新潟県上越市頸城区くびき)の大池いこいの森のビジターセンター、日本自然学習センター(ビオトープ)、玄僧たんぼを見学しました。大池いこいの森ビジターセンターと日本自然学習実践センターは、くびき里山学校が上越市より指定管理を受託しています。
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日本自然学習実践センターは生態系保全等を目的として設置された約2.6haのビオトープです。大池いこいの森ビジターセンターから徒歩10分、ほくほく線大池いこいの森駅から徒歩1分のところにあります。2002年度に開設されました。ビオトープ施工については、養父志乃夫『ビオトープ再生技術入門』(農文協、2006年)第1部自然再生工法の基礎知識第Ⅱ章自然再生工事の進め方、第Ⅲ章小構造の施工と育成・維持管理に詳しく書かれています。
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玄僧田んぼにはほくほく線大池いこいの森駅から車で10分位で行けます。ホタルの名所、上越市頸城区玄僧の山あいの沢の田んぼ(谷戸田)の源頭部にある10aほどの田んぼです。養父志乃夫『田んぼビオトープ入門』(農文協、2005年)第2部実践から学ぶ田んぼビオトープづくり第5章市民主体に伝統的な稲作でつくった田んぼビオトープ -NPO法人「日本自然学習センター里やま学校」の実践-に詳しく書かれています。
 第5章市民主体に伝統的な稲作でつくった田んぼビオトープ
  1荒廃した谷戸田を復元
   (1)里やまに囲まれた立地環境
   (2)田んぼビオトープづくりの契機
   (3)復元作業前の生きもの調査
   (4)荒廃した田んぼを修復復元

  2伝統農法による稲作りの実際
   (1)栽培計画
   (2)品種はその地域の中生か晩生
   (3)手植え苗の水苗代育苗
    ①水苗代の作り方(畦、温水路、温水田等の補修 用具の準備と苗代の設計 耕起 溝掘りと苗床つくり 苗床の代かき 施肥 苗床の整形 苗床の再整形 苗床固め 水苗代の水位調整 種まき前の湛水)
    ②種モミの塩水選・浸種・芽だし 塩水選 浸種 芽出し めだし種モミの保管
    ③種まきと苗代管理 種まき 鳥害防止ネットとヒエ抜き 田植え前の苗
   (4)本田の準備
     温水路、温水田等の補修 (草刈り 水路の泥上げ 取水口の補修) 耕起(荒起し) 畦塗り(畦切り 漏水穴の埋め込み 畦塗り) 施肥の施用と荒起し(堆肥・元肥の施用) 代かき(荒代かき 本代かき) スジ付け
   (5)田植え
     苗取り(苗取り 苗を束ねる 苗の運搬) 田植え(1株2~3本ずつ分ける 浅植え)
   (6)除草
     手取り・除草機による除草(段取り 1回目の除草 2回目の手取り除草 3回目の草取り) そのほかの除草法(深水除草 米ぬか除草 ウキクサ除草)
   (7)見回り・水管理・追肥
     見回り 水管理 追肥
   (8)畦草刈りと防除
     畦草刈り 病虫害の防除 イノシシの防御
   (9)イネの生育と生きもの観察
     田植え後1カ月 田植え後2カ月 田植え後3カ月 田植え後4カ月
   (10)収穫
     稲刈り・乾燥(稲刈り前の落水 刈り方 刈る高さ 刈り稲の結束 1束ずつ運ぶ 再度湛水 はざ架け乾燥) 脱穀・モミすり(脱穀 モミすり
   (11)冬季管理

  3頸城の田んぼビオトープに集まった生きものたち
    【以下略】
田んぼはこのあたりかなと見当をつけて道路端の田んぼで作業をしている高齢者に確かめると、運のいいことにその人が玄僧田んぼの持ち主で、いろいろとお話しが聴けましたした。このあたりはイノシシが出没するようになったのでワナや電気柵を設置しましたが効果がなく、2年前から沢の奥にある玄僧田んぼの作付けは止めてしまったとの事でした。放って置けば再度耕作放棄地になってしまいます。対策が急がれますが、それを担う市民がいるのでしょうか。
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