前記事で、鯖江市の鳥獣害防止への取り組みを鯖江市鳥獣被害防止計画(2008年、11年、13年、14年)から鯖江市環境基本計画改訂版(2017年3月)までたどってみました。
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鯖江市環境基本計画では、第3章基本施策 (2) 施策の基本方針 自然環境具体的な取り組みで、
○野生鳥獣保護と有害鳥獣対策の推進 ・野生鳥獣と共生できる森づくり活動の推進
・鳥獣保護区における野生鳥獣の保護および狩猟に関する適正な運用
・有害鳥獣による被害の防止
○動植物の保護と生息環境の保全 ・絶滅のおそれがある希少動植物の保護活動の推進
・ホタル、オシドリ等の環境保全区域における生息環境の保全
・魚類、貝類、水生昆虫等の生息環境の保全 ・鳥類の生息環境の保全
・生物調査の実施 ・定期的な水質調査等の実施による環境監視
・外来生物による影響の排除推進
・地域活動による生息環境再生の推進
をあげています。
環境基本計画の資料篇には、「環境基本条例」(1997年)と「環境市民条例」(2001年)が掲載されていました。

鯖江市環境基本条例 1997年9月29日 鯖江市条例第11号  (資料篇1~4頁)
前文
 豊かな自然に恵まれたわたしたちのふるさと鯖江の環境は、祖先たちが王山古墳の昔から大切に守り育ててきたものである。
 しかしながら、社会経済が急速に発展し、生活の利便性が高まる一方で、限りある資源やエネルギーが大量に消費されたために、地球全体の環境にまで大きな影響を及ぼすようになってきた。
 良好な環境を享受する権利は、もとより市民に等しく与えられているものであるが、将来にわたって恵み豊かな環境を維持し、次の世代に引き継ぐためには、人類もまた自然を構成する一員であることを深く認識し、自然の生態系の保護に配慮しながら、環境の保全に努める必要がある。
 わたしたちは、自らの積極的な行動により、地域の特性を生かした環境への負荷の少ない持続的な発展が可能な都市の形成を目標に豊かな自然に恵まれた環境を保全し、さらにより良い環境づくりをめざして、ここに、この条例を制定する。
第1章  総則(第1条~第6条)
第2章  環境の保全に関する施策の策定に係る基本方針(第7 条・第8条)
第3章  環境の保全に関する基本的施策(第9条~第13条)
第4章  環境の保全を推進するための施策(第14条~第19条)
附則
第1章  総則
  (目的)
第1条  この条例は、環境の保全について、基本理念を定め、ならびに市、事業者および市民の責務を明らかにするとともに、環境の保全に関する施策の基本となる事項を定めることにより、環境の保全に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もつて現在および将来の市民の健康で文化的な生活の確保に寄与することを目的とする。
  (定義)
第2条  この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
 (1) 環境への負荷  人の活動により環境に加えられる影響であって、環境の保全上の支障の原因となるおそれのあるものをいう。
 (2) 地球環境保全  人の活動による地球全体の温暖化またはオゾン層の破壊の進行、海洋の汚染、野生生物の種の減少その他の地球の全体またはその広範な部分の環境に影響を及ぼす事態に係る環境の保全であって、人類の福祉に貢献するとともに市民の健康で文化的な生活に寄与するものをいう。
 (3) 公害  環境の保全上の支障のうち、事業活動その他の人の活動に伴って生ずる相当範囲にわたる大気の汚染、水質の汚濁(水質以外の水の状態または水底の底質が悪化することを含む)、土壌の汚染、騒音、振動、地盤の沈下(鉱物の採掘のための土地の掘削によるものを除く)および悪臭によって、人の健康または生活環境(人の生活に密接な関係のある財産ならびに人の生活に密接な関係のある動植物およびその生育環境を含む。以下同じ)に係る被害が生ずることをいう。
  (基本理念)
第3条  環境の保全は、人類もまた自然を構成する一員であることを深く認識し、豊かで美しい環境を実現し、広く市民がその恵沢を享受するとともに、これを将来の世代に継承していくことを目的として行われなければならない。
 2  環境の保全は、環境への負荷の少ない持続的発展が可能な社会の構築を目的として、すべての者の自主的かつ積極的な環境の保全に係る行動により行われなければならない。
 3  地球環境保全は、地域における環境の保全に関する取組の重要性にかんがみ、すべての事業活動および身近な日常生活において積極的な活動により推進されなければならない。
第2章 環境の保全に関する施策の策定に係る基本方針
  (施策の策定に係る基本方針)
第7条  市は、環境の保全に関する施策の策定および実施に当たっては、第3条 に定める基本理念にのっとり、次に掲げる事項の確保を旨として、総合的かつ計画的に推進するものとする。
(1) 市民の健康が保護され、および生活環境が保全され、ならびに自然環境が適正に保全されるよう、大気、水、土壌その他の環境の自然的構成要素が良好な状態に保持されること。
(2) 森林、農地、水辺地等における多様な自然環境が地域の自然的社会的条件に応じて体系的に保全されるとともに、生態系の多様性の確保、野生生物の種の保存その他の生物の多様性の確保が図られること。
(3) 人と自然の豊かなふれあいが確保されるよう、身近な水や緑の形成、優れた景観等の保全、歴史的文化的資源の活用等による地域の個性を生かした潤いと安らぎのある文化的な環境の形成等が図られること。
(4) 環境への負荷の低減に資するよう、廃棄物の減量、資源およびエネルギーの消費の抑制または循環的な利用等が促進されること。
  (市の施策の策定等に当たっての配慮)
第8条  市は、市の講ずる施策の策定および実施に当たっては、環境の保全について配慮しなければならない。

鯖江市環境市民条例  2001年12月25日  鯖江市条例第25号 (資料篇10~21頁)
第1章  総則(第1条-第6条)
第2章  市民参加の促進
 第1節  環境市民の育成(第7条-第10条)
 第2節  きれいなまちづくりの推進(第10条の2-第10条の4)
第3章  環境教育・学習(第11条-第13条)
第4章  循環型社会の形成(第14条-第18条)
第5章  地球環境の保全(第19条-第21条)
第6章  自然環境の保全
 第1節  緑化の推進等(第22条-第25条)
 第2節  野生生物の生息環境の保全(第26条・第27条)
第7章  生活環境の保全
 第1節  野外焼却時の配慮(第28条)
 第2節  大型ごみの適正処理(第29条)
 第3節  空き地等の適正管理(第30条-第32条)
 第4節  愛がん動物の管理(第33条-第38条)
 第5節  空き缶等の散乱防止(第39条-第43条)
 第6節  拡声機の使用に関する規制(第44条・第45条)
第8章  環境影響評価(第46条-第48条)
第9章  環境保全協定(第49条・第50条)
第10章  雑則(第51条・第52条)
第11章  罰則(第53条)
附則
第1章  総則
(目的)
第1条  この条例は、鯖江市環境基本条例(平成9年鯖江市条例第11号)の基本理念にのっとり、市民が健康で文化的な生活を確保するため、地球環境、自然環境および生活環境の保全に関し必要な事項を定め、市民、民間団体、事業者および市が一体となり、環境への負荷の少ない持続的な発展が可能な社会を形成することを目的とする。
(定義)
第2条  この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
(1) 地球環境  人の活動による地球全体の温暖化またはオゾン層の破壊の進行、海洋の汚染、野生生物の種の減少その他の地球全体またはその広範な部分の環境に影響を及ぼす事態に係る環境をいう。
(2) 自然環境  自然の生態系に占める土地、大気、水および動植物を一体として、総合的にとらえた生物の生存環境をいう。
(3) 生活環境  人の生活にかかわる環境をいい、人の生活に密接な関係のある財産ならびに動植物およびその生息環境を含むものをいう。
 [(4)~(13)略]
第6章  自然環境の保全
第2節  野生生物の生息環境の保全
(野生生物の保護)
第26条  何人も、自然の保護および育成に関する知識を深めるとともに、自然に生息する動物および植物(以下「野生生物」という。)を大切にしなければならない。
(野生生物生息環境の整備)
第27条  市は、野生生物の生息環境を確保するため、野生生物の生息が可能な環境の保全と創出に努めるものとする。
第7章  生活環境の保全
第4節  愛がん動物の管理
(啓発)
第33条  市長は、愛がん動物の適正な飼育管理に関する啓発に努めるものとする。
 (市民の協力)
第34条  市民は、愛がん動物の適正な飼育管理に関する意識の高揚に努めるとともに、良好な生活環境が損なわれないよう相互に協力するものとする。
 (投棄の禁止)
第35条  市民等は、愛がん動物を捨ててはならない。
 2  愛がん動物の飼育者(所有者以外の者が飼育し、および管理する場合はその者を含む。以下単に「飼育者」という。)は、愛がん動物の飼育をやめようとするときは、自らの責任において適切な措置を講じなければならない。
 3  飼育者は、愛がん動物が死亡したときは、みだりに捨てることなく、衛生的に処理しなければならない。
 (飼育者等の遵守義務)
第36条  飼育者は、次に掲げる事項を遵守しなければならない。
 (1)  愛がん動物を愛情を持つて管理し、愛がん動物が住民に危害を与え、または迷惑を及ぼさないよう適切に管理すること。
 (2)  愛がん動物の飼育環境を清潔に保ち、汚物等を衛生的に処理し、感染症等の発生を防止するように努めること。
 (3)  愛がん動物を屋外に連れ出すときは、公共の場所等において排せつされた愛がん動物のふんを衛生的に処理するための用具を携行し、直ちに回収すること。
 (4)  愛がん動物が公共の場所等を汚損し、または乱したときは、直ちに適切な措置を講ずること。
 2  動物に餌を与える者は、その動物の本能、習性および生理を考慮し、当該動物が他人に迷惑を及ぼし、または他人の良好な生活環境を損なうことのないようにしなければならない。
 (指導および勧告)
第37条  市長は、飼育者が前条第1項の規定に違反し、同項各号に掲げる事項を遵守しなかつたと認めるときは、当該飼育者に対し、必要な措置を講ずるよう指導することができる。
 2  市長は、前項の規定による指導を受けた者(前条第1項第3号の規定に違反し、前項の規定による指導を受けた者を除く。)が、当該指導に従わないときは、当該指導に係る措置を講ずるよう勧告することができる。
 (命令)
第38条  市長は、第36条第1項第3号の規定に違反し、前条第1項の規定による指導を受けた者が、正当な理由なく、当該指導に従わないときは、当該指導に係る措置を講ずべきことを命ずることができる。
鯖江市民主役条例 2010年3月26日 鯖江市条例第1号 
鯖江の地には、先人の礎のもと育み築かれた歴史、伝統、文化、産業、そして豊かな自然とすばらしい環境があります。地域社会の在り方や生活のスタイルが多様化する中、これらの貴重な宝を受け継ぎ、更に新たな価値を加えることで、住みたい、住んでよかったと思える鯖江を創造し、子や孫たちに手渡していかなければなりません。わたしたち(市民および市をいう。以下同じ。)は、市民一人ひとりの前向きな小さな声を集め建設的な大きな声とすることにより、思いを一つにし、ふるさとの再生に向けて喜びや痛みを共有、共感できるまちづくりを目指していきます。ここに市民の参加と協働で、未来への夢と希望が広がる鯖江をつくるために、この条例を制定します。

第1条(目的)
この条例は、市民が市政に主体的な参加を果たし、未来に夢と希望の持てる鯖江の実現に向け、市民と市が共に汗を流すという意志と、それを実現するために市の施策の基本となる事項を定めることにより、自分たちのまちは自分たちがつくるという市民主役のまちづくりを進めることを目的とします。

第2条(基本理念)
1 わたしたちは、まちづくりの主役は市民であるという思いを共有し、責任と自覚を持って積極的にまちづくりを進めます。
2 わたしたちは、まちづくりの基本は人づくりであることを踏まえ、それぞれの経験と知識をいかし、共に学び、教え合います。
3 わたしたちは、自らが暮らすまちのまちづくり活動に興味、関心を持ち、交流や情報交換を進めることで、お互いに理解を深め、協力し合います。
4 市は、協働のパートナーとしてまちづくりに参加する市民の気持ちに寄り添い、その意思を尊重するとともに、自主自立を基本とした行政運営を進めます。

第3条(ふるさと学習)
わたしたちは、ふるさとを愛する心を育むとともに、先人から受け継いだ郷土の歴史、伝統、文化、産業、自然、環境等を、自ら進んで学ぶふるさと学習を進めることにより、家庭、地域、学校が連携しながら、子どもも大人も一緒に人づくりに努めます。

第4条(鯖江ブランド創造)
わたしたちは、ふるさと学習で学んだ成果を基に、これらをふるさとの宝として更に磨きをかけることにより、自信と誇りの持てる鯖江ブランドをつくり出し、鯖江らしさを全国に発信するとともに、市民主役のまちづくりにいかすよう努めます。

第5条(ふるさと産業)
わたしたちは、地元で作られた農林商工業の産品を、業種や産業を越えて鯖江ブランド
として磨き上げ、競争力と発信力のあるふるさと産業をつくり出し、活性化するよう努めます。

第6条(地産地消)
わたしたちは、魅力あるふるさとの産品を率先して流通を図り、利活用することで、産業全体の地産地消を進め、ふるさと産業の活性化やまちの活力を産み出す運動に取り組むよう努めます。

第7条(地域づくり)
市民は、市民主役のまちづくりの基盤である地域の個性をいかすとともに、世代、性別等を越えたさまざまな立場の人々が助け合い支え合いながら、継続して活動していくことのできる自主自立の地域づくりに努めます。

第8条(ボランティア、市民活動)
市民は、まちづくりの主役として光り輝きながら、さまざまな地域課題に対応するボランティアや市民活動に積極的に参加するよう努めます。

第9条(情報の集約、発信)
わたしたちは、市民主役のまちづくり施策を効果的に進めるため、ふるさと産業、地域づくり、ボランティア、市民活動等それぞれの分野で情報を集約し、広く発信していくための仕組みづくりや拠点づくりに努めます。

第10条(市民と行政の情報共有)
市は、積極的な情報公開や情報提供の運用を進めるとともに、パブリックコメント、審議会、タウンミーティング、ワークショップ等を通じ、市民との間で情報の共有化、活用を図るよう努めます。

第11条(市民参画)
わたしたちは、市民自らが誇りややりがいを持って、市政や地域経営に直接携わることができるような仕組みづくりを進めることで、まちづくりの計画からその実施、評価までの各段階に応じ、継続した市民参画を実現するよう努めます。

第12条(条例の自己点検、見直し)
わたしたちは、市民の意識や社会の変化に応じて、自主的にこの条例の自己点検や見直しを行うよう努めます。

附則
この条令は、平成22年4月1日から施行する。
市民主役条令には施策案付きの各条解説があります(鯖江市民主役条令(解説・施策案付き))。ぜひご覧ください。
「環境基本条例」(1997年)、「環境市民条令」(2001年)、「市民主役条令」(2010年)にいたる長年にわたる環境に配慮して行動する環境市民育成の取り組みが、地域ぐるみで鳥獣害防止対策が実施できる鯖江市につながっていることを再認識しました。