まるごと発見!校庭の木・野山の木⑤『ドングリ(コナラ)の絵本』(大久保達弘編・アヤ井アキコ 絵、農山漁村文化協会、2016年)を読みました。

『ドングリ(コナラ)の絵本』目次
日本の森はどんぐりの木がおおう森
縄文時代から、くらしに身近だった木
 ●ドングリの語源と地方名
しゅるい
 ブナ科の一族の中のコナラ兄弟
 ブツブツ殻斗で落葉樹のナラ兄弟
 シマシマ殻斗で常緑樹のカシ兄弟
 世界に約300種 ヨーロッパでは「森の王」
そだち
 コナラの四季と成木にそだつまで
 春、新芽が開きはじめた!
  ●手入れされた雑木林に、春の妖精が花開く
 1本の木に雄花と雌花 風を頼りに受粉
 初夏から夏の枝葉ののび方
  ●身近な木と友だちになろう!
 昆虫たちが集まるコナラカフェ
 夏から秋、ドングリの成長
  ●ドングリとともに生きるコナラシギゾウムシ
 ドングリは、だれがまく? 冬越し作戦
さいばい
 ドングリを発芽させよう、苗を育てよう
 コナラの二次林と天然林
りよう
 薪、炭、落ち葉 雑木林の利用と手入れ
 炭焼きやほだ木に 材を使おう
  ●クヌギは、人とともに日本にやってきたのか?
 スイーツ、コーヒー ドングリレシピ
里山の木として、ともに生きる
 人に好まれ、利用されることで繁栄してきた木々が、わたしたちコナラや、クヌギなどです。
 わたしたちは、人里近い里山という環境の中で、人とともにくらすことで、生きてきました。
 わたしたちコナラのドングリは、ほとんどを虫や動物に食べられてしまいますが、それでも、毎年必ず芽生えます。切り株から萌芽して、新しい幹になることもできます。
 この強い繁殖力と、人に利用される価値をもったことで里山に広くくらしてきました。
 薪や炭としての利用がなくなって、人が森の管理をしてくれなくなった林に、近年、ナラ枯れという病気が猛威をふるっています。
 里山の雑木林は、物質的な資源としての価値だけでなく、人の心にも大きな癒しをもたらすものです。
 コナラが、これからも人里近くの山や林でくらしていくためには、人とわたしたちコナラとのよりよい関係を真剣に考え、管理のしかたをくふうすることがだいじです。
 福島第一原発事故の放射能の影響で、シイタケの原木としての価値や落ち葉堆肥への影響が心配されています。これからの日本が将来世代にわたって背負わなくてはならなくなった大きな問題です。
 未来へむけて、どうしたらさらによりよい雑木林と人との関係をつくることができるか、考えつづけてほしいのです。(38~39頁)