作業道近くにコスカシバ幼虫の糞まじりの樹脂が大量にでているヤマザクラがあります。越冬した幼虫が活動を始めたようです。サクラが枯れるないように防除対策を実施します。
※桜を守れ!人間VSコスカシバ 6:59
函館市住宅都市施設公社のYouTubeチャンネル『はこだて・まちラボ』
市民の森保全クラブ Think Holistically, Conduct Eco-friendly Actions Locally
オープンフェイスノッチ(広角受け口)は、1980年代にスェーデン人伐倒インストラクター、ソレン・エリクソンによって初めて紹介されて以来、北米で急速に広まっています。2つの方法の違いは、基本的には受け口の開口部の大きさです。コモンノッチの開口部は45度で、オープンフェイスノッチは70~90度です。木が倒れて受け口が閉じるときに、この2つの方法で、それぞれ何が起きるかについて理解することが重要です。開口部が45度のコモンノッチの場合、木が地面に倒れる途中で閉じます。閉じた受け口からの抵抗力で、ツルの木質繊維が裂け、地面に倒れる前に木が切り株から離れてしまい。制御不能になりながら倒れる可能性があります。オープンフェイスノッチは受け口の開口部が広く(70~90度)、木をより長い時間ツルにくっつけておくことができ、木が地面に着くか、あるいはほぼ着いた時点で閉じます。結果として木が倒れる間中、木を統御できます。このため、オープンフェイスノッチの方がより優れていると考えられます。(ジェフ・ジェプソン『伐木造材術』78~79頁)
西日本の地方自治体からの相談、企業 CSR や里山整備ボランティア等の計画では「マツ林再生」が頻繁に出てくる。それに対して「マツ林の再生には強い覚悟とコスト負担が必要。安易に取り組むと失敗する」と返答しても、その根拠が理解されにくい。「皆でがんばります」という熱意の元にあるのは、「マツ林は林床の手入れをすれば元気になる」という誤解である。研究者や林業関係者によっても、しばしば「マツが枯れるのは土壌が富栄養化したため」と誤った解説がされる。この状況を改善するには、情報の発信をもっと積極的に行う必要がある。
「アカマツの実生が育っている」段階では、マツ林復活とは呼べない。マツ林は 10年生を超える頃から材線虫病による枯死が増えるという特徴がある(激害の海岸、高速道路沿いを除く)。樹齢との関係を示す科学データはまだないが、媒介甲虫の飛来しやすさ(樹高)や誘因成分、線虫の侵入成功率の変化によるのではと推測されている。周囲に被害地があれば、苗木が育って感染適齢期になってからのことを想定する必要がある。アカマツ林に交る広葉樹を伐採除去した場合も、被害地が周囲にあれば、残されたマツの感染枯死が続く。防除計画が欠落したマツ林再生計画は無謀である。
森林の植生遷移は百年単位などの長い年月で徐々に進むと説明されるが、マツの集団枯死から広葉樹林への転換は 10 ~ 20 年ほどで起こっている。京都市内の植生変化を長年観察してきたが(写真②)、1980 ~ 2000 年頃の急激な植生変化は環境省の植生地図からも読み取れる(図①)。西日本の多くの地点ではマツ林からコナラやシイ・カシ類の林への変化が起こっている。生態学的観点からは、このように広葉樹林に遷移した場所をアカマツ林に戻す必要性は低い場合が多い。マツ林に戻すことを望む人々に対しては現実的な情報を伝え、広域のマツ林保全が困難であることを理解してもらう必要がある。ただし、ナラ林、シイ林を数十年以上放置すると、高齢大径木化に伴ってナラ枯れが発生する。里山二次林はマツ枯れ、ナラ枯れ両方を見据えた管理が必要であり、放置は望ましくない。[下線引用者]