ルリボシカミキリのメスです。日本固有種です。児沢家にいました。
※「ルリボシカミキリ」記事のリンク
ルリボシカミキリ(『カミキリ情報館』)
ルリボシカミキリ(『こんちゅう探偵団』)
※福岡伸一『ルリボシカミキリの青 福岡ハカセができるまで』(文春文庫)
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ルリボシカミキリ(『カミキリ情報館』)
ルリボシカミキリ(『こんちゅう探偵団』)
※福岡伸一『ルリボシカミキリの青 福岡ハカセができるまで』(文春文庫)
あこがれたのはルリボシカミキリだった。小さなカミキリムシ。でもめったに採集できない。その青色は、どんな絵の具をもってしても描けないくらいあざやかで深く青い。こんな青は、フェルメールだって出すことができない。その青の上に散る斑点は真っ黒。高名な書家が、筆につややかな漆を含ませて一気に打ったような二列三段の見事な丸い点。大きく張り出した優美な触角にまで青色と黒色の互い違いの模様が並ぶ。私は息を殺してずっとその青を見つづけた。
調べる。行ってみる。確かめる。また調べる。可能性を考える。実験してみる。失われてしまったものに思いを馳せる。耳をすませる。目を凝らす。風に吹かれる。そのひとつひとつが、君に世界の記述のしかたを教える。