雨が降り続くので野良仕事を休んで水口憲哉[みずぐちけんや]さんの『魔魚狩り ブラックバスはなぜ殺されるのか』(フライの雑誌社、2005年)、『反生態学 魚と水と人を見つめて』(どうぶつ社、1986年)、『釣りと魚の科学』(産報、1974年)を読みました。その中で奥野良之助[おくのりょうのすけ]さんの『生態学入門 その歴史と現状批判』(創元社、1978年)を知り、金沢大学退職にあたり出版された『生態学から見た人と社会 学問と研究についての9話』(創元社、1997年)を読みました。

     奥野良之助『生態学から見た人と社会 学問と研究についての9話』目次
第1話 内心忸怩 負い目について
 沖縄への負い目 私の戦争協力 戦災孤児 点訳奉仕と学生運動 生態学 学生運動と生態学の挫折 須磨水族館で 生態学批判 負い目の効用

第2話 自己満足 評価について
 「日本生物学会」 「日本生物学会」設立趣意書 自分の評価と他人の評価 自己点検・自己評価 《学生の生活指導》 敗戦のショック 評価の基準 自分の物差し ダーウィンは「猛烈社員」だった

第3話 有学無知 知識について
 入れものと中身の関係を示す方程式 「権威」になると 後天性精神免疫不全症候群 知ることと理解すること 好奇心の起源

第4話 効率万能 無駄について
 談合賛成・規制緩和反対 大学にも競争原理導入 無駄の効用 「ネットワーク・ニュース」 限りなき無駄の再生産

第5話 環境破壊 真偽について
 人間にはなぜ尻尾がないか 1970年の公害問題 公害の救世主・生態学者 環境の主体 環境破壊の「科学的」防止法 公害の輸出 環境破壊の根本的解決法

第6話 体制変革 進化について
 進化と進歩 適応放散 生活場所の取り合い 適応の光と影 特殊化と一般化 陸上での進化 適応放散と体制変革 適応放散の行き着く先 次の時代を担う先祖 進化とは ダーウィンの「進化論」

第7話 適者生存 適応について
 『種の起原』との出会い チャールズ・ダーウィン ダーウィンの目的 生物の変異と生存競争 適応の説明 自然の経済とそのなかの場所 場所をめぐる生存競争 体制変革をどう見たか 大進化の機構 人間社会の競争は 動物と人間の違い

第8話 優勝劣敗 差別について
 DNAの拒否 能力差別 マルサスの『人口の原理』 マルサスの貧民差別 ダーウィンは…… ダーウィンとマルサスの類似点 優勝劣敗という神話

第9話 無学有知 学問について
 研究教育の場 サンフィッシュの喧嘩 研究競争 研究の近代工業化 学問と研究 人間社会との関係 国民のニーズ 内心忸怩の大切さ

あとがき

※ネットで見つけた記事
 奥野良之助先生のこと(『桟敷よし子さんを追っかけて・・プロジェクトJ』)

 おとくな夏(『梅香堂日記』)

 奥野良之助「金沢城のヒキガエル」の進化論批判(『mmpoloの日記』)

 金沢城のヒキガエル(『(続)さて何処へ行かう風が吹く』)