それらを受け入れる
・「やりたいこと」を実現するための組織をつくる
  必要であれば組織のあり方を改善できるしくみやルールをつくる
・活動の場に“学べる”をプラス
  あらたな気づきや、あらたな自分の可能性を発見できる学びの機会
・活動資金を確保する
  受託業務や助成金を活用するにあたっては情報収集と、行政・企業等とのネットワークづくりも重要なタスクとして捉える
・参加者が“楽しい”と実感できる活動にする
  皆“楽しかった”と実感できる活動にすることを目指す
・「やりたいこと」を確認する
  そもそもボランティア団体は、共通の「やりたいこと」を持った人たちが集まっているのであり、それが何であるのかということを定期的に確認して忘れないということが大切
・活動のゴールや期限を決めて、終了したら一旦やめる
  活動のゴールや期限を決めて取り組みそれが達成した時点で一旦やめて、その活動の成果や結果を評価する

③後継者育成
・参加者に自分の居場所を見つけてもらう
  自分の居場所(心地よいと思える場所や空間、時間等)
・思想や価値観を押し付けない
  活動経験の豊かな人や年配者の思想や価値観を若手や中堅で頑張っている人に押し付けてはダメ
・活動の場であると同時に教育の場にする
  自分探しの場、あらたな成長の場
・多様な参加理由、ニーズを理解する
  日頃から良いコミュニケーションを図っておく
・「やってみない?」という新たな可能性の扉を開く声がけが必要
  参加者それぞれのの魅力や才能等を見つけ出したら、その人の新たな可能性を広げる動機付けとして声がけをする
・活動のビジョンは崩さない
  活動のビジョンが明確かつ揺るぎないからこそ共感する参加者が増え、またその中で自分がやりたいことが定まっていく
・期待しすぎない
  何が何でも後継者を育成すると意気込まない

④他団体、自治体・企業との連携
・共に汗をかくことが連携
  共に汗をかいて互いのビジョンを達成していく
・多様な主体者と連携することで活動を広げ深める
  様々な知恵や技術が融合されて活動が広域に広がったり、深まったりする
・WIN-WINの関係を共有
  関係する団体それぞれのメリットとデメリットを検証し、事前に相互で共有しておく
・連携する相手とは対等な関係を維持することが重要
・つなぎ役になるということもある
  自分たちの活動に参加してもらうだけでなく、他の活動に参加したい人と別の活動を行っている人や地域をつなぐプラットホームになる

緑のボランティア活動助成セミナー2018 2月16日

公益社団法人・国土化推進機構が16、17日、千代田区麹町の弘済会館で開催する「ボランティア活動助成セミナー2018」に参加しました。
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緑のボランティア活動事例報告(3団体)
・森づくり×コミュニティづくり 苫東・和みの森の挑戦(自然体験活動指導者ネットワークえんりっと 仁瓶奈律香さん)
・森づくり×企業や地域、学校、行政との連携を通じた取り組み(NPO法人環~WA 代表理事 大和文子さん)
・森づくり×後継者育成と継続的な取り組みのポイント(NPO法人里山倶楽部 理事 寺川裕子さん)

パネルディスカッション「~企業や地域との連携、会員獲得、若返りのコツを探る~ 」
3人の事例報告者がパネラーで、コーディネイターはどさんこミュゼ(株) 代表取締役の宮本英樹さん(元NPO法人ねおす専務理事)で行われました。

大阪府南河内郡河南町を活動地域とする里山倶楽部は、「好きなコトして、そこそこ儲けて、いい里山をつくる」活動をしています。里山保全事業(雑木林、竹林、棚田、果樹園など)、生産販売事業(薪炭、ほだ木、無農薬野菜、米、桜チップなど)、環境教育事業(里山キッズクラブ、学校林、ワークショップ里山日和など)、人材養成講座(安全技能講習、里山応援講座、スモールファームなど)、木質バイオマスエネルギー利用(万博記念公園での森の足湯など)、オーダーメイド型活動・研修(企業CSR活動、団体研修、講師派遣など)をそれぞれの事業が独立採算制をとって運営しています。各事業の運営担当者は、利益の5~10%を共同運営費として事務局に支払います。「儲けも赤字も自分持ち」で団体としては赤字になりません。また、「組織ではなく里山を引継ぐ」スクラップ&ビルドを継続的な取り組みのポイントの一つとしています。組織の「かたち」を引継ぐ必要はない、既存の「場と資源」をつかって、新しい仕事、新しい暮らしをつくるなどなるほどと思いました。

※『森林・里山と人がつながる社会をめざして 次世代につなぐプロジェクトの運営と組織づくり』(国土緑化推進機構、2017年7月)。NPO法人いぶり自然学校+エンリット、NPO法人里山倶楽部、NPO法人よこはま里山研究所(NORA)、矢作川水系森林ボランティア協議会などの活動、運営スタイルが紹介されています。


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