「草地の刈取り管理 9月27日」のつづきの部分です。

井手久登・亀山章編著『緑地生態学』(朝倉書店、1993年)4.生態学的植生管理 4.2草地の植生管理(前中久行)から

セイタカアワダチソウの刈取り時期の検討
 セイタカアワダチソウでは地下部への蓄積は8月以降にはじまる。それ以前では光合成生産の50~60%が葉へ振り向けられる(前中久行・平田伸一:景観管理を目的としたセイタカアワダチソウ群落の刈取り時期の検討、昭和57年度日本造園学会春季大会研究発表要旨、1982)。地下部への再蓄積が始まる以前に、光合成器官を取り除かれた場合には、地下部に残された貯蔵養分を用いて再び光合成器官を再生させる。このために刈取り後のセイタカアワダチソウの地下部重は図4.11のように減少する。地上部の成長に振り向けた地下部の貯蔵物質が回収される以前に刈取りが行われると貯蔵物質の収支は負となる。6月から9月まで時期を変えて刈り取った場合の成長シーズンの終わりにおける地下部の残存量は、地下部への蓄積が開始される8月に刈り取ったときに最も小さくなった。(153~154頁)
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 また刈り取る時期によってその後の成長や開花・結実の状況も異なった。すなわち6月刈や7月刈では、無刈と同じ時期に開花し、花序、草丈ともに小型化したために、鑑賞に適している。8月刈りでは開花期が約1か月遅れて花序はさらに小型化する(図4.12、4.13)。9月刈ではわずかに再生したのみで、開花しなかった。(154頁)
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 これらの結果からセイタカアワダチソウの消滅を目的とする場合には、6月に1度刈り取り、その後の地上部の再生によって地下部の蓄積養分を消費させ、さらに地下部への養分の蓄積がはじまる9月ごろに再び刈り取るのが効果的である。またある程度成長を抑制し、開花させるためには、6月または7月ごろ刈り取るのがよい。この場合に枯れ草を取り除く目的で、11月中旬以降に再び刈り取ることが望ましい。(154~155頁)
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岩殿F地区の耕作放棄地のセイタカアワダチソウ群落
(2016年10月1日撮影)
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セイタカアワダチソウの群落があるのは岩殿D地区、F地区の中の湿気っていない場所です。

『河川における外来植物対策の手引き』(国土交通省河川環境課、2013年12月)
Ⅲ 対策を優先すべき主な外来植物10種の生態的特徴と対策手法
 ハリエンジュ(別名ニセアカシア)、アレチウリ
 オオカワヂシャ、オオキンケイギク、オオハンゴンソウ
 ナルトサワギク、セイタカアワダチソウ、シナダレスズメガヤ
 ホテイアオイ、ボタンウキクサ