伐倒、玉切りした市民の森内のマツの枯損木に噴霧器で薬剤をかける作業がされていました。松枯れが拡大(二次感染)しないように、枯木の中にいるマツノザイセンチュウの「運び屋」マツノマダラカミキリの幼虫を殺すための薬剤撒布です。今日は午後から天気が悪くなり小雨が降りましたが、展着剤なんかを混ぜているのでしょうか。
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三重県科学技術振興センター林業研究部リーフレット『マツクイムシ伐倒駆除 -選木の手引き-』

マツ枯れを食い止められず、被害木の伐倒駆除を続けていけば、市民の森の尾根部分のアカマツの高木林はどう遷移していくのでしょうか。アカマツの苗木植栽に取り組むことになるかもしれません。

※『三重県における里山保全管理の考え方』(→ http://www.mpstpc.pref.mie.lg.jp/RIN/paper/satoyama.pdf )4頁「アカマツ林」。マツ枯れ被害林をイヌツゲ・ヒサカキなどの林にせず、コナラ主体の高木林へ誘導するという考え方です。
 アカマツ群落の林分構造や種組成とアカマツ植林のそれらには明確な差異が認められませんでしたので両者を合わせてアカマツ林として考えます。アカマツ林に出現した植物種数はコナラ林についで多く,低木層が特に発達する傾向がみられました。また,アカマツ以外にもコナラやヤマザクラ,リョウブ,ネジキ,ヒサカキ,ソヨゴなどのコナラ林でも多くみられる種がほとんどの調査地で出現するなど,アカマツ林とコナラ林では種組成がよく似ていました。
 アカマツ林の調査地のほとんどでマツノザイセンチュウによるマツ枯れが発生していたことから,今後もアカマツは減少していくと考えられます。このようななかアカマツ林の状態を将来にわたって維持していくことは困難であると考えられ,現在の種組成の状況をみる限り,コナラ林へと変化していくと予想されます。アカマツ枯死木を伐倒することで低木層や林床植生の成長が促進されることから,速やかにコナラ林へと推移させるためには枯死したアカマツを伐倒することが望ましいと考えられます。
 調査した箇所のなかにはアカマツ以外にほとんど高木種がみられず,アカマツ枯死後にはソヨゴ,イヌツゲ,ヒサカキなどの亜高木種や低木種からなる低木林となってしまう可能性が高い箇所もみられましたが,このような箇所では除伐により密度を緩和し,高木種を苗木植栽あるいは播種により導入する必要があります。