ちょっぺ傘とござ合羽」のつづきです。

※ショイタ・キゴザ 『幸手市史 民俗編』(1997年) 126頁~127頁 執筆:中村啓子さん
 主に女がショイタを背負って野良仕事をした。ショイタはキゴザともいわれ、藁やいぐさで編んだゴザと油紙を荒物屋で買って、その二つを縫い付け、肩紐を作って付けたものである。油紙は厚く、一年は使えた。肩紐は木綿の端切れに芯を入れてくけたもので、ショイタを一度背負ってみて、家族一人一人にちょうど良い位置に付けた。雨のときの田植えなど、かがむ姿勢では雨が編み目にそって流れ落ちるのでからだは濡れないが、立ち仕事では前面や脇が濡れるので向いていなかった。ショイタは四角だったが、昭和初期に改良型として首の部分を切って、肩を覆う形のものができ、胸元を紐で縛るようになった。ショイタには、雨が降り出しそうなときは、油紙の面を外にして巻いて、田畑に持っていける便利さがある。
 ショイタの名称については幸手市西域ではショイタ、東域ではキゴザという傾向がみられた。
 このようにショイタを作ったり、菅笠に布団を付けたりすることをノウジタク(農支度)といい、野良仕事が始まる前の春先にするが、主婦は家族の分をすべて用意するので大変な手間がかかった。
   検索してみると、冬仕度や野良仕度はあっても、「農仕度」(のうじたく)は……。
   辞書にない熟語なのですね。意外でした。
   漢字表記では、「度」と「度」がありますが、漢語は「支度」。
   ネットで「支度と仕度の違い」と検索すれば、たくさん出てきますが、どちらでもよいようです。